モィ バリーブィ～サイリスタ帝国に抗う者たち～

第1章 サイリスタ帝国の謎。

第13話 サイリスタ帝国の闇に堕ちた女。

ここは何処なのだろうか?

そして私は今、何処にいるだろうか?

確かに私はパリの銃撃事件で何者かが足を掴まれた挙句、地面に引きられて、別の世界に飛ばされた事はわかっている。
信雄はフランス事件までは確かに近くにいた。
けど飛ばされた後は、別の場所へ行ったのだろうと私は感じた。

そして、ここは何処だ!?
凄く綺麗なガラスに聖堂風の建物。
もし、ここが聖堂だとすれば、ここで何が行われるのか私はきになった。

「おやおや、アンタもお目覚めかい?」

「あぁ、確かに私は目覚めたようだな。それでアンタは一体、何者だ?」

「私の名前は、今のあんたには言えませんよ。」

はぁ!?

私は、謎の聖職者が行っている事は非常に意味不明で見た目も凄くヤバい感じがした。
故に、彼がどれだけヤバい奴なのか顔をみて一瞬で分かってきた。

ただ、彼の雰囲気に危険性を感じるならまだしも、彼から出るヤバい雰囲気と波長は尋常じゃないと私は恐怖を感じ、私は命が奪われそうで危険な感じがした。

「それでアンタは一体、何者なんだよ。」

「おやおや、警戒されているので改めて自己紹介しますよ。私の名前はフランコ・ヨハネパウロ15世。この教会の司祭でサイリスタ帝国の首相をやっています。」

「この国の首相って、まさかアンタが私達をこの世界に落とした犯人なのか?」

「その通り。こちらの世界とあちらの世界は密接に繋がっており、銃撃犯は我がサイリスタ帝国の諜報機関『ポリセグレ』がフランスの首都パリを制圧し、2区の占拠に完了した。そして、フランスのオカマルク大統領は我がサイリスタ帝国から雇われて奴隷大統領なのだよ。」

「おい。それはつまり、お前がフランスを壊滅に追い込ませた犯人なのか?」

「ごもっとも。我が奴隷であるオカマルクのお陰でフランスは我が属領になったのと同じ意味を示します。答えてくださり、おめでとうございます。」

―――くっ。こいつがフランスを制圧した犯人かよ。本当に人相悪い奴だな。だからこそ、私は奴らは絶対に許したくないのだ。だが、今の私では奴を追い込ませるのは圧倒的実力で倒せそうにない。どうすれば奴を倒す事ができるだろうか?

私はこの腐った連中は絶対に倒してやると誓った。
しかし、実力差から奴らを倒すにはどうすれば良いのか非常に悩ましいところでもあった。。

だが、私はここである方法を利用すれば奴らの情報を得られると実感した。

私はその方法に賭ける事にした…。

「ですが、私はどうしても貴方達の力を非常に必要としています。何故なら、貴方がいる事により我が国に貢献できると思いますので…。」

「ふ～ん。なる程。」

―――つまり、奴の目的は私を利用する事なのか。だとすれば、私はヤバい場所に飛ばされたと私は思うぞ。

「では、これからアンタにある任務を課す。それは、鳩川信雄を殺す任務だが、それで大丈夫でしょうか?」

「はぁ、ダメに決まっているだろうが。何で私が信雄を殺さなければならないんだよ。」

「残念ですな。貴方達が、言う事を聞かないなら、私や周辺にいる人間に洗脳させる必要がありますね。」

「何だと。まさか、洗脳してまでもその任務を遂行させたいのか?」

「勿論です。奴が貴方に殺される事が我が国の誇りなのです。」

「嘘だろ!?」

「よし、彼女を洗脳室に連れて洗脳させろ。」

「了解。」

「ちょっと。待て。私を捕縛して何をするんだ。おい。おい。おい。」

私は信雄さんしか殺す任務を無理矢理やらせるのはどういう神経をしているのだ。
そして、この雰囲気の中、ガタイの良い連中に私は捕まり、これから洗脳されて非常に危険な任務を非常に請け負う必要がある事が非常に分からなかった。
奴らは何の為にやらせようとしているのだ?
そして私は、奴らの洗脳室に連行され、そのまま洗脳室に連行され、その後、私の意識がどこか遠のいてしまったのだった。

********
さぁ、あの嬢ちゃんが洗脳出来たら信雄さんを殺す準備が出来るし、この世界とあちらの世界に行く方法は既に確立した。
これで、あの世界で侵略戦争を起こせば我らの理想世界が誕生するぞ。

「ふふっ。ベネティクト・ピウス13世。侵略開始する為に、向こうの門は開いたのか?」

「御意。フランコ・ヨハネパウロ15世。我が故郷であるフランスの首都・パリで我らはマリー一族により滅ぼされて以降、我がローマ市国は非常に弱体化した組織に成り下がり、事実上、崩壊した。だから、フランス大統領選で彼女を負けさせる為に不正選挙でオカマルク大統領にさせて、あの銃撃事件を起こしたのです。」

「そして、転生させたかの様に思わせておく事で、この世界から向こうの世界に戻らせる方法を遮断させる。素晴らしいですね。」

当然だよ。
ここを転生後の世界にする事で元の世界で侵略を仕掛ける事が容易になるから。

だから…、

「そうする事で、向こうの世界の事件を自作自演だと思わせない工作が可能になるんだ。」

「その通りだよ。ヨハネパウロ15世。貴方は素晴らしい作戦が出来て最高です。」

信雄殿。
我らを落として、マリー一族をフランス大統領にさせようとした罪をきっちりと償わせてもらいますよ。

勿論、ナーシャでな。