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王家の派閥問題
王家の七光り2
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「そういえば君に訊いておきたかったんだが。ヨシュアは卒業後はカズンの側近となるのか?」
ヨシュアはじっとユーグレンを見つめた後、「わからない」と俯いた。
自信のなさそうな仕草は、普段マイペースで掴みどころのない雰囲気を持つヨシュアには珍しい。
「オレはもう、能力的に伸びる余地がありません。これから様々なことを経験して成長していかれるカズン様のお側にいて良いものか……」
若年のうちから魔法剣士として完成してしまっているヨシュアの、余人には窺い知れない苦悩だった。
ステータスオープン、と呟いてヨシュアは自分のステータスをユーグレンにも見えるよう空中に表示した。
一定以上の魔力量を持つ者なら、特定のテンプレートに応じた自分のステータスを可視化できる。
今回ヨシュアが利用したステータス・テンプレートは、最も一般的に使われている10段階評価のものだ。
簡易な身分表記と、能力値が数字で出る。
能力値の平均値は5となる。
--
ヨシュア・リースト
リースト伯爵、学生
称号:魔法剣士、竜殺し
体力 6
魔力 8
知力 7
人間性 6
人間関係 3
幸運 1
--
「見てください。オレの今のステータスはほとんど亡き父と同じです。その父も祖父と同じだった。……リースト伯爵家はここ何代もずっと、これ以上のステータスに上がったことがないんです」
リースト伯爵家は家伝の魔法剣を金剛石にするまでが精一杯で、能力的に打ち止めだった。
本来ならレア鉱物のアダマンタイトまで進化させたかったのだが、魔力が足りなかった。
それでもリースト伯爵家出身というだけで、アケロニア王国でも屈指の魔力量を誇る一族のため、周囲に期待され続けている。
悲しげに胸の内を語るヨシュアに対し、ユーグレンの胸の内は燃えていた。
(まさかステータスを見せてくれるとは。そこまで私に心を許してくれたと思って良いのだろうか、ヨシュア……っ!)
自分のステータスを見せるのは、一般的には家族や親しい友人、恋人や職場の上司などだ。
いつか見たいと思っていたヨシュアのステータスを見ることができて、ユーグレンの心は浮き立つ。
さすがの魔法剣士だけあって、魔力値8はトップクラスといえる。
だがこのとき、ユーグレンはもっとヨシュアのステータス内容に注意を払うべきだった。
幸運値1。
魔力量が多く、また名門貴族家の当主として有り得ないこの数値は、異常だった。
何となく話の流れで、互いのカズンとの出会いの話になる。
ヨシュアは幼い頃、魔法魔術騎士団の所属だった実父に連れられて王宮へやってきたとき、同い年だからと当時は離宮住まいだったカズンを紹介されたのが最初である。
「そうですね、ちょうど4歳くらいのときでした」
不思議と馬が合い、以来ずっと現在まで親しい遊び友達だ。
対してユーグレンは、やはり4歳のとき先王ヴァシレウスを交えて、カズンの母セシリアと一緒に紹介されたのが最初である。
このとき、カズンとセシリアは正式に王族の一員として王統譜に名前が記されることになった。
「自分とよく似た、ふくふくとして可愛らしい子が、まさか年下の大叔父殿だったとはなあ」
「カズン様、幼い頃はふっくらした体型でしたよね。食いしん坊だったし。よく動くから肥満というほどではなかったですが」
「はは。初めて会ったとき、もしやこの子が自分の婚約者なのだろうかと胸が高鳴ったのを覚えている。ヴァシレウス様に抱かれて、フリルやレースの多い子供服を着ていたから女の子に間違えたんだ」
もっとも、ヴァシレウスの膝の上に座り直したとき、カズンの身に付けているのが自分と同じ半ズボンだったことで誤解はすぐに解けたのだが。
一方、カズンは。
「親の七光りでパッとしない、か……言ってくれるな……」
痛いところを突かれた気分だった。
頭を冷やそうと、一階の売店まで飲み物を買いに行こうとした。冷たい飲料を飲んで気分転換しようとしたのだ。
が、途中の下駄箱付近で頭痛を覚え、立ち止まり廊下の壁に腕をついて、身体を支えた。
「……ぐっ」
胸元も痛い。最近よくある、原因不明の痛みだった。
(僕のこれは成長痛じゃない。家にあるポーションを飲んでも解消しなかったし……くそ、考えがまとまらない)
「君、大丈夫?」
ぽん、と軽く背中を叩かれて、ハッと前屈みになっていた身体を起こした。
後ろを振り向くと、見たことのない同年代の青年がいる。
学園の制服は身につけていない。白いワイシャツとネイビーのネクタイ、薄いグレーのスーツの上下に茶の革靴。外部からの来客だろうか。
「え……?」
「あ、ごめん。何だか具合が悪そうに見えたから、つい声をかけてしまった」
初めて見る顔だ。記憶を探っても同じ顔に見覚えはない。
薄い灰色の襟足長めのウルフカットの髪に、ペールブルーのやや奥二重の瞳。
全体的に品の良さを感じさせる顔立ちをしており、カズンより頭半分ほど背が高い。
「見ない顔だが……どちら様で?」
「ああ、ぼくは転校生なんだ。来週から3年A組に転入するんだけど、職員室に挨拶に来たんだ。そしたら君がいてね」
再び、ぽんぽんと、今度は肩を軽く撫でるように叩かれた。
(!? 何だ!?)
