125 / 151
第二章 異世界ど田舎村を救え!
俺とばあちゃんの悔い
しおりを挟む
誰にでも優しく穏やかなばあちゃんだが、過去に一度だけ怒髪天つく勢いで激怒したことがある。
俺には同い年の従兄弟がいた。父方の叔父の長男だ。けどバイト先の事故で高校の頃に亡くなっている。
その葬儀のとき。穏やかなはずのばあちゃんが叔母さん、つまり従兄弟の母親で叔父さんの奥さんに激怒したんだ。
「葬儀が終わって叔父さんちに集まったとき、従兄弟の部屋から日記が出てきてさ」
「何が書いてあったんです?」
「んー……」
「おにいちゃ?」
俺は胡座の上に座って見上げてくるピナレラちゃんのキャラメル色のツヤ髪を撫で撫でした。そのまま話すとまだ幼いこの子によくない。少し言葉を選ぶ必要がありそうだが……
「母親がちょっと問題有りの人だったんだ。学校から帰ってきても弟にはおやつがあるのに兄貴だったそいつの分はなかったとか」
「兄弟差別ですか」
「んだ。上の学校に行くのに進路相談も全然話を聞いてくれなかったこととか書いてあった」
日付は中学時代から始まって、事故死した高校一年の冬で止まっていた。
地元の高校に進学してからも、従兄弟がバイトのときに限って自分以外の家族三人で外食に出てたようだ。しかも従兄弟への土産などもなかった。
「亡くなる前の日の日記には、家族が出前で頼んだピザが自分に一切れも残されてなくて残念だったって書いてあった。それ見たら俺も辛くなっちまって」
息子の日記に書いてあることが本当かと叔父さんに詰め寄られて、全部本当だと叔母さんが逆ギレして全部白状した。
そこからの出来事は正直、まだ当時多感な高一だった俺にも辛かった。俺だけじゃない。旦那だった叔父さんや、俺の両親も含めて御米田家側は全員ショックだったと思う。
そもそも叔母さんは姑のばあちゃんと反りが合わなかった。
だからばあちゃんに性格がそっくりな長男も大っ嫌いだったと言い始めたんだ。
『だからなに? 私は母親としてちゃんと世話をしていたわ!』
実際その通りだったようだが、いきなり豹変した奥さんに叔父さんが茫然自失としてしまって。
代わりにうちの親父が日記を読んでその場で叔母さんに事実確認を一つ一つやったんだ。
「結果、叔母さんはもう真っ黒。従兄弟をバイトに行かせてたところからしておかしかったんだ」
「ばいとってなあにー?」
「短い時間だけお勤めすることだ。従兄弟はレストランに働きに行ってたんだよ」
「そのバイトがおかしいとは?」
まず、従兄弟がバイトするよう仕向けたのは叔母だった。
家の経済状況が厳しいと嘘を仄めかせて、できるだけ家にいる時間を減らさせていたんだ。嫌いな息子に家にいてほしくなかったんだな。
大卒だがサラリーマンの俺の親父と違って、叔父さんは高卒だったけど若いうちから独立して成功して、なかなかの金持ちだった。
当時まだ四十手前で東京にそこそこ広い庭と車庫付きの家建ててたもん。うちはふつうに賃貸のマンション暮らし。
だから叔母も外に働きには出ず専業主婦だった。……本来なら従兄弟もバイトの必要なんてなかったほど金持ちだったんだよ。
と俺はユキりんだけでなくピナレラちゃんにもわかりやすく説明した。
「で、従兄弟は真冬の大雪の日にバイトに行って。雪で落ちてきた店の看板の当たりどころが悪くて死んじまった」
「そうでしたか……」
「まだ学生だったんだ。そんな大雪の日なんて別にバイトぐらい休んだって良かったはずなのに」
これらの事実を知ったばあちゃんは、俺たち御米田家の面々が初めて見る激怒ぶりだった。
毒叔母を叩こうと手を上げたばあちゃんを親父が慌てて押さえてたっけ。あんなに感情を剥き出しにしたばあちゃんを俺も親父も親戚たちも初めて見た。
叔父夫婦はその後離婚して、弟のほうは母親似だったことから叔母が強引に親権を獲得している。
「で、さっき俺たち思い出したんだ。子供の頃、ばあちゃんちで起きたこと」
今日と同じようにばあちゃんがパンケーキを焼いてくれた。
