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参章 芸術の国・アーティオン

四十四話、またな!アーティオン!!

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「忘れ物は大丈夫?」


「嗚呼!シャーリーもエアルも、キャシー達も来てくれてありがとうな!」


あれから少し寝た俺達は、シャーリー、エニシャ、エアル、キャシー、シュピーゲルの爺ちゃんに他のギルドの奴等に見送られて、次の目的地である氷雪の国へ行く為の列車を待ってる。特急があるらしくてな!


「寂しくなるわね…」


「あの、エアルさん」


「どうしたんだい?フウカさん」


風華は、エアルに一枚の紙と一つの結晶を渡した。何だ、あれ。


「ピットレア村の人達に渡して欲しいんです。御礼のお手紙と、村の人達のお陰で完成した魔法のショーの映像が記録されてる結晶…本当は自分で渡したかったんだけど…」


「分かった。必ず渡しておくよ」


「ありがとう」


良い子過ぎんか俺の妹。熱心に話を聞いてたもんな。色々考える事とか嫌な事とかあったけどな。それだけじゃねぇわ。ちゃんと成長も出来たし、シュピーゲルの爺ちゃんから貰った絵とかキャシーに作って貰った服とか…思い出も沢山だ!


「はい、これはアタシから。あの時、戦えないアタシ達を守ってくれた御礼よ。氷雪の国は寒いから、ちゃんと着込まないと死ぬわよ」


「いつの間に…!?」


「アンタ達が寝てる間にね。かなりギリギリだったけど、今回はアタシの魔術も存分に発揮出来たし、マキアやギルドの皆も手伝ってくれたの。四人分よ。御礼になるかは分からないけどね」


「そんな事ないです…!とても可愛い…」


もこもことした暖かそうな服は、手触りも良くてデザインも可愛い。短時間で本当にスゲェなキャシーは…


「喜んで貰えたなら良かったわ。またいつでもいらっしゃい。特別価格で仕立ててあげる」


「此方も手紙を出すよ。フウカさんの魔力は覚えたからね。魔導郵便で届く筈だ。次来た時は是非、新しいギルドの方に遊びに来ておくれ」


「おう!良い土産話沢山持ってくるぜ!」


少し離れた所では、レオンが急いでピットレア村の奴等に手紙を書いている。遊んでくれた御礼を言いたいらしい。意外と律儀なんだよな、彼奴。


「…来たわね、列車。あの日、貴方達と出会えて良かったわ。ありがとう」


「此方こそ。行く宛が無い私達を拾ってくれてありがとうございました。お陰で楽しかったです」


風華とシャーリーがハグをして、俺はそれを微笑ましく見ながら、列車に荷物を運び入れた。


「風華」


「うん。皆さん、お世話になりました」


「じゃあな!」


「ありがとうございました」


其々が思い思いの礼を言って、列車に乗り込んだ。風華が記録をする為に手帳を取り出し、マキアとレオンは、彼方でスムーズに行動する為に、もう一回情報を洗っている。俺は風華と一緒に、今日までの事を思い出していた。

うん、次はスノーメイルだ!せんせー達に会う為に、気張って行くぞ!!


【No.3・芸術の国 アーティオン】


滞在期間 三週間


特徴 色々な文化が入り混じっている国。その分、魔術師が肩身の狭い思いをしているけれどそれでも素敵で活気溢れる国。


特産物 絵具、絵画、対のネックレス


人々 非魔術師の人が多い分、魔術師を怖がっていたり、偏見を持っている人が多いけれど、一概に嫌っている人ばかりじゃ無い。きっと本質は異文化が好きで、好奇心旺盛な人達だと思う。


記載者 彼岸風華


記載場所 アーティオン・スノーメイル行きの特急列車内
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