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第54話
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そうして三日ほどいつも通りに過ごしているうちに、大晦日になった。翌日は元旦で京一郎の誕生日だけれど、クリスマスプレゼントのう◯このフォトフレームを用意するのに必死だったから、別に誕生日プレゼントを買うのをすっかり忘れていた。京一郎は大きなダイヤモンド付きの婚約指輪をくれたのに、しみったれた物しか渡せないのは情けないが、自分の稼ぎが無いのだから分相応にするしかない。
「もう通販は間に合わないから、何か概念的なものをプレゼントするか……」
小学生の定番プレゼントである「肩叩き券」のようなものにするかな、と考えた。京一郎も肩は凝っているかもしれないが、きっとえっちなものの方が喜ぶと思った。
「よし、おっぱいプレイにするか」
京一郎はする時、よくちゅうちゅう乳首を吸うからおっぱいが好きなのだろう。といっても俺は男性オメガだからまな板なのだけれど、赤ちゃんが居るから近頃ちょっと膨らんで来た。トリプルAカップくらいの大きさはある。
「うーん、でもおっぱいで何するよ? 吸う・揉む以外に何かあるか?」
京一郎もそうだが、俺もえっち初心者だからプレイのレパートリーが少ない。ソファに掛けてうーん、と唸っていたが、本人に聞いた方が早いと思ってキッチンへ向かった。彼は朝から御節作りに励んでいる。
「なあ京一郎、おっぱいで何したい? 吸う・揉む以外で……」
「ブッ」
田作り用のごまめと胡桃をフライパンで炒っている京一郎にそう尋ねたら、思い切り噴いた。ゲホゲホと咳き込んだ後、眉を寄せて口を開いた。
「藪からステックに何を言い出すんだお前は。おっぱいって、もしかしなくても自分のおっぱいのことか」
「そうだよ。俺、クリスマスプレゼントは用意してたけど、誕生日のはすっかり忘れててさ。代わりにおっぱいで何かする権利をあげようと思うんだけど」
「ふむ……それなら、おっぱいよりも下の方が良い」
「下って……何だよ」
「今夜は胎内に挿れさせてくれ。もう良いだろ?」
そう聞かれて、俺は耳まで真っ赤になった……。
「もう通販は間に合わないから、何か概念的なものをプレゼントするか……」
小学生の定番プレゼントである「肩叩き券」のようなものにするかな、と考えた。京一郎も肩は凝っているかもしれないが、きっとえっちなものの方が喜ぶと思った。
「よし、おっぱいプレイにするか」
京一郎はする時、よくちゅうちゅう乳首を吸うからおっぱいが好きなのだろう。といっても俺は男性オメガだからまな板なのだけれど、赤ちゃんが居るから近頃ちょっと膨らんで来た。トリプルAカップくらいの大きさはある。
「うーん、でもおっぱいで何するよ? 吸う・揉む以外に何かあるか?」
京一郎もそうだが、俺もえっち初心者だからプレイのレパートリーが少ない。ソファに掛けてうーん、と唸っていたが、本人に聞いた方が早いと思ってキッチンへ向かった。彼は朝から御節作りに励んでいる。
「なあ京一郎、おっぱいで何したい? 吸う・揉む以外で……」
「ブッ」
田作り用のごまめと胡桃をフライパンで炒っている京一郎にそう尋ねたら、思い切り噴いた。ゲホゲホと咳き込んだ後、眉を寄せて口を開いた。
「藪からステックに何を言い出すんだお前は。おっぱいって、もしかしなくても自分のおっぱいのことか」
「そうだよ。俺、クリスマスプレゼントは用意してたけど、誕生日のはすっかり忘れててさ。代わりにおっぱいで何かする権利をあげようと思うんだけど」
「ふむ……それなら、おっぱいよりも下の方が良い」
「下って……何だよ」
「今夜は胎内に挿れさせてくれ。もう良いだろ?」
そう聞かれて、俺は耳まで真っ赤になった……。
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