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  第1章  フォラスの町編

 No.22 元人間で、元レイスって、ドユコト❓❓

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 朝が来たようだ、
そうか、リュウジがどうして生活出来てたかわかったわ。
 薬草を商業ギルドで売ってたのか。
良く商業ギルドが買い取りしてくれたな、商業ギルド証を持って無いと取引出来ないはずたが……
 しかも商業ギルド証は〔読み,書き,計算〕が出来ないとギルド員に成れない決まりだが
 リュウジがベインさんに頭上がらない訳だわ



 朝食を食べ、スベンソンに家財道具の全てを預かってもらい、小屋を出た。

 冒険者ギルドには寄らず西門にやって来たら、ガンスさんが居て話しかけてきた。

 「リュウジ、久しぶりに森に行くのか?
 お前がシーラッポを捕らえた直後、テッドのパーティが西門から出て行った。
 東門から出なかったのは  おそらく偽装でその後、東へ向かったと思うが、森に潜んでいる可能性も有る、気を付けろよ」

 「ありがとう、ガンスさん。気を付けるよ、テッド達の盗賊疑惑はどうだったんです?」

 「なんだ、お前知らんのか? 真っ黒だよ。
すでに冒険者ギルドで懸賞金付きのお尋ね者として張り出されてる、生死を問わず懸賞金が払われる」

 「へー、いくらなんですか?」

 「元盗賊の頭だとは立証出来なかった為に、高額ではない。
テッドが小金貨8枚で、その他の仲間は一人につき小金貨1枚だ
お前、もし森で遭遇しても無理せず警備隊に知らせろよ」

 「了解、了解、俺もまだ死にたく無いから無理はしないよ」

 
 西門を出て森に向かう。
 森と町の中間あたりで周囲に誰も居ない事を確認して、ロックバレットを試す。

 作り置きしてある弾丸は試し撃ちには勿体ないので、石の弾を魔法で作る、もちろんイメージに魔力を流す方でだ。
 石の弾を作ったら、手に魔力を集める 1週間の修業で集める魔力の量もだいぶコントロール出来る様になった。
 一発撃つのに10分の1ずつ魔力使ってたら、10発しか打てないから かなり真剣に練習した。
 多分1000分の1単位で、集められる様になったと思う。
今回は100分の1程、魔力を集めた。
 石の弾を手に持ち、銃弾のように飛んで行くのをイメージする、ライフルの発射速度は秒速1000㍍以上の物も有ると聞いた。
 ライフルから発射される銃弾をイメージして、魔力にイメージを重ねる。

   パーン

 と言う音と共に消えた石の弾、そして体に感じる衝撃

 うお!!なんだ?この衝撃は Σ(゚Д`;)  ❓
それより石の弾どこに行ったんだ、まったく見えなかったぞ⁉

 やっぱり、的❨まと❩に向かって撃たなきゃ駄目だな、結果が分からん。
それにしても、さっきの音と衝撃は?

 あ❗ そうか 
石の弾が音速を超えたんで、音の壁を破った音と衝撃波か!!
この鎧着てなきゃ、結構なダメージ喰らってた所だぞ。
たしか音の速度は秒速350㍍くらいで、時速だと1200㎞くらいだったな。
 
 それから森に着くまで、何度か試し撃ちをして音速を超えない魔力量とイメージを探して行く。

 魔力量1000分の5、銃は刑事ドラマで警察が使っているリボルバーをイメージしするのが、音速を超えないギリギリのようだ。
 やはり、派手な音がするのはマズイよな、余計な魔物を呼び寄せてしまいかねない。

 森の手前に到着した。
50㍍程先に有る直径1㍍程の木に向かって、ロックバレットを放って見る
 ただ放つだけではなく、目標の木に当たるまでしっかりとイメージを固めた。