ちょうど親父が海外出張先のアメリカから帰国したばかりで、土産に持って帰ってきた現地で人気のパンケーキミックスがあったからそれで。
洒落た店で食べるわけでもない。おうちのおやつだから今日と同じように台所のテーブルの上にバターやメープルシロップ、ジャムや缶詰のフルーツなんかを用意して各自で好きなだけチョイスして食べるスタイル。
「俺と従兄弟はまだ子供だったから、ばあちゃんが最初からパンケーキにバターのっけて、メープルシロップもかけてくれたんだよな」
「なるほど……?」
「だけど甘いものが好きだった従兄弟は、ばあちゃんに『もっと甘いのかけて』って頼んだんだ。そうしたら」
『いじきたない! やめなさい!』
鋭い声で叔母が従兄弟を怒鳴りつけた。
さっきフラッシュバックしてきたのはそれだ。
俺たち御米田家側は、俺や従兄弟がまだ子供だった頃のこのパンケーキ事件の頃から既に、叔母が従兄弟を虐待してたと気づいて本当に血の気が引いたもんだった。
特にばあちゃんや親父は「あの頃ちゃんと気づいてたら」ってずっと悔やんでも悔やみきれない様子だった……
「俺に言われたわけじゃないのに、すごい怖い声と顔で怒鳴ってたから、俺も自分に言われたわけじゃねえのに泣きそうになっちまって」
「それで?」
「まだじいちゃんが生きてた頃だ。そのときはじいちゃんが『物食ってるときに大声出すんじゃない!』って怒って、叔母さんも謝ってそれでおしまい」
「それ本当に終わったんですか? 何だか後を引きそうな出来事ですけど」
「そうだな。翌年から叔父さん家族は、叔母さんだけ来なくなった。じいちゃんに怒られたせいだったかもしれない。でも叔母さんに赤ちゃんができたからってのもあったみたいだな」
それから中三の冬までは叔父さんと従兄弟の二人だけが長期休みにもなか村へ帰省していた。
叔母と、下に生まれた弟はそれ以降一度もばあちゃんちに来ていない。
「俺もうちの両親も、……ばあちゃんも、叔父さんの家族に違和感を感じてたんだが、確かめる前にカズアキは事故で死んじまった」
母親から意図的に家族の輪から外され、働く必要のないアルバイトに出て、社会人だって通勤の困難な大雪の日に事故で。
で、葬式の日にカズアキの日記が見つかって、すべてが書かれていた日記によって叔母の悪行が親戚たちにバレた。
「バレたのはそれだけじゃない。結局、叔父さん夫婦は離婚したけど残った弟の親権を争うときにとんでもない事実が判明した。――弟の父親が別の男だったんだ」
「うわあ……最悪じゃないですか。托卵ですか」
「まったくだよ。長男が大嫌いなばあちゃんそっくりだったから、叔父さんと次の子供作ってまた似たら最悪だって思って浮気。もう絶対、再構築は無理だなって当時の俺から見ても思ったもん」
この辺になるとピナレラちゃんは話が難しくてわからないようで、集中が途切れてテレビのリモコンに手が伸びていた。
俺もユキりんも後味悪い気分を抱えつつ、一緒に配信される幼児向けアニメを観て何となく話はそれで終わり。
その後はばあちゃんも仏壇の部屋から戻ってきて、夕方に飯作ってくれていつもの日常だった。
NEXT→幼女の夜泣きに御米田たちは困ってしまった……
俺には同い年の従兄弟がいた。父方の叔父の長男だ。けどバイト先の事故で高校の頃に亡くなっている。
その葬儀のとき。穏やかなはずのばあちゃんが叔母さん、つまり従兄弟の母親で叔父さんの奥さんに激怒したんだ。
「葬儀が終わって叔父さんちに集まったとき、従兄弟の部屋から日記が出てきてさ」
「何が書いてあったんです?」
「んー……」
「おにいちゃ?」
俺は胡座の上に座って見上げてくるピナレラちゃんのキャラメル色のツヤ髪を撫で撫でした。そのまま話すとまだ幼いこの子によくない。少し言葉を選ぶ必要がありそうだが……
「母親がちょっと問題有りの人だったんだ。学校から帰ってきても弟にはおやつがあるのに兄貴だったそいつの分はなかったとか」
「兄弟差別ですか」
「んだ。上の学校に行くのに進路相談も全然話を聞いてくれなかったこととか書いてあった」
