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仕事に行く朝は憂鬱だ43%

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ミルク「はあ……来ちゃった」

ココア「最後のお仕事です。気を引き締めましょう」

イチゴ「ミルク見てみ!本物のオリオンサーカス団じゃ!」

ココア「失礼のないように。まずは、しっかり挨拶しましょう」

ミルク「うん……」

ココア「はやくユーエフオーから降りてきてください」

ミルク「ひゃあ。風が強い」

ココア「季節は冬になり、ここは高い橋の上。それに海が側にありますから」

イチゴ「温かくして良かったのう」

ミルク「うん。マフラーが風に飛ばされないようにしなきゃ」

ココア「みなさん!おはようございます!」

ロンガン「おはよう諸君。オリオンサーカス団、団長のロンガンだ。今日はよろしく頼む」

ミルク「イチゴミルクココアのリーダー、明日ミルクです。よろしくお願いします」

イチゴ「わしは切り込み隊長、今日イチゴじゃ!夜露死苦!」

ココア「私は明後日ココアと申します。本日はよろしくお願い致します」

ポメロ「私はポメロよ。よろしくね」

キウイ「私はキウイ。よろしく」

ロンガン「さて、初めに聞いておく。イチゴ」

イチゴ「はい!」

ロンガン「教会より与えられたファミリーの役割とは何だ?」

ココア「それなら私が答えます」

ロンガン「ダメだ」

イチゴ「死者の魂を解放すること!」

ロンガン「よく答えた。その通りだ」

イチゴ「やった!正解じゃ!」

ミルク「イチゴ凄いじゃん!ちょー焦ったよ!」

イチゴ「勉強したけえ」

ココア「イチゴ……賢い!」

イチゴ「じゃろう」

ロンガン「では、事あるまで待機だ」

ココア「あの。どうしてナンバーツーとして実力あるオリオンサーカス団の方が、こちらにいらっしゃるのですか?」

ロンガン「ここを守るのも重要なことだからだ。反対側にある鉄橋は以前に巨人との戦いで崩壊した。そのためアンデットの逃げ道はここに限られる。ここで、確実に食い止めなければならん」

ココア「そういうことでしたか」

イチゴ「あの。ドラゴンを触ってええですか?」

ロンガン「ヘリオドールは馴れ合うのが嫌いだから気を付けろ」

イチゴ「噛む?」

ロンガン「人を傷付けることはない。ヘリオドールは気高き龍だ」

イチゴ「かっけえ!ゴツゴツじゃ!はは、なんかくさい!」

ロンガン「躊躇いなし、か」

ミルク「ブラウニーだって気高いよね」

ココア「当然です」

ブラ「ぷっぷい」

ココア「あ、ブラウニーがヘリオドールに挨拶に行きました」

ミルク「美味しそうな匂いするし食べられないかな?」

ヘリオ「グルルル」

ミルク「ちょー怒ってるじゃん!食べられちゃうよ!イチゴ止めて!」

イチゴ「え?もっと撫でたい」

ロンガン「あれは怒っているわけではない。イチゴに撫でられて猫みたいになっているだけだ」

ミルク「へえ?ねこさん?」

ロンガン「実は、ヘリオには甘えん坊なところがあってだ。イチゴはどうも気に入られたらしい」

ポメロ「珍しいことよ。ロンガンと同じで格好つけだもの」

キウイ「見た目は厳ついおっさんのくせに」

ロンガン「何も言うな」

キウイ「はい、団長」

ミルク「ねえ、ちょっとイメージダウンなんだけど」

ココア「本人に言っちゃダメですよ」

ブラ「ぷぷいぷい」

ヘリオ「グルララ」

ココア「すっかり仲良くなっていますね」

ミルク「同じドラゴンだもん。それより」

ポメロ「ミルクちゃん。さっきからラズのことチラチラ見てるよね」

ミルク「え!あ!うん!」

ココア「ミルクはユニコーンが好きなのです」

ポメロ「へえ。そうなの」

ミルク「でも……」

ポメロ「怖くない。ラズは子供好きなのよ。ラズ、ご挨拶」

ラズ「フルルル」

ミルク「わ、きたきた。ちょーかわいい」

ココア「美しい毛並みに綺麗な鳴き声ですね」

ポメロ「そうでしょう。宝石のラズライトみたいに麗しいの」

ココア「それで名前がラズライトなのですね」

ポメロ「私達のファミリアの名前は、みんな宝石から取っているのよ」

ココア「キウイさんのファミリアは、クラーケンのメアシャムでしたね」

キウイ「そう」

ココア「海の中ですか?」

キウイ「ええ。けど、メアは陸でも海でも宇宙でも活動できるのよ」

ココア「凄い!」

ロンガン「ココアも凄い」

ポメロ「団長が人を褒めるなんて」

キウイ「これも珍しい」

ロンガン「ブラウニーは君のファミリアだろう。幼くしてよく召喚したものだ」

ココア「この本に召喚の方法が書かれていました。文章はなぜか変わってしまいましたけど」

キウイ「外道書。嫌な名前」

ロンガン「それは……俺の黒歴史!」

ポメロ「あ、ふーん」

ロンガン「どうやって手に入れた?」

ココア「えーとその……ネットで買いました」

ロンガン「アカウントはパスワードを忘れてそのまま残っているのを知っている。が、そうか期間に限りがないから出品されたままだったのか。いやしかし、何故だ、何故、誰に、一体誰が取引した?」

キウイ「アカウントの乗っ取りじゃない?」

ロンガン「エーアイの監視があるはずだ」

キウイ「そうね」

ポメロ「どうするの?回収するの?」

ロンガン「それは、とても危険なものだ」

ココア「分かっています」

ロンガン「だが、瞳の澄んだ君なら正しく使うことが出来るだろう」

ココア「はあ」

ロンガン「君は道を外れるな」

ココア「これ、どうして少しだけしか書いていないのですか?」

ロンガン「その方が危険な感じがするだろう」

ココア「別に」

ポメロ「団長の弱みを掴めたね」

キウイ「ええ。ココア、感謝する」
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