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弐章 蒸気の国・エンジーム

四十一話、ありがとなエンジーム!楽しかった!

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「忘れ物はないかい?私達が渡した手土産は持っているか?」


「持ったよ。大丈夫」


「ライハ様、忘れ物で御座います」


あ…マキアが俺に薬草入ってる袋渡してくれたわ。部屋に忘れてたらしい。うっかりうっかり


「…兄さん」


「ごめんて」


「ライハは本当にライハだな」


んだよそれ。可笑しいなあ…昨日の夜マキアと風華とちゃんと確認した筈なんだが…


「ライハ!フーカ!次は何処行くのじゃ!?」


「どうしようか…」


「私のオススメは芸術の国、アーティオンだ。此処から少し北に行った所さ」


芸術の国か…まあ、楽しそうだし適当に行ってみるか!


「芸術の国、行ってみる?」


「嗚呼!マキア!いけるか?」


「はい。次の目的地へ更新を行いますね」


マキアが芸術の国への経路を出してくれている間に改めてエンジームの街を見回す。少し煙たいけど、活気溢れる街は、依頼で疲れてる時も元気くれたよな…


「今度は観光でくるわ」


「うん。そしたら色んな所案内してね」


「勿論だとも。いつでも待っているよ。君達の旅路に幸があらん事を」


ベレッツァから足を踏み出して、次の国への一歩を出した。ナルシ野郎…アデルバードの目も少し揺れてる。惜しんでくれてんだな。此奴もさ…やっぱ嬉しいけど…


「此方でも情報が有れば共有しよう。どうか気を付けて。私は君達をいつも想っている」


「怖いわお前」


「あ、ありがとう?」


やっぱ此奴の直球な言葉は慣れん。って聞いてて鳥肌立つ。うん。


「ではまた会おう。さよならだ」


「嗚呼、またな。アデルバード」


「元気で」


「お世話になりました」


俺と風華、マキアが頭を下げた。アデルバードも微笑んで、胸を手を当ててお辞儀をした。本当最後までお前はお前だよ。


「…行っちゃったね」


「…嗚呼…俺達も行こうか。電車乗らねえと」


見えなくなったアデルバードの背中に、少し寂しさ覚えるけど、先へ行かなきゃな。ベレッツァの奴等が折角送り出してくれたんだから。ありがとうな、エンジーム。大変な事多かったけど、平和になったお前を見れて良かったよ。また来るからな!


【No.2・蒸気の国 エンジーム】


滞在期間 二ヶ月半


特徴 治安回復した良い街。トロッコを使って街の中央から端まで楽に移動できる様になったらしい。活気があって元気が出る。


特産物 燻製の食べ物、魔獣の剥製、宝石類


人々 噂好きな奴等が多い。記事になった翌日には色んな人に話しかけられた。でも基本良い奴。


記載者 彼岸雷葉


記載場所 エンジーム・アーティオン行きの列車内

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