42 / 152
第一章 異世界転移、村ごと!
その頃、日本では~side元後輩2-1 ※ざまぁフラグ回
しおりを挟む
ユウキ先輩が退職して、戻った田舎の村ごと行方不明になった後。
オレ、元後輩の鈴木はしばらく経ってから異世界にいるというユウキ先輩とスマホが繋がったっス。
異世界ってあのアニメとかよくやってるやつ? 先輩ってそういう厨二っぽいこと言う人だったっけ?
ただ、先輩のふるさと〝もなか村〟が突然、前ぶれもなく東北某県から消失したのはガチだった。
しかも先輩、ネット掲示板に『村ごと異世界転移したけど質問ある?』なんてクソスレまで立てて暇なネット民たちに話題、いや燃料を投下してた。
その上、実名まで晒したものだからもう祭りだよね……最初は国内テロかと騒がれてたけど、すぐに調査は警察から国へと管轄が移されて本格的な調査に入ったとニュースで見た。
一方、まだまだ平和なユウキ先輩の退職後の我が社っス。
一応、噂のもなか村人の先輩の元勤め先ってことで警察が何度か来たけど、行方不明になったのは退職後だったからその後は静かなもんスよ。
退職後、先輩はスマホのメッセージアプリで八十神に、企画パクりやデータ盗みと削除の件を「俺はわかってるぞ」と警告を送ったそうだ。
警告っていうかそれもう脅しでしょ。
オレはそれを知ってにんまりした。ようやく先輩らしくなってきたじゃないですか。あの人、味方にはオカン的頼もしさがあるけど敵には容赦ないからな。
その話をメッセージで教えられて、俺は最近八十神が社内で様子がおかしかった理由を知った。
そりゃそうだ、お前の所業ぜんぶバレてるぞって企画パクった相手から直接メッセージ貰っちゃあね。ガクブルもんでしょ。
オレは、いやオレたち社内の仲良しメッセージグループではそんな挙動不審の八十神の情報を次々共有していった。
ユウキ先輩やオレ以外にも八十神に彼女を取られたり、狙ってた子を先に取られた男は案外多かったので恨みを持った協力者はそれなりにいたのだ。
その後、ユウキ先輩は同じ内容を我が社のシステム部にもメールで送ったそうだ。やるじゃん。
ていうか辞める前にやれよって感じだけど、彼女さんに振られてそれどころじゃなかったとは本人談。
先輩が異世界(笑)からシステム部に送ったメールの内容は、オレが以前教えられたものと大差なかったようっス。
コンペへの応募企画のアイデアを八十神に盗まれたこと。
八十神がコンペでプレゼンに使ったプレゼン用のスライドは、ユウキ先輩が表計算ソフトで作った書類をベースに巧妙に加工したものであること。
どの辺をどう作り変えてオリジナルに見せかけたのかなど、細かい根拠データと指摘付き。
そして企画書データが盗まれた証拠について。
これは先輩が退勤したタイムカードの時刻と、その後、社内から先輩のIDとパスワードでログインされた時刻を照合すればいい。
先輩が作った企画書データは削除されていた。もちろん消したのは八十神だ。
けど、いつどのファイルを移動したか、コピーしたか、消したかは、システム部なら確認できる。
そんでユウキ先輩はさらに具体的な指摘をしたようだ。
『私のIDでログインした時刻の、社内の監視カメラ映像を確認してください。
私のパソコンのあった営業部のものを。
恐らくそこに私のパソコンを操作する八十神君が映っているはずです』
うちの会社、セキュリティシステムの一環でどの部屋にも監視カメラがあるんだよね。社員の精神衛生を考えて見えにくいとこにだけど。
NEXT→元後輩の暗躍は続く
オレ、元後輩の鈴木はしばらく経ってから異世界にいるというユウキ先輩とスマホが繋がったっス。
異世界ってあのアニメとかよくやってるやつ? 先輩ってそういう厨二っぽいこと言う人だったっけ?
ただ、先輩のふるさと〝もなか村〟が突然、前ぶれもなく東北某県から消失したのはガチだった。
しかも先輩、ネット掲示板に『村ごと異世界転移したけど質問ある?』なんてクソスレまで立てて暇なネット民たちに話題、いや燃料を投下してた。
その上、実名まで晒したものだからもう祭りだよね……最初は国内テロかと騒がれてたけど、すぐに調査は警察から国へと管轄が移されて本格的な調査に入ったとニュースで見た。
一方、まだまだ平和なユウキ先輩の退職後の我が社っス。
一応、噂のもなか村人の先輩の元勤め先ってことで警察が何度か来たけど、行方不明になったのは退職後だったからその後は静かなもんスよ。
退職後、先輩はスマホのメッセージアプリで八十神に、企画パクりやデータ盗みと削除の件を「俺はわかってるぞ」と警告を送ったそうだ。
警告っていうかそれもう脅しでしょ。
オレはそれを知ってにんまりした。ようやく先輩らしくなってきたじゃないですか。あの人、味方にはオカン的頼もしさがあるけど敵には容赦ないからな。
その話をメッセージで教えられて、俺は最近八十神が社内で様子がおかしかった理由を知った。
そりゃそうだ、お前の所業ぜんぶバレてるぞって企画パクった相手から直接メッセージ貰っちゃあね。ガクブルもんでしょ。
オレは、いやオレたち社内の仲良しメッセージグループではそんな挙動不審の八十神の情報を次々共有していった。
ユウキ先輩やオレ以外にも八十神に彼女を取られたり、狙ってた子を先に取られた男は案外多かったので恨みを持った協力者はそれなりにいたのだ。
その後、ユウキ先輩は同じ内容を我が社のシステム部にもメールで送ったそうだ。やるじゃん。
ていうか辞める前にやれよって感じだけど、彼女さんに振られてそれどころじゃなかったとは本人談。
先輩が異世界(笑)からシステム部に送ったメールの内容は、オレが以前教えられたものと大差なかったようっス。
コンペへの応募企画のアイデアを八十神に盗まれたこと。
八十神がコンペでプレゼンに使ったプレゼン用のスライドは、ユウキ先輩が表計算ソフトで作った書類をベースに巧妙に加工したものであること。
どの辺をどう作り変えてオリジナルに見せかけたのかなど、細かい根拠データと指摘付き。
そして企画書データが盗まれた証拠について。
これは先輩が退勤したタイムカードの時刻と、その後、社内から先輩のIDとパスワードでログインされた時刻を照合すればいい。
先輩が作った企画書データは削除されていた。もちろん消したのは八十神だ。
けど、いつどのファイルを移動したか、コピーしたか、消したかは、システム部なら確認できる。
そんでユウキ先輩はさらに具体的な指摘をしたようだ。
『私のIDでログインした時刻の、社内の監視カメラ映像を確認してください。
私のパソコンのあった営業部のものを。
恐らくそこに私のパソコンを操作する八十神君が映っているはずです』
うちの会社、セキュリティシステムの一環でどの部屋にも監視カメラがあるんだよね。社員の精神衛生を考えて見えにくいとこにだけど。
NEXT→元後輩の暗躍は続く
1,173
お気に入りに追加
2,407
あなたにおすすめの小説
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~
楠ノ木雫
ファンタジー
IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき……
※他の投稿サイトにも掲載しています。
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる