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蒼の皇国 編
一方その頃……
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コウイチが合わせた両手をハクの前に差し出していた。手の間には2枚のカードが重ね合わされてある。
眉間に皺を寄せたハクがくんくんと匂いを嗅いだり、手の隙間から少しでもカードを覗こうとして唸りながら、
「うぅ……もう少し、もうちょっと見えたら……」
チラチラとコウイチの表情を窺い見る。が、コウイチはそれ以上は見せないよ、とニタァっとした嫌らしい笑みを浮かべるだけだった。
観念したハクは天運に任せて答える。
「じゃあ、上!」
宣言と共に合わされた手が開き、上に置いてあるカードが見えた瞬間、ハクは落胆した。
コウイチはハクの手元に上のカードを置いて催促する。
「次はハクの番だぞ。早くしないと、そっちに置いてあるカードを貰ってくぞ?」
「ダメェ!?」
ハクは目にも止まらぬ速度で自分の傍に置いていたカードと差し出されたカードを奪う様に取り、二枚のカードをシャッフルする。
アヴァロンの危機。
他派閥の襲撃。
この状況下で二人が何をしているのかというと……トランプを用いたゲーム、ババ抜きだ。
何故そんな事をしているのかと言えば、単に暇だったのだ。
見渡す限り青い海が広がる海上で、何もするなと言われたら必然的に時間を持て余す。なので、たまたまポケットの入っていたトランプで遊ぶことにしたのだった。
ハクが氷の床に2枚のカードを並べる。
「これ終わったらスピードしよ?」
コウイチが適当に右手側のカードを取ろうとするとハクがそっと端を押さえて抵抗してきた。
「身体能力使う系は一瞬で俺の負けだし。大人しく放しやがれでお願いします」
「じゃあ、神経衰弱は? カードが氷に引っ付いてるんじゃない?」
「ハクさん、背面の絵柄の微妙な違いとかキズ全部覚えてるじゃん? この氷、溶けないからくっつくとか無理な言い訳ですよ?」
「………。オススメは左の方だよ?」
「じゃあ、ハクか見て左のこっちを貰うな」
「コウイチから見て左がいいよ!」
「……いい加減に抵抗辞めなさい!?」
「やだー、これ負けたら五連敗だもん!?」
「お前が分かりやす過ぎるのが悪いんだろ!」
「じゃあじゃあ、大戦争!」
「お前、人の瞳の中に映ったカード見るインチキするじゃん?」
「ダウト!」
「だから、絵柄覚えとるじゃろ?」
「にゃーん、コウイチの意地悪ぅ!?」
そんな阿呆な光景を見下ろしていたタマモは命が消えていく感覚とは別に頭痛を感じ始めた。
これから先が不安やわ。
先程の黎明のアイリスの宣布は二人には聞こえていない様子だ。シムルグの配慮なのか魔法の影響外だったのかは不明ではあるが、この状況下でトランプをしているなど呑気にもほどがある。
器が大きいだとか、馬鹿だとかいうレベルを通り越して感覚が麻痺してといっていい。
そんな感じでタマモが呆れていると、抗議と譲歩が行われた結果、七並べを始めようと準備をしていたハクがこちらを見上げて言う。
「ねえ、コウイチ」
「ん?」
「動力大丈夫かな?」
つい数刻前まで猫の様な声を出して喚いていたとは思えない不安そうな面持ちだ。
対するコウイチは一瞥だけすると特別、聞きする様子もなくトランプを配り始める。
「ルナとソルなら大丈夫だよ」
「どうして?」
「俺が作るのを手伝ったんだぜ? って言ったらヤベェ奴だけどさ。んー、何となく大丈夫だってのが分かるだよね。どっちかと言うと、もっと全開で回して欲しそうですらある」
「??」
「そんな顔されても……俺も良く分からないんだけどさ。何というか、自分で作ったものの状態というか感覚というかが分かるというか?」
不意にハクがコウイチの頭を撫でる。
「ついにおかしくなっちゃった?」
「それは酷くない? って言い返したかったんだけどな……自分でもおかしいくなったんじゃないかと思ってる」
不思議な会話に耳を傾けていたタマモは思いつきでゲンジの念話を飛ばした。
“ゲンジ、動力の具合はどうや?”
“すみません。どうにも出力が安定せず手間取っとりまして”
“そうか。因みにどんくらいの出力で回しとるん?”
“ヴァドス達が残してくれたマニュアルを参考に80%で回していますが……”
コウイチの感じている何かが本物ならば、
“120%のぶっ壊れる限界まで回してみぃ”
“120ですかい!?”
“ゆっくりと浮上しては言っとるけど、このままやとウチが一生支え続けなあかんからな”
“……承知致しやした”
ミドガルズオルム達と違い力の限界ではなく、命の限界を感じているタマモに残された時間は少ない。
この状況を早く解決して安心したいのが本音だ。
====================
ゲンジはタマモからの指示を全員に伝えた。
「そんな無茶苦茶な。下手したらアヴァロンが消滅しますよ!」
「んなこた分かってる。だがな……恐らく、タマモ様には時間がねえんだと思う」
「それってどういう」
「オレらに出来るこたぁ、タマモ様を信じることだけだ」
一瞬、重い空気場を包もうとしたが、誰彼と共なく作業に戻り、無言のまま力強い熱を帯び始めた。
ゲンジは深呼吸をしてから再度指示を出す。
「ソル、ルナ共に出力120%でぶん回せ!」
====================
七並べ。
それは誰もが知っているトランプゲームの一つだ。各絵柄の7をスタートに右へ左へ数字を順番に置いていくゲームだ。
勝敗は簡単で手持ちの札を最初に使い切った人が勝ち。
「ハートの4」
「ぱ、パス」
「それじゃあハートの3と」
「うぅ……パス。ダイヤの5かハートの10置いてよ!」
敗者は最後まで札を持ち続けた人(ジョーカーを持っている人)かパスを3回した人。
クロガネ家における二人でやる七並べはジョーカーを抜いて行う。
この為、基本的に先行が勝利するようになっている。
しかし、その本質は相手に3回パスをさせて敗北させるというものだ。
勝負はカードが配られた瞬間から始まっている。
「んじゃ、ハートのーー」
「コウイチお願いっ!?」
ハクが涙目になって氷の床を叩く。
コウイチの手札にはハートの2、1がまだある。他にはハート10、ダイヤ5、ダイヤ1、ハート13などもあり、普通に置いていったら負け確定な手札だ。
ハクの残り手札はハート10かダイヤ5を置かれないと先に置けない状態になっている。ここでコウイチがハート2を置けば、ハクは3回目のパスをすることになり、敗北が決まる。
カードを置こうとしたコウイチの手が止まった。
「おっ? うん、なんか喜んでるみたい」
「? どうしたの?」
ルナとソルから生き生きとした鼓動のようなものを感じる。
気のせいではないと思う。
「んー、何でもない。はい、ハートの2」
にゃー、とハクの断末魔のような悲鳴が響き渡るのだった。
普段、物理的に何やっても勝てないのだから、たまには許してくれるでしょ。
眉間に皺を寄せたハクがくんくんと匂いを嗅いだり、手の隙間から少しでもカードを覗こうとして唸りながら、
「うぅ……もう少し、もうちょっと見えたら……」
チラチラとコウイチの表情を窺い見る。が、コウイチはそれ以上は見せないよ、とニタァっとした嫌らしい笑みを浮かべるだけだった。
観念したハクは天運に任せて答える。
「じゃあ、上!」
宣言と共に合わされた手が開き、上に置いてあるカードが見えた瞬間、ハクは落胆した。
コウイチはハクの手元に上のカードを置いて催促する。
「次はハクの番だぞ。早くしないと、そっちに置いてあるカードを貰ってくぞ?」
「ダメェ!?」
ハクは目にも止まらぬ速度で自分の傍に置いていたカードと差し出されたカードを奪う様に取り、二枚のカードをシャッフルする。
アヴァロンの危機。
他派閥の襲撃。
この状況下で二人が何をしているのかというと……トランプを用いたゲーム、ババ抜きだ。
何故そんな事をしているのかと言えば、単に暇だったのだ。
見渡す限り青い海が広がる海上で、何もするなと言われたら必然的に時間を持て余す。なので、たまたまポケットの入っていたトランプで遊ぶことにしたのだった。
ハクが氷の床に2枚のカードを並べる。
「これ終わったらスピードしよ?」
コウイチが適当に右手側のカードを取ろうとするとハクがそっと端を押さえて抵抗してきた。
「身体能力使う系は一瞬で俺の負けだし。大人しく放しやがれでお願いします」
「じゃあ、神経衰弱は? カードが氷に引っ付いてるんじゃない?」
「ハクさん、背面の絵柄の微妙な違いとかキズ全部覚えてるじゃん? この氷、溶けないからくっつくとか無理な言い訳ですよ?」
「………。オススメは左の方だよ?」
「じゃあ、ハクか見て左のこっちを貰うな」
「コウイチから見て左がいいよ!」
「……いい加減に抵抗辞めなさい!?」
「やだー、これ負けたら五連敗だもん!?」
「お前が分かりやす過ぎるのが悪いんだろ!」
「じゃあじゃあ、大戦争!」
「お前、人の瞳の中に映ったカード見るインチキするじゃん?」
「ダウト!」
「だから、絵柄覚えとるじゃろ?」
「にゃーん、コウイチの意地悪ぅ!?」
そんな阿呆な光景を見下ろしていたタマモは命が消えていく感覚とは別に頭痛を感じ始めた。
これから先が不安やわ。
先程の黎明のアイリスの宣布は二人には聞こえていない様子だ。シムルグの配慮なのか魔法の影響外だったのかは不明ではあるが、この状況下でトランプをしているなど呑気にもほどがある。
器が大きいだとか、馬鹿だとかいうレベルを通り越して感覚が麻痺してといっていい。
そんな感じでタマモが呆れていると、抗議と譲歩が行われた結果、七並べを始めようと準備をしていたハクがこちらを見上げて言う。
「ねえ、コウイチ」
「ん?」
「動力大丈夫かな?」
つい数刻前まで猫の様な声を出して喚いていたとは思えない不安そうな面持ちだ。
対するコウイチは一瞥だけすると特別、聞きする様子もなくトランプを配り始める。
「ルナとソルなら大丈夫だよ」
「どうして?」
「俺が作るのを手伝ったんだぜ? って言ったらヤベェ奴だけどさ。んー、何となく大丈夫だってのが分かるだよね。どっちかと言うと、もっと全開で回して欲しそうですらある」
「??」
「そんな顔されても……俺も良く分からないんだけどさ。何というか、自分で作ったものの状態というか感覚というかが分かるというか?」
不意にハクがコウイチの頭を撫でる。
「ついにおかしくなっちゃった?」
「それは酷くない? って言い返したかったんだけどな……自分でもおかしいくなったんじゃないかと思ってる」
不思議な会話に耳を傾けていたタマモは思いつきでゲンジの念話を飛ばした。
“ゲンジ、動力の具合はどうや?”
“すみません。どうにも出力が安定せず手間取っとりまして”
“そうか。因みにどんくらいの出力で回しとるん?”
“ヴァドス達が残してくれたマニュアルを参考に80%で回していますが……”
コウイチの感じている何かが本物ならば、
“120%のぶっ壊れる限界まで回してみぃ”
“120ですかい!?”
“ゆっくりと浮上しては言っとるけど、このままやとウチが一生支え続けなあかんからな”
“……承知致しやした”
ミドガルズオルム達と違い力の限界ではなく、命の限界を感じているタマモに残された時間は少ない。
この状況を早く解決して安心したいのが本音だ。
====================
ゲンジはタマモからの指示を全員に伝えた。
「そんな無茶苦茶な。下手したらアヴァロンが消滅しますよ!」
「んなこた分かってる。だがな……恐らく、タマモ様には時間がねえんだと思う」
「それってどういう」
「オレらに出来るこたぁ、タマモ様を信じることだけだ」
一瞬、重い空気場を包もうとしたが、誰彼と共なく作業に戻り、無言のまま力強い熱を帯び始めた。
ゲンジは深呼吸をしてから再度指示を出す。
「ソル、ルナ共に出力120%でぶん回せ!」
====================
七並べ。
それは誰もが知っているトランプゲームの一つだ。各絵柄の7をスタートに右へ左へ数字を順番に置いていくゲームだ。
勝敗は簡単で手持ちの札を最初に使い切った人が勝ち。
「ハートの4」
「ぱ、パス」
「それじゃあハートの3と」
「うぅ……パス。ダイヤの5かハートの10置いてよ!」
敗者は最後まで札を持ち続けた人(ジョーカーを持っている人)かパスを3回した人。
クロガネ家における二人でやる七並べはジョーカーを抜いて行う。
この為、基本的に先行が勝利するようになっている。
しかし、その本質は相手に3回パスをさせて敗北させるというものだ。
勝負はカードが配られた瞬間から始まっている。
「んじゃ、ハートのーー」
「コウイチお願いっ!?」
ハクが涙目になって氷の床を叩く。
コウイチの手札にはハートの2、1がまだある。他にはハート10、ダイヤ5、ダイヤ1、ハート13などもあり、普通に置いていったら負け確定な手札だ。
ハクの残り手札はハート10かダイヤ5を置かれないと先に置けない状態になっている。ここでコウイチがハート2を置けば、ハクは3回目のパスをすることになり、敗北が決まる。
カードを置こうとしたコウイチの手が止まった。
「おっ? うん、なんか喜んでるみたい」
「? どうしたの?」
ルナとソルから生き生きとした鼓動のようなものを感じる。
気のせいではないと思う。
「んー、何でもない。はい、ハートの2」
にゃー、とハクの断末魔のような悲鳴が響き渡るのだった。
普段、物理的に何やっても勝てないのだから、たまには許してくれるでしょ。
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