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757 ボヤッキーが絶対当てちゃダメな服
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ガチャと本気で闘うには、精神統一の時に道を選択しなければならない。
欲望に囚われていてもダメだし、何も考えずにレバーを回してもダメなのだ。
俺の今までの経験で有効だと判明した選択肢は三つ。
・ガチャと友達になる。
・ガチャと一体となり呼吸を読む。
・気迫でガチャを凌駕する。
俺と清光さんが同じ道を辿っていて、気迫で凌駕するやり方から呼吸を読む方向へと進んで今に至る。
というか清光さんの影響を受けた結果、呼吸を読む方向に進んだ感じなので、やっぱりガチャってのは経験が必要なのだ。
ただ虎徹さんは俺や清光さんと違い、この三つの全てを使いこなす達人だ。
その日の精神状態で使い分けてると思うんだけど、特に『ガチャと友達になる』を極めており、友達どころかもはや親友レベルなのだ。
ただ俺を含めた身近な人達がこの三つの選択肢で闘っているってだけで、他のやり方も絶対あると思うんだよ。俺が知らないってだけで。
さっきのピピンが良い例で、俺の知ってる三つに当て嵌まらなかったから、何を考えているのかさっぱり分からなかったのだ。
それ以外だと、和泉とルーシーが不思議な方法で当たりを引いてたな~。
ほんとガチャってのは奥が深いぜ・・・。
ガチャコン! キュピン!
「おっ!これは当たりの音か!?」
「「キターーーーーーーーーーーーーーー!!」」
「銀カプセル、レアだ!皆ビギナーズラックが炸裂しまくりだな!」
「おめでとうございます!」
「ヒューリックも当たりかよ!でも中身次第か・・・」
ヒューリックがカプセルを開けた。
「むむっ!中のカードに【魔道具】と書いてありますな」
ほう、一番予想できないヤツだ。
「おわッッ!!」
カプセルを握ってたヒューリックの手の平の上に突然デカくて重いモノが出現したので、ビックリして床に落としてしまった。
それが何なのかすぐに分かったので、慌てて近寄り、倒れないように支える。
「な、何でこんな大きな物が!!」
「これってバイクじゃん!ヒューリック、大当たりだぞ!!」
「バイク!?あーーーーーーーーーーっ!小烏丸様が愛用している乗り物!!」
「うおおおおおおおおおお!スゲーーーーーーーーーー!!」
「カッケーーーーー!こんなん超大当たりだろ!!」
「おめでとうございます!これは凄いですね!!」
そう叫びながら、ボヤッキー、ヴォルフ、ジルが駆け寄って来た。
たぶんこれは400㏄のバイクだな。
俺の知ってるバイクにこんなのは無かったが、黒い塗装でカウルが付いている。
正直かなり格好良い!そして羨ましい!
銀カプセルからこんなのが出るのかよ!!
「まさかこれほどの大当たりが引けるとは!しかしこんな不安定な乗り物、我に操縦出来るのだろうか・・・」
「練習あるのみだ!壊れないように付与魔法で強化するから、練習するのはその後でいいか?ルシオとビアンカの服を強化した後になるが」
「お願いします!」
「うわ~、すごいねーーーーー!」
「私も乗り物が欲しい!」
「動物乗り物?」
「ちっがーーーーーう!こういう格好良い乗り物!!」
ピピン隊も寄ってきて更にカオスになったので、このままじゃガチャが回せんってことでバイクを移動させた。
強化が終わるまでアイテムボックスに入れておいてもいいんだけど、バイクを手に入れたヒューリックがこれを見て余韻に浸りたいハズなので、ちょっと邪魔だけどガチャ部屋に置いとくことにした。
「ヒューリックのバイクで盛り上がりたい気持ちはあるけど、いつまで経っても帰れないからガチャを進めようぜ!」
「そうですね。じゃあ私もいい流れに続きます!」
「ジルも頑張るのだ!精神統一が肝心だぞ!」
「はい!」
そういえば、ヒューリックの精神統一も初心者にしては見事だったな!
初回ボーナス効果も大きいが、良いガチャラーになれそうだ。
精神統一していたジルが目を開いた。
ガチャコン!