 よし、「ロックバレット」

 手に持った石の弾が消え、【ドコッ】っと言う音が聞こえた。

 木に近寄って見てみると、貫通はしてない物の  かなり深くめり込んでいる。

 「よし、威力も充分だ」
よほど、固い殻骨格か鱗を持ってる魔獣でもなければ、石の弾で充分だな。

 その後、2㍍四方の壁バリアを自分の前に出し、バリアをよけて目標に当てる曲撃の練習と、魔力を集めながらイメージを作る練習を昼まで行った。

 『スベンソン、昼飯にしよう』
 
 預けていたスープ鍋と黒パンを出してもらい食事にする。

 『スベンソンのおかげでいつでも温かい食事が出来るよ、ほんと助かる、ありがとな』

 『今日はこのまま1日魔法の練習なの?』

 スベンソンは、このごろ俺のまねをして、スプーンでスープを掬って食べてる
 自分の体に人間の口ぐらいの穴を開け、そこにスプーンで掬ったスープを入れてる、なんか人間じみて来たな……

 『いや、食事が終わったら森に入って薬草を探す、持ち金が少なくなってるしな』

 食事を終え、スベンソンに出してもらった小樽の水で食器を洗い、再び鍋と食器や樽を預ける。

 魔物に不意討ちを食らわない様に、索敵の魔法を展開しながら森に入った。
索敵の魔法は100分の1の魔力で、丸1日持続する。
 町を歩く時も常に展開していて、いろんな人の魔力を感じたおかげか、魔力感知が少し出来る様になったのだ。
 索敵をしていなくても、近くに居るスベンソンの魔力を感じる様になった。

 
 森に入り薬草を探すが、薬草はなかなか見つからない。

 「こんど薬草だけに反応する捜索魔法でも考えるかな」

 しばらく歩くと、かなり大きな魔力と今にも消えそうな魔力を感じた。

 「消えそうな魔力は死にかけって事かな?大きな魔力の方が相手を倒したって事か?
 ヤバイな!!魔力の感じからして、死にそうなのが人間で、デカイ魔力は人間以外つまり魔獣だ、あんなデカイ魔力持ってるのギルマスぐらいだぞ。
 こりゃ逃げた方がいいな」

 俺は身体能力倍化をかけ、スベンソンを抱え走り出そうとした所で、デカイ魔力が消えた。

 ん? デカイ魔力どこに行った。❔❔

 「訳が解らん、とりあえず見に行ってみるか」

 現地に着くと、冒険者らしい男が血だらけで倒れていた。

 「こりゃダメだな、もう死んでる。
ひどいな、両手、両足が切り離されてる上に、股関のイチモツまで切り落とされてる。
 顔も切り刻まれていて、誰だか分からない。
 どういう順番で切られたか分からんが、拷問された上に殺された感じだな」

 う~、気持ち悪くなってきた。
でも、このまま放置って訳には行かないよな、せめて冒険者証くらいは持って帰らないと。

 使える装備は発見者が貰❨もら❩って良いんだったな。

 冒険者証、冒険者証、っと……… 有った!!

 え~と、テッド.カールソン、C,ランク………

 こいつ、確かガンスさんが指名手配されて懸賞金がついたって………
確か生死問わずだったはずだから

 やった小金貨 8枚ゲットだぜ~

「こいつの使える装備品貰って、今日は帰ろう。
警備隊と冒険者ギルドに報告して、懸賞金もらおう
それに、こいつを倒した奴が戻ってきたらマズイしな」

 俺はもう一度、展開していた索敵に意識を集中した。

 「え、後ろに魔力あり!! え?あり🐜❓」

 なんだか、すごく小さい魔力だ! 一応、虫なんかの極小魔力は感じ無い様にしてるのだが

 後ろを見るが、何も居ない

 『下よ、少年』

 『誰だ、なぜ草むらの中に居る?』

 相手が念話で話しかけてきたので、念話で返した。

 『私は元人間で、さつきまでレイスだったわ、魔物になるのかしら?
そこのクソ野郎を殺した者よ』


 ……元人間で、元レイスって、ドユコト❓❓


 

 
 
 



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