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第二章 ストーカーは異世界人?
第十一話
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「ヤタガラス、商会?」
明善は思わぬ名前が出てきたことに驚愕。エリトに勢いよく振り返り、そう聞き返した。
間の抜けた明善の声に、エリトは首肯。
「知ってるんですか?」
「まあ、ね……」
知ってるも何も、その名前はよく存じ上げている。先日のホルスの件でホルスに様々な物品、情報を売っていた世界を股にかける謎の組織。不法渡航や物品の違法流通など、様々な容疑がかかっており、日本警察や異締連も調査をしている。
なんでその組織の名前が? いや、むしろこれはチャンスだ。商会のことを知るための。
「そのヤタガラス商会のことについて教えてくれる?」
前のめりで顔を近づける明善の圧力に、エリトは若干戸惑いながらも「は、はい」と答える。
「えっとですね、その商会なんですけど、ある日向こうから接触してきたんです」
エリトがプレゼントを抱え、こちらの世界に来ようとしていた時だ。天然のゲートである霧の中に入ろうとしていた彼を、後ろから呼び止める女性の声。最初エリトは村の住民に見つかったのかと焦った。もし天然のゲートが見つかれば、村人達は安全のためにゲート周辺を立ち入り禁止にするだろう。そうなれば、もう自分はあの恋焦がれる女性に会えなくなる。
どう誤魔化そうか考えながらゆっくり振り向くと、そこには一人の女性。ローブを目深に被っているが、顔の一部を見ることはできる。銀髪碧眼とヴェスタの住人でも珍しい相貌であり、エリトはその女性を見たことがなかった。
同じ村の人間じゃないのかな。でも、見られちゃったし、どう言い訳しようかな。
目に見えて焦るエリトの様子を見て、女性はケラケラと愉快そうに笑う。少々小馬鹿にしたような笑い方だったが、エリトが気分を害することはなかった。何故ならその女性の声が鈴を転がしたような、非常に綺麗な澄んだ声だったからだ。例え酷く罵倒されても、それが気にならない、つい許してしまうような不思議な魅力のある声。
「大丈夫よ。ここのゲートのことは誰にも話さない」
「ほ、本当ですか?」
「約束するわ」
「あなたは何が欲しいのですか? 僕、あまりお金持ちじゃないんですけど」
てっきりエリトはゲートのことを秘密にする代わりに、金品を強請られるのではないかと考えたのだ。
「お金? 何を言ってるの?」
女性はしばしの間キョトンと目を丸くしていたが、エリトの発言の意味に気がついたのだろう、笑い声を上げた。
「え? 何? もしかして、口止め料を寄越せって? あははははは!」
「ちょっ、声が大きいですよ。村の皆にここがバレます!」
「ふふふふ。ご、ごめん。ついおかしくって。邪推よ。私は、私達はね、商売の話をしたいだけよ」
「商売? あなたは商人なんですか?」
「そうよ。先に言っておくけど、押し売りじゃないわよ。別に気に入らないなら、遠慮なく断って。それであなた、頻繁に異世界にいっているらしいけど」
「それはですね……」
言いかけたエリトの唇に柔らかいモノが当たる。それは女性の細く白い人差し指だった。
「最後まで言わなくていいわ。私はあなたの目的は知らないし、知るつもりはない。あなたが何か犯罪を行なっていても、積極的に協力しない。ただ、私はあなたの欲しい物を聞いて売る。それだけ」
エリトは少しずつこの女性のことがわかってきた。無節操な商人なのだ。モノが売れればそれで良い。売った物がどのようなことに使われようが、知らん顔。もしこの天然のゲートのことやエリトについて詰問されても、「なんのことかしら?」としらばっくれるだろう。
女性は指をエリトの口から離し、代わりにその綺麗な双眼を近づけてきた。
「さあ、言ってごらんなさい。何が欲しいのか。自慢じゃないけど、私達ヤタガラス商会は何でも売っている。宝石から食べ物、情報に人材。きっとのあなたの欲しい物も用意できるわ」
「なんでも?」
「そう。なんでも」
「じゃあ、女性が喜ぶ物を」
「女性が喜ぶ?」
「はい。あと恋文用の素敵な便箋などもお願いできますか?」
「え、え、ちょっと待って。もしかして、あなたが異世界に行く理由は……」
「ええ、まあ。ご想像の通りです」
顔を赤くするエリトを見て、女性は「きゃー!」と嬉しそうな声を上げる。
「本当! 世界を跨いだ恋? 何それ。なんて甘酸っぱい話なの!」
女性は両手で自身の顔を押さえながら、何度もその場で飛び跳ねる。この一見クールな美女は、中身は恋愛話好きの乙女のようだ。
「もっと詳しく聞かせて!」
「あれ、でも、さっき僕が異世界に行く理由は知るつもりはないって」
「あー、そっか。そう、これは恋バナよ。私達は単に恋バナをしているだけ。決して、あなたの異世界への不法渡航については何も知らないわ」
「えぇ……」
「ほら、遠慮しないで。全部言いなさい!」
エリトは女性の圧に耐えられず、つい経緯を話してしまった。話を聞いている間、彼女は大きな目をキラキラと輝かせている。時折「どこが好きになったの?」「出会いのきっかけは?」と質問を挟み、それに照れながらエリトが答えると、女性は興奮し顔を紅潮させる。話を聞き終わった後、女性は自身の豊かな胸を強く自信満々に叩いた。
「あなたの欲しい物はわかった。その女性を射止めるための素敵な贈り物ね。任せて。この私が見繕ってあげる!」
それからエリトはその女性から翻訳の魔道具や度々プレゼントを購入することに。エリトが購入したのはそれだけではない。ヴェスタの言葉では相手に通じないから、向こうの言葉、日本語でラブレターを書くように説得され、半ば強引に女性から日本語のレッスンを契約させられた。なんども女性は語学に堪能であり、十以上の言語を話せるそうだ。その中に日本語が入っていた。エリトは厳しいレッスンの末、何枚かラブレターを書き上げ投函。女性が手紙を確認した際、「日本語書くの、上手じゃないわね」と苦笑いしていたが。その後、結局代筆もお願いするようになった。
「なるほどね。ラブレターの代筆はそういうことか」
エリトの話を聞き、明善はようやく合点がいった。
エリトの話だと、ヤタガラス商会は人材も扱っているそうだ。十以上の言語を取得していたり、華美な文章を書けるなど、幅広く多くの人材を抱えている。これは想像よりもかなり巨大な組織のようだ。
「んで、エリト君。ヤタガラス商会について、他にも聞きたいことがあるんだ」
「なんでしょうか?」
「色々聞きたいことがあるんだけど、そうだな、まずは君がやり取りをしていた中々に愉快そうな女性、彼女の名前を教えてくれるかい?」
「本名はわかりません。ただ、渾名は教えてくれました」
「なんて言うの?」
「レーネさんです」
「レーネ、ね。そのレーネさんとは、連絡取れる?」
「はい。取れます」
「どうやって?」
「僕の世界、天然のゲートの近くに黒板があるんです。レーネさんが設置した。そこに商品を買いたい旨を書くと、次の日に商品を持ってきてくれます。原理はわかりませんが、書いた文章がレーネさんに届いているみたいです」
「文章でやりとりをしているのか」
淡々と話を聞いている明善だが、内心大いに喜んだ。ヤタガラス商会の人間と接触できる手段が存在する。そのレーネという人物を確保すれば、ヤタガラス商会に一気に近づけることができる。
明善は思わぬ名前が出てきたことに驚愕。エリトに勢いよく振り返り、そう聞き返した。
間の抜けた明善の声に、エリトは首肯。
「知ってるんですか?」
「まあ、ね……」
知ってるも何も、その名前はよく存じ上げている。先日のホルスの件でホルスに様々な物品、情報を売っていた世界を股にかける謎の組織。不法渡航や物品の違法流通など、様々な容疑がかかっており、日本警察や異締連も調査をしている。
なんでその組織の名前が? いや、むしろこれはチャンスだ。商会のことを知るための。
「そのヤタガラス商会のことについて教えてくれる?」
前のめりで顔を近づける明善の圧力に、エリトは若干戸惑いながらも「は、はい」と答える。
「えっとですね、その商会なんですけど、ある日向こうから接触してきたんです」
エリトがプレゼントを抱え、こちらの世界に来ようとしていた時だ。天然のゲートである霧の中に入ろうとしていた彼を、後ろから呼び止める女性の声。最初エリトは村の住民に見つかったのかと焦った。もし天然のゲートが見つかれば、村人達は安全のためにゲート周辺を立ち入り禁止にするだろう。そうなれば、もう自分はあの恋焦がれる女性に会えなくなる。
どう誤魔化そうか考えながらゆっくり振り向くと、そこには一人の女性。ローブを目深に被っているが、顔の一部を見ることはできる。銀髪碧眼とヴェスタの住人でも珍しい相貌であり、エリトはその女性を見たことがなかった。
同じ村の人間じゃないのかな。でも、見られちゃったし、どう言い訳しようかな。
目に見えて焦るエリトの様子を見て、女性はケラケラと愉快そうに笑う。少々小馬鹿にしたような笑い方だったが、エリトが気分を害することはなかった。何故ならその女性の声が鈴を転がしたような、非常に綺麗な澄んだ声だったからだ。例え酷く罵倒されても、それが気にならない、つい許してしまうような不思議な魅力のある声。
「大丈夫よ。ここのゲートのことは誰にも話さない」
「ほ、本当ですか?」
「約束するわ」
「あなたは何が欲しいのですか? 僕、あまりお金持ちじゃないんですけど」
てっきりエリトはゲートのことを秘密にする代わりに、金品を強請られるのではないかと考えたのだ。
「お金? 何を言ってるの?」
女性はしばしの間キョトンと目を丸くしていたが、エリトの発言の意味に気がついたのだろう、笑い声を上げた。