「うっ!やらかしてしまいました・・・」
「いや、力強い音だったから赤カプセルだ!」
「そうなのですか!?」
「赤いカプセルって、服確定じゃなかったか!?」
「当たりではないか!」
カプセルから出てきたのは水色のドレスだった。
「ドレスじゃん!」
「「可愛いドレスキターーーーーーーーーーーーーーー!!」」
「おお!男性用の服ではなかったが、嫁さんが喜ぶぞ!」
「いや、まだ結婚前なので妻では・・・、でもこうなったからにはドレスをもう一着手に入れないと!」
「ああ!そういや幼馴染の美人姉妹を嫁さんに貰うんだったな!なるほど、確かにプレゼントで揉めないよう、もう一着必要だな~」
プレゼントを渡す相手が姉妹だからこそ、服に差があってはならんのだ。
幼馴染の美人姉妹と聞いて最初はうらやまけしからんと思ったけど、平等に扱わないと亀裂が入るって考えると、それはそれで難しいもんだな。
俺も嫁さんがいっぱいいるので、ものすごく気持ちが分かるぞ・・・。
「次は俺か・・・」
「ヴォルフ殿の狙いは?」
「んー、俺自体はそれほど欲しい物があるってわけでもないんだよな。娘に服をプレゼントしたいとは思っているが」
「セレンちゃんの服か!確かにそりゃ重大な任務だ。彼女は軍に所属してるわけじゃないからな~」
ヴォルフの一人娘のセレンは、健康ランドの総支配人として頑張ってくれているので、服をプレゼントするのは俺も考えてたんだ。ただ論功行賞の恩賞として大量に必要で、彼女に回す余裕が無かった。
それが父親からプレゼントされるなら最高じゃん!
ガチャコン!
「うお!狙い通りの赤カプセルだ!」
カプセルから出てきたのは、セクシー系の黒いワンピースだった。
「「また可愛い服キターーーーーーーーーーーーーーー!!」」
「素晴らしい服を手に入れたな!おめでとう!」
「セレンちゃんにすげー似合いそうな服だ!」
「お見事!」
「無欲の勝利って感じですね!」
「まさか一発で出てくれるとは・・・。ありがとうございます!」
また強化しなきゃならない服が増えてしまったが、しょうがあるまい。
ヴォルフをルーサイアの健康ランドまで転移で連れてってやらんとな!
「さて、やっと俺の番だ!」
ボヤッキーがデラックスガチャの前に立った。
「やっぱり狙いは服ですか?」
「自分の服も欲しいけど、まずは女性服でお願いします!!」
「欲に飲まれるなよ?『ハートは熱く、心は冷静に』だ!」
「難しいけどやってみます!」
実はボヤッキーに関して、一つ大きな懸念がある。
彼の場合名前がすでにアレなので、『緑色のよくわからん服』だけは絶対に引き当ててはならぬのだ!
それ以外なら何をゲットしても構わん。緑色の変な服だけは引くなよ!?
―――――なぜかボヤッキーが土下座をした。
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
あの男、全力でガチャに媚びてやがる!!
ガチャコン! キュピピピン!
「「!?」」
・ガチャに媚びる。
驚いた。
そんな道も存在したのか・・・。
「金カプセルきっつあああああああああーーーーーーーーーー!!」
「驚きました。まさかガチャに土下座するなんて・・・」
「第四の選択肢を見つけ出すとは恐れ入った!」
「ある意味凄いですね!ガチャに媚びるとは予想外でした!」
金カプセルから出てきたのは、どこかで見たような服だった。
ボヤッキーが服を広げる。
女王様のような、やたらとエッチな黒い服。
外側が黒く、内側が真っ赤なマント。
そして非常に特徴的な黒猫のようなマスク。
・・・コレって、ボヤッキーが仕えているあのお方の衣装やんけーーーーー!!
