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ログイン2日目
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一旦クエストの報告をしてログアウトする。ゲーム内の時計でリアルでは4時間経っていた事が分かる。ログイン制限等はないので廃人達は1日20時間プレイとかするらしいが流石にバイトに遅れる訳にはいかないし睡眠時間も必要だ。
「取り合えず今日の分を動画に編集してからバイトに行くか。あ~あ動画だけで食っていけるくらい人気出ないかねぇ」
すでにネット上には沢山の動画が投稿されており閲覧数を奪い合っている。掲示板等でも情報がリアルタイムでやり取りされており「もし異世界にいけるならあなたは何をしますか?」、略して「もしいせ」の人気の高さが伺える。
店に着くと店長からホールのバイトが休むと伝えられた、風邪だと言っていたそうだが間違いなく「もしいせ」をやっているのだろう。取り合えず持ち場の厨房に入ると先輩が話しかけてくる。
「孝作はもしいせやってないのか?確かゲーム実況とかやってたよな?」
「勿論やってますよ。今日も早速やってきましたし。実況動画だけで食えるようになったらバイトもしなくていいんですけどね~俺もピカチンさんみたくなりたいっすよ」
「まぁ、がんばれ。バイトサボったら切れるけどな!」
「うぃーっす」
先輩もやってるそうで戦国風の「サムライ」ワールドでプレイしているそうだ、周りには外人っぽい奴が多いらしくて不思議な空間になっているそうだ。全世界対応で自動翻訳付きなので会話とかは困らないらしいが文化も違うし語尾にござるがついてて笑えると言っていた。「オーディン」ワールドにも居るんだろうが未だにプレイヤーとコミュニケーションを取ってないので分からない、それに今後も積極的にコミュニケーションを取ろうとは思っていないので俺にはどうでもいい事だ。それを先輩に言ったら「中途半端なコミュ症だな、友達作れよ」と突っ込まれてしまった、友達作りもMMOの醍醐味だが俺は俺、人は人でマイペースにやるつもりだ。
流石にサービス開始初日で社会人プレイヤーも帰宅を急いだのか終始お店は暇だった、今後は客足も戻るとは思うが社会的影響は本当に大きいのだなと実感した一日だった。
ログイン2日目、今日もバイトがあるので長時間のプレイは出来ないがそれでもゲーム内時間で1日以上プレイ出来るのだから本当にお得だ。
まずは街を散策する、昨日はすぐに外に出てしまったからまだ街の全体像が分からない。冒険者ギルドは外へ出る門の近くにあるので逆に内側へと向ってみる。
大通りを進むと色々な商店が立ち並びあちこちに露店も見える、かなり賑わっているのが分かる。3割くらいはプレイヤーだろうか、支給品の防具を着けた人が歩いている。
「こんにちわ、ちょっと見せてもらっていいですか?」
「・・・あぁ、買うつもりがあるなら見ていいぜ」
取り合えず雑貨屋に入ってみたのだが店主の反応はすこぶる悪い。まだまだギルド評価が低いのだろう、それと種族的な問題やCHRが低いのも影響しているのだと思う。ステータスのCHRは魅力値になっていて獣使いや召喚士のスキルに影響を及ぼしたり、踊り子のスキル、それから俺の聖騎士でも仕える『挑発』にも関係している。更にNPCからの好感度にも影響を与えるらしく低すぎるとこうなるらしい。逆に高いとギルド評価が上がりやすかったり街の住人の好感度も最初から良かったり、商人や生産系の職業だと売買価格にも影響が出ると言われている。
「堕天使族ってマジで好感度低いんだなぁ、思ったよりも切ないな」
ゲームであると分かっていてもちょっとだけ寂しい。親友のように接してくれとは言わないけれどもう少し普通に接して欲しいと思うものだ。案の定、街の中を散策しても1つもクエストが発生しなかった。
クエストは諦めて掲示板で見たもう1つの目的の場所へと向う。冒険者ギルドとは反対の門の近くにある「狩猟ギルド」だ。狩猟ギルドでは主に狩人や獣使い、解体師や俺が選んだ罠師が登録するギルドで狩りに関係するクエストが受けられたり新しいスキルを覚えられるギルドになっている。
基本的に全プレイヤーが冒険者ギルドに登録する事になるのだがその後はそれぞれのジョブに合わせたギルドを掛け持ちする事になる。対応するジョブさえあれば誰でも入る事が出来て所属数の制限もなければデメリットもない、あくまでもプレイヤーに対するサポート的な役割を持つ場所だ。
