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壱章 始まりの街・ステンリア
三十三話、ステンリアは本当にいい街だったぜ!!
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「皆寝ちゃったね」
「そうだな。この感じだと昼まで爆睡だろ」
周りの奴等は殆ど酒の飲み過ぎで寝落ち。今起きてんのは俺と風華、ジャックとマキアだ。
「ねぇ、二人共…この前の答えなんだけど」
「おう。聞かせろよ」
ジャックが真剣な表情で俺と風華を見据えた。俺達も視線を逸らさずにジャックを見る。
「…沢山考えた。マキアとも…ギルドの皆とも相談した。其処でちゃんと気付けたんだ。あの時のボクはまだ、ちゃんとマキアと離れるって事を考えられてなかったんだって」
「マスター…」
マキアが心無しかジャックを心配する様に其方を見た。ジャックは安心させる様に頷くと、言葉を続ける
「でもやっぱり、どれだけ考えてもボクの気持ちは変わらなかったよ」
「…何でだよ」
「確かに、マキアと一緒に居たいって気持ちはあるよ。寂しいって感情も。だけど、それよりもボクは…ボク達はマキアに成長して欲しいんだ。この子には沢山の…無限の可能性がある。他国にはまだまだ学べる事がある。二人みたいに優しい人と居れば、もしかしたら魔導人形のマキアにも感情が芽生えるかもしれない!!そうなったらボク達は、何より嬉しいんだ!!」
目を輝かせて話すジャックにはもう、躊躇いも何も無い様に見えた。本当に此奴は…スタディアの奴等はマキアを大切に想ってんだな…
「マキアの成長はボク達も数値として見れるし何よりもマキアが見て来たものをデータとして一緒に見る事が出来る。二人の事ももっと手厚くサポートが出来る。ボクの気持ちを天秤に掛けても…この子を送り出さないって選択肢には全く傾かなかったんだ。だから…だからどうかマキアを連れて行って。きっとキミ達の力になってくれるから」
「…言ったろ。気持ちに向き合ってお前が出した答えなら否定しねぇって。マキア、お前は良いか?家を出て、俺達と旅に出る事は」
「はい。私は未来の為に更なる成長を遂げる必要があります。それに…マスターともしっかりと話し合いをしました。お二人は私達の命の恩人です。助けたいと思いました。この決定は、マスターだけでなく、私の決定でもあります」
言い切りやがったよ、此奴。本当、親子は似るのかね。両者真っ直ぐ俺達を見てるよ。ははっ正直、答えが変わらないとは思ってなかったんだけどなぁ…
「…私はいいよ。二人が考えて出した答えならそれに反論なんてしない。それに、マキアさんが来てくれたら、少し楽しそうだし」
「そうだな。此処まで言われて断んのは寝覚めが悪いからな。マキア、今日からよろしくだ」
「…!はい…!」
俺達がマキアを迎える様子をジャックが静かに眺めてる。泣きそうな顔を一瞬したが、すぐに笑顔に戻る。嗚呼、その表情が出来るなら俺達も安心してマキアと行ける。安心しろ。お前の大切な家族はちゃんと守るよ。街を出るまで後数時間…少し…仮眠を…取るか…
「そうだな。この感じだと昼まで爆睡だろ」
周りの奴等は殆ど酒の飲み過ぎで寝落ち。今起きてんのは俺と風華、ジャックとマキアだ。
「ねぇ、二人共…この前の答えなんだけど」
「おう。聞かせろよ」
ジャックが真剣な表情で俺と風華を見据えた。俺達も視線を逸らさずにジャックを見る。
「…沢山考えた。マキアとも…ギルドの皆とも相談した。其処でちゃんと気付けたんだ。あの時のボクはまだ、ちゃんとマキアと離れるって事を考えられてなかったんだって」
「マスター…」
マキアが心無しかジャックを心配する様に其方を見た。ジャックは安心させる様に頷くと、言葉を続ける
「でもやっぱり、どれだけ考えてもボクの気持ちは変わらなかったよ」
「…何でだよ」
「確かに、マキアと一緒に居たいって気持ちはあるよ。寂しいって感情も。だけど、それよりもボクは…ボク達はマキアに成長して欲しいんだ。この子には沢山の…無限の可能性がある。他国にはまだまだ学べる事がある。二人みたいに優しい人と居れば、もしかしたら魔導人形のマキアにも感情が芽生えるかもしれない!!そうなったらボク達は、何より嬉しいんだ!!」
目を輝かせて話すジャックにはもう、躊躇いも何も無い様に見えた。本当に此奴は…スタディアの奴等はマキアを大切に想ってんだな…
「マキアの成長はボク達も数値として見れるし何よりもマキアが見て来たものをデータとして一緒に見る事が出来る。二人の事ももっと手厚くサポートが出来る。ボクの気持ちを天秤に掛けても…この子を送り出さないって選択肢には全く傾かなかったんだ。だから…だからどうかマキアを連れて行って。きっとキミ達の力になってくれるから」
「…言ったろ。気持ちに向き合ってお前が出した答えなら否定しねぇって。マキア、お前は良いか?家を出て、俺達と旅に出る事は」
「はい。私は未来の為に更なる成長を遂げる必要があります。それに…マスターともしっかりと話し合いをしました。お二人は私達の命の恩人です。助けたいと思いました。この決定は、マスターだけでなく、私の決定でもあります」
言い切りやがったよ、此奴。本当、親子は似るのかね。両者真っ直ぐ俺達を見てるよ。ははっ正直、答えが変わらないとは思ってなかったんだけどなぁ…
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「そうだな。此処まで言われて断んのは寝覚めが悪いからな。マキア、今日からよろしくだ」
「…!はい…!」
俺達がマキアを迎える様子をジャックが静かに眺めてる。泣きそうな顔を一瞬したが、すぐに笑顔に戻る。嗚呼、その表情が出来るなら俺達も安心してマキアと行ける。安心しろ。お前の大切な家族はちゃんと守るよ。街を出るまで後数時間…少し…仮眠を…取るか…
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