そういえばボヤッキーの彼女の名前って確か・・・。
「恐ろしい服を手に入れてしまったぞ・・・。でもこんな服をドロシーちゃんにプレゼントしたら、思いっきりグーで殴られそうじゃね?」
「殴られるだけで済めばいいが・・・」
「彼女に似合いそうな気もしなくはないが、これは諸刃の剣だな」
「妻がこんな衣装を着ていたら、確実に尻に敷かれそうですね・・・」
「いきなりこの衣装を渡すのは危険です!まず違う服を渡して機嫌が良くなったところで、『実はこんな衣装もある』と言って渡すのがいいと思います」
「おお!流石はミスフィート軍の参謀だ!その作戦、使わせてもらうぞ!」
まあ、うん。
ボヤッキーが緑の変な服を着るよりは良かったと思おう。
欲望に囚われていてもダメだし、何も考えずにレバーを回してもダメなのだ。
俺の今までの経験で有効だと判明した選択肢は三つ。
・ガチャと友達になる。
・ガチャと一体となり呼吸を読む。
・気迫でガチャを凌駕する。
俺と清光さんが同じ道を辿っていて、気迫で凌駕するやり方から呼吸を読む方向へと進んで今に至る。
というか清光さんの影響を受けた結果、呼吸を読む方向に進んだ感じなので、やっぱりガチャってのは経験が必要なのだ。
ただ虎徹さんは俺や清光さんと違い、この三つの全てを使いこなす達人だ。
その日の精神状態で使い分けてると思うんだけど、特に『ガチャと友達になる』を極めており、友達どころかもはや親友レベルなのだ。
ただ俺を含めた身近な人達がこの三つの選択肢で闘っているってだけで、他のやり方も絶対あると思うんだよ。俺が知らないってだけで。
さっきのピピンが良い例で、俺の知ってる三つに当て嵌まらなかったから、何を考えているのかさっぱり分からなかったのだ。
それ以外だと、和泉とルーシーが不思議な方法で当たりを引いてたな~。
ほんとガチャってのは奥が深いぜ・・・。
ガチャコン! キュピン!
「おっ!これは当たりの音か!?」
「「キターーーーーーーーーーーーーーー!!」」
「銀カプセル、レアだ!皆ビギナーズラックが炸裂しまくりだな!」
「おめでとうございます!」
「ヒューリックも当たりかよ!でも中身次第か・・・」
ヒューリックがカプセルを開けた。
「むむっ!中のカードに【魔道具】と書いてありますな」
ほう、一番予想できないヤツだ。
「おわッッ!!」
カプセルを握ってたヒューリックの手の平の上に突然デカくて重いモノが出現したので、ビックリして床に落としてしまった。
それが何なのかすぐに分かったので、慌てて近寄り、倒れないように支える。
「な、何でこんな大きな物が!!」
「これってバイクじゃん!ヒューリック、大当たりだぞ!!」
「バイク!?あーーーーーーーーーーっ!小烏丸様が愛用している乗り物!!」
「うおおおおおおおおおお!スゲーーーーーーーーーー!!」
「カッケーーーーー!こんなん超大当たりだろ!!」
「おめでとうございます!これは凄いですね!!」
そう叫びながら、ボヤッキー、ヴォルフ、ジルが駆け寄って来た。
たぶんこれは400㏄のバイクだな。
俺の知ってるバイクにこんなのは無かったが、黒い塗装でカウルが付いている。
正直かなり格好良い!そして羨ましい!
銀カプセルからこんなのが出るのかよ!!
「まさかこれほどの大当たりが引けるとは!しかしこんな不安定な乗り物、我に操縦出来るのだろうか・・・」
「練習あるのみだ!壊れないように付与魔法で強化するから、練習するのはその後でいいか?ルシオとビアンカの服を強化した後になるが」
「お願いします!」
「うわ~、すごいねーーーーー!」
「私も乗り物が欲しい!」
「動物乗り物?」
「ちっがーーーーーう!こういう格好良い乗り物!!」
ピピン隊も寄ってきて更にカオスになったので、このままじゃガチャが回せんってことでバイクを移動させた。
強化が終わるまでアイテムボックスに入れておいてもいいんだけど、バイクを手に入れたヒューリックがこれを見て余韻に浸りたいハズなので、ちょっと邪魔だけどガチャ部屋に置いとくことにした。
「ヒューリックのバイクで盛り上がりたい気持ちはあるけど、いつまで経っても帰れないからガチャを進めようぜ!」
「そうですね。じゃあ私もいい流れに続きます!」
「ジルも頑張るのだ!精神統一が肝心だぞ!」
「はい!」
そういえば、ヒューリックの精神統一も初心者にしては見事だったな!
初回ボーナス効果も大きいが、良いガチャラーになれそうだ。
精神統一していたジルが目を開いた。
ガチャコン!
「うっ!やらかしてしまいました・・・」
「いや、力強い音だったから赤カプセルだ!」
「そうなのですか!?」
「赤いカプセルって、服確定じゃなかったか!?」
「当たりではないか!」
カプセルから出てきたのは水色のドレスだった。
「ドレスじゃん!」
「「可愛いドレスキターーーーーーーーーーーーーーー!!」」
「おお!男性用の服ではなかったが、嫁さんが喜ぶぞ!」
「いや、まだ結婚前なので妻では・・・、でもこうなったからにはドレスをもう一着手に入れないと!」
「ああ!そういや幼馴染の美人姉妹を嫁さんに貰うんだったな!なるほど、確かにプレゼントで揉めないよう、もう一着必要だな~」
プレゼントを渡す相手が姉妹だからこそ、服に差があってはならんのだ。
幼馴染の美人姉妹と聞いて最初はうらやまけしからんと思ったけど、平等に扱わないと亀裂が入るって考えると、それはそれで難しいもんだな。
俺も嫁さんがいっぱいいるので、ものすごく気持ちが分かるぞ・・・。
「次は俺か・・・」
「ヴォルフ殿の狙いは?」
「んー、俺自体はそれほど欲しい物があるってわけでもないんだよな。娘に服をプレゼントしたいとは思っているが」
「セレンちゃんの服か!確かにそりゃ重大な任務だ。彼女は軍に所属してるわけじゃないからな~」
ヴォルフの一人娘のセレンは、健康ランドの総支配人として頑張ってくれているので、服をプレゼントするのは俺も考えてたんだ。ただ論功行賞の恩賞として大量に必要で、彼女に回す余裕が無かった。
それが父親からプレゼントされるなら最高じゃん!
ガチャコン!
「うお!狙い通りの赤カプセルだ!」
カプセルから出てきたのは、セクシー系の黒いワンピースだった。
「「また可愛い服キターーーーーーーーーーーーーーー!!」」
「素晴らしい服を手に入れたな!おめでとう!」
「セレンちゃんにすげー似合いそうな服だ!」
「お見事!」
「無欲の勝利って感じですね!」
「まさか一発で出てくれるとは・・・。ありがとうございます!」
また強化しなきゃならない服が増えてしまったが、しょうがあるまい。
ヴォルフをルーサイアの健康ランドまで転移で連れてってやらんとな!
「さて、やっと俺の番だ!」
ボヤッキーがデラックスガチャの前に立った。
「やっぱり狙いは服ですか?」
「自分の服も欲しいけど、まずは女性服でお願いします!!」
「欲に飲まれるなよ?『ハートは熱く、心は冷静に』だ!」
「難しいけどやってみます!」
実はボヤッキーに関して、一つ大きな懸念がある。
彼の場合名前がすでにアレなので、『緑色のよくわからん服』だけは絶対に引き当ててはならぬのだ!
それ以外なら何をゲットしても構わん。緑色の変な服だけは引くなよ!?
―――――なぜかボヤッキーが土下座をした。
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
あの男、全力でガチャに媚びてやがる!!
ガチャコン! キュピピピン!
「「!?」」
・ガチャに媚びる。
驚いた。
そんな道も存在したのか・・・。
「金カプセルきっつあああああああああーーーーーーーーーー!!」
「驚きました。まさかガチャに土下座するなんて・・・」
「第四の選択肢を見つけ出すとは恐れ入った!」
「ある意味凄いですね!ガチャに媚びるとは予想外でした!」
金カプセルから出てきたのは、どこかで見たような服だった。
ボヤッキーが服を広げる。
女王様のような、やたらとエッチな黒い服。
外側が黒く、内側が真っ赤なマント。
そして非常に特徴的な黒猫のようなマスク。
・・・コレって、ボヤッキーが仕えているあのお方の衣装やんけーーーーー!!
そういえばボヤッキーの彼女の名前って確か・・・。
「恐ろしい服を手に入れてしまったぞ・・・。でもこんな服をドロシーちゃんにプレゼントしたら、思いっきりグーで殴られそうじゃね?」
「殴られるだけで済めばいいが・・・」
「彼女に似合いそうな気もしなくはないが、これは諸刃の剣だな」
「妻がこんな衣装を着ていたら、確実に尻に敷かれそうですね・・・」
「いきなりこの衣装を渡すのは危険です!まず違う服を渡して機嫌が良くなったところで、『実はこんな衣装もある』と言って渡すのがいいと思います」
「おお!流石はミスフィート軍の参謀だ!その作戦、使わせてもらうぞ!」
まあ、うん。
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