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1話.邪神女神って誰のことよ。
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「ここで会ったが百年目!世界を創り給いし万能の女神リーリフェルネ=アリスティアの権威を陥れ成り代わった邪神女神!この勇者である僕、アリムラケイタが成敗してくれる!」
「あ゛?」
百年も前にお前なんぞと会ったことなんてないわよ。
つーか邪神女神って誰のことよ。
お前の目の前にいるこの白銀の髪の美女であるこのわたしこそが、この世を創り給いし万能の女神であるリーリフェルネ=アリスティアだってば。
お前、このわたしに、喧嘩売ってんの?
「くっ。なんて禍々しいオーラなんだ。さすがは邪神と呼ばれるにふさわしい」
ただ眦を吊り上げて睨みを利かせただけなのに、怯んだように顔を背けてじり、と後ずさるこいつは何言ってんだ。
「ゆ、勇者様?どうかおやめ下さい」
「ここは女神の神殿。神域です。剣をお納めください」
「女神さまの御前です。ご無体な真似はなさりませぬよう」
「お前たちは騙されている。こいつは女神の皮をかぶった邪神なんだぞ!」
だから、どこの、誰が、邪神だっての?
千年ぶりにようやく現れた人間が、コレ、って何の冗談なわけ?
事前の訪問許可の申請もなく、天空の自分の住まいに足を踏み入れるなんてどこのすっとこどっこいよ、と怒り心頭で神殿の正面門に出てみれば、追いすがって止めようとする神位神官達や眷属たちを無理矢理に退けながら剣を片手に花を踏む男達がいた。
「邪神よ。僕は騙されないぞ。女神そっくりの姿に化けても、この勇者である僕の目は誤魔化せない!」
びし、と細身の剣をこちらに向けながらドヤ顔で前髪をかき上げるこのバカを拳で殴ってもいいですかね?
背後にいる仲間と思しき魔術師風の少年に屈強な体躯のモンク風の男、神官衣装に身を包む少女も一緒になって「そうだそうだ」と耳障りな声を発している。
こいつら、いったい何なん?
「は?邪神?あんた、誰の事言ってるの?まさか、このわたしのことじゃないでしょうね?」
「しらばっくれる気か」
ていうかマジで誰よこいつ。
あたしの創った世界に、こんな色彩の人間いたっけな。
うーん、まったく記憶にない。
ここ三千年ほどの記憶を探ってみても一件も検索に引っかかる人間はいなかった。
それにコイツら、わたしの許可なくどうやって女神の神殿に足を踏み入れることができたのだろうか。
わたしが定めたルールによれば、地上からは加護を与えた大神殿の通路でなければこの天空の女神の居住に足を踏み入れることはできないはず。
万年色とりどりの花が咲き乱れる、時間と空間から隔絶された女神の神殿は、女神の許しを得た特別な印がないと入ることができなかったはずだが。
茶色っぽい髪の毛に黒っぽい瞳の、人間の子供に目を向ければ、ソレはたじろいだ様に視線を逸らす。
女神である自分の躰を納める器からは、いくら隠そうとしても隠せない、滲むような神気が漂っている。ただの人間では直視することはおろか、対峙することなどできないはずなのだが。
「ふぅん。精神力だけはいっぱしなのか。それとも何か影響を緩和する装備を持っているのか」
紅いマントに獣の顔が彫り込まれた防具のプレートに、青い宝石が埋め込まれた細身の長剣。鈍色の脛当てに使い古された編み上げブーツ。装備品と肉体を透過し、魂を観測すれば、なるほど。珍しい形をしている。
「んー?」
目を眇めて見やれば、ちょうど胸部分に茶色の革ひもに引っかけられて揺れる青色の宝石が見える。光が当たると黄色い炎のような色が内側で揺らめいて、金粉のようなものを湧き上げながら細やかな文字を描いている。
「ああ!大神官の紋章か!」
合点がいったわ。
ぽん、と手を打ってなるほどねぇと観察する。
このアリムラとか言う一行がわたしの許可なく女神の神殿に足を踏み入れることができたのは、今から六百年前に女神の神殿の通路を護る大神官の一族に神殿に至るための許可証として手づからこの紋章付きのペンダントを与えたからだった。
女神の神力と加護が与えられた通行許可証であるこのペンダントさえ身に着けていれば、わたしの神力に包まれることになり、影響を受けにくくなる。
「断絶したと聞いていたけれど、これだけは残っていたのねぇ」
懐かしいわぁ、としみじみ思い出に浸りかけ、ハッとする。
今はそれよりも目の前の異常事態。
