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第2章 世界中の色を見る旅
生存確認!!
しおりを挟む巨大樹がある大森林から遥か遠くの森の中
木片がそこら中に落ち、体中に土を被り、銀の鱗が雨でキラキラと輝くものがあった。
それは、土に埋まった頭をゆっくりと地中から頭を持ち上げる。
おはようございます。(2回目)
墜落の衝撃を体中にくらい、特に頭を激しく打って脳震盪を起こしている龍新です…
いや…もう本当…激痛で今日はここから動けそうにありません…でもやっぱり…
生きてるって…素晴らしい!!( ;∀;)
この森の木々が勢いを抑えてくれてなかったら…いや考えないようにしよう…
うーん…やっぱり頭が痛い…嵐は過ぎたみたいだけどまだ雨が降ってるな…
まぁ体についた土を流してくれるから良いんだけど( ̄▽ ̄;)
龍新は自身の体を見て、そうプラスに考える…
プラスに考えねば、安定してきた樹の上の生活からの嵐に吹き飛ばされ、そして飛行のコツを掴めたと思ったら突然の横風でバランスを崩し地面とキス、そして頭で地面を抉り埋もれながら、体全体で木々をなぎ倒しながら不時着(墜落とも言う)
不幸以外のなにものでもない
龍新は前世でも不幸体質だった。巨大な不幸の連続よりも不幸中の幸いを見つける力が前世でついたのだった
さてっ……と?
ん?視界がなんかいつもと違う…何だこれ?自分の体から薄くて淡い青緑色の霧のようなものが出てる??というか龍脈と魔素が集まってきてるのがはっきりと見えるようになった!魔素って白にとても近い青色の雲みたいな感じなんだ~
へ~めちゃくちゃ綺麗~(о´∀`о)
じゃあねぇ!!これあれか?頭から行ってなんか見えるようになっちゃった感じかな!?マジか………んー…でも見た事ない色だなぁ…もしかして周りも?
周りを見渡すと、龍脈と思われる、深い海の底のような濃い青色のオーラのようなものを地面から吸い上げ、魔素と思われるとても薄い青色の霧のようなものを出し続けるこの森の木々達や、草むらや木の上にいるモンスターや動物が発する魔力のようなオーラが見えた。モンスターは赤黒い不気味な霧のようなオーラ、動物は龍新から出ているオーラのようなものと一緒の霧のようなもの。
よく見れば、龍新の存在に気付き、慌てて逃げていくモンスターや、逆に少しずつ近づいてくる動物達のその色は、感情次第でその色はころころと変わるようだった。
不安や恐怖は、放つオーラが小さくなり、色も濃い灰色になる
敬愛や尊敬は、放つオーラが大きくなり、色も薄い黄色になる
しかし、見たことも無い色々な“色”を見ることが出来るようになったという事実は龍新にとって、大きな楽しみがまた一つ、出来たということだ。
ここだけでも凄い綺麗で、いろんな色がある。なら、この世界にはどれだけの“色”があるんだろう!
そんな事を考えながら、雲の隙間から顔を覗かせていた太陽を見上げる
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