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6章~またまたスポーツ大会~
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しおりを挟む私とリンは給水ポイントに着いた。ポイントは他の選手の給水係の人でいっぱいだった。1年生のポイントへ行くとなんとシホリンが?!え?
「あ!茜!私も実はサポーターなんだよーうん、アッキーの、出てるよ!だから頼まれて。茜たちもいるってことはカッシーと遥くんも出てるんだね!誰が一番かな?」
おいおいおい!シホリンとアッキーってそんな仲だったけ?ってか、後夜祭2人で回ったんだよね?
その頃ハル達はちょうど4kmポイントを通過していた。
「お、おい明そんなに辛いならペースト落とせ。あと半分以上あんだぞ!おい、聞いてんのか?」
ハルとカッシーは先頭集団に食いついてどんどん加速していた。ハルは元剣道部だったけど体力はバスケ部や陸上部の長距離選手とあんま変わらないほどだった。それに対してカッシーは私とはいい勝負だけど男子の中では中の上くらいの体力だと思う。そんな、カッシーがハルについていくなんて無謀だと思う。
「う、うるせーよ。賭けがなくてもお前には負けたくねーんだよ!」
「そ、そうかよ!じゃあ、俺は先いくぜ」
ハルは一気に選手を抜き去って行った。そして5km地点給水ポイントにハルの姿が現れた!
「ハル!これ、お水だよ。頑張れ!あと半分!ゴールで待ってるよ!」
「おう!ありがとな!すぐ行くから待ってろ!もう走るな。じゃあな!」
私は空のペットボトルを片手にハルの後ろ姿を見送った。ポイントへ戻ると人溜まりができている。私はかき分けて中に入ると、
「明!明!」
カッシーが道路で倒れていた!隣にはリンがいてその声に反応することもなく肩で息をしていた。カッシーは救護班に運ばれてリタイアとなった。リンはカッシーについて行った。私は急いで大学に戻ってクラスのみんなに報告した。その頃ハルは残り1kmの大学内に入ってきていた。ハルは必死に走っていた。そして、なんと1着でゴールした。私はハルに駆け寄ると
「茜!救護班のとこいこ!明のとこ途中で知ったから全速力で飛ばしてきた!」
ハルは私の手を引き救護班へ向かった。カッシーは脱水症状を起こしていた。私たちがついた頃には落ち着きを取り戻していた。
「先生は大丈夫だって言ってた。今日はひとまずここで安静にしてろって。私、飲み物買ってくるから明についててあげて?」
そう言ってリンは飲み物を買いに行った。私達はベッドの隣にあった椅子に座った。すると、
「ん、、、こ、ここは?り、凜華は?」
「保健室だよ、リンは飲み物買いに行った。大丈夫なわけ?」
カッシーは体を起こして言った。
「ハルお前の勝ちだ。」
と、は?何いってんの?まさか、勝負してたの?戸惑う私の手をハルが握って
「改めていうよ。俺は茜が好きだから付き合ってる。茜を絶対幸せにするから。」
「、、、はは、よくそんな事で堂々と言えるな。こっちが恥ずかしい。でも、まー茜良かったな。もう、お前を守るのは俺じゃない。ハル茜をたのんだぞ。」
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