「え? 何? もしかして、口止め料を寄越せって? あははははは!」
「ちょっ、声が大きいですよ。村の皆にここがバレます!」
「ふふふふ。ご、ごめん。ついおかしくって。邪推よ。私は、私達はね、商売の話をしたいだけよ」
「商売? あなたは商人なんですか?」
「そうよ。先に言っておくけど、押し売りじゃないわよ。別に気に入らないなら、遠慮なく断って。それであなた、頻繁に異世界にいっているらしいけど」
「それはですね……」
言いかけたエリトの唇に柔らかいモノが当たる。それは女性の細く白い人差し指だった。
「最後まで言わなくていいわ。私はあなたの目的は知らないし、知るつもりはない。あなたが何か犯罪を行なっていても、積極的に協力しない。ただ、私はあなたの欲しい物を聞いて売る。それだけ」
エリトは少しずつこの女性のことがわかってきた。無節操な商人なのだ。モノが売れればそれで良い。売った物がどのようなことに使われようが、知らん顔。もしこの天然のゲートのことやエリトについて詰問されても、「なんのことかしら?」としらばっくれるだろう。
女性は指をエリトの口から離し、代わりにその綺麗な双眼を近づけてきた。
「さあ、言ってごらんなさい。何が欲しいのか。自慢じゃないけど、私達ヤタガラス商会は何でも売っている。宝石から食べ物、情報に人材。きっとのあなたの欲しい物も用意できるわ」
「なんでも?」
「そう。なんでも」
「じゃあ、女性が喜ぶ物を」
「女性が喜ぶ?」
「はい。あと恋文用の素敵な便箋などもお願いできますか?」
「え、え、ちょっと待って。もしかして、あなたが異世界に行く理由は……」
「ええ、まあ。ご想像の通りです」
顔を赤くするエリトを見て、女性は「きゃー!」と嬉しそうな声を上げる。
「本当! 世界を跨いだ恋? 何それ。なんて甘酸っぱい話なの!」
女性は両手で自身の顔を押さえながら、何度もその場で飛び跳ねる。この一見クールな美女は、中身は恋愛話好きの乙女のようだ。
「もっと詳しく聞かせて!」
「あれ、でも、さっき僕が異世界に行く理由は知るつもりはないって」
「あー、そっか。そう、これは恋バナよ。私達は単に恋バナをしているだけ。決して、あなたの異世界への不法渡航については何も知らないわ」
「えぇ……」
「ほら、遠慮しないで。全部言いなさい!」
エリトは女性の圧に耐えられず、つい経緯を話してしまった。話を聞いている間、彼女は大きな目をキラキラと輝かせている。時折「どこが好きになったの?」「出会いのきっかけは?」と質問を挟み、それに照れながらエリトが答えると、女性は興奮し顔を紅潮させる。話を聞き終わった後、女性は自身の豊かな胸を強く自信満々に叩いた。
「あなたの欲しい物はわかった。その女性を射止めるための素敵な贈り物ね。任せて。この私が見繕ってあげる!」
それからエリトはその女性から翻訳の魔道具や度々プレゼントを購入することに。エリトが購入したのはそれだけではない。ヴェスタの言葉では相手に通じないから、向こうの言葉、日本語でラブレターを書くように説得され、半ば強引に女性から日本語のレッスンを契約させられた。なんども女性は語学に堪能であり、十以上の言語を話せるそうだ。その中に日本語が入っていた。エリトは厳しいレッスンの末、何枚かラブレターを書き上げ投函。女性が手紙を確認した際、「日本語書くの、上手じゃないわね」と苦笑いしていたが。その後、結局代筆もお願いするようになった。
「なるほどね。ラブレターの代筆はそういうことか」
エリトの話を聞き、明善はようやく合点がいった。
エリトの話だと、ヤタガラス商会は人材も扱っているそうだ。十以上の言語を取得していたり、華美な文章を書けるなど、幅広く多くの人材を抱えている。これは想像よりもかなり巨大な組織のようだ。
「んで、エリト君。ヤタガラス商会について、他にも聞きたいことがあるんだ」
「なんでしょうか?」
「色々聞きたいことがあるんだけど、そうだな、まずは君がやり取りをしていた中々に愉快そうな女性、彼女の名前を教えてくれるかい?」
「本名はわかりません。ただ、渾名は教えてくれました」
「なんて言うの?」
「レーネさんです」
「レーネ、ね。そのレーネさんとは、連絡取れる?」
「はい。取れます」
「どうやって?」
「僕の世界、天然のゲートの近くに黒板があるんです。レーネさんが設置した。そこに商品を買いたい旨を書くと、次の日に商品を持ってきてくれます。原理はわかりませんが、書いた文章がレーネさんに届いているみたいです」
「文章でやりとりをしているのか」
淡々と話を聞いている明善だが、内心大いに喜んだ。ヤタガラス商会の人間と接触できる手段が存在する。そのレーネという人物を確保すれば、ヤタガラス商会に一気に近づけることができる。
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