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48 皿の中の味
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ドブの味のするスープの具合はどうだ?
お口に合ったか。
とてつもなく絶望し、しかし自己愛を捨てきれず、
投げ捨てた筈の空の皿を見下していた筈だが?
ぁあ?
腹の虫が鳴るのを放っておいただろう?
まぁ、そこの皿に入っていた飯が気に食わなかったのは分かる。
大いに理解しよう。
その反抗心たるや天晴れだ。
俺もそうだった。
さぁて。
どんな味だ。
お前が初めて自分の手で掴み掛かった皿のそいつは。
あぁー俺の時は、トマトの味がした。
塩も胡椒も何もない、トマトを潰したスープだったなぁー。
「お前は?Mr.」
「... ドブの味だろ。」
「そうか。お前はもっと美味いものを食えよ。」
さて、では次に行こう。
「あんたは?Ms.」
あんたが味わった
希望の味を、俺に教えてくれないか?
お口に合ったか。
とてつもなく絶望し、しかし自己愛を捨てきれず、
投げ捨てた筈の空の皿を見下していた筈だが?
ぁあ?
腹の虫が鳴るのを放っておいただろう?
まぁ、そこの皿に入っていた飯が気に食わなかったのは分かる。
大いに理解しよう。
その反抗心たるや天晴れだ。
俺もそうだった。
さぁて。
どんな味だ。
お前が初めて自分の手で掴み掛かった皿のそいつは。
あぁー俺の時は、トマトの味がした。
塩も胡椒も何もない、トマトを潰したスープだったなぁー。
「お前は?Mr.」
「... ドブの味だろ。」
「そうか。お前はもっと美味いものを食えよ。」
さて、では次に行こう。
「あんたは?Ms.」
あんたが味わった
希望の味を、俺に教えてくれないか?
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