不法侵入者たちに対応することが先決だ。
「で、何の用なの?」
めんどくさいことこの上ないが、天空の主はこのわたし。
わたしがこの神殿の責任者であり家主。
突然の許可ない訪問で守っていた門を突破され傷ついたわたしのかわいいもふもふ獣の眷属たちや、粗暴な振舞いに恐怖を感じ震えている女性神官たちに心的外傷を及ぼした責任は取ってもらわねばなるまい。
お前、覚悟できてるんだろうなぁ。
わたしはぶん殴る準備とばかりに指をゴキゴキならしながら目の前のソレに進みよると、アリムラはうっと言葉に詰まったように一歩下がった。
「ここはね。静謐な空間なの。神聖で厳かな女神の居住地なの、おわかり?女神の居住地、つまりわたしの家。わたしの家に不法侵入した挙句、これ以上の狼藉を働こうというのならそれ相応の罰を与えないといけないのだけれど、その意味はお分かり?」
うふふ、うふふ、とわたしはできるだけ恐怖が滲むように神気を流しながらアリムラを威圧するように一歩、また一歩と進み出る。
するとアリムラは、吐き捨てるような口ぶりでこう言った。
「やはりお前は邪神だ!その滲み出るような邪気、フェリネス王国から討伐の依頼を受けるまでもなく、お前はこの勇者である僕が、成敗してくれるぅううううう!」
とやー、と気の抜けるような声がアリムラから発せられると、同時に突き出された何かによって頬に鋭い針のような痛みが走った。
微かに熱い痛みと共に、人間と物質的に触れ合えるようにとわざわざ魂に寄せて作った器が人間らしく傷つく。
人体構成も神よりっていうか、人間よりに作ったからなー。
と脳裏で考えながら、花畑を踏み荒らしながらわたしに対峙する四人の人間を睨みつける。
「堕ちろ」
「え?」
「は?」
「っきゃっ」
「う、わぁああああああああああああ」
四人の人間のすぐ足下に円形の穴ができた。
そのままあっという間もなく、地上へ直下コースだ。
だが問題なのは。
「息の根、止められないんだよね」
ぽかりと空いた空間の底、地上の地面に向かって四人の人間たちが絶叫を上げながら落下していく。私を呪い、罵るような言葉が聞こえた気がしたが多分気のせいだろう。
羽虫はうるさいものだ。
「アリスティア様、ご無事でございますか!?ひぃいいいいいい!女神の頬に傷が!!」
「神官長様お気を確かにっ!誰か、女神さまの手当てをっ」
地上の深く根差した森の方に向かって落ちて小さくなっていく四つ分の人影を認めながら、わたしは面倒くさいことに巻き込まれたと独り言ちる。
わたしは彼らに文字通り地上に落ちてもらうことにしたのだが、残念なことにわたしがこの世界を創るにあたり、自分で作ったルールによって彼らの息の根を止めることは決してできない。
「女神は人を殺せないってルール、作るんじゃなかったわ」
あーあ。めんどくさい種が芽吹いたかも。
わたしは穴が閉じていくのを見つめながら、ぽつりと呟いた。
「あ゛?」
百年も前にお前なんぞと会ったことなんてないわよ。
つーか邪神女神って誰のことよ。
お前の目の前にいるこの白銀の髪の美女であるこのわたしこそが、この世を創り給いし万能の女神であるリーリフェルネ=アリスティアだってば。
お前、このわたしに、喧嘩売ってんの?
「くっ。なんて禍々しいオーラなんだ。さすがは邪神と呼ばれるにふさわしい」
ただ眦を吊り上げて睨みを利かせただけなのに、怯んだように顔を背けてじり、と後ずさるこいつは何言ってんだ。
「ゆ、勇者様?どうかおやめ下さい」
「ここは女神の神殿。神域です。剣をお納めください」
「女神さまの御前です。ご無体な真似はなさりませぬよう」
「お前たちは騙されている。こいつは女神の皮をかぶった邪神なんだぞ!」
だから、どこの、誰が、邪神だっての?
千年ぶりにようやく現れた人間が、コレ、って何の冗談なわけ?
事前の訪問許可の申請もなく、天空の自分の住まいに足を踏み入れるなんてどこのすっとこどっこいよ、と怒り心頭で神殿の正面門に出てみれば、追いすがって止めようとする神位神官達や眷属たちを無理矢理に退けながら剣を片手に花を踏む男達がいた。
「邪神よ。僕は騙されないぞ。女神そっくりの姿に化けても、この勇者である僕の目は誤魔化せない!」
びし、と細身の剣をこちらに向けながらドヤ顔で前髪をかき上げるこのバカを拳で殴ってもいいですかね?
背後にいる仲間と思しき魔術師風の少年に屈強な体躯のモンク風の男、神官衣装に身を包む少女も一緒になって「そうだそうだ」と耳障りな声を発している。
こいつら、いったい何なん?
