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第三部 四季姫革命の巻

第二十五章 冬姫革命 2

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 二
 小屋の出入り口に掛けられた、古びた御簾を捲り、了念は中に頭を突っ込んだ。
「戻ったぞ、遅くなて済まぬ」
 少し声量を抑えた、優しく語り掛ける声だ。中にいる妻に対する愛情や思いやりが、伝わってくる。
「いや、大事なく帰ってきてくれて、何よりじゃ」
 中から、女性の声が返ってきた。物静かで落ち着いた、綺麗な声だった。
「今日は、客人を連れてきたぞ。柊と申すそうだ」
 了念に紹介され、柊は御簾をくぐって小屋に足を踏み入れる。
 小屋の中心には囲炉裏があり、炭火が焚かれていkた。室内の温かな空気が、寒空の下を歩き回っていた柊の冷え切った体を溶かしていく。
 囲炉裏の傍で、暖を取りながら腰掛ける女性が一人。
 とても色の白い、美しい女性だった。平安美人というと、丸みがあって、おたふくみたいな容貌のため、現代人の感覚では美人とは認識できないのではと思っていたが、目の前のその人は、均整の取れた顔つきや細い首や腕、どこをとっても美しいとしか形容できなかった。現代でもお目にかかれない、絶世の美女というやつだ。
 その人間離れした美貌に、柊は思わず、息を飲む。
 女性は伏せていた黒い綺麗な瞳で、柊を見据える。視界に捉えた途端に、穏やかだった表情が怒りの形相に変化した。
「了念、貴様! 妾という女がありながら、見ず知らずの女を連れ込むとは、いい度胸だな!」
 長い黒髪が、逆立ちそうなくらいに左右に広がる。途端に、小屋の中なのに冷たい風が吹き始め、雪まで舞い散り始めた。
「寒い! 部屋の中やのに、吹雪いとる!?」
 訳が分からないままに、再び強烈な寒さに襲われて、柊は自身の体を抱きしめて縮こまる。木や竹でできた、部屋の壁や、壁に立てかけられた鍬や鎌、狩りの道具などに霜がこびりつき、急速に凍り付き始める。
 外よりも気温が低くなってきた。じっとしていると、そのまま気を失って凍死してしまいそうだ。
 流石に危ないと判断したのか、柊を後ろに下がらせ、了念が凍てついた室内に踏み込んだ。
「あらぬ誤解をするな。この者には、猪狩りを手助けしてもらったのだ。道に迷っておったそうだし、礼を兼ねて連れてきただけだ」
「嘘を吐くならば、もっとましな話を考えよ! 男が女を連れ込む理由など、情事の他に何もなかろうが!」
 了念の言葉も空しく、了念の妻は激しい怒声を吐き捨てる。その度に、室内に激しい吹雪が吹き荒れた。
 目の前で起きている奇妙な現象は、この女性が引き起こしているのか。ただの人間のなせる業では、決してない。
 妖怪、悪鬼。――何か、得体の知れない存在なのか。
 邪悪な気配は、感じ取れない。変身ができないせいで、柊の妖気を読み取る力も衰えているのかもしれないが、それにしても嫌な感じはしない。
 むしろ、呆れるくらいだ。突然現れた柊を、了念の愛人か何かだと誤解して喚き立てるとは。
「随分と、やきもち焼きの嫁はんなんやな……」
 吹雪にも動じず、側に近寄って来た了念に背中を擦られ、女性は泣きながら崩れた。
 冷たい風は治まったが、今度は女性の周辺の地面が凍り付き始めた。炭の火も消え、気温は余計に下がっていく。
「落ち着け、騒いではいかん。腹の子に障るぞ」
「身重の女なぞには、最早、情も何も湧かぬと申すのだな。ああ、可哀想な妾。腹の子もろとも夫に捨てられ、この先どうやって生きてゆけば良いのじゃ……」
「何を申す。わしがお前以外の女に、うつつを抜かすわけがなかろう」
 了念が必死で宥めすかし、ようやく気持ちを落ち着けた女性は、改めて柊に目を向けてきた。
 さっきみたいな怒りの形相はなく、むしろ目を細めて呆れた顔を見せてきた。
「なんじゃ、まだ小娘ではないか」
 くだらない、と言わんばかりに、鼻を鳴らしてくる。何だか小馬鹿にされた気がしてカチンときたが、柊は黙って堪えた。
「だから、言うておるだろうが。何もやましい話など、ありはせん」
「いや、しかし、了念の好みが若い女子に移ったのであれば……」
「的外れな勘繰りは、せんで良いから。ともかく、腰を下ろしなさい」
 また暴れ出しそうになる妻を抑えつけて、了念はようやく、安堵の息を吐いた。
 改めて炭に火を入れ直し、温かくなった部屋に柊は招き入れられた。
「すまぬな、ご客人。見苦しいところを見せてしまった」
「いえ、お構いなく……」
 やっと落ち着いて話ができる。それだけで充分だった。
「紹介しよう。わしの妻、お冬と申す」
 了念は隣に座る、大人しくなった女性を柊に紹介した。女性――冬はつんと澄ましたまま、挨拶もしてこない。
「はあ、どうも。綺麗な奥さんで……」
 とりあえず、ことを荒立てないように軽くお世辞を言うと、了念が嬉しそうに食いついてきた。
「そうであろう!? わしも、かれこれ四十年近く生きてきたが、お冬ほど美しく気高い女に会ったことがない!」
「あれ了念、恥づかしいではないか、もっと言うてくだされ」
「色ボケ夫婦が……」
 ベタベタと肩を抱き合いながらいちゃつく、新婚夫婦感全開な二人を見て、柊は口の端を吊り上げながら、苛立ちと必死に戦っていた。
「して、お主はなぜ一人で、かような山の中をうろついておったのだ?」
 ひとしきり騒いだ後、気を取り直して了念が尋ねてきた。
「一緒に来た連れがおったんですが、みんな逸れてしもうて。平安の京に行けば会えると思うんやけど、ここからやと遠いですか?」
「京へ、か。一日もあれば、山は越えられるが。今は関所の警備が厳しい。行っても中に入れぬかもしれんぞ」
 顎髭を弄りながら、了念は難しそうな表情を見せる。
 平安京の中に入るには、身分や素性を明かしたり、入京目的を告げるなど、細かく説明ができる身の上でなければならないらしい。海外に出掛けるのにパスポートが必要なのと、同じ感覚だろう。この時代の人間でない、しかも急に出現した柊が関所と通ろうとしても、追い返されるのがオチだ。最悪、怪しまれて捕らえられるかもしれない。
 榎たちは、京の中に落ちたのだろうか。だとすれば、出会うのは困難だ。朝がみんなを見つけて戻ってくるまで、様子を見たほうが良いのだろうか。
「どのみち、京に着くまでの道中に村や集落はない。今日はこの小屋で、ゆっくり休まれよ」
 考えても、埒が明かない。了念も快く歓迎してくれているし、少しこの地に留まってもいいかなと思えた。
 正直、了念たちの身を守らなければならない柊にとっては、好都合だ。
 少しでも了念の側にいて、様子を見張れるほうがいい。
「ほな、お言葉に甘えて、休ませてもらいますわ」
 お礼を告げて、柊は有り難く居座ることにした。

 * * *

 話にも区切りがつき、体も温まったところで、了念は表に出た。
 様子を見に、後からついて出てみると、倒して運んできた猪の血抜きをして、庭の大きな木に縄で吊るしているところだった。
 前足を縛られて、吊るされた猪の姿は、四季が丘でもたまに見られた。十一月の狩猟解禁の季節になると、猪肉専門店の軒先なんかに、これ見よがしにぶら下がっている。