叩かれたところから、スーッと体内で荒れ狂っていた感情や、先程まで感じていた偏頭痛や心臓付近の痛みが沈静していくのがわかった。
「勝手に触れてごめんね。見たところ、体内の魔力の流れが乱れてるみたいだったから、少しだけ関与させてもらった。ぼくの魔力は興奮状態を抑えるから。楽になったんじゃないかな」
「あ、ああ……助かった」
彼を職員室に案内がてら、簡単な自己紹介をし合った。
「ぼくはイマージ・ロット。ミルズ王国から留学してきたんだ」
「カズン・アルトレイだ。ちょうど3年A組在籍で学級委員長をしている。転入後はしばらく世話役を任されるだろうから、頼ってくれて構わない」
「へえ。偶然とはいえクラスメイトに会えてよかった」
聞くと、イマージは特に魔法使いや魔術師ではなく、魔力に沈静作用を持つ血筋の家系出身とのこと。
実家のある本国では、沈静作用は上手く使えば元気一杯の幼い子供たちを適切に管理できるため、教師となることが多い一族だそうだ。
とはいえ、イマージはさほど力が強くなく、アケロニア王国のこの学園には純粋に遊学目的の転校ということだった。
ヨシュアはじっとユーグレンを見つめた後、「わからない」と俯いた。
自信のなさそうな仕草は、普段マイペースで掴みどころのない雰囲気を持つヨシュアには珍しい。
「オレはもう、能力的に伸びる余地がありません。これから様々なことを経験して成長していかれるカズン様のお側にいて良いものか……」
若年のうちから魔法剣士として完成してしまっているヨシュアの、余人には窺い知れない苦悩だった。
ステータスオープン、と呟いてヨシュアは自分のステータスをユーグレンにも見えるよう空中に表示した。
一定以上の魔力量を持つ者なら、特定のテンプレートに応じた自分のステータスを可視化できる。
今回ヨシュアが利用したステータス・テンプレートは、最も一般的に使われている10段階評価のものだ。
簡易な身分表記と、能力値が数字で出る。
能力値の平均値は5となる。
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ヨシュア・リースト
リースト伯爵、学生
称号:魔法剣士、竜殺し
体力 6
魔力 8
知力 7
人間性 6
人間関係 3
幸運 1
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「見てください。オレの今のステータスはほとんど亡き父と同じです。その父も祖父と同じだった。……リースト伯爵家はここ何代もずっと、これ以上のステータスに上がったことがないんです」
リースト伯爵家は家伝の魔法剣を金剛石にするまでが精一杯で、能力的に打ち止めだった。
本来ならレア鉱物のアダマンタイトまで進化させたかったのだが、魔力が足りなかった。
それでもリースト伯爵家出身というだけで、アケロニア王国でも屈指の魔力量を誇る一族のため、周囲に期待され続けている。
悲しげに胸の内を語るヨシュアに対し、ユーグレンの胸の内は燃えていた。
(まさかステータスを見せてくれるとは。そこまで私に心を許してくれたと思って良いのだろうか、ヨシュア……っ!)
