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HAVE A LOVELY DAY!

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ミルク「今年も今日で、終わりだね」

イチゴ「ゲストハウスと教会と、バイバイだね」

ココア「ブラウニーとも、しばらくは」

ブラ「くそ……」

ミルク「毎日でも会いに来るからね」

ブラ「ぶっ!」

イチゴ「来年、みんなで絶対にサーカス見に行こうね」

ミルク「せっかくチケット貰ったもんね。ファミリアのサーカスなんてオリオンサーカス団だけだもん。絶対に観に行かなきゃ」

ブラ「ぷりお」

ミルク「もちろんブラウニーも一緒だよ。ドラゴンのヘリオドールに会いたいでしょう」

ブラ「ぷぴ!」

ココア「オリオンサーカス団が来年、この都市に来てくれればいいですけどね」

ミルク「来てくれなかったらユーエフオーに乗って、どこでも行けばいいよ」

ココア「民間のユーエフオーは高いですよ」

ミルク「教会のユーエフオーでいいじゃん」

ココア「お出掛けに使うのに許してくれるかどうか」

イチゴ「私達は有名人だしイケるイケる」

ココア「考えが甘いですね」

イチゴ「イチゴだもーん」

ミルク「イチゴは甘酸っぱくない?」

イチゴ「そうだね。ミルクの方が甘いね」

ミルク「ココアは甘いになるのかな?」

ココア「甘いに決まっているでしょう」

ミルク「どう思う?」

イチゴ「うーん。普通?」

ココア「普通?」

ミルク「え?」

イチゴ「ちょっと苦いかも」

ココア「そんなことないでしょう」

ミルク「あ、ミルクココアなら甘いよ」

イチゴ「私はミルク入れたことない。ミルク入れるの?」

ミルク「入れるよ。当たり前じゃん」

イチゴ「コーヒーもココアもブラックが大人だって言ってたから」

ココア「貴女は何でも大人の真似をしようとしますね」

イチゴ「いつか大人になるんだよ」

ココア「それはそうですけど、まだまだ先のことです」

ミルク「人生は、ちょー長いもんね」

ココア「ふふ、いくつでそんなこと言っているのですか」

ミルク「五才。置いてけぼりの五才だよ」

ココア「何度も言いますが、私達はこれからもずっと友達です」

ミルク「本当にそうなるかな。小学校、中学校、高校、大学。調べてみたけど友達関係はコロコロ変わるって。それで大人になると減っていくんだって。不思議だね」

ココア「余計なこと調べて」

イチゴ「減らないよ。友達も家族もどんどん増えるよ」

ミルク「そう、ネオン街ならね。私はネオン街の人じゃないからそうはならないよ」

イチゴ「ネオン街においで」

ミルク「やだ」

イチゴ「何でよ」

ココア「あーもう。最後の日に暗いこと考えるのはやめてください」

ミルク「ココアなんて絶対にギャルになるよ。私みたいな子はすぐに捨てられる」

ココア「バカか」

イチゴ「不良になって喧嘩とかしそう」

ココア「おまえもバカ。イチゴの方が、やんちゃするでしょう」

イチゴ「しないよ。喧嘩は絶対にしちゃダメだからね」

ミルク「しょっちゅうしてたけど」

イチゴ「バットで叩いてないでしょう」

ココア「それヤバい喧嘩じゃないですか。あり得ません恐ろしい」

イチゴ「私は勉強を頑張って、ママみたいなジョッキーになるから。それでお金を稼いで、パパみたいにパチンコするの」

ココア「いい話みたいな酷い話」

イチゴ「何でそういうこと言うの」

ココア「私は、お母さんやお父さんのようにはなりません。絶対に軍人にも先生にもなりません。たくさん勉強して想像力を鍛えて、魔法をどんどん増やして精神を鍛えて、誰よりも立派な魔法使いになります」

ミルク「邪悪な魔法は増やしちゃダメだよ」

ココア「だから邪悪じゃないっての!」

イチゴ「ミルクは何になりたい?」

ミルク「ムシキュア」

ココア「うーん……」

ミルク「なれないのは分かってるよ!だからアニメとか漫画の勉強するの!嫌だけど、お父さんに絵の描き方を教えてもらってね」

イチゴ「ムシキュアを作るの?」

ミルク「作るよ。無理だったら他のことするし、ファンのままでもいいと思ってる。クリエイターとファンじゃ全然違うからね。考え方もそうだし、楽しみ方もきっと違う。それに調べてみるとアニメの仕事は色々あって、それのどれに関われてもいいと思うけど、自分の考えが絶対にアニメになるわけじゃなくて、一番は声優になれたらいいんだけど厳しい世界だから」

ココア「ストップ」

イチゴ「よく分かったよ」

ミルク「あ、そう?」

ココア「ミルク、貴女が一番しっかりしています」

イチゴ「天才だよ。さすがリーダー」

ミルク「えへへ、そっかなー」

イチゴ「ブラウニーの夢は?」

ブラ「うんこ」

イチゴ「だって」

ココア「すでにほとんどウンコですけど」

ミルク「いい子だよブラウニーは。私達がいない間は他のファミリーを助けたい、ファミリーを助けるのがファミリアの役割で使命だから。だってさ」

ココア「ウンコの一言にそんなメッセージがあったのですか!?」

イチゴ「やっぱウンコすげえ!」

ミルク「私達が神父さんに伝えておくよ。いいよね、ココア」

ココア「え、ええ結構です」

イチゴ「がんばれブラウニー」

ブラ「じゃー!」

ココア「おや、そろそろお夕飯の時間ですね。ブラウニーが食べるチョコを用意しなくては」

ミルク「いよいよ最後の夜ご飯だね」

イチゴ「うん。世界の終わりみたい」

ミルク「やーめーてーよー!!」

ココア「今日は泣かないと決めていたのに、泣いてしまいましたね」

ミルク「嘘泣きだもん」

イチゴ「えー!」

ミルク「ごめんね。ぺろ」

ココア「今までもぜんぶ嘘泣きですよ」

イチゴ「ええー!」

ミルク「ぜんぶじゃないよ」

イチゴ「どっちが嘘つきなの」

ミルク「ややこしいことになったよ」

ココア「貴女の積み重ねた嘘のせいでしょう」

ミルク「なにそれ性格悪い。ひっどい言い方するね」

ココア「酷いのは平気で嘘つくおまえ」

ブラ「えええいいああ!!」

イチゴ「泣かない泣かない」

ココア「ミルクの真似をして喧嘩を止めようとしたみたいです」

ミルク「ちょーびっくりした」

イチゴ「よしよし。もう平気。どんな時でも笑顔が大事だからね」

ブラ「うんこ!」

イチゴ「わははー!て大声で笑えば嫌なことは遠くに吹っ飛んで、さようなら、なんだよ!」

ブラ「さよおなら!ぶっ!」

ミルク「笑えない」

ココア「チョコはここに。では行きましょう」

イチゴ「待ってよ。三人で仲良く行こう」

ミルク「今日は一番じゃなくていいの?」

イチゴ「いいの。三人で一番になろう」

ココア「お先に失礼!」

イチゴ「あー!私が一番だから!」

ミルク「なんだ。いつも通りじゃん」

イチゴ「置いてくよー!」

ミルク「それだけはやめて!」

ココア「では、手を繋いで行きましょう」

イチゴ「リーダーが真ん中ね」

ミルク「うん!イチゴミルクココア……しゅっぱーつ!!」
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