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アリア編
127 色々とプレゼント
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字の特訓を始めて、早一ヶ月が過ぎようとしていた。
勉強の進みはというと、んーーーまあまあってとこだろか?名前や地名とかはもう大丈夫と思うんだけど、文を書くとなるとまだ間違う。なのでもうちょい続けるつもりだ。
「ギルドに登録してから、まだ一回も依頼受けてないけど大丈夫なんかな?」
「あー、どうなんだ?1年くらいは大丈夫なんでねえか?」
「剥奪されたらまたカード作ればいいだけか」
「5000ギラン取られるだけだと思うしな」
赤ちゃんのままギルド行けないし、こればっかりはしゃーない。
今日は勉強勉強で疲れた心を癒すために釣りに行くことにした。
勉強はお休みにして、アンナちゃん先生も一緒に連れてくことになってる。
・・・・・
「本当はみんなで行きたかったのですが、急な仕事が入ってしまいましてね」
「こんなデカい店を持ってれば、まあそういう事もあるわな」
「なのでアンナを宜しく頼みます」
「そこは安心して任せてくれ。絶対危険な事はさせない」
「それにしても今日は面白い恰好をしてますな」
アニキがとうとう海の男にチェンジしたのだ。ある意味本気と言えよう。
「海の男フル装備バージョンだ。行くのは湖だけどな!」
「揃えておいた意味があったな!」
「ハッハッハ。この辺には海が無いですからなあ」
「ねえねえ!どお?」
「おーーー!凄く似合ってるぞアンナ」
「バッチリだな!」
「いいんじゃないか?」
「えへへー」
アンナちゃん先生はワンピースに麦わら帽子姿だ。
ワンピースも麦わら帽子もアニキがガチャで出した奴なんだが、勉強教えてもらってるお礼にとアンナちゃん先生にプレゼントしたのだ。ちなみに麦わら帽子は後からガチャで出した物で、アニキが被ってるのとは少しデザインが違う。
「アンナちゃん先生、これはオレからのプレゼントだ」
赤いランドセルを渡した。今の服装にすごく似合いそうだったので。
「これはなあに?」
「ランドセルと言って、背負うバッグだな。ここを開けるとほら、中に物を入れられるのだ」
「へーーーーっ!ありがとう!」
「ここに腕を両方通して背負うんだ、そうそう」
「どお?」
「これは素晴らしい!利便性もですがデザインが斬新だ。同じ物を作って店に出せば、飛ぶように売れるかもしれませんね」
「ああ、それは名案かもな。店長、やってみるといい」
「いいのですか?」
「俺らが考えて作った物じゃないので問題ない。偶然手に入れたんだ」
「アンナちゃん先生、すげー似合うな!」
アンナちゃん先生はとてもご機嫌だ。
「んじゃそろそろ出発するぞー」
「店長たちの分も釣りまくってやるぜ」
「いってきまーす!」
「アンナ、怪我しないよう気を付けてな!では頼みます」
見送る店長に手を振りながら、釣りバカ三人組は湖に旅立った。
店を出て少し歩いただけなのに、街の人らはみんなこっちをガン見状態だ。オレはいつも通りだけどアニキは海の男でサングラスかけてるし、アンナちゃん先生はもはや異次元の可愛らしさだからなあ。
注目を浴びながら湖に向けてスタコラ歩く。
アンナちゃん先生が途中で疲れてしまったので、今はアニキがおんぶしている。
「たぶんもうそろそろ着くと思うんだが・・・」
「アレじゃね?」
「みずうみだ!」
到着して眺めて見ると、予想以上に大きな湖だった。
「さーて、湖に到着したわけだが、いきなり釣りを始めるかボートで遊ぶか」
「ボートだな!」
「ボートってなあに?」
「オーケー。じゃあボートを膨らませよう」
アニキがマジックバッグからゴムボートを取り出し、フットポンプでシャコシャコ空気を入れる。
アンナちゃん先生は興味しんしんだ。オレも興味しんしんだ。
ボートが膨らんだので、手作りのオールをゴムボートに乗せる。
湖にボートを浮かべて、まずオレが乗る。そして水に落ちないようにアンナちゃん先生を乗せ、最後にアニキが乗った。
「出発進行ーーー!」
「しんこー!」
オールを漕いでどんどん進む。
「やべえなアニキ!むっちゃ楽しいぞ!」
「おもしろーい!!」
「やっぱ遊ぶってのはこういうことなんだよ!ダンジョンじゃ絶対味わえない爽快さだな」
ボート乗りながら釣りってのも考えたんだが、別に湖の真ん中で釣る必要も無いからヤメた。狭いから釣り竿ぶん回せないしな。
湖をぐるぐる回ってると非常に大きな岩を見つけたので、ここで釣りをすることに決めた。
岩場にボートを寄せて一人ずつ気を付けながら降りる。
大岩に乗ってみるとかなり平らで、釣りをするのにこれ以上ないほどの完璧な岩だった。
アニキがマジックバッグから秘蔵のミスリル製高級釣り竿を取り出す。
オレもアイテムボックスから釣り竿を2本取り出す。
そう、ガチャから2本目の釣り竿もゲットしていたのだ。アニキもさらにもう1本持ってるんだけどね。
釣りは初めてのアンナちゃん先生に、釣り竿の使い方をアニキがレクチャーする。リール付きはオレも自信が無かったので、飛ばし方をアニキに詳しく教えてもらった。
