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新生活って気合い入るよね④
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結論、入学式は遅刻した。
理由は簡単。中秋も俺と同じ迷子だったからだ。
何だあの頭脳系みたいな風貌してるくせに。俺より方向音痴じゃねぇか!
2人してぎゃーびー揉めながら入学式の会場でもある体育館を探すこと数十分。やっとの思いで辿り着いたのに先生から入学早々怒られました。
いかにも生徒指導を受け持ってそうな筋肉ムキムキ体育会系の先生に首根っこを捕まれ、体育館内からは新入生代表の挨拶が流れて聞こえる中俺らは外でお説教をされていた。
勘弁してくれよ、悪いのは中秋だろなんて言えるはずもなく入学式に参加出来たのは校長の挨拶つまりほぼ終盤だった。
周りの人に白い目で見られ居心地の悪い状態が永遠に続いた入学式。教頭が閉会の言葉を唱えた時まさに神の救いかと思った。俺教頭大好き!
それにしても、流石櫻咲川学園通称ハイスペック養成所。周りを見渡すと顔面偏差値高い奴らしかいねぇ。俺も自信あるとはいえ、霞そうだな……そしたら特待生の奨学金打ち切られんのかな。しかも初っ端から怒られたしな。
幸先不安すぎて泣いちゃうよあたし。
そんなふうに頭を悩ませていると猫のしっぽのようなふわふわとしたミルクティー色の髪を後ろで一括りにした教師が立っていた。
「はい、1─Aの人は教室に戻ろうね~」
まるで幼稚園児を接するかのようなのほほんとした態度に一瞬自分の年齢を忘れかけた。
周りのヤツらが言われた通り立ち上がり長髪教師を先頭に歩き始める。
クラスに着くとこれまたびっくり。
中秋が同じクラスだった。
席は通路を挟んでの隣。
ここまで来ると腐れ縁な気がしてくる。
何となく心強さからグッ!と右手で親指を立てるポーズをすると舌打ちされた。最近の若い子は短気すぎやしないか?
「1─Aを担当する九条でーす。いやもう君たちはね、この選ばれしハイスペ養成所の期待の星だよ~」
皆が席に着くと満足そうに教壇に立ってる九条先生が話し始めた。優しそうなタレ目の下にはホクロ所謂泣きぼくろがある。確実に大人のオーラーがあるものの、話し方のせいなのか良く言えば親しみやすい、悪く言えば子供っぽい不思議な人だ。
呑気にニコニコ笑いながら話しかける姿は教師とは思えない。俺の右隣もそう思ったのか眉間に皺を寄せている。
「ハイスペ養成所ってあだ名みたいなもんだよな? え、いいの?」
「い、いいんじゃないか? 教師が言ってるみたいだし」
耐えきれず中秋に話しかけると彼も戸惑いを隠せていなかった。この教師強いぞ。
「君たちはねぇ、B組に抜かされさえしなければ何やってもいいから自由に学んでね~。あ、モラルと法律の範囲内だけど」
頭に疑問符を浮かべていると彼は何故か俺達を見て微笑んだ。嫌な予感に背筋が寒くなる。
理由は簡単。中秋も俺と同じ迷子だったからだ。
何だあの頭脳系みたいな風貌してるくせに。俺より方向音痴じゃねぇか!
2人してぎゃーびー揉めながら入学式の会場でもある体育館を探すこと数十分。やっとの思いで辿り着いたのに先生から入学早々怒られました。
いかにも生徒指導を受け持ってそうな筋肉ムキムキ体育会系の先生に首根っこを捕まれ、体育館内からは新入生代表の挨拶が流れて聞こえる中俺らは外でお説教をされていた。
勘弁してくれよ、悪いのは中秋だろなんて言えるはずもなく入学式に参加出来たのは校長の挨拶つまりほぼ終盤だった。
周りの人に白い目で見られ居心地の悪い状態が永遠に続いた入学式。教頭が閉会の言葉を唱えた時まさに神の救いかと思った。俺教頭大好き!
それにしても、流石櫻咲川学園通称ハイスペック養成所。周りを見渡すと顔面偏差値高い奴らしかいねぇ。俺も自信あるとはいえ、霞そうだな……そしたら特待生の奨学金打ち切られんのかな。しかも初っ端から怒られたしな。
幸先不安すぎて泣いちゃうよあたし。
そんなふうに頭を悩ませていると猫のしっぽのようなふわふわとしたミルクティー色の髪を後ろで一括りにした教師が立っていた。
「はい、1─Aの人は教室に戻ろうね~」
まるで幼稚園児を接するかのようなのほほんとした態度に一瞬自分の年齢を忘れかけた。
周りのヤツらが言われた通り立ち上がり長髪教師を先頭に歩き始める。
クラスに着くとこれまたびっくり。
中秋が同じクラスだった。
席は通路を挟んでの隣。
ここまで来ると腐れ縁な気がしてくる。
何となく心強さからグッ!と右手で親指を立てるポーズをすると舌打ちされた。最近の若い子は短気すぎやしないか?
「1─Aを担当する九条でーす。いやもう君たちはね、この選ばれしハイスペ養成所の期待の星だよ~」
皆が席に着くと満足そうに教壇に立ってる九条先生が話し始めた。優しそうなタレ目の下にはホクロ所謂泣きぼくろがある。確実に大人のオーラーがあるものの、話し方のせいなのか良く言えば親しみやすい、悪く言えば子供っぽい不思議な人だ。
呑気にニコニコ笑いながら話しかける姿は教師とは思えない。俺の右隣もそう思ったのか眉間に皺を寄せている。
「ハイスペ養成所ってあだ名みたいなもんだよな? え、いいの?」
「い、いいんじゃないか? 教師が言ってるみたいだし」
耐えきれず中秋に話しかけると彼も戸惑いを隠せていなかった。この教師強いぞ。
「君たちはねぇ、B組に抜かされさえしなければ何やってもいいから自由に学んでね~。あ、モラルと法律の範囲内だけど」
頭に疑問符を浮かべていると彼は何故か俺達を見て微笑んだ。嫌な予感に背筋が寒くなる。
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