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出来損ないと呼ばれる男
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子供が嫌いな親なんていない。
この言葉を聞くたび、俺は嘘だと思ってしまう。
それならば虐待なんて起こらないし、家族を殺すなんてニュースを聞くはずがない。
少なからず俺の親、正確には父親は俺を嫌っている。
木崎昭蔵(きざきしょうぞう)。
木崎ファイナンスの社長で、数百億円とも言われる金を所有している。
俺、木崎智哉(きざきともや)はそこの次男だ。
長男、木崎誠治(きざきせいじ)は成績優秀、容姿端麗でなんでもそつなくこなす男だ。
一方俺は成績はまぁまぁ、容姿も普通、簡単にいうどこにでもいる男。
父は兄を溺愛している。
次期社長としても、自分の息子としても。
兄にはいろんなものを買い与え、愛情を注いでいる。
俺には愛情なんて一切ない。
なにかを買ってもらったことなんてないし、どこかに連れていったもらったことなんてない。
父は俺のことをよく「出来損ない」と言う。
多分、本気でそう思ってるんだろう。
彼の妻、つまり俺の母親、木崎幸枝(きざきゆきえ)は父に怯えている。
そのためなにも言えずに父の言うままに動いている。
俺とまともに会話したことはない。
兄は俺に優しくしてくれている。
本当の兄弟のように 。
しかし、俺には今一つ信用できないところがある。
こんなにも違う弟を本当に愛しているのか、俺に優しくしているのは自分をよく見せるための計算なんじゃないか。
そう疑わずにはいられないのだ。
桜島は今日も灰を出しながら鹿児島を見つめている。
今日はこっちに灰が降らなきゃいいなぁ。
そんなことを思いながら今日も1日が過ぎていく。
俺の朝は大体決まっている。
朝6:30分に起きて、食事して、学校に行く準備をして、出掛ける。
至って普通だ。
「おはよう、智哉。」
「おはよう、兄さん。」
朝食は大体兄と二人で食べる。
父は朝早くに会社に行くことが多い。
会社の方が落ち着くようだ。
「どうだ?学校は?」
「特に大したことはないよ。強いて言えば文化祭が近くなってきたから若干騒がしくなってきたくらいかな。」
「文化祭かぁ。懐かしいなぁ。」
兄は現在大学生だ。
県内で超有名な大学で特待生として注目されている。
「さて、そろそろ行くかな。」
「行ってらっしゃい。気を付けてな。」
「了解。」
兄は笑顔で見送ってきた。
…イケメンだなぁ。
そんな風に思いながら部屋のドアを開けた。
「行ってらっしゃいませ。智哉お坊っちゃま。」
「行ってきます。妙子さん。」
玄関で見送ってくれたのは家政婦の梅原妙子(うめはらたえこ)さん。
とても優しい女性だ。
僕の話をちゃんと聞いてくれる。
ただ、お坊っちゃまと呼ぶのはやめてほしい。
地味に恥ずかしい。
まぁ、言っても直してはくれないのだが。
若干諦めながら俺は家を出た。
11月になると学校は騒がしくなるものだ。
僕の通っている学校も例外ではない。
文化祭の準備でザワザワしている。
現在は昼休みだ。
「智哉、一緒に弁当食おうぜ。」
「OK。」
彼は霧島幸一(きりしまこういち)。
見た目はヤンキーっぽいが、性格は優しい。
サッカー部のエースだ。
俺たちが弁当を食べるのはいつも屋上だ。
静かだし空気が旨い。
「昨日試合だったんだろ?どうだった?」
「勝ったよ。俺の華麗なシュートでスパーっと。」
「何言ってんの?こーちゃんシュート一本も入らなかったでしょ。」
「ちょっ、言うなよ桜!」
霧島を「こーちゃん」と呼ぶのは、本田桜(ほんださくら)。
サッカー部のマネージャーだ。
この二人、お互いが好意を持っている。
端から見ると分かりやすいくらいに。
しかし、どちらも言い出せないでいる。
友達の観点から言わせてもらうと、早く付き合ってほしい。
間に挟まれてる俺の身にもなってほしいものだ。
そんな二人の会話を聞きながら、俺は黙々と弁当を食べていた。
俺は美術部に所属している。
自慢じゃないが、絵は得意な方だ。
俺は放課後は毎日美術部に行って絵を描いている。
家に帰るのが嫌だというのもあるが、単純に絵を描いてるのが楽しいからだ。
今日も変わらず絵を描いている。
美術部は基本部活に来る人は少ない。
たまに部員全員で先生の指導を受けたりしているが、それ以外は来たいときに来て、絵を描くというスタンスだ。
部活としてどうなんだろうか。
割りと熱心に部活に参加しているのは、俺ともう一人、後輩の神崎さなえ(かんざきさなえ)くらいだ。
