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ノアーウイルス
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フォリー「ノアーウイルスとは生物が誕生する前時代より存在する巨大ウイルスの一種です。巨大ウイルスとは光学顕微鏡でも確認出来るほど大きなウイルスのことです。実は、我々の身近にある川や池などにありふれています。ミルクさん」
ミルク「え、あ、はい!」
フォリー「ノアの方舟が登場する神話を聞いたことはありますか?」
ミルク「動物さん達を乗せた大きな船のこと、だったかな」
イチゴ「うん。カルポスさんが寝る前に読んでくれた絵本の話じゃ」
フォリー「結構。要約しますと、この惑星で世界規模の大洪水が起きたときに種を存続させるためノアが方舟を作り、彼の家族と、様々な動植物をペアで方舟へ乗せて危機を乗り越えたという神話です」
イチゴ「分かりました!」
フォリー「よろしい。ノアーウイルスは太古より遺伝子情報を蓄積して、今では551万にも及ぶ種々様々な遺伝子情報を保存しています。これがノアの方舟から名を取った由縁です」
ココア「なるほど」
フォリー「ノアーウイルスから様々な生物が誕生したのかも知れない。稀にノアーウイルスは生体に感染すると、相手の遺伝子情報を盗むことがあり、逆に渡すことだってあります。そうして生物と共進化を遂げてきたのかも知れない。学者達はノアーウイルスから生命の謎を解き明かそうと今なお研究を続けております。さて、ココアさん」
ココア「はい」
フォリー「魔改造されたノアーウイルスが持つ遺伝子情報の総数はご存知ですか?」
ココア「不明です。ウイルスに魔術師が仕掛けをしているからです」
フォリー「よろしい。魔術師は遺伝子情報を読み取れないよう細工を施しているのです。それには非常に高度な、いや、もはや別次元の技術が用いられており、量子コンピューターや人工知能の力を借りても困難を極めております。しかし」
ブルスコ「おお!まさか判明したのですか!」
フォリー「魔改造ウイルスが持つ遺伝子情報は基本的に平均して15369あると判明しました。しかしその総数には誤差があります。イチゴさん」
イチゴ「はい!」
フォリー「どうして誤差があるのでしょうか?あなたは、今までどのようなアンデットと出会ってきましたか?」
イチゴ「クマイノシシとかワニとか人とか、あ、わんわんとか鳥とか巨人もおったし、虫が合体したやつもおったし、んーとミイラじゃろう、えーとエスカルゴじゃろう。あと、人と蜘蛛と牛さんが合体した妖怪もおった!」
フォリー「よろしい」
イチゴ「やった!正解じゃ!」
ココア「しっ、声が大きい」
フォリー「イチゴさんが話してくれたようにアンデットには種類があります。一つの遺伝子情報だけを持つアンデット。そして、二つ以上の異なる生き物の遺伝子情報を持ち、自然的と人工的、この二つで区別されたキメラアンデットとハイブリッドアンデット。大きく分けて三種に分かれます。これらはそれぞれ動物型が最も多く、その次に人型で、超能力を扱うサイコタイプの人型が発見されたことが記憶に新しいでしょう。それは、このチビちゃん達のお手柄です」
イチゴ「お手柄じゃと」
ココア「しっ」
フォリー「また、大型や巨大型と呼ばれる規格外のアンデットも存在します。つまるところ魔改造ウイルスは、アンデットは、現在進行形で進化しているということです。その過程で新たな遺伝子情報を作り出している。それこそが総数の誤差なのです。間違いなくこれからも、遺伝子情報の数は、進化のために増していくことでしょう」
ミルク「あの。どんどん増えたらどうなるんですか?」
フォリー「いい質問です。黒魔術師の目的の一つがそれなのです。どんどん遺伝子情報を増やして、良いところだけを残して、それを重ねて進化させ、人工的に究極の生物を造ろうとしているようです」
ミルク「ちょーヤバいじゃん……」
イチゴ「どんどん強くなるってことですか」
フォリー「その通りです。しかしアンデットは死体だからこそ基本的に脆い。死体が激しく損傷したり強いショックを受ければ再度と絶命します。どんなアンデットも倒せないことはないのです。また、宿主が絶命すれば魔改造ウイルスはたちまち死滅していきます。宿主の肉体もそれと同じく腐敗してしまいます。教会は魔改造ウイルスを何としても回収したい。そこでココアさん」
ココア「死体はすぐにダメになるので、ウイルスがなくなるのが遅い骨を優先して回収します」
ミルク「そういうことだったんだ」
イチゴ「知らんかったのう」
フォリー「二人もよく覚えておきなさい。以上で、年末アンデット大掃除の作戦会議は終わりにします。帰る時間なので質問は受け付けません。みなさんの無事と健闘を祈っています。さようなら、お元気で」
イチゴ「さようならー!」
ココア「風のように去っていきました」
イチゴ「わしらも進化して強くならないとあかんのう」
ミルク「このお仕事で終わりなんだから、これ以上は強くならなくて大丈夫だよ」
ココア「危険なことは、大人に任せればよいのです」
ミルク「うん。私達は私達に出来ることをしよう」
イチゴ「分かった」
ココア「私も賛成です。精一杯がんばりましょう」
ミルク「じゃ、さっそく今日やることやろう」
ココア「お見舞い作戦開始ですね」
イチゴ「へっへっへっ。美味しいもの食べさせてやるぞ」
ミルク「ふっふっふっ」
ココア「ほっほっほっ」
のりこ「お見舞い作戦ですって」
さちよ「可愛いらしいね」
オパンティヌス「彼女達のおかげで緊張がほぐれるよ」
ゆずる「まったく有難い」
ミルク「恥ずかしいから行こう」
ココア「反省です」
ミルク「え、あ、はい!」
フォリー「ノアの方舟が登場する神話を聞いたことはありますか?」
ミルク「動物さん達を乗せた大きな船のこと、だったかな」
イチゴ「うん。カルポスさんが寝る前に読んでくれた絵本の話じゃ」
フォリー「結構。要約しますと、この惑星で世界規模の大洪水が起きたときに種を存続させるためノアが方舟を作り、彼の家族と、様々な動植物をペアで方舟へ乗せて危機を乗り越えたという神話です」
イチゴ「分かりました!」
フォリー「よろしい。ノアーウイルスは太古より遺伝子情報を蓄積して、今では551万にも及ぶ種々様々な遺伝子情報を保存しています。これがノアの方舟から名を取った由縁です」
ココア「なるほど」
フォリー「ノアーウイルスから様々な生物が誕生したのかも知れない。稀にノアーウイルスは生体に感染すると、相手の遺伝子情報を盗むことがあり、逆に渡すことだってあります。そうして生物と共進化を遂げてきたのかも知れない。学者達はノアーウイルスから生命の謎を解き明かそうと今なお研究を続けております。さて、ココアさん」
ココア「はい」
フォリー「魔改造されたノアーウイルスが持つ遺伝子情報の総数はご存知ですか?」
ココア「不明です。ウイルスに魔術師が仕掛けをしているからです」
フォリー「よろしい。魔術師は遺伝子情報を読み取れないよう細工を施しているのです。それには非常に高度な、いや、もはや別次元の技術が用いられており、量子コンピューターや人工知能の力を借りても困難を極めております。しかし」
ブルスコ「おお!まさか判明したのですか!」
フォリー「魔改造ウイルスが持つ遺伝子情報は基本的に平均して15369あると判明しました。しかしその総数には誤差があります。イチゴさん」
イチゴ「はい!」
フォリー「どうして誤差があるのでしょうか?あなたは、今までどのようなアンデットと出会ってきましたか?」
イチゴ「クマイノシシとかワニとか人とか、あ、わんわんとか鳥とか巨人もおったし、虫が合体したやつもおったし、んーとミイラじゃろう、えーとエスカルゴじゃろう。あと、人と蜘蛛と牛さんが合体した妖怪もおった!」
フォリー「よろしい」
イチゴ「やった!正解じゃ!」
ココア「しっ、声が大きい」
フォリー「イチゴさんが話してくれたようにアンデットには種類があります。一つの遺伝子情報だけを持つアンデット。そして、二つ以上の異なる生き物の遺伝子情報を持ち、自然的と人工的、この二つで区別されたキメラアンデットとハイブリッドアンデット。大きく分けて三種に分かれます。これらはそれぞれ動物型が最も多く、その次に人型で、超能力を扱うサイコタイプの人型が発見されたことが記憶に新しいでしょう。それは、このチビちゃん達のお手柄です」
イチゴ「お手柄じゃと」
ココア「しっ」
フォリー「また、大型や巨大型と呼ばれる規格外のアンデットも存在します。つまるところ魔改造ウイルスは、アンデットは、現在進行形で進化しているということです。その過程で新たな遺伝子情報を作り出している。それこそが総数の誤差なのです。間違いなくこれからも、遺伝子情報の数は、進化のために増していくことでしょう」
ミルク「あの。どんどん増えたらどうなるんですか?」
フォリー「いい質問です。黒魔術師の目的の一つがそれなのです。どんどん遺伝子情報を増やして、良いところだけを残して、それを重ねて進化させ、人工的に究極の生物を造ろうとしているようです」
ミルク「ちょーヤバいじゃん……」
イチゴ「どんどん強くなるってことですか」
フォリー「その通りです。しかしアンデットは死体だからこそ基本的に脆い。死体が激しく損傷したり強いショックを受ければ再度と絶命します。どんなアンデットも倒せないことはないのです。また、宿主が絶命すれば魔改造ウイルスはたちまち死滅していきます。宿主の肉体もそれと同じく腐敗してしまいます。教会は魔改造ウイルスを何としても回収したい。そこでココアさん」
ココア「死体はすぐにダメになるので、ウイルスがなくなるのが遅い骨を優先して回収します」
ミルク「そういうことだったんだ」
イチゴ「知らんかったのう」
フォリー「二人もよく覚えておきなさい。以上で、年末アンデット大掃除の作戦会議は終わりにします。帰る時間なので質問は受け付けません。みなさんの無事と健闘を祈っています。さようなら、お元気で」
イチゴ「さようならー!」
ココア「風のように去っていきました」
イチゴ「わしらも進化して強くならないとあかんのう」
ミルク「このお仕事で終わりなんだから、これ以上は強くならなくて大丈夫だよ」
ココア「危険なことは、大人に任せればよいのです」
ミルク「うん。私達は私達に出来ることをしよう」
イチゴ「分かった」
ココア「私も賛成です。精一杯がんばりましょう」
ミルク「じゃ、さっそく今日やることやろう」
ココア「お見舞い作戦開始ですね」
イチゴ「へっへっへっ。美味しいもの食べさせてやるぞ」
ミルク「ふっふっふっ」
ココア「ほっほっほっ」
のりこ「お見舞い作戦ですって」
さちよ「可愛いらしいね」
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ゆずる「まったく有難い」
ミルク「恥ずかしいから行こう」
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