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アリア編
151 またもや揉め事が発生
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街の散策がメインなので、アニキと二人でゆっくりとバイクを走らせている。
王都はかなり広いが、だからといって東西南北の街並みにそれほどの変化はない。
北は貴族街らしいから豪邸とか並んでるんだろうけどね。
そして相変わらずオレらは注目の的だ。まあバイク乗ってるしな。
「お?服屋があるぞ。覗いてみようぜ」
「いや、たぶん・・・というか間違いなく、俺らの着ている服の事を根掘り葉掘り聞かれてめんどいことになるぞ?」
「あーそっか!いい服着てるとウィンドウショッピングすらままならんな」
世間一般とオレらにズレが大きいから、動くたびに質問攻めなんだよなー。
正直な所、それを回避するためだけにローブ着てた方がいい気もしてくるよ。
「やっと見つけたぞ!」
その時不意に通行人に話し掛けられた。
「ん?オレか?」
「ムニョス子爵様がお呼びだ。ついて来い」
「誰だよ?そいつ」
「そいつだあ?口の利き方に気をつけろ」
「いきなり何なんだお前は?うぜえな」
「お前!子爵様に逆らうつもりか!」
「そんなヤツ知らんっつってんだろがい!」
「プぷッ!アーーッハッハッハッハ!」
なぜか変なおっさんと口論になった訳だがアニキめ、それ見て大笑いしてやがる!
「で、用事は何なんだよ?それも言わないでついて来いとか何考えてんだ?」
「お前らは黙ってついて来ればいいんだ!」
「行くかボケ!」
「そうか、わかった。お前ら覚悟しておけよ?ムニョス様に報告するからなッ!」
「知らんわ!そんなムニョムニョ星人なんか」
おっさんは顔を真っ赤にして去って行った。
「何だったんだよ?ホント」
「子爵とか言ってたから貴族なんじゃねえか?」
「説明もしないでついて来いって怪しさ満点だろ」
「初対面であんだけ高圧的に来られると、ぶん殴りたくなるな」
「ちょっとアンタたち!」
「「ん?」」
今度は白いローブを着た女の人が話し掛けて来た。
「思いっきり貴族に目を付けられたわね。大変なことになるわよ?」
「貴族ってそんな面倒なのか?」
「面倒どころか次はきっと私兵をいっぱい連れて来るわよ」
「しへいって、ああ兵隊か」
「この街から逃げたほうがいいんじゃない?」
「なんで逃げる必要がある?来たらボコボコにしてやんよ」
「ボコボコって・・・、まあ精々頑張りなさいな。それよりも!」
「ん?」
おっさんが去ったと思ったら今度は白いローブの女とか、ホント何なんだ?
「その乗り物は何なのよ?」
「バイクだぞ!」
「ばいく?」
「俺が作ったゴーレムだよ」
面倒くさいパートⅡと思って静観してただろうアニキが、話が変わったので参加して来た。
「ゴーレムですって!?これが?」
「その通り。完膚なきまでにゴーレムだ」
「・・・どうみても鉄じゃない」
「鉄だな」
「いやいやいやいや、鉄のゴーレムなんて・・・、え?作れるの?」
「作ったから今ココにあるのだろうが」
「そんなバカな・・・」
「違うぞ。そんなバナナだ」
「そこ!あーもう、とにかく少し話を聞きたいわ。どこか座れる場所に行きましょ」
「俺らこの辺来たの初めてだから何もわからんぞ」
「私が案内するわ。さあ発進よ!」
「おいコラ、何勝手に後ろ乗ってんだ!」
なんかうるさい女が一緒について来ることになったぞ。
「きゃーーーー!速い!!何よこれ!?」
「あーーもう耳元でうるせえな!つーかちゃんと掴まってないと落ちるぞ」
「あっ、そのお店よ!止まって」
「言うのおせーよ!」
仕方なくUターンして店の前まで戻って来た。
「あ~~、少しの距離走っただけなのにクッソ疲れたわ」
「わはははは!」
バイクを収納して店に入る。
「え?ゴーレムはどこに消えたの?」
「マジックバッグだよ」
「はあ~!?そんな物まで持ってるの!?」
「いいからとっとと中に入るぞ」
うるさい女のせいで、アニキがツッコミ星人になってしまったようだ。
女にモテたいアニキといえど、この女は間違いなく論外だろうな。
腹は減ってないがテキトーに軽い物を注文する。
「おい女、聞きたい事って何なんだ?」
「女って呼ぶのはヤメて。私はレベッカよ」
「キヨミツだ」「コテツだぞ」
とりあえず自己紹介から。
「鉄のゴーレムを作れるなんて聞いたことが無いわ。本当なの?」
「ふむ」
アニキがマジックバッグから骨剣を取り出しテーブルに置く。そしてその上に極小の魔石を置いた。
そして数秒後、剣がぐにゃりと変化していきミニゴブリンになった。
ミニゴブリンが向かいの席にいるレベッカの方へテクテク歩いて行く。
「ほ、本当だ・・・、しかも何なのよ?この精密なゴブリンは」
「だから作れると言っただろう?」
「キヨミツは土魔法使いで合ってるわよね?」
「そうだ」
「私も土魔法使いなのだけどここまで精密なゴーレムは作れないわ。・・・もしかして加護が違うのかしら?」
「加護?俺のは大地神ヴェルミヘイルの加護ってヤツだがレベッカのは違うのか?」
「え??何それ。大地神なんて加護は初めて聞いたわよ!」
どうやらアニキの持っている加護って普通のとは違うみたいだな。
王都はかなり広いが、だからといって東西南北の街並みにそれほどの変化はない。
北は貴族街らしいから豪邸とか並んでるんだろうけどね。
そして相変わらずオレらは注目の的だ。まあバイク乗ってるしな。
「お?服屋があるぞ。覗いてみようぜ」
「いや、たぶん・・・というか間違いなく、俺らの着ている服の事を根掘り葉掘り聞かれてめんどいことになるぞ?」
「あーそっか!いい服着てるとウィンドウショッピングすらままならんな」
世間一般とオレらにズレが大きいから、動くたびに質問攻めなんだよなー。
正直な所、それを回避するためだけにローブ着てた方がいい気もしてくるよ。
「やっと見つけたぞ!」
その時不意に通行人に話し掛けられた。
「ん?オレか?」
「ムニョス子爵様がお呼びだ。ついて来い」
「誰だよ?そいつ」
「そいつだあ?口の利き方に気をつけろ」
「いきなり何なんだお前は?うぜえな」
「お前!子爵様に逆らうつもりか!」
「そんなヤツ知らんっつってんだろがい!」
「プぷッ!アーーッハッハッハッハ!」
なぜか変なおっさんと口論になった訳だがアニキめ、それ見て大笑いしてやがる!