日付は中学時代から始まって、事故死した高校一年の冬で止まっていた。
地元の高校に進学してからも、従兄弟がバイトのときに限って自分以外の家族三人で外食に出てたようだ。しかも従兄弟への土産などもなかった。
「亡くなる前の日の日記には、家族が出前で頼んだピザが自分に一切れも残されてなくて残念だったって書いてあった。それ見たら俺も辛くなっちまって」
息子の日記に書いてあることが本当かと叔父さんに詰め寄られて、全部本当だと叔母さんが逆ギレして全部白状した。
そこからの出来事は正直、まだ当時多感な高一だった俺にも辛かった。俺だけじゃない。旦那だった叔父さんや、俺の両親も含めて御米田家側は全員ショックだったと思う。
そもそも叔母さんは姑のばあちゃんと反りが合わなかった。
だからばあちゃんに性格がそっくりな長男も大っ嫌いだったと言い始めたんだ。
『だからなに? 私は母親としてちゃんと世話をしていたわ!』
実際その通りだったようだが、いきなり豹変した奥さんに叔父さんが茫然自失としてしまって。
代わりにうちの親父が日記を読んでその場で叔母さんに事実確認を一つ一つやったんだ。
「結果、叔母さんはもう真っ黒。従兄弟をバイトに行かせてたところからしておかしかったんだ」
「ばいとってなあにー?」
「短い時間だけお勤めすることだ。従兄弟はレストランに働きに行ってたんだよ」
「そのバイトがおかしいとは?」
まず、従兄弟がバイトするよう仕向けたのは叔母だった。
家の経済状況が厳しいと嘘を仄めかせて、できるだけ家にいる時間を減らさせていたんだ。嫌いな息子に家にいてほしくなかったんだな。
大卒だがサラリーマンの俺の親父と違って、叔父さんは高卒だったけど若いうちから独立して成功して、なかなかの金持ちだった。
当時まだ四十手前で東京にそこそこ広い庭と車庫付きの家建ててたもん。うちはふつうに賃貸のマンション暮らし。
だから叔母も外に働きには出ず専業主婦だった。……本来なら従兄弟もバイトの必要なんてなかったほど金持ちだったんだよ。
と俺はユキりんだけでなくピナレラちゃんにもわかりやすく説明した。
「で、従兄弟は真冬の大雪の日にバイトに行って。雪で落ちてきた店の看板の当たりどころが悪くて死んじまった」
「そうでしたか……」
「まだ学生だったんだ。そんな大雪の日なんて別にバイトぐらい休んだって良かったはずなのに」
これらの事実を知ったばあちゃんは、俺たち御米田家の面々が初めて見る激怒ぶりだった。
毒叔母を叩こうと手を上げたばあちゃんを親父が慌てて押さえてたっけ。あんなに感情を剥き出しにしたばあちゃんを俺も親父も親戚たちも初めて見た。
叔父夫婦はその後離婚して、弟のほうは母親似だったことから叔母が強引に親権を獲得している。
「で、さっき俺たち思い出したんだ。子供の頃、ばあちゃんちで起きたこと」
今日と同じようにばあちゃんがパンケーキを焼いてくれた。
ちょうど親父が海外出張先のアメリカから帰国したばかりで、土産に持って帰ってきた現地で人気のパンケーキミックスがあったからそれで。
洒落た店で食べるわけでもない。おうちのおやつだから今日と同じように台所のテーブルの上にバターやメープルシロップ、ジャムや缶詰のフルーツなんかを用意して各自で好きなだけチョイスして食べるスタイル。
「俺と従兄弟はまだ子供だったから、ばあちゃんが最初からパンケーキにバターのっけて、メープルシロップもかけてくれたんだよな」
「なるほど……?」
「だけど甘いものが好きだった従兄弟は、ばあちゃんに『もっと甘いのかけて』って頼んだんだ。そうしたら」
『いじきたない! やめなさい!』
鋭い声で叔母が従兄弟を怒鳴りつけた。
さっきフラッシュバックしてきたのはそれだ。
俺たち御米田家側は、俺や従兄弟がまだ子供だった頃のこのパンケーキ事件の頃から既に、叔母が従兄弟を虐待してたと気づいて本当に血の気が引いたもんだった。
特にばあちゃんや親父は「あの頃ちゃんと気づいてたら」ってずっと悔やんでも悔やみきれない様子だった……
