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そうだ、留学しよう~アケロニア王国編
女子三人、お洒落してお出かけです
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昼食後、客間に戻って外出着に着替えようとしたところで、たくさんの服を侍女たちに持たせたグレイシア王女が満面の笑みでやってきた。
「マーゴット! カーナ殿! 服ならたくさんあるのだ、どれもまだ袖を通していないものばかりだから、好きなものを選んでくれ!」
「まあ。随分と可愛らしいわねえ」
この黒髪黒目で、豊満な胸元と引き締まったウエスト、ヒップライン。
要するにとても健康的に鍛えてスタイルの良いグレイシア王女にはトラディショナル、伝統的で型の決まったベーシックカラーの衣服が似合う。
昨日見た黒の騎士服など最たるものだろう。
だが彼女が持ってきた衣服はどれもフリルやレースの多い、少女趣味のものが多かった。
「父上が下さったものばかりなのだが、わたくしにはどうも愛らしすぎる。マーゴットやカーナ殿なら絶対似合うと思って」
テオドロス国王はグレイシア王女が娘だからと思って可愛いものばかり寄越すそうで。
本人は顔立ちそのままの男前な気質なので、シンプルでシャープなものが好きなのだ。
「オレは着れる服があるなら何でもいいよ」
青年カーナはその場で一角獣の姿に変身する。仔馬サイズの一角獣がくるっと後ろ足を蹴って空中で一回転すると、黒髪と琥珀の瞳の美少女カーナになっている。
「ちゃんとお針子も連れてきたんだ。さあ、着せ替えの始まりだ!」
何とか程々のところで着せ替えから脱して、マーゴットは女王に即位したら着る機会の無さそうなサーモンピンクのフリル多めのワンピースを。髪は編み込みのアップスタイルに。
カーナは薄水色のシフォン生地のドレスを華奢な体型に合わせて仕立て直してもらった。
髪は黒髪を両サイドでツーテールにして緩く巻き、レース地のリボンで結んである。
見送りに来たテオドロス国王や宰相が感動したほど完璧な美少女だった。
「カーナ殿……素敵です。最高です!」
テオドロス国王は既に、推しを前にした信奉者状態だ。
グレイシア王女は髪色に合わせた黒のAラインワンピースだ。首元のスカーフとヒールは鮮やかな真紅。
そして三人とも外出用に花のコサージュを胸に飾ってもらってある。
「もう。日が暮れちゃうじゃない」
「済まない。わたくしは一人っ子だから、女姉妹と部屋でファッションショーをするのが夢だったんだ」
「ああ、わかる気がするなあ」
王女と他国の次期女王、それに守護者のハイヒューマンの三人連れとなると徒歩では移動できない。
王宮から馬車を出してもらって、お目当ての店を幾つか回った。
グレイシア王女が学園の放課後、友人たちと覗く雑貨屋や王都で人気の婦人服店、装飾店を軽く見て国への土産になりそうなものを購入し、最後にやってきたのはチョコレートの老舗菓子店だった。
「ガスター菓子店というのだ。王家御用達の名店で味は保証するぞー」
あらかじめ予約してあったようで、階上の個室に通される。
「おすすめは?」
「この店のショコラを一通り試したいならアフタヌーンティーセット。がっつりいくならショコラパルフェだ」
「セット行こう」
カーナが食い気味に希望を出した。
パルフェは次の機会になりそうだ。
「マーゴット! カーナ殿! 服ならたくさんあるのだ、どれもまだ袖を通していないものばかりだから、好きなものを選んでくれ!」
「まあ。随分と可愛らしいわねえ」
この黒髪黒目で、豊満な胸元と引き締まったウエスト、ヒップライン。
要するにとても健康的に鍛えてスタイルの良いグレイシア王女にはトラディショナル、伝統的で型の決まったベーシックカラーの衣服が似合う。
昨日見た黒の騎士服など最たるものだろう。
だが彼女が持ってきた衣服はどれもフリルやレースの多い、少女趣味のものが多かった。
「父上が下さったものばかりなのだが、わたくしにはどうも愛らしすぎる。マーゴットやカーナ殿なら絶対似合うと思って」
テオドロス国王はグレイシア王女が娘だからと思って可愛いものばかり寄越すそうで。
本人は顔立ちそのままの男前な気質なので、シンプルでシャープなものが好きなのだ。
「オレは着れる服があるなら何でもいいよ」
青年カーナはその場で一角獣の姿に変身する。仔馬サイズの一角獣がくるっと後ろ足を蹴って空中で一回転すると、黒髪と琥珀の瞳の美少女カーナになっている。
「ちゃんとお針子も連れてきたんだ。さあ、着せ替えの始まりだ!」
何とか程々のところで着せ替えから脱して、マーゴットは女王に即位したら着る機会の無さそうなサーモンピンクのフリル多めのワンピースを。髪は編み込みのアップスタイルに。
カーナは薄水色のシフォン生地のドレスを華奢な体型に合わせて仕立て直してもらった。
髪は黒髪を両サイドでツーテールにして緩く巻き、レース地のリボンで結んである。
見送りに来たテオドロス国王や宰相が感動したほど完璧な美少女だった。
「カーナ殿……素敵です。最高です!」
テオドロス国王は既に、推しを前にした信奉者状態だ。
グレイシア王女は髪色に合わせた黒のAラインワンピースだ。首元のスカーフとヒールは鮮やかな真紅。
そして三人とも外出用に花のコサージュを胸に飾ってもらってある。
「もう。日が暮れちゃうじゃない」
「済まない。わたくしは一人っ子だから、女姉妹と部屋でファッションショーをするのが夢だったんだ」
「ああ、わかる気がするなあ」
王女と他国の次期女王、それに守護者のハイヒューマンの三人連れとなると徒歩では移動できない。
王宮から馬車を出してもらって、お目当ての店を幾つか回った。
グレイシア王女が学園の放課後、友人たちと覗く雑貨屋や王都で人気の婦人服店、装飾店を軽く見て国への土産になりそうなものを購入し、最後にやってきたのはチョコレートの老舗菓子店だった。
「ガスター菓子店というのだ。王家御用達の名店で味は保証するぞー」
あらかじめ予約してあったようで、階上の個室に通される。
「おすすめは?」
「この店のショコラを一通り試したいならアフタヌーンティーセット。がっつりいくならショコラパルフェだ」
「セット行こう」
カーナが食い気味に希望を出した。
パルフェは次の機会になりそうだ。
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