「で、用事は何なんだよ?それも言わないでついて来いとか何考えてんだ?」
「お前らは黙ってついて来ればいいんだ!」
「行くかボケ!」
「そうか、わかった。お前ら覚悟しておけよ?ムニョス様に報告するからなッ!」
「知らんわ!そんなムニョムニョ星人なんか」
おっさんは顔を真っ赤にして去って行った。
「何だったんだよ?ホント」
「子爵とか言ってたから貴族なんじゃねえか?」
「説明もしないでついて来いって怪しさ満点だろ」
「初対面であんだけ高圧的に来られると、ぶん殴りたくなるな」
「ちょっとアンタたち!」
「「ん?」」
今度は白いローブを着た女の人が話し掛けて来た。
「思いっきり貴族に目を付けられたわね。大変なことになるわよ?」
「貴族ってそんな面倒なのか?」
「面倒どころか次はきっと私兵をいっぱい連れて来るわよ」
「しへいって、ああ兵隊か」
「この街から逃げたほうがいいんじゃない?」
「なんで逃げる必要がある?来たらボコボコにしてやんよ」
「ボコボコって・・・、まあ精々頑張りなさいな。それよりも!」
「ん?」
おっさんが去ったと思ったら今度は白いローブの女とか、ホント何なんだ?
「その乗り物は何なのよ?」
「バイクだぞ!」
「ばいく?」
「俺が作ったゴーレムだよ」
面倒くさいパートⅡと思って静観してただろうアニキが、話が変わったので参加して来た。
「ゴーレムですって!?これが?」
「その通り。完膚なきまでにゴーレムだ」
「・・・どうみても鉄じゃない」
「鉄だな」
「いやいやいやいや、鉄のゴーレムなんて・・・、え?作れるの?」
「作ったから今ココにあるのだろうが」
「そんなバカな・・・」
「違うぞ。そんなバナナだ」
「そこ!あーもう、とにかく少し話を聞きたいわ。どこか座れる場所に行きましょ」
「俺らこの辺来たの初めてだから何もわからんぞ」
「私が案内するわ。さあ発進よ!」
「おいコラ、何勝手に後ろ乗ってんだ!」
なんかうるさい女が一緒について来ることになったぞ。
「きゃーーーー!速い!!何よこれ!?」
「あーーもう耳元でうるせえな!つーかちゃんと掴まってないと落ちるぞ」
「あっ、そのお店よ!止まって」
「言うのおせーよ!」
仕方なくUターンして店の前まで戻って来た。
「あ~~、少しの距離走っただけなのにクッソ疲れたわ」
「わはははは!」
バイクを収納して店に入る。
「え?ゴーレムはどこに消えたの?」
「マジックバッグだよ」
「はあ~!?そんな物まで持ってるの!?」
「いいからとっとと中に入るぞ」
うるさい女のせいで、アニキがツッコミ星人になってしまったようだ。
女にモテたいアニキといえど、この女は間違いなく論外だろうな。
腹は減ってないがテキトーに軽い物を注文する。
「おい女、聞きたい事って何なんだ?」
「女って呼ぶのはヤメて。私はレベッカよ」
「キヨミツだ」「コテツだぞ」
とりあえず自己紹介から。
「鉄のゴーレムを作れるなんて聞いたことが無いわ。本当なの?」
「ふむ」
アニキがマジックバッグから骨剣を取り出しテーブルに置く。そしてその上に極小の魔石を置いた。
そして数秒後、剣がぐにゃりと変化していきミニゴブリンになった。
ミニゴブリンが向かいの席にいるレベッカの方へテクテク歩いて行く。
「ほ、本当だ・・・、しかも何なのよ?この精密なゴブリンは」
「だから作れると言っただろう?」
「キヨミツは土魔法使いで合ってるわよね?」
「そうだ」
「私も土魔法使いなのだけどここまで精密なゴーレムは作れないわ。・・・もしかして加護が違うのかしら?」
「加護?俺のは大地神ヴェルミヘイルの加護ってヤツだがレベッカのは違うのか?」
「え??何それ。大地神なんて加護は初めて聞いたわよ!」
どうやらアニキの持っている加護って普通のとは違うみたいだな。
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