「俺に言われたわけじゃないのに、すごい怖い声と顔で怒鳴ってたから、俺も自分に言われたわけじゃねえのに泣きそうになっちまって」
「それで?」
「まだじいちゃんが生きてた頃だ。そのときはじいちゃんが『物食ってるときに大声出すんじゃない!』って怒って、叔母さんも謝ってそれでおしまい」
「それ本当に終わったんですか? 何だか後を引きそうな出来事ですけど」
「そうだな。翌年から叔父さん家族は、叔母さんだけ来なくなった。じいちゃんに怒られたせいだったかもしれない。でも叔母さんに赤ちゃんができたからってのもあったみたいだな」
それから中三の冬までは叔父さんと従兄弟の二人だけが長期休みにもなか村へ帰省していた。
叔母と、下に生まれた弟はそれ以降一度もばあちゃんちに来ていない。
「俺もうちの両親も、……ばあちゃんも、叔父さんの家族に違和感を感じてたんだが、確かめる前にカズアキは事故で死んじまった」
母親から意図的に家族の輪から外され、働く必要のないアルバイトに出て、社会人だって通勤の困難な大雪の日に事故で。
で、葬式の日にカズアキの日記が見つかって、すべてが書かれていた日記によって叔母の悪行が親戚たちにバレた。
「バレたのはそれだけじゃない。結局、叔父さん夫婦は離婚したけど残った弟の親権を争うときにとんでもない事実が判明した。――弟の父親が別の男だったんだ」
「うわあ……最悪じゃないですか。托卵ですか」
「まったくだよ。長男が大嫌いなばあちゃんそっくりだったから、叔父さんと次の子供作ってまた似たら最悪だって思って浮気。もう絶対、再構築は無理だなって当時の俺から見ても思ったもん」
この辺になるとピナレラちゃんは話が難しくてわからないようで、集中が途切れてテレビのリモコンに手が伸びていた。
俺もユキりんも後味悪い気分を抱えつつ、一緒に配信される幼児向けアニメを観て何となく話はそれで終わり。
その後はばあちゃんも仏壇の部屋から戻ってきて、夕方に飯作ってくれていつもの日常だった。
NEXT→幼女の夜泣きに御米田たちは困ってしまった……
518
お気に入りに追加
2,422
あなたにおすすめの小説
私の家族はハイスペックです! 落ちこぼれ転生末姫ですが溺愛されつつ世界救っちゃいます!
りーさん
ファンタジー
ある日、突然生まれ変わっていた。理由はわからないけど、私は末っ子のお姫さまになったらしい。
でも、このお姫さま、なんか放置気味!?と思っていたら、お兄さんやお姉さん、お父さんやお母さんのスペックが高すぎるのが原因みたい。
こうなったら、こうなったでがんばる!放置されてるんなら、なにしてもいいよね!
のんびりマイペースをモットーに、私は好きに生きようと思ったんだけど、実は私は、重要な使命で転生していて、それを遂行するために神器までもらってしまいました!でも、私は私で楽しく暮らしたいと思います!
異世界に転生した俺は農業指導員だった知識と魔法を使い弱小貴族から気が付けば大陸1の農業王国を興していた。
黒ハット
ファンタジー
前世では日本で農業指導員として暮らしていたが国際協力員として後進国で農業の指導をしている時に、反政府の武装組織に拳銃で撃たれて35歳で殺されたが、魔法のある異世界に転生し、15歳の時に記憶がよみがえり、前世の農業指導員の知識と魔法を使い弱小貴族から成りあがり、乱世の世を戦い抜き大陸1の農業王国を興す。
【完結】偽物聖女として追放される予定ですが、続編の知識を活かして仕返しします
ユユ
ファンタジー
聖女と認定され 王子妃になったのに
11年後、もう一人 聖女認定された。
王子は同じ聖女なら美人がいいと
元の聖女を偽物として追放した。
後に二人に天罰が降る。
これが この体に入る前の世界で読んだ
Web小説の本編。
だけど、読者からの激しいクレームに遭い
救済続編が書かれた。
その激しいクレームを入れた
読者の一人が私だった。
異世界の追放予定の聖女の中に
入り込んだ私は小説の知識を
活用して対策をした。
大人しく追放なんてさせない!
