詩篇その13

幼い頃から

幼い頃からいつも　そうだった
悲しみはいつも笑顔で近づいてくる


いつもケンカばかりの両親が
ある日突然　家族旅行へ
前の夜は　うれしくて　うれしくて
なかなか　寝つけなかった

嬉しそうな両親の顔を見て
毎日　穏やかに過ごせると思った
旅行から帰ってくると
父はいなくなった

それは離婚する前の思い出づくり
それから私は
楽しいことが嫌いになった
次にくるのは悲しみと知ったから

あなたの肌の温もり
私にやすらぎを与えてくれる
でもそれは不安と隣り合わせ
悲しみを味合う前に消えて行こう

そんな私の手を握り
離さないその手の力強さ
泣き崩れる私を優しくつつみ
信じていいのか分からない

　夜空はいつもひとりなのかな
　凍てつく空は月のひかりで
　暖められるのかしら
　新月の時はどうするつもり

夜　眠りについて
また　新しい朝を迎える
そんな毎日をただ信じて
その手を握りかえした