 改めて周囲を見渡すが、この小屋以外何にもない、深い山の中だ。二人っきりで誰にも邪魔されずに暮らすには最適かもしれないが、少し物寂しく感じる。
「この近くには、人の住んどる集落はないんですか? 奥さん身重やし、二人だけでは色々と不便なんと違いますか?」
 柊は訊ねた。普通に生活するくらいなら何とかなりそうだが、冬の体調を考えると、他に手を貸してくれそうな人が近くにいるほうが、安心だと思うが。
「まあな。だが、人里には留まっておれぬ事情もあってな。先ほど、お主も見たであろう。小屋の中で雪が舞う様を」
 柊は、先刻の出来事を思い出す。了念が特に驚きもせずに状況に順応していたから、日常茶飯事なのだろう。
「お冬には、変わった力があってな。気持ちが昂ると、どこかしこに雪を降らせて、触れるものをみな、凍らせてしまう。人里では、いつ気味悪がられるか分からぬ故、人気のない場所にねぐらを構えておるのだ。出産の時期が迫れば、頼んでいる産婆を呼びに行く手筈は整えている。大事なかろう」
 いくら了念は慣れているとはいえ、一般の村人たちがそんな状況に出くわせば、怖がって距離を置こうとするだろう。最悪、襲われる危険もある。
「お冬はんは、妖怪……なんか? 雪女みたいな」
「お冬は、人間だよ。温かな血の通う人間だ」
 柊の呟きを、了念は素早く否定の言葉で掻き消した。瞬間的に了念の纏う空気が変わった気がして、柊の体を電気が走った。
 そりゃ、自分の妻を妖怪や化け物呼ばわりして、喜ぶ夫なんていない。
 気に障ってしまったかと、少し気遣いながら、恐る恐る了念の様子を伺う。
 了念はしばらく黙り込んで、黙々と刃物を研いでいたが、顔を上げると、元の穏やかな表情に戻っていた。
「さて、日の沈まぬうちに、猪を捌いてしまおうか。柊どの、何もないが、ゆるりと休まれよ」
 研いだ刃物を手に、了念は吊るした猪の腹を開きにかかる。
 雰囲気は元に戻ったが、何となく傍に近寄りがたい感じがして、柊は頭を下げて小屋の中に戻った。
 中では、冬が囲炉裏の前に腰掛けて、縫い物をしている。時々、大きく膨らんだお腹を擦りながら、愛おしそうな視線を向けている。
 柊は向かいに座って、改めて小屋の中を見渡した。
 木や竹で囲われただけの、何もない小さな小屋だが、造りはしっかりしているし、寒さを凌いで二人で暮らすには充分なのだろう。
 寝る場所も、二人が身を寄せ合って眠れるくらいの幅しかない。夫婦というものはそういうものなんだろうなと、何となく眺めた。
 柊ももし、この先無事に元の時代に戻って大人になれたら、いつかは了生と――。
 色々と妄想が浮かぶが、今はそんな考えに浸っている場合ではない。まずは、了生の命を救わなければ。
 気持ちを切り替えて、身を引き締めた。
 ふと気づくと、頭を振って雑念を取り払う柊の様子を、冬がじっと見ていた。
 色っぽい視線を柊に向け、妖艶に微笑む。
「夫婦(めおと)の愛の巣が、珍しいか?」
 突然訊かれ、柊は言葉を詰まらせる。意識していないつもりだったが、いざ実感すると、顔が急に熱くなってきた。
 その様子を見て、冬は更に笑う。
「お主、初心(うぶ)じゃな。まだ一度も、男と情を通じておらぬのであろう」
「あ、当たり前やろうが! うちはまだ、十二歳やで」
 昔は現代に比べて大人と認められる時期も結婚適齢期も、早かったらしい。とはいえ、それでもこの歳で男女のあれこれは、まだ早い。絶対に。
 だが、冬は鼻を鳴らし、戸惑う柊を一蹴した。
「子を産める体になっておれば、歳など関係ない。妾はお主と同じ年には、既に子を産んでおったわ」