* 作り話です。
* 長くはしないつもりなのでサクサクいきます。
* 短編にしましたが、うっかり長くなったらごめんなさい。
* 掲載は3日に一度。
倒したモンスターをカード化!~二重取りスキルで報酬倍増! デミゴッドが行く異世界旅~
乃神レンガ
ファンタジー
謎の白い空間で、神から異世界に送られることになった主人公。
二重取りの神授スキルを与えられ、その効果により追加でカード召喚術の神授スキルを手に入れる。
更にキャラクターメイキングのポイントも、二重取りによって他の人よりも倍手に入れることができた。
それにより主人公は、本来ポイント不足で選択できないデミゴッドの種族を選び、ジンという名前で異世界へと降り立つ。
異世界でジンは倒したモンスターをカード化して、最強の軍団を作ることを目標に、世界を放浪し始めた。
しかし次第に世界のルールを知り、争いへと巻き込まれていく。
国境門が数カ月に一度ランダムに他国と繋がる世界で、ジンは様々な選択を迫られるのであった。
果たしてジンの行きつく先は魔王か神か、それとも別の何かであろうか。
現在毎日更新中。
※この作品は『カクヨム』『ノベルアップ+』にも投稿されています。
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
(完結)王家の血筋の令嬢は路上で孤児のように倒れる
青空一夏
恋愛
父親が亡くなってから実の母と妹に虐げられてきた主人公。冬の雪が舞い落ちる日に、仕事を探してこいと言われて当てもなく歩き回るうちに路上に倒れてしまう。そこから、はじめる意外な展開。
ハッピーエンド。ショートショートなので、あまり入り組んでいない設定です。ご都合主義。
Hotランキング21位(10/28 60,362pt 12:18時点)
魔術師セナリアンの憂いごと
野村にれ
ファンタジー
エメラルダ王国。優秀な魔術師が多く、大陸から少し離れた場所にある島国である。
偉大なる魔術師であったシャーロット・マクレガーが災い、争いを防ぎ、魔力による弊害を律し、国の礎を作ったとされている。
シャーロットは王家に忠誠を、王家はシャーロットに忠誠を誓い、この国は栄えていった。
現在は魔力が無い者でも、生活や移動するのに便利な魔道具もあり、移住したい国でも挙げられるほどになった。
ルージエ侯爵家の次女・セナリアンは恵まれた人生だと多くの人は言うだろう。
公爵家に嫁ぎ、あまり表舞台に出る質では無かったが、経営や商品開発にも尽力した。
魔術師としても優秀であったようだが、それはただの一端でしかなかったことは、没後に判明することになる。
厄介ごとに溜息を付き、憂鬱だと文句を言いながら、日々生きていたことをほとんど知ることのないままである。
おてんば末っ子令嬢、実は前世若頭だった!? 〜皆で領地を守ります!〜
撫羽
ファンタジー
組長の息子で若頭だった俺が、なんてこったい! 目が覚めたら可愛い幼女になっていた! なんて無理ゲーだ!?
歴史だけ古いヤクザの組。既に組は看板を出しているだけの状況になっていて、組員達も家族のアシスタントやマネージメントをして極道なのに平和に暮らしていた。組長が欠かさないのは朝晩の愛犬の散歩だ。家族で話し合って、違う意味の事務所が必要じゃね? と、そろそろ組の看板を下ろそうかと相談していた矢先だった。そんな組を狙われたんだ。真っ正面から車が突っ込んできた。そこで俺の意識は途絶え、次に目覚めたらキラキラした髪の超可愛い幼女だった。
狙われて誘拐されたり、迫害されていた王子を保護したり、ドラゴンに押しかけられたり?
領地の特産品も開発し、家族に可愛がられている。
前世極道の若頭が転生すると、「いっけー!!」と魔法をぶっ放す様な勝気な令嬢の出来上がりだ! 辺境伯の末娘に転生した極道の若頭と、前世でも若頭付きだった姉弟の侍従や皆で辺境の領地を守るぜ!
ムカつく奴等にはカチコミかけるぜ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる