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243 夜勤の前に

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 ジューーーーーッ


 浄化直後だし、ミディアムレアくらいにすっか。
 ステーキの隣でホルモンも焼いてるのだが、こっちはしっかり焼こう。


「ステーキ焼けましたよ~!ホルモンはもう少しお待ちを~」

「はい!タレも出来たわよ」
「良い匂いだな!」


 ステーキを皿に乗せて二人に渡した。


「ホルモンもすぐに焼けるけど、先にステーキを食べてましょう」


 腹が減りすぎて限界なのだ。


「うわ~~~~!美味しすぎる!!!ドラゴン凄すぎ!」
「はぁ~、運動した後なのもあって、最高に美味いなっ!」
「和泉はドラゴン食べるの初めてだよな?無茶苦茶ヤバイだろ?この美味さ」
「まさかドラゴンを食べられる日が来るなんてね~~~!」
「尾張ダンジョンにもドラゴンが現れれば最高なのだかな」
「あー、可能性は十分ありますね!ただドラゴンともなると最下層とかかな?」
「近場でドラゴンが手に入るようになったら素晴らしいわね!」


 尾張ダンジョンずっと行ってねーなぁ。そろそろ俺も参加しないと、話題に取り残されてしまうぞ。一般兵もいっぱい籠ってるらしいから、その様子も見てみたいんだよね。


 ステーキとホルモンで大満足した後は、女神の泉で体を洗った。
 なんつったってこのあと夜勤だからな。しかもその前にガチャが待っている!


 みんな女神風呂でサッパリしてから、ガチャ部屋へ移動した。



 ・・・・・



「お?和泉頑張ったな!魔石が6回分もあるじゃないか」
「耐性上げが無ければもっと行けたのにな~」
「私は8回分か。昨日と一緒だな」
「あの耐性上げはお宝よりも価値のあるモノだぞ。眠りの魔法を使って来る人間がもしいたら、自分がどんなに強くても、何も出来ずに攫われたり殺されたりしてしまうからな。あと魅了や幻惑を使って誑かそうとする者も看破することが出来る」
「なるほど!確かにそう考えると絶対必要ね」
「私もあんなに眠りに弱いとは思わなかったぞ。この弱点を補えただけでも此処へ来た甲斐があったな!」


 ミスフィートさんの場合は大名だからな。搦め手を使って来る相手の方がやっかいだから、弱点を無くしていくのは人一倍大事なのだ。

 このあと死神で、即死耐性・恐怖耐性・混乱耐性・呪い耐性も上げれば、謎の呪術師なんて敵がいても負けないようになる。俺も魔法で即死なんてのは絶対勘弁だから、あと2日必死に頑張るぞ!


「今日も私の方が魔石が多いので、先に回していいか?」
「どうぞ~、頑張ってね!」


 ミスフィートさんがデラックスガチャに魔石を投入した。


 ガチャコン


「いきなり青とは幸先が悪いではないか!」
「まあ、そんなもんですよ」
「使える物だといいね」


 カプセルから出現したのは座布団だった。


「お?コレなら悪くないな!」
「普通に実用性があるので、ハズレではないですね~」
「座布団なら私も一つ欲しいかも」

「よーーーし、今日こそ和泉の服をゲットするぞ!!」
「頼んだわよ!もうビキニはいらないからね?」

 狙ってもビキニなんて、そうそう出ないんだけどな。


 ガチャコン


「くっ!俺としたことが赤を外すとは・・・」
「でも緑ではないか!」
「緑なら悪くはないのよね?」


 出たのは可愛いエプロンだった。


「おおお!?結構当たりじゃね?」
「鳥の雛が描いてあるな!」
「大当たりじゃないのっ!ヒヨコが可愛いわね~!」

 和泉にエプロンを渡した。

「でもこれはどう使う物なのだ?」
「えーとねえ」

 和泉がエプロンを着用してみせた。

「こうやって、お料理する時に服が汚れないように着る物ですよ!」
「なるほど!料理を作ってると、色々と跳ねたりするものな!」
「流石は料理人だな。エプロンが似合ってるじゃないか」
「でも汚れるのはイヤだから、帰ったら汚れ耐性付けてもらえる?」
「それは任せとけ!折角の可愛いエプロンが汚れちゃ、もったいないもんな」


 ミスフィートさん、本日2回目の挑戦。


 ガチャコン


「うがーーー!また青ではないか!!」
「ぐぬぬぬ、なかなか不調ですね」
「大丈夫大丈夫!まだあと6回出来るじゃない」


 出て来たのはバスタオルだった。


「大きなタオルが出たぞ」
「バスタオルですね。これも当たりです」
「いいな~~~!普通のタオルを縫い合わせたのより、絶対こっちのがいいよ」

 大浴場で使ってるバスタオルは、普通のタオルを縫い合わせた物しかないのだ。
 バスタオルとしてちゃんと作られた物の方が、吸水性とかもいいハズ。

「さて、そろそろ赤以上を引きたい所だな」
「チャンスはあと5回しかないのよ!頑張って!」


 精神を研ぎ澄ませる。


 ガチャコン!


「来たッッ!」
「赤いカプセルだーーーーー!ビキニじゃありませんように!!」
「おおっ!ようやく服が手に入るな」


[グルジア衣装(青)]
 :謎の化学繊維で作られた服。付与魔法が込められている。評価B
 :斬撃耐性 衝撃耐性 火魔法耐性
 :自動修復(小)サイズ自動調節


「おおおおおお!?なんか豪華なのが出たぞ!」
「うわ~~~~~!なんて綺麗なドレスなの!!」
「実に見事な服ではないか!」


 グルジアって確か今はジョージアだったかな?場所はトルコの上の方。

 なんで神様が地球のそんな国を知ってんだろ?ガチャの神様って妙に地球に詳しいんだよな。歴女女神と同じく元地球人の神様なのか、地球贔屓なだけなのか・・・。

 真っ白なドレスの上から青いドレスを着る感じのとても優雅なドレスだ。しかし、お嬢のお姫様チックなタイプではなく、シュッとしてて大人しい感じだな。


「どうぞ!」


 今回は自信満々のどうぞだ!


「本当に綺麗・・・、ありがとう!!」

「お嬢のドレスとは少し違ってあまり派手ではないな。だがイズミに似合うのは、ふわふわした派手なのではなく、こっちの服だろう」
「そうですね。俺も同意見です」


 和泉はドレスを見て目をキラキラさせている。
 いや~~~、やっとまともな服を引けて良かった!さすがにコレで面目躍如だろ!
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