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5話

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自慢じゃないけど俺はモテる
あぁ、モテるのはどう言い換えても自慢になるね

「祐馬くんっ好きです!」

「嬉しいな、けど俺彼女いるから」

そう、俺達が付き合い始めたのは利害が一致したのと幼なじみだったからっていう偶然から
きっと俺がいなかったら夏美は別のヤツと付き合ってる気がする

「で、でも夏美ちゃんって…八方美人っていうか…男子とか関係なく仲良くするし…私ならそんなことっ」

そうだね、アイツはそうゆうやつだよ

前にも付き合ってる設定だから八方美人良くないんじゃねぇーの?って聞いたら
は?設定でしょ?実際に付き合ってる訳じゃないのに問題ある?
なんて言われて正直言えばちょっとだけグサッときた

「夏美が誰にでも優しくしてるのは知ってるけど?」

「え?」

俺が猫かぶりとか言うのはいいけど他の奴があいつの事言ってるって思うとムカつく
付き合ってるのはフリだってわかってるけど

「そんな夏美のことが好きなんだよね。だからせっかくだけどやっぱり君の気持ちには答えられないんだ」

なんで、俺がこんな虚しい事しなきゃいけないんだよ…後で覚えてろよ猫かぶりビッチ女
呆れて深いため息が出そうになるのをぐっと堪える

「やだ…やだよぉ祐馬ぁ」

ここで話は終わるなんて思ってたけどあろう事か目の前の女の瞳からはポロポロと涙が零れる

……はぁ?まじかよめんどくせぇなこの女
てか、コイツ彼氏いた気がするんだけど…
それに化粧崩れしてぶっさいし俺を浮気相手にする気?

「本当ごめんね」

「やだやだ…ミカと付き合ってぇ」

理解できないのか袖をにぎり駄々をこねているこの女に怒らないようにと気分を落ち着かせるように深呼吸をして笑顔で告げる

「ミカちゃんだっけ…確か君は彼氏がいたはずだよ…?」

すると駄々をこねていたのが嘘のように目を見開いていたまるでどうして知っているの?って言うように

まあ、君の親友から聞いたんだけどね。

「ゆ、祐馬が本命だもん…それにミカと付き合ったら祐馬だって同じだよ?ミカ誰にもいわない!」

何かが我慢出来なかった
いつもは温厚って言われるようにしてるけどこれはすごく腹が立った
同じだ?…誰が?俺とお前が?

「ふざけんな…くそったれ…」

いつもより低く発せられたのが分かった

「へ?祐馬?」

夏美が性格悪いっていうけど俺も相当だよな

「ん?ミカちゃん…俺は浮気相手にはならないよ?それに…俺が本命?」

ぐっと顔をちかずけて

「それってすごく舐めてる?俺はお前がいいなんて1ミリも少しもまったく!何も思ってないんだ」

「ゆ、祐馬っ」

「あ、そうそう…お前もういいわ…ちなみにさ祐馬くんにいじめられたぁーなんて言っても誰が信じる…?人気者の俺とお前…」

この言葉を吐き捨ててさっさとこの居心地の悪い空間からにげるように足早に宛もなく歩く

「祐馬くんひどいねぇ…女の子にあんなこと言うなんて人気者だから意味無いねぇー…じゃあさ私が言ったらどう?」

「盗み聞きとか趣味悪」

「失礼な子豚ちゃんが発情してぶひぶひいってるのが聞こえたから何なのかみてみたら祐馬にベタベタしてるところを見ちゃっただけ、単なる偶然だよ?それにしても虫がたかってたなら言ってくれれば追い払うのに…付き合った意味ないじゃん」

クスクスとわらうその顔は可愛らしいだけあって小悪魔な感じがする
そんな悪巧み企むような笑顔にもドキッとしてしまうのはずるい

ずるい…ずるくて

ムカつく


--------------- キ リ ト リ ---------------
更新遅くてすみません
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