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二章【波乱のウィンターホリデー】

お前ら良い加減慣れろ下さい

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皆様こんにちは。アリア・ローゼリッタです。あれから1時間程ワルツの練習をした後、私達は再び中庭でお茶を飲みつつ、マギィとテオにはマナーを教えています。


「ケーキスタンドの物は1番下から取るのがマナーですから、気を付けて下さい。なるべく、ケーキやサンドイッチは一口に食べられるサイズにカットして下さいね。後は…」


「何でお茶飲むだけなのにこんなややこしい事を付けたしたのかな…昔の人…」


「それは今嘆いても仕方ないよ。あと、色の薄い物から食べていくのが好ましいみたいだよ。爵位が高い人がいるお茶会に出席すると、マナーへのプレッシャーは凄いからね」


想像したであろうマギィとテオがぶるりと背筋を震わせました。確かにあの空気は狂気を感じますよね。楽しくも何ともないです。


「あ、マギィ、手じゃなくてナイフとフォークで取り分けてカットして下さい」


「あああああ!!面倒臭い!」


「注意点は、パンとスコーンだけは手で千切ったり、割ったりして下さい」


マギィが目の前のスコーンを睨み付けます。面倒臭いって言うのを全身で表現してますね。


「テオ君、紅茶を飲む時はソーサーを持ち上げて飲むんだよ。あとは…そうだな…紅茶は、1杯目はストレートで、2杯目はミルクをたっぷり淹れて飲むとまた格別だよ」


「…うん」


テオも中々に苦戦してますね…まあアフタヌーンティーのマナーは結構面倒な所もありますから、慣れるまでは一苦労かもしれませんね…


「そう言えば、確かエトワリアでも、先輩方と一緒にお茶会を催す行事があったよね」


「そうですね。えっと…ホリデーが明けて数ヶ月後だった気がします。学園祭の少し前ですね確か、学園祭に向けて他学年との交流をより深める旨があったかと」


「…行きたくないな~」


グッタリとテーブルに突っ伏してマギィが口を尖らせています。マナーガン無視ですね。


「マギィ、忘れてないかな。僕らそろそろ帰らないとだよ」


「あ!そうじゃん!!う~アリアと離れたくないよ~!」


1泊して帰ると言っていましたからね。私も明日は朝からお父様に呼ばれているので、都合が良かったのですが…やはりこうなりましたか…


「…マーガレットさん達…帰っちゃうの…?」

「…ミア、マギィ。暇な時にテオに手紙でも電話でもくれませんか?貴方達に懐いてくれているようですから」


「…!勿論!テオ君、また遊びにくるからね!今度は沢山遊ぼう!」


ガバッとマギィがテオと私に抱き着いてきました。待ってください!倒れます!


「っと…マギィ、アリアに怪我をさせないでね僕も連絡するよ。また色々教えさせてね」


ミアもテオの頭を撫でると、紅茶を飲み干しました。


「馬車を呼んでくるよ。マギィは支度を済ませておいてね」


「はーい…はあ…嫌だなぁ…そうだ!ねえアリア!お誕生日パーティの日、またお泊まりしてもいいかな!今度は少し長めに!」


「…構いませんよ。その時期はきっとお父様もお母様もお仕事に戻るでしょうし」


マギィは相変わらず家に帰る事が嫌いな様です昔も私の家に泊まって、帰る事を拒否してました。懐かしいですね…何やかんやミアも少し嫌そうに顔を歪ませてましたし…普通は慣れるものではないんですかね?


「長いなぁ…アリア~私のお家泊まりにおいでよ~離れたくないよ~!」


そんなにぎゅうぎゅうしないで下さい!テオも驚いているでしょう!?


〈〈〈お前ら良い加減慣れろ下さい!!〉〉〉
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