43 / 232
二章【波乱のウィンターホリデー】
お前らあっち向け下さい
しおりを挟む
皆様こんにちは。アリア・ローゼリッタです。あの後着物戦争(仮)が終わり、結局私は青色の着物を着せてもらっています。帯は赤色です。お父様は紺色の着物に黒色の羽織を着ていますね。大人っぽいです。
私達が再び広間に戻ると、其処には寂蓮さんだけでなく、その他複数の人が着席しています。なんか…浮いてますね。髪色的に。
「皆様よく来て下さいました。此方は、ローゼリッタ家のヴィンセント・ローゼリッタ殿とその御息女、アリア・ローゼリッタ嬢で御座います。態々王都から此方に来て頂きました」
皆さんの視線が一斉に此方に向きます。老若男女問わず、色々な方が出席されているようですね。歳が近そうな方が何人かいらっしゃいます
「ヴィンセント・ローゼリッタと申します。この度は御招待ありがとうございます。是非この東の地域の文化を学ばせて頂きたい」
「ア、アリア・ローゼリッタです。貴重な体験をさせて頂き、ありがとうございます。皆様が大切になさっている文化を是非体験させて下さい」
良かった…視線に棘は感じませんから、上手くいったみたいですね。却説…お茶会とはマナーが打って変わりますから…慎重に行きましょう
此方のお茶のマナーは礼儀が元となっていますから…あ、寂蓮さんが菓子鉢を持ってきて下さいましたね…お茶菓子は、寂蓮さんに勧められてから手を伸ばします。そしてお隣の方に
「お先に」
そう言う事で、お先に頂戴します。の意味で同席者への心配りとなる様で…それはお茶の場合も一緒です。抹茶…飲めるでしょうか…前世では苦くてあまり飲めませんでしたが…ストレートの紅茶とはまた違う苦味なので…心配です。
あ、お菓子は懐紙と呼ばれる紙をお皿の代わりにしてお箸で1つ取ります。お箸はお菓子を置いた懐紙の端で拭ってから、菓子鉢の上に元あった様に戻すんです。菓子鉢を隣に送った後にお菓子は懐紙ごと口の近くに運んで、添えられた楊枝で切ります。抹茶を飲む前に食べ切るのがマナーです。あ、楊枝と懐紙は持ち帰りますよ。
「ふむ…本当に素晴らしいですね。此方には無い物ばかりです。この茶菓子も精密で美しい…職人の技が光っていますね」
「そう言っていただけて恐縮です。そうです、抹茶は苦く、他地域の方はあまり得意ではないとの事…大丈夫ですかな…?」
「ええ、私は東の地域出身ですからね。抹茶は少々嗜んでおりましたから」
お茶菓子を食べ終わり、お茶が来るのを待っている時間にお父様とのお話が再開しました。お父様は東の地域の名家の出らしいです。名前が其方の物とは違うのは、お祖母様…つまり私の曽お祖母様が西の地域の方で、名付け親が彼女だったらしく、ヴィンセントと言う名になったそうです。
「アリアは大丈夫かい?抹茶は初めてだろう?無理はしないようにね」
「大丈夫ですよ。お父様。抹茶には前から興味がありましたから…こんな貴重な機会、逃したら勿体無いですから」
そうだ、後でお店によって金平糖を買いましょう。きっとテオも気に入る筈です。あとは…月餅も良いですね…ふふ、楽しみです。
「アリア嬢は勉強家でいらっしゃるのですね。実に素晴らしい。先程の作法もとても美しくていらっしゃった」
「ふふ、有り難う御座います。この子は学校でも優秀な成績を修めてくれていましてね…本当に自慢です」
そんな公開誉め殺しみたいな事止めてもらっても?恥ずかしさで死にたくなりますし、何か視線がエグいですから!!
〈〈〈お前らあっち向け下さい!!!〉〉〉
私達が再び広間に戻ると、其処には寂蓮さんだけでなく、その他複数の人が着席しています。なんか…浮いてますね。髪色的に。
「皆様よく来て下さいました。此方は、ローゼリッタ家のヴィンセント・ローゼリッタ殿とその御息女、アリア・ローゼリッタ嬢で御座います。態々王都から此方に来て頂きました」
皆さんの視線が一斉に此方に向きます。老若男女問わず、色々な方が出席されているようですね。歳が近そうな方が何人かいらっしゃいます
「ヴィンセント・ローゼリッタと申します。この度は御招待ありがとうございます。是非この東の地域の文化を学ばせて頂きたい」
「ア、アリア・ローゼリッタです。貴重な体験をさせて頂き、ありがとうございます。皆様が大切になさっている文化を是非体験させて下さい」
良かった…視線に棘は感じませんから、上手くいったみたいですね。却説…お茶会とはマナーが打って変わりますから…慎重に行きましょう
此方のお茶のマナーは礼儀が元となっていますから…あ、寂蓮さんが菓子鉢を持ってきて下さいましたね…お茶菓子は、寂蓮さんに勧められてから手を伸ばします。そしてお隣の方に
「お先に」
そう言う事で、お先に頂戴します。の意味で同席者への心配りとなる様で…それはお茶の場合も一緒です。抹茶…飲めるでしょうか…前世では苦くてあまり飲めませんでしたが…ストレートの紅茶とはまた違う苦味なので…心配です。
あ、お菓子は懐紙と呼ばれる紙をお皿の代わりにしてお箸で1つ取ります。お箸はお菓子を置いた懐紙の端で拭ってから、菓子鉢の上に元あった様に戻すんです。菓子鉢を隣に送った後にお菓子は懐紙ごと口の近くに運んで、添えられた楊枝で切ります。抹茶を飲む前に食べ切るのがマナーです。あ、楊枝と懐紙は持ち帰りますよ。
「ふむ…本当に素晴らしいですね。此方には無い物ばかりです。この茶菓子も精密で美しい…職人の技が光っていますね」
「そう言っていただけて恐縮です。そうです、抹茶は苦く、他地域の方はあまり得意ではないとの事…大丈夫ですかな…?」
「ええ、私は東の地域出身ですからね。抹茶は少々嗜んでおりましたから」
お茶菓子を食べ終わり、お茶が来るのを待っている時間にお父様とのお話が再開しました。お父様は東の地域の名家の出らしいです。名前が其方の物とは違うのは、お祖母様…つまり私の曽お祖母様が西の地域の方で、名付け親が彼女だったらしく、ヴィンセントと言う名になったそうです。
「アリアは大丈夫かい?抹茶は初めてだろう?無理はしないようにね」
「大丈夫ですよ。お父様。抹茶には前から興味がありましたから…こんな貴重な機会、逃したら勿体無いですから」
そうだ、後でお店によって金平糖を買いましょう。きっとテオも気に入る筈です。あとは…月餅も良いですね…ふふ、楽しみです。
「アリア嬢は勉強家でいらっしゃるのですね。実に素晴らしい。先程の作法もとても美しくていらっしゃった」
「ふふ、有り難う御座います。この子は学校でも優秀な成績を修めてくれていましてね…本当に自慢です」
そんな公開誉め殺しみたいな事止めてもらっても?恥ずかしさで死にたくなりますし、何か視線がエグいですから!!
〈〈〈お前らあっち向け下さい!!!〉〉〉
0
お気に入りに追加
92
あなたにおすすめの小説
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
知らずの内に私は転生しました
雪見だいふく
ファンタジー
ある日突然目覚めるとあら不思議
何故か草原の真ん中でボッチ...
何かの罰ゲーム...?
...?アレ?......地面が近い...??
ってちっちゃくなってる!?子供の体!?
しかもココドコ!?
日本にはこんな膨大な草原なかったハズ...
それにしても心の中で叫んでたら喉乾いた...気がするから水が欲しい、と念じたら出た。
わぁーすごーいって え?
えええぇえええぇぇぇぇぇぇェェェ!?
...とりあえず生き残る事前提で頑張ろう......このドコとも分からない世界で?
なんか無理な気がしてきた...
前世は地球にある日本に住むJK
今世は膨大の草原で転生(?)した子供!
これは主人公である"私"が歩む 1つの物語
そして
転生した理由を知る物語でもある...
ずっとしたかった異世界転生!その夢叶いました
伏目 もももん
ファンタジー
幼い人間の少女ティナは、雨の降る夜
、馬車から投げ出され獣人の国境内の
森にとりのこされてしまう。そこで助
けてもらった獣人たちにかこまれ、楽しく日々を過ごしていく。そんなある日、熱を出したティナは前世の記憶を思い出し…そうして物語は進んでいく・・・。
・・・「えっ!これ夢叶ったんじゃない!?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
・・・とある学園に、出来損ないといわれる公爵令嬢がいた。その令嬢は貴族でありながら一般人より魔力が少なく、公爵令嬢でありながら影で生徒達にバカにされていた。
「私だって、好きで魔力が少ない訳じゃないのに・・・。」
こうした負い目もあり、心優しい少女はどんどん性格が歪んでいってしまった。
また、とある事件がきっかで、彼女の家族が幼いころから甘やかし過ぎたことも加わり、
美しかった令嬢は、我が儘で、傲慢な嫌われ者となっていった・・・・・。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
じわじわと前世の記憶を思い出していきます(*´∀`)
ダンジョン管理組合 ~仕事の幅が広すぎて危険です!~
渡琉兎
ファンタジー
ダンジョンというものが存在する。
財宝が眠ると言われているダンジョンには、今日も多くの冒険者が日夜潜り挑戦を続けているのだが、そんな冒険者をサポートするためにとある組合が設立された。
――ダンジョン管理組合。
ランク分けされた冒険者へ、適正ランクのダンジョンを紹介して安全に攻略してもらうのが目的の組合はその数を増やしていき、大都市だけではなく地方都市にもその支部を設立していく。
そして今日、新たに地方都市にできたダンジョン管理組合――レイズ支部が営業は開始した。
※カクヨム、小説家になろうにて、アルファポリス掲載しています。
異世界に召喚されて女だと残念がられて男装させられて、ちょっと理不尽じゃないですか?
りお
恋愛
異世界に召喚されてしまった少女は、召喚したであろう本人に驚かれ文句まで言われあげくにはある国との戦いを終わらせろと命令される。勇者としていなければいけないーーつまり男として存在しなければならず、鎧をまとった姿で彼らと出会う。
その中にはなぜか犬もいて、その犬には自分の素顔を見せたカノン。唯一心を開いてもいい存在だった。なのに……魔法で犬にされていたってどういうこと!?
正体がバレ、違った経緯で彼らに正体をバラしたカノンはある人の逆鱗に触れる。
それがこわすぎて王に脅されていたことをせきららに話す。
戦争は中断されたが平和の象徴として敵国の殿下と結婚しなければいけなくなりーー……。
理不尽なことが続くなかカノンは奮闘する。
乙女ゲー内に転生したのになぜかリアルRPGとシミュゲーをやり込むことになりました
Levi
ファンタジー
最低最悪な子ども時代を過ごし、ようやく人生これからと意気込んでいた凛は気付くと別人になっていた。しかもその人物はKOTY(クソゲーオブザイヤー)大賞の乙女ゲー内のシンディという名のモブキャラだった!? 現状を把握しようと調べると、その乙女ゲーのクリア後の世界だし、主人公に嫌がらせしていた悪役令嬢が義理の姉妹だし、継母は典型的な悪役継母だし、シンディは奴隷みたいな生活をしているし。 シンディになった凛は義理の母娘を追い出す為に奮闘する、自力で掴むシンデレラストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる