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第122話
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そんな風にロマンチックなデートを楽しんだ俺達は、急いで家に帰ると超特急で風呂に入り歯磨きを済ませた——一刻も早く愛し合いたかったのだ。
「あ、京一郎きゅん……」
「あずさ……」
先にベッドに入って待っていたら、髪を乾かした京一郎がやって来てゆっくり押し倒された。けれども仰向きになると腹に圧迫されるから、「ぐぇ」と小さく呻く。
「ああ、腹が苦しいんだったな」
「うん。今、京一郎パパとりょーちゃんの二人に乗っかられてる」
「はは。面白いことを言うな」
京一郎は憎まれ口をたたかないで素直に笑うと、俺の背中に手を添え起き上がらせた。それからちゅ、と唇が合わさる。
「なあ、校庭でさ……」
「は? 校庭?」
寝間着の襟から忍び込んで来た京一郎の手に乳房を揉まれながら、ふとあることが頭に浮かんで口を開く。すると、少し息を荒げた彼は訝しげな顔になった。
「たまにさ、校庭で放し飼いにされた犬が交尾してたよな。雄が雌の腰を前足で抱えて……」
「ブッ」
京一郎は今にも俺の寝間着を脱がそうとしていたが、思い切り噴いて手を止めた。それから眉を寄せて抗議する。
「幾ら何でも酷過ぎないか? ムードも何もあったもんじゃない」
「いや、あの体位でヤると腹が楽だろ? それを言いたかったんだ」
「……まあ、今回はそうするつもりだったが。しかし、校庭で見た犬の交尾の話……」
京一郎は腑に落ちないでいるようだったが、すぐに気を取り直すと寝間着を脱がせて俺を上半身裸にした。それから乳房に唇を寄せ、ちゅうと吸い付いた。
「あ……おっぱい、気持ち良い」
そう言うと、京一郎は舌先で乳首を突いたので子宮が疼いた。じんわりと股が濡れて、彼を受け入れる準備が整っていく。うっとりしていると、ズボンと下着も脱がされてしまった。
「脚を開け。舐めてやる」
「ええ、その体勢もしんどい……。京一郎きゅんが仰向きになってよ。そしたら顔の上にう◯こ座りしてやるからさ」
「どこでそんなのを覚えて来たんだ! というかう◯こ座りって、言い方が酷過ぎる!」
京一郎は真っ赤になってそう叫んだので、俺はヒヒヒと笑った。もちろんそんな知識の出所はえっちな漫画である。
「そのプレイ? は是非やりたいが、漏らすなよ。顔に掛かる」
「乗り気かよ! そんで京一郎きゅんも大概酷い言い草だぞ!」
そんな風にお下品な会話が止まらない二人であった……。
「あン……もっと奥に舌挿れてぇ……」
提案通り仰向きに寝た京一郎の顔の上に俺が屈んで、女の部分を舐めて貰った。これはこれで腹が支えるが、真下から舌を挿れられるのが気持ち良過ぎて夢中になった。ちゅぱちゅぱ、と濡れた音が暗い部屋の中に響く。
「ンッ……あぁ、深いぃ……」
都合の良いことに京一郎の舌は結構長くて、奥の粘膜までざらざらした感触が届いた。俺の女の部分は愛液を漏らしっ放しで、彼の顔の上にも垂れているんじゃないか、と想像した。
「はあ……あずさのお股は美味しいな」
「やだ……言い方がえっち」
「散散お下品発言をしておいて何を言う」
舐めるのをやめた京一郎が呟いたのに抗議すると、くすくす笑いながら言い返された。それに俺はぷうと頬を膨らませて、仕返しに彼の顔に女の部分を押し付けた。
「むぐっ」
「へへへ。名付けて『お◯んこプッシュ』! 英語のプッシー(※女性器の俗称)と掛けてんだぞ」
「もご、下品極まりないのに妙に……むぐ、知識があるのが腹が立つ」
京一郎は新しい必殺技を受けながらも突っ込みを入れた。俺と一緒に過ごすうちに随分逞しくなったと感心する。
「こら! 好い加減にしろ! 止めないと犯しまくるぞ」
「犯しまくるって! 京一郎きゅんにしては過激な発言」
俺の腰をぐいと掴み身を起こした京一郎がそう言って、俺はちょっとびっくりしたがへらへら笑った。けれどもすぐに股の間に指を突っ込まれて、そんな余裕は無くなった……。
「あ、京一郎きゅん……」
「あずさ……」
先にベッドに入って待っていたら、髪を乾かした京一郎がやって来てゆっくり押し倒された。けれども仰向きになると腹に圧迫されるから、「ぐぇ」と小さく呻く。
「ああ、腹が苦しいんだったな」
「うん。今、京一郎パパとりょーちゃんの二人に乗っかられてる」
「はは。面白いことを言うな」
京一郎は憎まれ口をたたかないで素直に笑うと、俺の背中に手を添え起き上がらせた。それからちゅ、と唇が合わさる。
「なあ、校庭でさ……」
「は? 校庭?」
寝間着の襟から忍び込んで来た京一郎の手に乳房を揉まれながら、ふとあることが頭に浮かんで口を開く。すると、少し息を荒げた彼は訝しげな顔になった。
「たまにさ、校庭で放し飼いにされた犬が交尾してたよな。雄が雌の腰を前足で抱えて……」
「ブッ」
京一郎は今にも俺の寝間着を脱がそうとしていたが、思い切り噴いて手を止めた。それから眉を寄せて抗議する。
「幾ら何でも酷過ぎないか? ムードも何もあったもんじゃない」
「いや、あの体位でヤると腹が楽だろ? それを言いたかったんだ」
「……まあ、今回はそうするつもりだったが。しかし、校庭で見た犬の交尾の話……」
京一郎は腑に落ちないでいるようだったが、すぐに気を取り直すと寝間着を脱がせて俺を上半身裸にした。それから乳房に唇を寄せ、ちゅうと吸い付いた。
「あ……おっぱい、気持ち良い」
そう言うと、京一郎は舌先で乳首を突いたので子宮が疼いた。じんわりと股が濡れて、彼を受け入れる準備が整っていく。うっとりしていると、ズボンと下着も脱がされてしまった。
「脚を開け。舐めてやる」
「ええ、その体勢もしんどい……。京一郎きゅんが仰向きになってよ。そしたら顔の上にう◯こ座りしてやるからさ」
「どこでそんなのを覚えて来たんだ! というかう◯こ座りって、言い方が酷過ぎる!」
京一郎は真っ赤になってそう叫んだので、俺はヒヒヒと笑った。もちろんそんな知識の出所はえっちな漫画である。
「そのプレイ? は是非やりたいが、漏らすなよ。顔に掛かる」
「乗り気かよ! そんで京一郎きゅんも大概酷い言い草だぞ!」
そんな風にお下品な会話が止まらない二人であった……。
「あン……もっと奥に舌挿れてぇ……」
提案通り仰向きに寝た京一郎の顔の上に俺が屈んで、女の部分を舐めて貰った。これはこれで腹が支えるが、真下から舌を挿れられるのが気持ち良過ぎて夢中になった。ちゅぱちゅぱ、と濡れた音が暗い部屋の中に響く。
「ンッ……あぁ、深いぃ……」
都合の良いことに京一郎の舌は結構長くて、奥の粘膜までざらざらした感触が届いた。俺の女の部分は愛液を漏らしっ放しで、彼の顔の上にも垂れているんじゃないか、と想像した。
「はあ……あずさのお股は美味しいな」
「やだ……言い方がえっち」
「散散お下品発言をしておいて何を言う」
舐めるのをやめた京一郎が呟いたのに抗議すると、くすくす笑いながら言い返された。それに俺はぷうと頬を膨らませて、仕返しに彼の顔に女の部分を押し付けた。
「むぐっ」
「へへへ。名付けて『お◯んこプッシュ』! 英語のプッシー(※女性器の俗称)と掛けてんだぞ」
「もご、下品極まりないのに妙に……むぐ、知識があるのが腹が立つ」
京一郎は新しい必殺技を受けながらも突っ込みを入れた。俺と一緒に過ごすうちに随分逞しくなったと感心する。
「こら! 好い加減にしろ! 止めないと犯しまくるぞ」
「犯しまくるって! 京一郎きゅんにしては過激な発言」
俺の腰をぐいと掴み身を起こした京一郎がそう言って、俺はちょっとびっくりしたがへらへら笑った。けれどもすぐに股の間に指を突っ込まれて、そんな余裕は無くなった……。
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