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一章【平穏ライフを目指して】

お前ら覚悟しとけよ下さい

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皆様こんにちは。アリア・ローゼリッタです。あれから私はなるべくマギィから離れない様心掛けて生活しています。寮内でも、ニーナ先輩に気に掛けて欲しいと頼んでいるので安心ですね。


「ア、アリア?顔怖いよ?」


「あ、ごめんなさいマギィ。怖がらせるつもりはなかったのですが…」


「怖くないよ。あのね、無神経かもしれないけど、久し振りにアリアとこうやってお昼ご飯が食べられるの…とっても嬉しい」


…!久し振りに見ましたね…マギィの満面の笑み…それが見られただけでも、行動を起こして良かったです。ミアは本日、ルシアと昼食を取っています。その際、ルイーザ先輩にもマギィの事を頼む予定らしいです。

エミリア先輩の事をアミリアに聞いてみいたら本気で謝っていましたので、恐らくは関係無いのでしょう。その方が私としても有り難いので良かったです。今現在は生徒会長には相談せず私達が普段からマギィといる事で、嫌がらせ等をする隙を与えない様にしています。


「これからは沢山機会がありますよ。ほら、時間が無くなってしまいますよ」


「あ、本当だ!」


慌てて料理を口に入れ始めるマギィに思わず笑みが溢れてしまいますね。ハムスターの様で和みます。


「そんなに慌てると喉に詰まってしまいますよそこまで焦る程、時間は少なくありません。大丈夫、落ち着いて下さい」


「う、うん!ごめんねアリア。いっつも」


「お気になさらず。私が好きでやってる事ですから」


後ろから、例のエミリア先輩とその他取巻きの視線が刺さってますね。ですが私にとってはどうでも良い事です。何故って?私の家の方がエミリア先輩の家よりも爵位が高いからです。なので、私やミアが近くに居れば、迂闊に手は出せないでしょう。

家の権力に頼るのはあまりやりたくなかったですし、褒められた物ではありませんが、大切な幼馴染を守る為です。なりふり構っていられません。


「…ッ…ふう…ご馳走様でした!アリア!お待たせ!行こ~」


「はい。マギィは少し会わなかった間にマナーが綺麗になっていますね」


「え!?本当!?嬉しい~ルイーザ先輩に教えてもらったんだ~」


通りで。私が教えた時よりも格段に所作や食べ方が綺麗になっている筈です。やはり先輩に教えを乞うことは有意義なのですね。


「それにね、寮の先輩が新しくお友達になってくれたの!ニーナ先輩って言ってね!…わ!」


「マギィ!ちょっと、どこ見てたんですか」


食堂を出ようと話しながら歩いていたら、例の取巻き達がマギィにぶつかってきました。何なんですかこの人達。


「あら御免なさい。小さすぎて気付かなかったわぁ」


「そうですか。視力がお悪いのですね。眼鏡を掛ける事をお勧めします。人も見えないのでしたら大層不便でしょう」


「…ア、アリア…」


マギィから見れば笑顔で私が先輩に喧嘩売ってますからね。オドオドして行き場のない手を彷徨わせています。しかし此処で引くわけにはいかないのですよ。


「…あら1年生かしら。今年の1年生は随分とお口が達者ね」


「いえ?後輩にぶつかって謝罪もしない様な不躾な先輩の方が問題ではないでしょうか。マナーの授業、受けてらっしゃいます?」


ふむ…煽り耐性はない様ですね。顔を真っ赤にしてプルプル震えてしまって…まあ、貴女方がマギィに行った誹謗中傷の方が許し難いです。なので遠くから見てるあの取巻きやエミリア先輩も例外はありません。


〈〈〈お前ら覚悟しとけよ下さい〉〉〉
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