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第二話 漆黒の花
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教会の中はヒンヤリとしてカビ臭かった
ふと奥を見ると見慣れない神像が置いてあり、僕はその像からなにか禍々しさを感じた。
なんとなく神像と目が合ったような気がした。
「あなたに見せたいものがあります。……では……失礼しますね」
そう言うと、彼女はやおら服を脱ぎ始めた。
突然の行動に僕は驚いたが彼女の裸が見られるという欲望が勝った。
このピチッとした服の下にはとても美しい裸体が隠れているのだろう
服を脱ぎ始めた彼女に対し、僕は勝手にそう妄想し昂った。
しかし僕の幻想は打ち砕かれた。
服の上からは豊かで張りがあるように見えた乳房はだらしなく垂れ下がり、乳輪は黒く大きく乳房の三分の一程もあり、先端には大きくて黒くくすんだ石炭のような乳首がついていた。
さらに下腹部にはピンクのハートマークのような入れ墨があった。
股間には大人の証である茂みは無く、女性の大切な部分が露わになっていた。そこは夢に見た花園などではなく、何かが腐敗するようなツーンとした鼻に付く異臭を発し、黒ずんだ裂け目から黒い肉片がはみ出し蠢いていた。
「これが私の身体です。あなたはこのような女を愛せますか?」
その言葉は僕の心に重くのしかかった。
さっきまで昂っていた僕のモノは完全に萎えて萎んでいた。
僕は泣き出しそうになっていた。
彼女の身体は何故こんなになっているのだろう?
「何でこんな…」
「少し、お話しますね」
シスターは語り始めた。
「……かつて、一人の少女がいました。
彼女が物心ついた頃にはすでに両親はいませんでした。ですが彼女はとても幸せでした。
なぜなら彼女には『無償の愛』を捧げてくれるご主人様がいたからです。
彼女はご主人様の下で何不自由ない生活をおくりました。
ご主人様は彼女に『愛』の刻印を授け、彼女を深く『愛』しました。夜にはご友人を招き、そのご友人方も彼女に『愛』を注ぎました」
「その時に黒い神像と出会いました。それは彼女のご主事様が蒐集したコレクションの一つでした。
その時彼女は不思議な声を聞きました。『己を解放せよ』と。
彼女は自分の生活に疑問を抱くことはなく、とても楽しく幸せだったので特に気にも止めませんでした」
「美味しい物を食べ、無邪気に遊び、ご主人様やそのご友人達にたくさん『愛』してもらえて彼女はとても幸せでした。
しかしその幸せも長くは続きませんでした。
領主の命を受けた兵隊たちが押し入って来たのです
兵隊たちは保護と称して彼女を施設へと送ったのです」
「施設での暮らしはそれまでと違い貧しいものでした。彼女は偽善的な人達によって幸せを奪われました。
施設に入って数日が経った時、彼女は施設の庭の片隅であるはずの無いものを見つけます、それは黒い神像でした。
また、彼女にしか聞こえない声が聞こえてきました。『己が為したいことを為せ』と。
自分が為したいこと、彼女の望みはあの幸せだったたくさん愛してもらえた屋敷へ戻る事でした。ですがいくら頼んでも屋敷へは帰してもらえませんでした」
シスターの話は長かった。
ても僕はこの話は聞かないと行けないと思った。
……なぜならこの話はおそらく……
僕はシスターの話の続きを待った。
ふと奥を見ると見慣れない神像が置いてあり、僕はその像からなにか禍々しさを感じた。
なんとなく神像と目が合ったような気がした。
「あなたに見せたいものがあります。……では……失礼しますね」
そう言うと、彼女はやおら服を脱ぎ始めた。
突然の行動に僕は驚いたが彼女の裸が見られるという欲望が勝った。
このピチッとした服の下にはとても美しい裸体が隠れているのだろう
服を脱ぎ始めた彼女に対し、僕は勝手にそう妄想し昂った。
しかし僕の幻想は打ち砕かれた。
服の上からは豊かで張りがあるように見えた乳房はだらしなく垂れ下がり、乳輪は黒く大きく乳房の三分の一程もあり、先端には大きくて黒くくすんだ石炭のような乳首がついていた。
さらに下腹部にはピンクのハートマークのような入れ墨があった。
股間には大人の証である茂みは無く、女性の大切な部分が露わになっていた。そこは夢に見た花園などではなく、何かが腐敗するようなツーンとした鼻に付く異臭を発し、黒ずんだ裂け目から黒い肉片がはみ出し蠢いていた。
「これが私の身体です。あなたはこのような女を愛せますか?」
その言葉は僕の心に重くのしかかった。
さっきまで昂っていた僕のモノは完全に萎えて萎んでいた。
僕は泣き出しそうになっていた。
彼女の身体は何故こんなになっているのだろう?
「何でこんな…」
「少し、お話しますね」
シスターは語り始めた。
「……かつて、一人の少女がいました。
彼女が物心ついた頃にはすでに両親はいませんでした。ですが彼女はとても幸せでした。
なぜなら彼女には『無償の愛』を捧げてくれるご主人様がいたからです。
彼女はご主人様の下で何不自由ない生活をおくりました。
ご主人様は彼女に『愛』の刻印を授け、彼女を深く『愛』しました。夜にはご友人を招き、そのご友人方も彼女に『愛』を注ぎました」
「その時に黒い神像と出会いました。それは彼女のご主事様が蒐集したコレクションの一つでした。
その時彼女は不思議な声を聞きました。『己を解放せよ』と。
彼女は自分の生活に疑問を抱くことはなく、とても楽しく幸せだったので特に気にも止めませんでした」
「美味しい物を食べ、無邪気に遊び、ご主人様やそのご友人達にたくさん『愛』してもらえて彼女はとても幸せでした。
しかしその幸せも長くは続きませんでした。
領主の命を受けた兵隊たちが押し入って来たのです
兵隊たちは保護と称して彼女を施設へと送ったのです」
「施設での暮らしはそれまでと違い貧しいものでした。彼女は偽善的な人達によって幸せを奪われました。
施設に入って数日が経った時、彼女は施設の庭の片隅であるはずの無いものを見つけます、それは黒い神像でした。
また、彼女にしか聞こえない声が聞こえてきました。『己が為したいことを為せ』と。
自分が為したいこと、彼女の望みはあの幸せだったたくさん愛してもらえた屋敷へ戻る事でした。ですがいくら頼んでも屋敷へは帰してもらえませんでした」
シスターの話は長かった。
ても僕はこの話は聞かないと行けないと思った。
……なぜならこの話はおそらく……
僕はシスターの話の続きを待った。
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