今日は用事があったようで来ていないが。
彼女には絵の才能がある。
「コンクールに出したらどうか」と言っているのだが、「自分なんてまだまだです。」と言われるばかり。
彼女は少々引っ込み思案な性格だ。
もうちょっと自信を持ってもいいと思うのだが。
せっかく可愛いのだから。
本人にこれを言ったらゆでダコみたいに赤くなるだろうが。
俺には妙子さんの他にもう一人良き相談相手がいる。
「こんにちは智哉くん。」
「こんにちは巽さん。」
家の近所に住んでいる巽敬助(たつみけいすけ )さん。
5年前まで高校の教師をしていた人だ。
あることがきっかけで辞めてしまったが。
出会いはなんてこともないことだった。
たまたま家の近くで絵を描いていたら、それを見た巽さんが絵を絶賛してくれた。
それから流れで仲良くなったのだ。
今ではよく家にお邪魔している。
仏壇の前で手を合わせた。
「もう5年だ。」
「5年ですか…。確か病気で亡くなったんですよね。」
「ああ、生きていれば君と同い年だ。」
彼には娘がいた。
名前は巽咲(たつみさき)ちゃん。
昔から心臓が弱かったそうで、12歳の時に心臓発作を起こして亡くなってしまった。
それから続くようにして奥さんも亡くなってしまったそうだ。
そのショックからか、先生は教師を辞めてしまった。
今では少しずつ立ち直り、家庭教師をしているそうだ。
この話をするとき、巽さんは寂しそうな顔をする。
見ていて胸が痛い。
家に帰ってから、すぐに夕食になった。
夕食の時は家族が皆揃う。
兄も母も、そしてもちろん父も。
「どうだ大学は。勉強捗ってるか。」
「うん。何の問題もなく過ごしてるよ。」
「さすが私の息子だ。お前は私のあとを継ぐ人間だ。しっかりと勉強しろ。どこかの出来損ないと同じにならないようにな。」
我が家の会話は毎回同じだ。
兄を褒めちぎり、俺を貶す。
母はそれを見ている。
365日ほぼ変わらない。
家族が揃うときは俺にとっては地獄だ。
今日はやけに疲れた。
いつもと変わらない日常なのに。
ストレスが溜まってるのだろうか。
父は俺が秘密を握っていることを知っているのだろうか。
バレていないだろうと思い込んでいる秘密を。
多分、告発しても大したダメージにならないだろうが。
「兄さんに話したらどんな顔するかなぁ。」
そんなことを考えているうちに、自然と瞼が重くなった。
この言葉を聞くたび、俺は嘘だと思ってしまう。
それならば虐待なんて起こらないし、家族を殺すなんてニュースを聞くはずがない。
少なからず俺の親、正確には父親は俺を嫌っている。
木崎昭蔵(きざきしょうぞう)。
木崎ファイナンスの社長で、数百億円とも言われる金を所有している。
俺、木崎智哉(きざきともや)はそこの次男だ。
長男、木崎誠治(きざきせいじ)は成績優秀、容姿端麗でなんでもそつなくこなす男だ。
一方俺は成績はまぁまぁ、容姿も普通、簡単にいうどこにでもいる男。
父は兄を溺愛している。
次期社長としても、自分の息子としても。
兄にはいろんなものを買い与え、愛情を注いでいる。
俺には愛情なんて一切ない。
なにかを買ってもらったことなんてないし、どこかに連れていったもらったことなんてない。
父は俺のことをよく「出来損ない」と言う。
多分、本気でそう思ってるんだろう。
彼の妻、つまり俺の母親、木崎幸枝(きざきゆきえ)は父に怯えている。
そのためなにも言えずに父の言うままに動いている。
俺とまともに会話したことはない。
兄は俺に優しくしてくれている。
本当の兄弟のように 。
しかし、俺には今一つ信用できないところがある。
こんなにも違う弟を本当に愛しているのか、俺に優しくしているのは自分をよく見せるための計算なんじゃないか。
そう疑わずにはいられないのだ。
桜島は今日も灰を出しながら鹿児島を見つめている。
今日はこっちに灰が降らなきゃいいなぁ。
そんなことを思いながら今日も1日が過ぎていく。
俺の朝は大体決まっている。
朝6:30分に起きて、食事して、学校に行く準備をして、出掛ける。
至って普通だ。
「おはよう、智哉。」
「おはよう、兄さん。」
朝食は大体兄と二人で食べる。
父は朝早くに会社に行くことが多い。
会社の方が落ち着くようだ。
「どうだ?学校は?」
「特に大したことはないよ。強いて言えば文化祭が近くなってきたから若干騒がしくなってきたくらいかな。」
「文化祭かぁ。懐かしいなぁ。」
兄は現在大学生だ。
県内で超有名な大学で特待生として注目されている。
「さて、そろそろ行くかな。」