冒険者ギルドともう1つ商人ギルドは全プレイヤーが無条件で加入出来る。商人ギルドでは簡単な商品の売買や商人のジョブを取得すれば店舗を構えたり支店を増やす事も出来るし、商人のジョブが無くても露店までなら誰でも開く事が出来る。
生産の方はそれぞれにギルドがあり、対応した物の売買が可能で俺が取った生産者は全ての生産ギルドに登録が出来るお得なジョブだが専用スキルを学んだり店を構えるという事は出来ないようになっている。この辺りでジョブによる差別化が図られているので掲示板でも生産者の評価は低いのだ。
「すいません、ハンターに登録したいのですが」
「いらっしゃいませ、畏まりました。カードをご提示下さい」
すっとトレイが出されるのでカードを置いてみた。
「確認が取れました、罠師として当ギルドへ登録されます。今後は罠師担当のカウンターにて当ギルドをご利用下さい、これから宜しくお願い致します」
奥の方を見ると役所のようにプレートが掛かっていてジョブ事に場所が決まっているようだ。言われた通り罠師のカウンターへと向う。今回の目的は罠レシピの解放と罠素材の購入である、素材自体は他のギルドや露店でも買えるのだが未知のレシピは教えて貰うか自分で罠にか掛かって体験するしか解放条件が設定されていない。
「すいません、先ほど登録したばかりなのですが罠のレシピを教えて頂けませんか?」
「畏まりました、それでは隣の建物で講習を受けられて下さい。直ぐに始めますか?」
ログには『罠師チュートリアル:弟子入りしてみよう!』が表示されているので時間もあるしそのまま開始する。隣の建物は解体場兼物置にもなっているようでギルド所属の罠師の先輩からチュートリアルを受ける。
内容自体は調べていたのだが実際に【イタバサミ】を作成する所から始まる。基本的な生産には工程が設定されており、それぞれの工程でスキルやアクションを使ってスライドするゲージの中心で止めるというミニゲームを行う事になる。
勿論簡易作成といって素材だけ準備して作成したい物と個数を入力すれば自動的に作ってくれるシステムもあるが一定の割合で失敗もあるし品質も可も無く不可もなくといった感じで安定してしまう。
品質がいい武器や防具を作ろうと思えばしっかりとした手順でスキルやアクションを駆使して作業を進めなければならない。
今回の【イタバサミ】は一番基本的な罠で素材は【木材】が2つだけ、工程も1回だけで4つに色分けされるバーの成功以上に止めれば完成する。ちなみにバーは失敗・成功・大成功・会心・大成功・成功・失敗という風に並んでおり難易度やスキル、アクションによって割合が変わる、全ての工程が終わった時に100%以下なら確率で完成し、100%に到達していれば確実に完成する、更に100%以上では完成品の品質にプラスの補正が掛かる場合がある。この辺りは現在進行形で職人達が検証しているので詳細な情報までは分かっていない。
取り合えず試しにやってみると大成功で止まった、しかし完成したのは普通の【イタバサミ】だった。どうやらこの程度のアイテムでは品質に補正が掛からないらしい。使い捨てのアイテムで効果は1分間小型の生物をバインド状態にする、という物だった。あまり大した物には見えないが戦闘中に1分も相手がその場から動けないようになるなら有用なのかもしれない。
完成したイタバサミを渡すと成功報酬として先輩から【罠レシピ:入門書】を貰えた。コレで簡単な罠を作れるようになった訳だ、後はスキルレベルとギルド評価を上げて昇格クエストをクリアすればギルドランクが上がり新しいレシピが解放されたり報酬が受けれるようになる。
流石に所持金も少ないので罠を作るのは止めておいたが街の外では積極的に素材を集めて行こうと思う。レシピを見ると木材だけで作れる物から鉄のインゴットを使う物まで色々とあるようだ。中でも面白いと思ったのが【落とし穴】で材料にスコップを使って作成するのだが完成するのは見た目そのままのスコップでスキルの『罠設置』を使って設置すると任意の場所に落とし穴が出現するというアイテムだ。こういうのを見るとリアルな所とゲームな部分が混ざりあってて本当に面白い。
確かに実際に穴を掘って落とし穴を作るのは大変だし、戦闘中にそんな事出来る訳ないからこうなるんだけろうけど変だなと思った。ちなみに土魔法の中にピットフォールという落とし穴と同じ効果の魔法がある、こちらはアイテムなしで行き成り敵の真下に穴が出現する。
