1 / 2
親友が奪ったのは美形の婚約者、でもそれは偽の姿なので後悔しても知りませんよ?<前>
しおりを挟む
「彼女は、俺の全てを受け入れてくれる女性だ。」
「…え?」
「彼、もうあなたの傍に居たくないんだって。」
「お前にベタベタされるのはうんざりだ…お前とはお別れだ。」
「じゃあね、あなたも早く別の相手を見つけて幸せになりなさいよ。」
親友が私の婚約者を奪った。
彼は、この国一の美形と言われる人物だ。
あの子、昔から美形の男ばかりを恋人にしていたけど…まさか私の婚約者にまで目を付けるなんて。
でも、彼のあの姿は偽の姿。
しょせんは幻の様なものなのに…後悔しても私は知りませんよ─?
※※※
「ここまでくればもう安心よ?いつまで顔を隠しているの?」
私と彼は、隣の領地に来ていた。
あそこに居たら、あの女が未練がましく彼を追いかけてくるかもしれないでしょ?
こんな美形、あの子にはもったいないわ。
彼を私のものにするには、ここまでしないとね!
こうして、一緒に住む屋敷も彼に用意してもらったし。
「ねぇ、早く顔を見せて?」
私は、彼の顔を隠していたフードを取った。
「え!?な、何よこれ…。」
そこに、いつもの美形は居なかった─。
※※※
「─大丈夫かい?」
「えぇ。」
「それにしても酷い話だ、領主の息子の俺があいつらを見つけ出して─。」
「いいのよ、もうあの2人には関わりたくない。それに、今の私にはあなたが居るから。」
「君の事は俺が支えるよ。」
彼に抱きしめられながら、私はあの女の事を思い出していた。
あなたの言ったように、私は幸せになったわよ?
そもそもあの男と婚約したのは、ある事情があったから。
私が本当に好きなのはこの人。
あなたのおかげで、私は好きな人と結ばれる事が出来たわ。
でも、あなたは幸せになれるかしら?
あの男には秘密があるの─。
※※※
「一体どういう事…あんた誰?あの美形はどこ行ったのよ!」
「誰って…俺はずっと君の傍に居たじゃないか。」
「本人なの?だって顔が…。」
「俺の本当の顔は、この顔だよ。」
嘘…この化け物のようなおぞましい顔が?
これは幻じゃなくて!?
しかもこれが、本当の顔…?
「…え?」
「彼、もうあなたの傍に居たくないんだって。」
「お前にベタベタされるのはうんざりだ…お前とはお別れだ。」
「じゃあね、あなたも早く別の相手を見つけて幸せになりなさいよ。」
親友が私の婚約者を奪った。
彼は、この国一の美形と言われる人物だ。
あの子、昔から美形の男ばかりを恋人にしていたけど…まさか私の婚約者にまで目を付けるなんて。
でも、彼のあの姿は偽の姿。
しょせんは幻の様なものなのに…後悔しても私は知りませんよ─?
※※※
「ここまでくればもう安心よ?いつまで顔を隠しているの?」
私と彼は、隣の領地に来ていた。
あそこに居たら、あの女が未練がましく彼を追いかけてくるかもしれないでしょ?
こんな美形、あの子にはもったいないわ。
彼を私のものにするには、ここまでしないとね!
こうして、一緒に住む屋敷も彼に用意してもらったし。
「ねぇ、早く顔を見せて?」
私は、彼の顔を隠していたフードを取った。
「え!?な、何よこれ…。」
そこに、いつもの美形は居なかった─。
※※※
「─大丈夫かい?」
「えぇ。」
「それにしても酷い話だ、領主の息子の俺があいつらを見つけ出して─。」
「いいのよ、もうあの2人には関わりたくない。それに、今の私にはあなたが居るから。」
「君の事は俺が支えるよ。」
彼に抱きしめられながら、私はあの女の事を思い出していた。
あなたの言ったように、私は幸せになったわよ?
そもそもあの男と婚約したのは、ある事情があったから。
私が本当に好きなのはこの人。
あなたのおかげで、私は好きな人と結ばれる事が出来たわ。
でも、あなたは幸せになれるかしら?
あの男には秘密があるの─。
※※※
「一体どういう事…あんた誰?あの美形はどこ行ったのよ!」
「誰って…俺はずっと君の傍に居たじゃないか。」
「本人なの?だって顔が…。」
「俺の本当の顔は、この顔だよ。」
嘘…この化け物のようなおぞましい顔が?
これは幻じゃなくて!?
しかもこれが、本当の顔…?
1
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
知らなかったの?婚約者は私になったから、あなたは用済みよ
ヘロディア
恋愛
恋人からのプロポーズを受け入れた主人公だったが、ある日、その座を急に別の女性に奪われた。それだけでなく、彼女は世界を書き換えてしまったようで、世界から主人公の居場所は無くなっていく。このままでは婚約者の立場を奪われてしまう!
しかし、主人公はとうとう最後の方法に至るのだった。
私の婚約者を寝取る親友を、オークションに出品しようと思います。
coco
恋愛
私の婚約者を騙し、ホテルに連れ込む親友。
彼を寝取る泥棒猫は、許さない!
このホテルでは、あるオークションが開催されている。
私はそれに、彼女を出品しようと思います。
泥棒猫にふさわしい飼い主を見つけてあげる。
無事落札されたら、存分に可愛がってもらうのね─。
妹を庇ったら婚約破棄された、なので私は自由の身です。
coco
恋愛
「お前とは、婚約破棄だ!」
私は、妹を庇っただけなのに…。
でも、これで私は自由の身になった。
あとは、好きにさせてもらいますよ。
婚約破棄から、私の幸せが始まるのです─。
性悪女の幼馴染ばかり優先してきたあなたがどうして離婚しようとした途端に私を求めてくるのです?
ヘロディア
恋愛
高貴な家庭に育った少女・マリー。彼女が嫁いだのは、伯爵家の次男・ルーカスだった。彼は当主がいない間、その土地を管理するほど立派な男だった。
そんなルーカスだったが、マリーは彼に愛されることがなかった。なぜなら、彼にはニーナという幼馴染がいたからである。
ニーナはマリーに皮肉を浴びせ、二人の仲は険悪であった。そしてとうとう、マリーは離婚を視野に入れ始める…
記憶喪失になったからと言って婚約破棄するのは構いませんが、あなた破滅しますよ?
coco
恋愛
「俺は記憶喪失だ、婚約破棄してくれ!」
それは構いませんが、婚約破棄ならあなたは破滅です。
私がそう言うと、彼は不思議そうな顔をしている。
「私とあなたの婚約には、約束があるんです。」
美味しい所だけ持って行こうとする愚か者に、怒りの鉄槌を下します─!
鈍い女は嫌いだと婚約破棄されましたが、私は気づいてますよ?
coco
恋愛
「お前は、本当に鈍い女だ。」
そう言って、私に婚約破棄を言い渡した彼。
いいえ、私は気づいていますよ。
あなたがどうして、私と婚約したかって。
私は鈍くない、鈍いのはむしろあなたの方ですよ─?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる