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肆章 氷雪の国・スノーメイル
二十二話、此奴実は良い奴?
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「痛え…」
「だろうな。湿布を作ったからジッとしてろ」
「…ありがとな」
山の上から落ちた時に、ヴィクトールが氷武で盾を作って庇ってくれたけど、俺は着地と同時に足を捻った。ヴィクトールは左腕を庇ってるから、何かしら打ったりしたんだろ。取り敢えず今は、吹雪いて来た雪を凌ぐ為に洞窟に避難してる。
「…その足じゃ下山は無理か」
「嗚呼、風華が居りゃあ治癒魔術でどうにかなったかもしれんけど」
「悪いが、俺は治癒魔術は専門外だ」
「専門外とかあるんだな」
俺の問いに、ヴィクトールが頷いた。風華は割と全部使える気がするんだけど、それが普通じゃないのか?
「魔力には適正があってな。魔術師と非魔術師の枠組みの他に、攻撃魔術適正とサポート魔術適正だ。普通はその何方かに分類される。俺の様に攻撃魔術特性の奴がサポート魔術を使うなら、魔法薬や結晶を使うしか無い」
「え?じゃあ風華は?」
「特例中の特例だろうな。ロゼルさんも風華と同じだが、旅をして長い俺やアレキサンダーもあの二人くらいしか攻撃とサポートの魔術を使い熟しているのを見たことが無い」
…確かに今まで会ったアデルバードとかジャックとかも風華みたいに魔術使ってなかったわ。
「だからこそ、イーブルギルドに狙われたんだろうな。俺があの子の師となっているのが自分でも不思議なくらいだ」
「…マジかあ」
「お前も十分だろう。アレキサンダーが言っていた。お前の膂力はその歳の子どもが出せる力じゃ無いし、戦闘中の視野も広い。フウカも凄い奴だが、お前だって負けてない」
ヴィクトールの言葉に俺の動きが止まった。だって仕方なくね!?急に褒められるとか…頭打ったか此奴!!
「取り敢えず、俺は食糧と薪を探してくる。お前は大人しくしとけ」
「は?お前腕は?」
「…右は使える。問題無い」
いやいやいや、集めた物何処で抱えんだ此奴。でも俺歩けねえし…んー…
「そだ!火はサラマンダーで如何にかする。後ノームに風華に迎えに来てって伝言頼む」
「分かるのか?」
「ノームは地の精霊だからな。風華が空とかに居ない限りは伝えてくれるよ」
地面に手を付けて、ノームに伝言を頼む。風華の気配には精霊の気配も混じってるから遠くても何とかなる筈だ。サラマンダーは居てくれるだけであったかいからな。
「食いもんは…まあ!何とかなるだろ」
「その能天気さはいつか身を滅ぼすぞ」
「そう言う小言良いからお前も休めよ」
ヴィクトールは俺の言葉に折れて、向かい側に座り込んだ。却説と…こんな吹雪だけど、風華に迎え頼んじまった…せんせーが居るから平気だと思うけど…お願いだ風華、なる早で頼む!
「だろうな。湿布を作ったからジッとしてろ」
「…ありがとな」
山の上から落ちた時に、ヴィクトールが氷武で盾を作って庇ってくれたけど、俺は着地と同時に足を捻った。ヴィクトールは左腕を庇ってるから、何かしら打ったりしたんだろ。取り敢えず今は、吹雪いて来た雪を凌ぐ為に洞窟に避難してる。
「…その足じゃ下山は無理か」
「嗚呼、風華が居りゃあ治癒魔術でどうにかなったかもしれんけど」
「悪いが、俺は治癒魔術は専門外だ」
「専門外とかあるんだな」
俺の問いに、ヴィクトールが頷いた。風華は割と全部使える気がするんだけど、それが普通じゃないのか?
「魔力には適正があってな。魔術師と非魔術師の枠組みの他に、攻撃魔術適正とサポート魔術適正だ。普通はその何方かに分類される。俺の様に攻撃魔術特性の奴がサポート魔術を使うなら、魔法薬や結晶を使うしか無い」
「え?じゃあ風華は?」
「特例中の特例だろうな。ロゼルさんも風華と同じだが、旅をして長い俺やアレキサンダーもあの二人くらいしか攻撃とサポートの魔術を使い熟しているのを見たことが無い」
…確かに今まで会ったアデルバードとかジャックとかも風華みたいに魔術使ってなかったわ。
「だからこそ、イーブルギルドに狙われたんだろうな。俺があの子の師となっているのが自分でも不思議なくらいだ」
「…マジかあ」
「お前も十分だろう。アレキサンダーが言っていた。お前の膂力はその歳の子どもが出せる力じゃ無いし、戦闘中の視野も広い。フウカも凄い奴だが、お前だって負けてない」
ヴィクトールの言葉に俺の動きが止まった。だって仕方なくね!?急に褒められるとか…頭打ったか此奴!!
「取り敢えず、俺は食糧と薪を探してくる。お前は大人しくしとけ」
「は?お前腕は?」
「…右は使える。問題無い」
いやいやいや、集めた物何処で抱えんだ此奴。でも俺歩けねえし…んー…
「そだ!火はサラマンダーで如何にかする。後ノームに風華に迎えに来てって伝言頼む」
「分かるのか?」
「ノームは地の精霊だからな。風華が空とかに居ない限りは伝えてくれるよ」
地面に手を付けて、ノームに伝言を頼む。風華の気配には精霊の気配も混じってるから遠くても何とかなる筈だ。サラマンダーは居てくれるだけであったかいからな。
「食いもんは…まあ!何とかなるだろ」
「その能天気さはいつか身を滅ぼすぞ」
「そう言う小言良いからお前も休めよ」
ヴィクトールは俺の言葉に折れて、向かい側に座り込んだ。却説と…こんな吹雪だけど、風華に迎え頼んじまった…せんせーが居るから平気だと思うけど…お願いだ風華、なる早で頼む!
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