自分のステータスを見せるのは、一般的には家族や親しい友人、恋人や職場の上司などだ。
いつか見たいと思っていたヨシュアのステータスを見ることができて、ユーグレンの心は浮き立つ。
さすがの魔法剣士だけあって、魔力値8はトップクラスといえる。
だがこのとき、ユーグレンはもっとヨシュアのステータス内容に注意を払うべきだった。
幸運値1。
魔力量が多く、また名門貴族家の当主として有り得ないこの数値は、異常だった。
何となく話の流れで、互いのカズンとの出会いの話になる。
ヨシュアは幼い頃、魔法魔術騎士団の所属だった実父に連れられて王宮へやってきたとき、同い年だからと当時は離宮住まいだったカズンを紹介されたのが最初である。
「そうですね、ちょうど4歳くらいのときでした」
不思議と馬が合い、以来ずっと現在まで親しい遊び友達だ。
対してユーグレンは、やはり4歳のとき先王ヴァシレウスを交えて、カズンの母セシリアと一緒に紹介されたのが最初である。
このとき、カズンとセシリアは正式に王族の一員として王統譜に名前が記されることになった。
「自分とよく似た、ふくふくとして可愛らしい子が、まさか年下の大叔父殿だったとはなあ」
「カズン様、幼い頃はふっくらした体型でしたよね。食いしん坊だったし。よく動くから肥満というほどではなかったですが」
「はは。初めて会ったとき、もしやこの子が自分の婚約者なのだろうかと胸が高鳴ったのを覚えている。ヴァシレウス様に抱かれて、フリルやレースの多い子供服を着ていたから女の子に間違えたんだ」
もっとも、ヴァシレウスの膝の上に座り直したとき、カズンの身に付けているのが自分と同じ半ズボンだったことで誤解はすぐに解けたのだが。
一方、カズンは。
「親の七光りでパッとしない、か……言ってくれるな……」
痛いところを突かれた気分だった。
頭を冷やそうと、一階の売店まで飲み物を買いに行こうとした。冷たい飲料を飲んで気分転換しようとしたのだ。
が、途中の下駄箱付近で頭痛を覚え、立ち止まり廊下の壁に腕をついて、身体を支えた。
「……ぐっ」
胸元も痛い。最近よくある、原因不明の痛みだった。
(僕のこれは成長痛じゃない。家にあるポーションを飲んでも解消しなかったし……くそ、考えがまとまらない)
「君、大丈夫?」
ぽん、と軽く背中を叩かれて、ハッと前屈みになっていた身体を起こした。
後ろを振り向くと、見たことのない同年代の青年がいる。
学園の制服は身につけていない。白いワイシャツとネイビーのネクタイ、薄いグレーのスーツの上下に茶の革靴。外部からの来客だろうか。
「え……?」
「あ、ごめん。何だか具合が悪そうに見えたから、つい声をかけてしまった」
初めて見る顔だ。記憶を探っても同じ顔に見覚えはない。
薄い灰色の襟足長めのウルフカットの髪に、ペールブルーのやや奥二重の瞳。
全体的に品の良さを感じさせる顔立ちをしており、カズンより頭半分ほど背が高い。
「見ない顔だが……どちら様で?」
「ああ、ぼくは転校生なんだ。来週から3年A組に転入するんだけど、職員室に挨拶に来たんだ。そしたら君がいてね」
再び、ぽんぽんと、今度は肩を軽く撫でるように叩かれた。
(!? 何だ!?)
叩かれたところから、スーッと体内で荒れ狂っていた感情や、先程まで感じていた偏頭痛や心臓付近の痛みが沈静していくのがわかった。
「勝手に触れてごめんね。見たところ、体内の魔力の流れが乱れてるみたいだったから、少しだけ関与させてもらった。ぼくの魔力は興奮状態を抑えるから。楽になったんじゃないかな」
「あ、ああ……助かった」
彼を職員室に案内がてら、簡単な自己紹介をし合った。
「ぼくはイマージ・ロット。ミルズ王国から留学してきたんだ」
「カズン・アルトレイだ。ちょうど3年A組在籍で学級委員長をしている。転入後はしばらく世話役を任されるだろうから、頼ってくれて構わない」
「へえ。偶然とはいえクラスメイトに会えてよかった」
聞くと、イマージは特に魔法使いや魔術師ではなく、魔力に沈静作用を持つ血筋の家系出身とのこと。
実家のある本国では、沈静作用は上手く使えば元気一杯の幼い子供たちを適切に管理できるため、教師となることが多い一族だそうだ。
とはいえ、イマージはさほど力が強くなく、アケロニア王国のこの学園には純粋に遊学目的の転校ということだった。
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