「行ってらっしゃい。気を付けてな。」
「了解。」
兄は笑顔で見送ってきた。
…イケメンだなぁ。
そんな風に思いながら部屋のドアを開けた。
「行ってらっしゃいませ。智哉お坊っちゃま。」
「行ってきます。妙子さん。」
玄関で見送ってくれたのは家政婦の梅原妙子(うめはらたえこ)さん。
とても優しい女性だ。
僕の話をちゃんと聞いてくれる。
ただ、お坊っちゃまと呼ぶのはやめてほしい。
地味に恥ずかしい。
まぁ、言っても直してはくれないのだが。
若干諦めながら俺は家を出た。
11月になると学校は騒がしくなるものだ。
僕の通っている学校も例外ではない。
文化祭の準備でザワザワしている。
現在は昼休みだ。
「智哉、一緒に弁当食おうぜ。」
「OK。」
彼は霧島幸一(きりしまこういち)。
見た目はヤンキーっぽいが、性格は優しい。
サッカー部のエースだ。
俺たちが弁当を食べるのはいつも屋上だ。
静かだし空気が旨い。
「昨日試合だったんだろ?どうだった?」
「勝ったよ。俺の華麗なシュートでスパーっと。」
「何言ってんの?こーちゃんシュート一本も入らなかったでしょ。」
「ちょっ、言うなよ桜!」
霧島を「こーちゃん」と呼ぶのは、本田桜(ほんださくら)。
サッカー部のマネージャーだ。
この二人、お互いが好意を持っている。
端から見ると分かりやすいくらいに。
しかし、どちらも言い出せないでいる。
友達の観点から言わせてもらうと、早く付き合ってほしい。
間に挟まれてる俺の身にもなってほしいものだ。
そんな二人の会話を聞きながら、俺は黙々と弁当を食べていた。
俺は美術部に所属している。
自慢じゃないが、絵は得意な方だ。
俺は放課後は毎日美術部に行って絵を描いている。
家に帰るのが嫌だというのもあるが、単純に絵を描いてるのが楽しいからだ。
今日も変わらず絵を描いている。
美術部は基本部活に来る人は少ない。
たまに部員全員で先生の指導を受けたりしているが、それ以外は来たいときに来て、絵を描くというスタンスだ。
部活としてどうなんだろうか。
割りと熱心に部活に参加しているのは、俺ともう一人、後輩の神崎さなえ(かんざきさなえ)くらいだ。
今日は用事があったようで来ていないが。
彼女には絵の才能がある。
「コンクールに出したらどうか」と言っているのだが、「自分なんてまだまだです。」と言われるばかり。
彼女は少々引っ込み思案な性格だ。
もうちょっと自信を持ってもいいと思うのだが。
せっかく可愛いのだから。
本人にこれを言ったらゆでダコみたいに赤くなるだろうが。
俺には妙子さんの他にもう一人良き相談相手がいる。
「こんにちは智哉くん。」
「こんにちは巽さん。」
家の近所に住んでいる巽敬助(たつみけいすけ )さん。
5年前まで高校の教師をしていた人だ。
あることがきっかけで辞めてしまったが。
出会いはなんてこともないことだった。
たまたま家の近くで絵を描いていたら、それを見た巽さんが絵を絶賛してくれた。
それから流れで仲良くなったのだ。
今ではよく家にお邪魔している。
仏壇の前で手を合わせた。
「もう5年だ。」
「5年ですか…。確か病気で亡くなったんですよね。」
「ああ、生きていれば君と同い年だ。」
彼には娘がいた。
名前は巽咲(たつみさき)ちゃん。
昔から心臓が弱かったそうで、12歳の時に心臓発作を起こして亡くなってしまった。
それから続くようにして奥さんも亡くなってしまったそうだ。
そのショックからか、先生は教師を辞めてしまった。
今では少しずつ立ち直り、家庭教師をしているそうだ。
この話をするとき、巽さんは寂しそうな顔をする。
見ていて胸が痛い。
家に帰ってから、すぐに夕食になった。
夕食の時は家族が皆揃う。
兄も母も、そしてもちろん父も。
「どうだ大学は。勉強捗ってるか。」
「うん。何の問題もなく過ごしてるよ。」
「さすが私の息子だ。お前は私のあとを継ぐ人間だ。しっかりと勉強しろ。どこかの出来損ないと同じにならないようにな。」
我が家の会話は毎回同じだ。
兄を褒めちぎり、俺を貶す。
母はそれを見ている。
365日ほぼ変わらない。
家族が揃うときは俺にとっては地獄だ。
今日はやけに疲れた。
いつもと変わらない日常なのに。
ストレスが溜まってるのだろうか。
父は俺が秘密を握っていることを知っているのだろうか。
バレていないだろうと思い込んでいる秘密を。
多分、告発しても大したダメージにならないだろうが。
「兄さんに話したらどんな顔するかなぁ。」
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