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第393話 ホニャ毛にルーン装備を見せる

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 ハムちゃん特戦隊で気持ち悪い森を破壊したんだけど、震えるほどの恐怖を体験してからアンデッドの大群に驚いて逃げたりで、みんな体力は十分でしたが精神がやられていたので、森の入り口を破壊しただけで家に帰ることにした。

 万全な状態じゃないと、ダンジョンアタックは危険ですからね~。
 ミルラの塔までの道を作るのは次回やります!

 珍しく昼過ぎに帰宅しましたが、やっぱりみんな疲れていたようで、ただゲームをしながらダラダラして就寝。

 一夜明け、ホニャ毛からグルミーダの手袋を回収するために冒険者ギルドへ!とはならず、西門から外に出て、グルミーダの森に向かう時に絶対通る場所で彼女らを待ち構える。

 なぜそんな場所で待ち構えているのかと言うと、最強装備で中央区にある冒険者ギルドに向かうと絶対大騒ぎになるし、そもそもホニャ毛がギルドに寄るかどうかわからないからです。


 待つこと30分。ようやく土の精霊に乗ったホニャ毛の姿が見えた。
 本当に来るのか不安になってたところだったので、一安心です!


 ドドドドドドドドドド


「誰かと思ったらもふもふ隊じゃねえか!」
「ヘルムなんて装備して珍し・・・」
「んんんんん??」
「あれえ?・・・装備が変わってる!?」

 ホニャ毛が精霊から降りて、目の前まで駆け寄って来た。

「よう!」
「おはようございます」
「おは、いや!何でまた見た目が変わってやがるんだ!!」
「ちょっと!プリンちゃんの鎧ヤバ過ぎない!?それに盾も!」
「そのヘルム格好良いね~!」
「それよりもナナが持ってる杖だよ!!」

 レオナねえの目立つ変化はヘルムくらいなんだけど、プリンお姉ちゃんはフル装備で待ち構えていたので、一目見ただけで絶対只者ではないって感じなのです。

「オシャレ装備はどんどん進化するんだぜ?」
「そういうレベルじゃないわよ!プリンちゃんの装備、これ一体いくらかかってるのよ!1000万どころじゃないわよね?」
「ふふっ、剣も見てみますか?」

 プリンお姉ちゃんがシーラお姉ちゃんにバスタードソードを渡した。


 チャキッ

 鞘から抜いて現れた剣身を見て、ホニャ毛が絶句した。


「何・・・これ・・・」
「カッケーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「はわわわわわわわ」
「いや、この剣って・・・武器屋の一番良い剣より凄くない??」
「リズ、こっちも見てみ」

 レオナねえが自分の剣をリズお姉ちゃんに手渡した。

 チャキッ


「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」


「ミルク、この杖も気になるんでしょ?」
「あ、うん、もちろん気になる!」

 ナナお姉ちゃんが教皇様の杖を手渡すと、ミルクお姉ちゃんがビックリして杖を落としかけた。

「ちょ、何なのこの凄まじい力・・・有り得ない・・・」


 しばらく放心状態だったホニャ毛の四人が、ようやく夢の世界から帰って来た。


「ありがとう!大事にするね♪」
「いや、あげないから!!」
「つーかお前ら全員が凄まじい武器を持ってるってことは、コレは買った武器じゃねえな?」

 ホニャ毛がレオナねえ達に武器を返した。

「正解だ。ちなみにアタシらは、コレを自慢するために待ってたんじゃねえぞ?」
「じゃあ何なのよ?」
「お前らにも、この最高の武器と防具を渡してもいいと思ってる」

「「な、なんだってーーーーーーーーーー!?」」

「ただし条件があるけどな!」
「言え!どんな条件だろうがのむ!金もあるだけ渡す!」
「金はいらん。まず秘密を漏らさないこと。これは絶対だ!」
「秘密は守るわ。この盾、いや、その盾に誓って!」

 シーラお姉ちゃんがプリンお姉ちゃんの盾を指差した。

「勝手に他人ひとの盾に誓わないで下さい!」

「「うわーーーーーっはっはっはっはっはっは!!」」

「次にダンジョンアタックをしてもらう。これはウチらもやるつもりだから、ホニャ毛だけに厳しくしているわけじゃない。アタシらも条件は一緒だ」
「意味が分からないわね?どういうことよ?」
「此処じゃ説明できない。とあるモノを見れば納得するハズだ。そして城のアンデッド討伐にも参加してもらう」

「「城!?」」

「うむ。その城もダンジョンなんだ。アタシらの手に余る程アンデッドがいたんで、倒すのを手伝ってほしい」
「いいよーーーーーーーーーー!」
「んで、もしかするとその城でも武器が手に入るかもしれんのだけど、最強装備が見つかった場合譲ってほしい。アタシはコイツで十分満足してるんだが、リリカが大きくなった時に渡したいんだ」

 なんと!レオナねえ、そんなことまで考えてたのか!
 やっぱ優しいな~。妹想いの最高のお姉ちゃんなのです!

「リリカってレオナの妹さんの名前だったかしら?もしかして良い職業クラスを授かったとか!?」
「うむ!本人の承諾ナシにしゃべるわけにゃいかんが、かなりレアな職業クラスだ。おそらくアタシより強くなるんじゃないかと思ってる」
「良かったわね!えーと、装備を譲る件は了解したわ。というか凄い武器を譲ってくれるって有難い話なのに、それ以上の要求なんかしないわよ」
「とりあえずそんなもんかな?特に重要なのは秘密を漏らさないこと。この件に関わる全てに適用されると思っといてくれ」
「そんなにヤベえのか?」
「ヤバいっつーか大事おおごとになる。そしてアタシらだけじゃなく、関わった全員が面倒事に巻き込まれて嫌な思いをする。特にクーヤが」
「クーヤちゃんが??」

 全員こっちを見たので、タマねえの後ろに隠れた。

「じゃあここにいるメンバーでダンジョンを攻めるんだね?」
「いや、もう一人参加させる予定だ」
「知ってる人?」
「黒眼鏡の怪しい男なんだが、たぶん知らんよな?」
「いや、知ってるぞ!いつだったか中央区で見た!」
「黒い眼鏡をかけた変な男なら見たことあるけど、あの人か~!」

 それ本当に悪そうなお兄さんなのかな?
 スイーツを渡した時に黒眼鏡が増えてたから、組織の違う人かもしれない。

「おっと忘れてた。四人共グルミーダの手袋を渡してくれ!」
「なんで?」
「この武器の真の力を解放する時、手袋が邪魔をしちまうんだ。少し改造しなけりゃならん」

「「真の力だってーーーーーーーーーー!?」」


 レオナねえが指を3・2・1ってやったので、一斉にルーン装備を光らせた。


「ひ、光った・・・」
「うおおおおおおおおおお!!メチャクチャ格好良い!!」
「なにこれーーーーーーーーーー!?」
「うわあああああ!凄すぎだよーーーーーーーーーー!」


 ホニャ毛の四人がルーン装備を見て目をキラキラさせている。
 そしてもちろん、ウチのお姉ちゃんズは全員ドヤ顔だった。
 
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