家族はチート級、私は加護持ち末っ子です!

咲良

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第一章 アクアマリン覚醒と沢山増える珍獣達

何かを思い出した

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「母さん、何処行くの?」大雨の中、小さな少女が母さんと呼ばれる女性に話しかけていた。
あれ?この子は誰だろう。

「ごめんね、ーーちゃん、お母さんは出掛けなくちゃ行けなくなったの。ごめんね。」
女の子のお母さんはボロボロ泣きながら女の子を抱きしめた。
そして女の子のお母さんは馬車に乗って、女の子を置いて行った。「おかあだん、おかあだああん!」行ってしまう母親をずっと見つめる少女だった。

「はっ」 私は目を覚ました。「ゆ、夢か。」

良かった~ 
現実だったらどうしようかと思ってたよ。

それにしてもあの子は誰だろう。そうか、私か。前世の私。考えると胸が苦しくなった。眠るのが怖くなり、私はベッドから出てドアを開けた。

そして兄達の部屋に向かった。「にーたまー」私が兄様のドアを叩くと、一番上の兄、ペリドット兄様が開けてくれた。

「ふぁぁ~ どうしたのアクアマリン?こんな遅くに。」 

「あのね、マリねむれないの。いっしょにねてくれう?」 

「アクアマリンが寝たいなら良いよ。ついでにアメジストも起こしちゃおうか」ペリドット兄様、顔が笑ってないよ。

「あい!」 

ペリドット兄様は私を抱っこして、アメジスト兄様の部屋に向かった。アメジスト兄様の部屋の前に着くと、私はペリドット兄様にドアを開けてもらい、降ろしてもらうと眠っているアメジスト兄様のベッドに走った。「アメジストにーたま!」 

「…」 起きない。 私はアメジスト兄様のベッドに登り、兄様の頬っぺたをむにゅむにゅした。

「う、うーん。あれ?アクアマリン?なんでここに居るの?」 兄様やっと起きた。

 「それは僕が説明するよ。」

「え、なんで兄上もいるんですか。」

「アクアマリンが僕達と寝たいんだって。」 

「え、なにそれ可愛すぎる。」兄様達何言ってるんだろう。聞こえない。

「じゃあベッドを大きくするね。えい。」
どん!とベッドが大きくなった。
「わぁ!」ついびっくりして変な声が出てしまった。

「じゃあ寝ようか。」ペリドット兄様とアメジスト兄様に挟まれて川の字になった。

「おやすみー」
「おやすみ。」 
「おやすみ。」
安心したからか、急に瞼が重くなった。私は目を瞑り、深い眠りについた。

「ーーマリン!ーーアクアマリン、アクアマリン!」 う、うーん、誰だろう。私は目を開けた。窓から日差しが部屋に入ってきてる。 もう朝なんだ。 

「おはようございましゅ。」 隣にはペリドット兄様がいた。

 「ほら、部屋に戻って支度して来て。」 「あーい。」

私は自分の部屋に戻った。

部屋に戻ると、メイドのルナが立っていた。 「アクアマリン姫様、何処に行ってたんですか?心配しましたよ。」 

「ごめんなさい。にいたまたちとねてまちた。」 

「そうですか。それは良かったですね。 
それでは着替えを済ませて朝食に向かいましょう。」 

ルナはため息をつきながらも、許してくれた。

「あい!」

今日は、青と白のワンピースに着替えた。髪は三つ編みにしてもらい、私は食卓に向かった。食卓への長い廊下を歩いていると、宰相のルチルさんに会った。

「ルチさんおはよう!」

「おや姫様、おはようございます。」

やっぱり兄様達もそうだけどみんなイケメンさんだねぇ。

「朝食に向かってるんですか?」

私はコクりと頷いた。

「ルチさんはこないのー?」 

「今日は国王陛下が仕事を終わらせるまで行けません。」

え、パパもいないの!? 悲しい。 

「心配しないでください。すぐ終わらせますから。では。」

私はルチさんとバイバイした後、小走りで食卓に向かった。数分後、食卓に着いた。 そこにはペリドット兄様とアメジスト兄様とママがいた。 

「ママー!ぺりどっとにーたま!あめじすとにーたま!」 

「「「アクアマリン!」」」 
私は座ってる兄様達とママの所に小走りで行き、ペリドット兄様のお膝に乗った。それにしても、小さい頃って滑舌が悪くて上手く話せないんだね。

「天使さんは今日は僕のお膝に座ってくれるんだね。」
ペリドット兄様はニコニコしながら私の頭を撫でてくれた。 
「ずるいです兄上ー僕にもアクアマリンを触らせて下さい!」
アメジスト兄様は頬を膨らませていた。こういう所可愛いなぁ。
「こらこら。アクアマリンも困るだろうし、取り合いはやめなさい。」
ママは2人に呆れていた。わぁママすっごい美人!
「「はーい。」」
2人共ママには逆らえないんだね。
「後アクアマリン、自分の席に座りなさい。」
「あーい。」
私も怒られちゃった。油断は禁物だね。

私はペリドット兄様のお膝から降りて、自分の椅子に戻った。ペリドット兄様はなんか凄いガッカリしてる。
今日の朝食を見てみると、パンケーキだった。私のは細かく切ってあって、一口サイズになっていた。これはママか。さっすがー!
兄様達は、凄くお上品に食べてる。流石王子様って感じだね!私はフォークを取り、もぐもぐと一つずつゆっくり食べている。美味しい~ 今日も一日頑張るぞ!



一方その頃、国王ラリマーと宰相ルチルは…


「ルチル、この仕事はいつになったら終わるんだ。」

「後2日ですね。」

「家族に会いたいな。」

「そんなことを言う暇があったら手を動かして下さい。貴方国王でしょ!後姫様が待ってるんですから頑張ってください!」

「そうか。それなら頑張らなきゃな。」

「はぁ~」

1人ため息をついてるルチルなのだった。




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