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  第1章  フォラスの町編

 No.27 盗賊アジトを殲滅した。 のは良いのだが………

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 いよいよ、盗賊のアジトか❗
まだ索敵の範囲には、入って居ないな。

 『リリアンナ、チョット待ってくれ』

 『次からは、リリィって呼んで良いわよ』

 『わかった、リリィこの距離で、魔力感知で相手の人数分かるか?』

 『スベンソン、預けて有る弾丸を全部出してくれ』

 『4人居るよ、リュウジ~』

 スベンソンが、弾丸を出しながら答た。

 『凄いなスベンソン、この距離で中の人数分かるかのか?
って言うか、俺とリリィの念話 聞こえてたのか?』

 『うん、聞こえてた~』

 そうか、俺とリリィの話しを全て聞いてたか…
なんか重要な事の様な気がするが、今は考えてる場合じゃ無いな。

 『確かに 4人居るわね』

 ……4人だと❗テッドのパーティの残りの人数は、3人のはず…
考えられるのは、新たな仲間が加わったか?、誰か捕まった人が居るか?たが……
 仕方がない、確認するか。

 俺は弾丸 10発を残し、その他を全てマジックバックにしまった。
リリィに会う前に掛けた身体能力倍化が、まだ掛かってる事を確認して…

 音を立てないように小屋に近づき、窓の下にしゃがみ、耳を澄ます

 「あの奴隷女はあと何日もつかね~ 
まったくお頭は女が〔おねがいもう殺して〕って泣きながら言わないと満足しねーんだからよ。
 しかも綺麗な女じゃないとイケ無いってんだからな」

 「おい、お頭と言うな。町でうっかりでも言ったら殺されるぞ」

 「ああ!!(怒) もうあの町には戻れねーんだから構わねえだろ」

 「次の町での話しだ。このアホ」

 「まったくアニィは高い金出して買った女奴隷を、ス~グ虐め殺しちゃうんだからよ」

 俺は、窓の下からそっと離れリリィとスベンソンの所に戻った

 『奴隷が 1人と、その他が 3人だな』

 どうするかな、奴隷は殺したく無いがその他は生かして捕らえても、連れて帰るのが面倒だ、生死問わずで懸賞金出るはずだから殺していいな。

 『リリィは壁抜け出来るか?』

 『ワイトですもの、当然出来るわよ』

 『よし。
 じゃあリリィは入口から反対側の壁から入り、奴らの背後に出現して奴らの注意を引いてくれ、そこで奴らの1人ぐらい倒してくれたら助かる。
 その隙に俺は、入口から入り奴らの背後を襲う』