「さて、折角だし全部のギルドに登録しちゃいますか」
まだまだ時間はあるのでスキルを持っている生産系全てのギルドに登録して回ろう。その後は改めて街の外でレベル上げだ。
「取り合えず今日の分を動画に編集してからバイトに行くか。あ~あ動画だけで食っていけるくらい人気出ないかねぇ」
すでにネット上には沢山の動画が投稿されており閲覧数を奪い合っている。掲示板等でも情報がリアルタイムでやり取りされており「もし異世界にいけるならあなたは何をしますか?」、略して「もしいせ」の人気の高さが伺える。
店に着くと店長からホールのバイトが休むと伝えられた、風邪だと言っていたそうだが間違いなく「もしいせ」をやっているのだろう。取り合えず持ち場の厨房に入ると先輩が話しかけてくる。
「孝作はもしいせやってないのか?確かゲーム実況とかやってたよな?」
「勿論やってますよ。今日も早速やってきましたし。実況動画だけで食えるようになったらバイトもしなくていいんですけどね~俺もピカチンさんみたくなりたいっすよ」
「まぁ、がんばれ。バイトサボったら切れるけどな!」
「うぃーっす」
先輩もやってるそうで戦国風の「サムライ」ワールドでプレイしているそうだ、周りには外人っぽい奴が多いらしくて不思議な空間になっているそうだ。全世界対応で自動翻訳付きなので会話とかは困らないらしいが文化も違うし語尾にござるがついてて笑えると言っていた。「オーディン」ワールドにも居るんだろうが未だにプレイヤーとコミュニケーションを取ってないので分からない、それに今後も積極的にコミュニケーションを取ろうとは思っていないので俺にはどうでもいい事だ。それを先輩に言ったら「中途半端なコミュ症だな、友達作れよ」と突っ込まれてしまった、友達作りもMMOの醍醐味だが俺は俺、人は人でマイペースにやるつもりだ。
流石にサービス開始初日で社会人プレイヤーも帰宅を急いだのか終始お店は暇だった、今後は客足も戻るとは思うが社会的影響は本当に大きいのだなと実感した一日だった。
ログイン2日目、今日もバイトがあるので長時間のプレイは出来ないがそれでもゲーム内時間で1日以上プレイ出来るのだから本当にお得だ。
まずは街を散策する、昨日はすぐに外に出てしまったからまだ街の全体像が分からない。冒険者ギルドは外へ出る門の近くにあるので逆に内側へと向ってみる。
大通りを進むと色々な商店が立ち並びあちこちに露店も見える、かなり賑わっているのが分かる。3割くらいはプレイヤーだろうか、支給品の防具を着けた人が歩いている。
「こんにちわ、ちょっと見せてもらっていいですか?」
「・・・あぁ、買うつもりがあるなら見ていいぜ」
取り合えず雑貨屋に入ってみたのだが店主の反応はすこぶる悪い。まだまだギルド評価が低いのだろう、それと種族的な問題やCHRが低いのも影響しているのだと思う。ステータスのCHRは魅力値になっていて獣使いや召喚士のスキルに影響を及ぼしたり、踊り子のスキル、それから俺の聖騎士でも仕える『挑発』にも関係している。更にNPCからの好感度にも影響を与えるらしく低すぎるとこうなるらしい。逆に高いとギルド評価が上がりやすかったり街の住人の好感度も最初から良かったり、商人や生産系の職業だと売買価格にも影響が出ると言われている。
「堕天使族ってマジで好感度低いんだなぁ、思ったよりも切ないな」
ゲームであると分かっていてもちょっとだけ寂しい。親友のように接してくれとは言わないけれどもう少し普通に接して欲しいと思うものだ。案の定、街の中を散策しても1つもクエストが発生しなかった。
クエストは諦めて掲示板で見たもう1つの目的の場所へと向う。冒険者ギルドとは反対の門の近くにある「狩猟ギルド」だ。狩猟ギルドでは主に狩人や獣使い、解体師や俺が選んだ罠師が登録するギルドで狩りに関係するクエストが受けられたり新しいスキルを覚えられるギルドになっている。
基本的に全プレイヤーが冒険者ギルドに登録する事になるのだがその後はそれぞれのジョブに合わせたギルドを掛け持ちする事になる。対応するジョブさえあれば誰でも入る事が出来て所属数の制限もなければデメリットもない、あくまでもプレイヤーに対するサポート的な役割を持つ場所だ。
冒険者ギルドともう1つ商人ギルドは全プレイヤーが無条件で加入出来る。商人ギルドでは簡単な商品の売買や商人のジョブを取得すれば店舗を構えたり支店を増やす事も出来るし、商人のジョブが無くても露店までなら誰でも開く事が出来る。