「よーし、んじゃ第一回釣り大会の始まりだ!」
勉強の進みはというと、んーーーまあまあってとこだろか?名前や地名とかはもう大丈夫と思うんだけど、文を書くとなるとまだ間違う。なのでもうちょい続けるつもりだ。
「ギルドに登録してから、まだ一回も依頼受けてないけど大丈夫なんかな?」
「あー、どうなんだ?1年くらいは大丈夫なんでねえか?」
「剥奪されたらまたカード作ればいいだけか」
「5000ギラン取られるだけだと思うしな」
赤ちゃんのままギルド行けないし、こればっかりはしゃーない。
今日は勉強勉強で疲れた心を癒すために釣りに行くことにした。
勉強はお休みにして、アンナちゃん先生も一緒に連れてくことになってる。
・・・・・
「本当はみんなで行きたかったのですが、急な仕事が入ってしまいましてね」
「こんなデカい店を持ってれば、まあそういう事もあるわな」
「なのでアンナを宜しく頼みます」
「そこは安心して任せてくれ。絶対危険な事はさせない」
「それにしても今日は面白い恰好をしてますな」
アニキがとうとう海の男にチェンジしたのだ。ある意味本気と言えよう。
「海の男フル装備バージョンだ。行くのは湖だけどな!」
「揃えておいた意味があったな!」
「ハッハッハ。この辺には海が無いですからなあ」
「ねえねえ!どお?」
「おーーー!凄く似合ってるぞアンナ」
「バッチリだな!」
「いいんじゃないか?」
「えへへー」
アンナちゃん先生はワンピースに麦わら帽子姿だ。
ワンピースも麦わら帽子もアニキがガチャで出した奴なんだが、勉強教えてもらってるお礼にとアンナちゃん先生にプレゼントしたのだ。ちなみに麦わら帽子は後からガチャで出した物で、アニキが被ってるのとは少しデザインが違う。
「アンナちゃん先生、これはオレからのプレゼントだ」
赤いランドセルを渡した。今の服装にすごく似合いそうだったので。
「これはなあに?」
「ランドセルと言って、背負うバッグだな。ここを開けるとほら、中に物を入れられるのだ」
「へーーーーっ!ありがとう!」
「ここに腕を両方通して背負うんだ、そうそう」
「どお?」
「これは素晴らしい!利便性もですがデザインが斬新だ。同じ物を作って店に出せば、飛ぶように売れるかもしれませんね」
「ああ、それは名案かもな。店長、やってみるといい」
「いいのですか?」
「俺らが考えて作った物じゃないので問題ない。偶然手に入れたんだ」
「アンナちゃん先生、すげー似合うな!」
アンナちゃん先生はとてもご機嫌だ。
「んじゃそろそろ出発するぞー」
「店長たちの分も釣りまくってやるぜ」
「いってきまーす!」
「アンナ、怪我しないよう気を付けてな!では頼みます」
見送る店長に手を振りながら、釣りバカ三人組は湖に旅立った。
店を出て少し歩いただけなのに、街の人らはみんなこっちをガン見状態だ。オレはいつも通りだけどアニキは海の男でサングラスかけてるし、アンナちゃん先生はもはや異次元の可愛らしさだからなあ。
注目を浴びながら湖に向けてスタコラ歩く。
アンナちゃん先生が途中で疲れてしまったので、今はアニキがおんぶしている。
「たぶんもうそろそろ着くと思うんだが・・・」
「アレじゃね?」
「みずうみだ!」
到着して眺めて見ると、予想以上に大きな湖だった。
「さーて、湖に到着したわけだが、いきなり釣りを始めるかボートで遊ぶか」
「ボートだな!」
「ボートってなあに?」
「オーケー。じゃあボートを膨らませよう」
アニキがマジックバッグからゴムボートを取り出し、フットポンプでシャコシャコ空気を入れる。
アンナちゃん先生は興味しんしんだ。オレも興味しんしんだ。
ボートが膨らんだので、手作りのオールをゴムボートに乗せる。
湖にボートを浮かべて、まずオレが乗る。そして水に落ちないようにアンナちゃん先生を乗せ、最後にアニキが乗った。
「出発進行ーーー!」
「しんこー!」
オールを漕いでどんどん進む。
「やべえなアニキ!むっちゃ楽しいぞ!」
「おもしろーい!!」
「やっぱ遊ぶってのはこういうことなんだよ!ダンジョンじゃ絶対味わえない爽快さだな」
ボート乗りながら釣りってのも考えたんだが、別に湖の真ん中で釣る必要も無いからヤメた。狭いから釣り竿ぶん回せないしな。
湖をぐるぐる回ってると非常に大きな岩を見つけたので、ここで釣りをすることに決めた。
岩場にボートを寄せて一人ずつ気を付けながら降りる。
大岩に乗ってみるとかなり平らで、釣りをするのにこれ以上ないほどの完璧な岩だった。
アニキがマジックバッグから秘蔵のミスリル製高級釣り竿を取り出す。
オレもアイテムボックスから釣り竿を2本取り出す。
そう、ガチャから2本目の釣り竿もゲットしていたのだ。アニキもさらにもう1本持ってるんだけどね。
釣りは初めてのアンナちゃん先生に、釣り竿の使い方をアニキがレクチャーする。リール付きはオレも自信が無かったので、飛ばし方をアニキに詳しく教えてもらった。
「よーし、んじゃ第一回釣り大会の始まりだ!」
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