 『すいぶん慎重ね、自分にかけてるのたぶん身体強化でしょ、その魔法がかかっていれば、普通に正面から戦っても問題ないと思うんだけどね』

 『たぶんそうなんだろうけど、奴隷の女が居るようだ。
その女を盾にされるとチョットな、別に女ごと殺ってもいいんたが…
 なるべく殺したく無いだけだ』

 『お優しい事ね~わかったわ』
 
 リリィは、小屋の裏の方に移動して行く

 その間、俺は入口に異動し扉にカギがかかって無いか確認した。

 『よし、扉にカギはかかって無い、スベンソンは外で待っててくれ』

 『そっちも配置に着いたのね、じゃ行くわよ』

 「ワ!なんだコイツわ」

 「とにかく切れー」
 
 「ギャー、た、たスケテ」 

 リリィが上手く奇襲をかけたようだ
俺も扉を開け、中に入ると…
 
 1人は炎上して倒れており、1人は頭がふっ飛び首から血を流して倒れて居る。
最後の1人がこっちに向かって走って来たので、

 「バレット」

 手に持っていた貫通特価弾で頭を狙い放った。
弾は頭を貫通し、奥の木の壁も撃ち抜き外に消えたようだ。

 それよりあの燃えてる奴の火を消さないと、小屋が燃える

 『スベンソン、大きい方の水樽出してくれ』

 スベンソンが出してくれた水樽の水をぶっかける
まだチョット燻っているが大丈夫だろう。

 『リリィ、火の魔法は止めといて欲しかったな』

 『私もそのつもりは無かったんだけど、アレ見ちゃったらチョットね…』

 俺が、リリィが指し示す先を見てみると…… そこには

 両腕を肘の部分で切断され、両足は膝の下で切断され、乳房と乳首を何本かの針の様な物で貫かれて転がってる女がいた。

 『………酷いな、これは』

 『私も同じ事をやられたからね……
この人 正気を保ってると良いんだけど…
 切断された腕や足の出血止まってるでしょ
死なないように、回復薬で血止めだけはするのよね』

 近づいて見ると何事か呟❨つぶ❩いている

「……シテ コロシテ、モウコロシテ、モウシナセテ…」

 う~ん、どうするかな?
両手足が無い状態じゃあ、もうまともな生活出来ないよな……
 望み道り終わらせてあげるのが親切ってものか?

 『〔殺してあげるのが親切かな?〕とか考えてるでしょ。
リュウジ、魔力水作れる?』

 『魔力水って、何だ?』

 『リュウジが、最初に出して小屋の前に池作った水の事だよ~たぶん』

 『ああ!あの不味くて飲みずらかった水か!
あの不味い水がどうかしたのか?リリィ
 それに作れても、1日ぐらいで消えたぞ』

 『呆れた、あなた最初にそんな高等な業❨わざ❩使ったの?
魔力水を作れる人は少ないわ、作れても大した魔力を込められないから数秒で消えて、役に立たないのが普通なのよ、それが1日もったですって!……
 まあ私もあなたなら作れるかも?って期待して聞いたんだしね。
作れるなら良かったわ、なるべく濃い魔力水が欲しいからしばらく魔力回復に努めてちょうだい。
 マジックバックに魔力流してから、そんなに時間たって無いしね』

 『濃い魔力水を作ったとして、何をするんだよ』

 『回復薬を作るのよ、幸い切断された腕や足が残ってるから、特上じゃなくても繋げられると思うわ』

 ……コイツまたトンでも無い事言い出したな
回復薬を作る?しかも上級?…買ったら金貨 5枚はする代物だぞ…
 もし特上級なら白金貨数枚の値段になるぞ

 『スライムちゃん、え~と スベンソンちゃんだったわね、薬草探しに付き合ってもらえる?
 私は薬草見つけても、さわれ無いから採集出来ないのよね
 それにスベンソンちゃんは…言いにくいわ~
もう〔スベちゃん〕って呼ぶけど、良いかしら?』

 『うん、良いよ~😃』

 『スベちゃんは亜空間収納庫持ってるわよね?』

 『亜空間収納庫って、なーに~?』

 『あー、別空間の事だろ』

 『あー! 別空間の事。うん有るよ~』

 『薬草を採集したら、その別空間に入れておいてね
なるべく新鮮な薬草のほうが、効果の高い回復薬が作れるからね
 リュウジはお宝探しと、死体の処理をお願いね
ここに1泊するかも知れないから、血とか洗っといた方が良いかもね
 血生ぐさい中で食事して、寝たいならほっといてもいいけどね~』


 なんか、好き勝手な事を言い、リリィはスベンソンを連れて出掛けようとしてる。

 小屋の中の血を流すにしても、水が無きゃ どうしようも無いぞ。
ついでにスベンソンに預けてる家財道具を、マジックバックに移しておこう。

 『チョット待ってくれ。
 スベンソン、預けて有る家財道具すべて出してくれるか。
 食材とスープを入れた鍋はスベンソンの別空間の方が、腐らないからそのまま預かってくれ。
 それと空になった水樽に水を入れてくれるか?』

 スベンソンは家財道具を次々と出して行く。
俺は、出た端からマジックバックに収納して行く。

 すべて出し終わると、スベンソンは水樽を満タンにしてくれた。

 『じゃあスベちゃん、行きましょ』

 リリィは薬草探しに出掛けて行った。
 
 



 








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