生産の方はそれぞれにギルドがあり、対応した物の売買が可能で俺が取った生産者は全ての生産ギルドに登録が出来るお得なジョブだが専用スキルを学んだり店を構えるという事は出来ないようになっている。この辺りでジョブによる差別化が図られているので掲示板でも生産者の評価は低いのだ。
「すいません、ハンターに登録したいのですが」
「いらっしゃいませ、畏まりました。カードをご提示下さい」
すっとトレイが出されるのでカードを置いてみた。
「確認が取れました、罠師として当ギルドへ登録されます。今後は罠師担当のカウンターにて当ギルドをご利用下さい、これから宜しくお願い致します」
奥の方を見ると役所のようにプレートが掛かっていてジョブ事に場所が決まっているようだ。言われた通り罠師のカウンターへと向う。今回の目的は罠レシピの解放と罠素材の購入である、素材自体は他のギルドや露店でも買えるのだが未知のレシピは教えて貰うか自分で罠にか掛かって体験するしか解放条件が設定されていない。
「すいません、先ほど登録したばかりなのですが罠のレシピを教えて頂けませんか?」
「畏まりました、それでは隣の建物で講習を受けられて下さい。直ぐに始めますか?」
ログには『罠師チュートリアル:弟子入りしてみよう!』が表示されているので時間もあるしそのまま開始する。隣の建物は解体場兼物置にもなっているようでギルド所属の罠師の先輩からチュートリアルを受ける。
内容自体は調べていたのだが実際に【イタバサミ】を作成する所から始まる。基本的な生産には工程が設定されており、それぞれの工程でスキルやアクションを使ってスライドするゲージの中心で止めるというミニゲームを行う事になる。
勿論簡易作成といって素材だけ準備して作成したい物と個数を入力すれば自動的に作ってくれるシステムもあるが一定の割合で失敗もあるし品質も可も無く不可もなくといった感じで安定してしまう。
品質がいい武器や防具を作ろうと思えばしっかりとした手順でスキルやアクションを駆使して作業を進めなければならない。
今回の【イタバサミ】は一番基本的な罠で素材は【木材】が2つだけ、工程も1回だけで4つに色分けされるバーの成功以上に止めれば完成する。ちなみにバーは失敗・成功・大成功・会心・大成功・成功・失敗という風に並んでおり難易度やスキル、アクションによって割合が変わる、全ての工程が終わった時に100%以下なら確率で完成し、100%に到達していれば確実に完成する、更に100%以上では完成品の品質にプラスの補正が掛かる場合がある。この辺りは現在進行形で職人達が検証しているので詳細な情報までは分かっていない。
取り合えず試しにやってみると大成功で止まった、しかし完成したのは普通の【イタバサミ】だった。どうやらこの程度のアイテムでは品質に補正が掛からないらしい。使い捨てのアイテムで効果は1分間小型の生物をバインド状態にする、という物だった。あまり大した物には見えないが戦闘中に1分も相手がその場から動けないようになるなら有用なのかもしれない。
完成したイタバサミを渡すと成功報酬として先輩から【罠レシピ:入門書】を貰えた。コレで簡単な罠を作れるようになった訳だ、後はスキルレベルとギルド評価を上げて昇格クエストをクリアすればギルドランクが上がり新しいレシピが解放されたり報酬が受けれるようになる。
流石に所持金も少ないので罠を作るのは止めておいたが街の外では積極的に素材を集めて行こうと思う。レシピを見ると木材だけで作れる物から鉄のインゴットを使う物まで色々とあるようだ。中でも面白いと思ったのが【落とし穴】で材料にスコップを使って作成するのだが完成するのは見た目そのままのスコップでスキルの『罠設置』を使って設置すると任意の場所に落とし穴が出現するというアイテムだ。こういうのを見るとリアルな所とゲームな部分が混ざりあってて本当に面白い。
確かに実際に穴を掘って落とし穴を作るのは大変だし、戦闘中にそんな事出来る訳ないからこうなるんだけろうけど変だなと思った。ちなみに土魔法の中にピットフォールという落とし穴と同じ効果の魔法がある、こちらはアイテムなしで行き成り敵の真下に穴が出現する。
「さて、折角だし全部のギルドに登録しちゃいますか」
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