 自慢話だろうか。勘繰ってみるが、冬の表情は次第に陰りを見せてきた。
「望みもせぬ契りを交わし、好かぬ男の種を孕み、抱けもせぬ赤子を、何人も何人も……」
 歯を食いしばり、怒りを込めた重い言葉を吐き出していく。その苦渋の表情からは、強い屈辱と苛立ちが存分に含まれていた。
 男と通じ合う。その行いが決して、望むものとは限らない。政略結婚なども多くあった時代なら、尚更だろう。
「女は子供を産むためだけの道具、っちゅうわけか。嫌な時代やな」
 時代が下っても、昭和の頃には恋愛結婚に対して様々な隔たりがあったらしい。もちろん、愛し合って結婚したからと言って、必ず幸せになれるわけでもないが。
 柊は、自分自身の母親の姿を脳裏に浮かばせる。父親との馴れ初めは、よく知らない。それでも、結婚したことを後悔したからこそ、出て行ったのだろう。
 どちらが幸せか不幸かなんて、当人同士にしか分からない。柊には口を挟む資格もない。
「だが、了念だけは違った。妾を心から、愛してくれた。一人の人間として、扱ってくれた。誰よりも優しく、温かいお人じゃ」
 少なくとも、了念と一緒に暮らす冬は、今のこのひと時を、幸せに思っている。愛おしそうに腹を撫でながら微笑む姿は、得体の知れない化け物でも何でもない、優しい母親の顔だった。
「そんな温かな人との間に、ようやくできた我が子。この腹の子だけは、誰にも渡さぬ。妾の手でしかと抱き、乳を与えて育てるのだ。愛くるしい、了念の子。必ずや、守り抜いてみせる」
 無理矢理産まされて子供だったとしても、母親にとっては大事な子供。
 子供を産んでもすぐに引き離されて、世話もできず、成長する姿も見届けられない。そんな辛い思いを、冬は何度も繰り返してきたのだろう。
 それほどまでに愛されて生まれてくる子供なら、きっと幸せになれる。柊が羨ましいと羨望するくらいに。
 そうやって、親に恵まれた子供が、やがて命を繋いで、燕下の名を残していく。その温かい血が、長い時間をかけて、了生にまで受け継がれていく。
 あの、心細くも逞しく、温かな人は、そうやって現代を生きている。柊の、心の支えになってくれている。
 何としても、この親子を守らなくてはいけない。柊はさらに強く、決意を固めた。
「……ほんなら、美味いもん食うて、体力つけんとな。世話になる礼に、うちが料理でも作りますわ。料理は得意なんや」
 柊は腰を上げた。そろそろ、猪も捌き終わっている頃だ。
 何を作ろうかと考えていると、冬が目を細めて柊を睨み付けてきた。
「……うまい飯が作れるからと言うて、了念に色目を使うでないぞ!」
「誰が使うかい! うちには、もう心に決めた、大切な人がおるんや」
 確かに、先祖だけあって了念は了生に似ているが、そんな外見の相似だけでは、柊の心は動かない。
「こんな右も左も分からん場所にきたんも、全てはその人を助けるためや。他の男にうつつを抜かしとる暇はないねん」
 いちいち、つまらない誤解を受けて突っかかられるのも不愉快だ。はっきりと本心を伝えると、冬の険しい表情が、柔らかくなった。
「急に、良い女の顔になったのう。嫌いではないぞ、其方のような娘は」
 何を言っても、遊ばれている気がしてならない。冬は柊にとって、あまり好きなタイプの女ではなさそうだ。刺々して高飛車で、どうにも馬が合わない。
「そら、どうも」
 苛立ちながらも突っぱねた返事をして、柊は鼻を鳴らして小屋を出た。
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