「は?邪神?あんた、誰の事言ってるの?まさか、このわたしのことじゃないでしょうね?」
「しらばっくれる気か」
ていうかマジで誰よこいつ。
あたしの創った世界に、こんな色彩の人間いたっけな。
うーん、まったく記憶にない。
ここ三千年ほどの記憶を探ってみても一件も検索に引っかかる人間はいなかった。
それにコイツら、わたしの許可なくどうやって女神の神殿に足を踏み入れることができたのだろうか。
わたしが定めたルールによれば、地上からは加護を与えた大神殿の通路でなければこの天空の女神の居住に足を踏み入れることはできないはず。
万年色とりどりの花が咲き乱れる、時間と空間から隔絶された女神の神殿は、女神の許しを得た特別な印がないと入ることができなかったはずだが。
茶色っぽい髪の毛に黒っぽい瞳の、人間の子供に目を向ければ、ソレはたじろいだ様に視線を逸らす。
女神である自分の躰を納める器からは、いくら隠そうとしても隠せない、滲むような神気が漂っている。ただの人間では直視することはおろか、対峙することなどできないはずなのだが。
「ふぅん。精神力だけはいっぱしなのか。それとも何か影響を緩和する装備を持っているのか」
紅いマントに獣の顔が彫り込まれた防具のプレートに、青い宝石が埋め込まれた細身の長剣。鈍色の脛当てに使い古された編み上げブーツ。装備品と肉体を透過し、魂を観測すれば、なるほど。珍しい形をしている。
「んー?」
目を眇めて見やれば、ちょうど胸部分に茶色の革ひもに引っかけられて揺れる青色の宝石が見える。光が当たると黄色い炎のような色が内側で揺らめいて、金粉のようなものを湧き上げながら細やかな文字を描いている。
「ああ!大神官の紋章か!」
合点がいったわ。
ぽん、と手を打ってなるほどねぇと観察する。
このアリムラとか言う一行がわたしの許可なく女神の神殿に足を踏み入れることができたのは、今から六百年前に女神の神殿の通路を護る大神官の一族に神殿に至るための許可証として手づからこの紋章付きのペンダントを与えたからだった。
女神の神力と加護が与えられた通行許可証であるこのペンダントさえ身に着けていれば、わたしの神力に包まれることになり、影響を受けにくくなる。
「断絶したと聞いていたけれど、これだけは残っていたのねぇ」
懐かしいわぁ、としみじみ思い出に浸りかけ、ハッとする。
今はそれよりも目の前の異常事態。
不法侵入者たちに対応することが先決だ。
「で、何の用なの?」
めんどくさいことこの上ないが、天空の主はこのわたし。
わたしがこの神殿の責任者であり家主。
突然の許可ない訪問で守っていた門を突破され傷ついたわたしのかわいいもふもふ獣の眷属たちや、粗暴な振舞いに恐怖を感じ震えている女性神官たちに心的外傷を及ぼした責任は取ってもらわねばなるまい。
お前、覚悟できてるんだろうなぁ。
わたしはぶん殴る準備とばかりに指をゴキゴキならしながら目の前のソレに進みよると、アリムラはうっと言葉に詰まったように一歩下がった。
「ここはね。静謐な空間なの。神聖で厳かな女神の居住地なの、おわかり?女神の居住地、つまりわたしの家。わたしの家に不法侵入した挙句、これ以上の狼藉を働こうというのならそれ相応の罰を与えないといけないのだけれど、その意味はお分かり?」
うふふ、うふふ、とわたしはできるだけ恐怖が滲むように神気を流しながらアリムラを威圧するように一歩、また一歩と進み出る。
するとアリムラは、吐き捨てるような口ぶりでこう言った。
「やはりお前は邪神だ!その滲み出るような邪気、フェリネス王国から討伐の依頼を受けるまでもなく、お前はこの勇者である僕が、成敗してくれるぅううううう!」
とやー、と気の抜けるような声がアリムラから発せられると、同時に突き出された何かによって頬に鋭い針のような痛みが走った。
微かに熱い痛みと共に、人間と物質的に触れ合えるようにとわざわざ魂に寄せて作った器が人間らしく傷つく。
人体構成も神よりっていうか、人間よりに作ったからなー。
と脳裏で考えながら、花畑を踏み荒らしながらわたしに対峙する四人の人間を睨みつける。
「堕ちろ」
「え?」
「は?」
「っきゃっ」
「う、わぁああああああああああああ」
四人の人間のすぐ足下に円形の穴ができた。
そのままあっという間もなく、地上へ直下コースだ。
だが問題なのは。
「息の根、止められないんだよね」
ぽかりと空いた空間の底、地上の地面に向かって四人の人間たちが絶叫を上げながら落下していく。私を呪い、罵るような言葉が聞こえた気がしたが多分気のせいだろう。
羽虫はうるさいものだ。
「アリスティア様、ご無事でございますか!?ひぃいいいいいい!女神の頬に傷が!!」
「神官長様お気を確かにっ!誰か、女神さまの手当てをっ」
地上の深く根差した森の方に向かって落ちて小さくなっていく四つ分の人影を認めながら、わたしは面倒くさいことに巻き込まれたと独り言ちる。
わたしは彼らに文字通り地上に落ちてもらうことにしたのだが、残念なことにわたしがこの世界を創るにあたり、自分で作ったルールによって彼らの息の根を止めることは決してできない。
「女神は人を殺せないってルール、作るんじゃなかったわ」
あーあ。めんどくさい種が芽吹いたかも。
わたしは穴が閉じていくのを見つめながら、ぽつりと呟いた。
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