上 下
81 / 115

黒魔の術師

しおりを挟む
ミルク「エスカルゴ工場じゃん!」

ココア「しっ!」

イチゴ「映画で見たことあるやつじゃ」

ココア「大きなカプセルに巨大なカタツムリの殻が入っています。これは動かぬ証拠となるでしょう」

イチゴ「写真を撮るぞ」

ミルク「近付きたくない」

ココア「近付かなくて結構です。離れてください」

イチゴ「ちぇ」

ミルク「この巨大な殻に入ってるのは生きたカタツムリなのかな?」

イチゴ「アンデットなら一回は死んでおる」

ミルク「ややこしいね」

ココア「撮り終わりました」

イチゴ「なら、次は記念写真じゃ」

ココア「撮りません」

イチゴ「写真は後で貰えるけ、ええじゃろう」

ココア「子供だから許してくれますけど、このカメラは仕事用だから本当は遊びに使ってはいけません」

ミルク「じゃ、私のスマホで撮ろう」

イチゴ「ココア、こっち来い」

ココア「こんな気持ち悪いのと記念写真なんて嫌ですよ」

ミルク「仕方ないじゃん」

ココア「撮るなら外で撮りましょう」

ミルク「それもそうだね」

イチゴ「カタツムリと撮りたい」

ミルク「何そのこだわり。一枚くらいならいいけど」

ココア「えー」

イチゴ「ほら集まるぞ」

ミルク「斜め下から撮ろうか」

イチゴ「いぇーい」

ココア「はい、おしまい」

イチゴ「わし半目じゃけ、もう一枚」

ココア「勘弁してください」

ミルク「いくよ。さん、に、え」

イチゴ「カタツムリが顔を出した!はよ撮れ!チャンスじゃ!」

ミルク「さん、に、いち」

ココア「ヤバくないですか?」

ミルク「うん。逃げよう」

蓬「子供がここで何してる」

ミルク「あ」

蓬「まさかな。お前らがユーエフオーに乗ってやって来た教会のファミリーか?」

イチゴ「そうじゃ。イチゴミルクココアじゃ」

ココア「バカ!」

蓬「自己紹介ありがとう。俺は昴星蓬だ。よろしく」

イチゴ「わしは切り込み隊長、今日イチゴじゃ。よろしく」

ミルク「ちょっと、仲良くしないで」

イチゴ「よもぎさんは、ええ人みたいじゃぞ」

ミルク「騙されないで。きっと黒魔術師だよ」

蓬「その通り」

ミルク「ほら。黒い服着てるもん」

イチゴ「わしは騙されたのか……」

蓬「おいチビ。逃げようと企んでも無駄だぜ」

ココア「ち、別に逃げるつもりはありません。私は貴方を倒すつもりです」

蓬「それは無理だろう。ここには黒魔術師がまだまだいる。生きては帰れないと思うぜ」

ミルク「えええいいああ!!」

蓬「こら!泣くな!」

ココア「貴方が泣かせたのですよ」

蓬「奴らが集まってくるだろう!そしたらどうすんだ!」

イチゴ「どうするリーダー」

ミルク「くすん、生きて帰れないって」

玄米「待てい!」

ココア「仲間が来ちゃいました」

イチゴ「や……あのオヤジは正義の味方かも知れん」

玄米「俺は半神星団のボス、タイガー玄米だ」

ミルク「絶対悪者じゃん!ボスって言ったもん!」

ココア「とうとう絶体絶命の大ピンチですね」

蓬「いいや。そうでもねえ」

玄米「騒がしいと思ったら蓬、若造がよくやった」

蓬「悪いけど話してる余裕ないんだボス」

玄米「おや?なぜエスカルボムが動いている」

蓬「つまり、そういうことだ」

玄米「貴様!起動させたのか!」

蓬「その通りだボス。あと五分もしないうちに、ここは木っ端微塵て訳だ」

ミルク「それってヤバくない?」

イチゴ「わしらも木っ端微塵じゃ」

ミルク「えええいいああ!!」

玄米「うるさいぞ子供!」

ミルク「ごめんなさい」

玄米「裏切ったな蓬」

蓬「ああ、裏切った」

玄米「我々は裏切り者を決して許さない。近いうちに仲間が貴様をズタズタにしてアンデットに変えるだろう。裏切り者の居場所など、この世界にないことを思い知るがいい」

蓬「たとえアンデットにされても俺は従わないと覚えておきな」

玄米「最後まで生意気な若造だ」

蓬「あばよボス。今まで世話になった。嘘なしで感謝してるぜ」

玄米「あと何分だ」

蓬「三分切った。あ、子供達がいねえ!」

玄米「逃げるぞ!」

蓬「間に合わねえ!」

玄米「諦めるな!貴様は我々が必ず殺す!」

蓬「だから話してる暇ないって!」

玄米「行け!止まらず走れ!」

蓬「うおおお!絶対に生き延びてやるぜ!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

ガチャと異世界転生  システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!

よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。 獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。 俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。 単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。 ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。 大抵ガチャがあるんだよな。 幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。 だが俺は運がなかった。 ゲームの話ではないぞ? 現実で、だ。 疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。 そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。 そのまま帰らぬ人となったようだ。 で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。 どうやら異世界だ。 魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。 しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。 10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。 そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。 5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。 残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。 そんなある日、変化がやってきた。 疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。 その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

辺境の最強魔導師   ~魔術大学を13歳で首席卒業した私が辺境に6年引きこもっていたら最強になってた~

日の丸
ファンタジー
ウィーラ大陸にある大国アクセリア帝国は大陸の約4割の国土を持つ大国である。 アクセリア帝国の帝都アクセリアにある魔術大学セルストーレ・・・・そこは魔術師を目指す誰もが憧れそして目指す大学・・・・その大学に13歳で首席をとるほどの天才がいた。 その天才がセレストーレを卒業する時から物語が始まる。

【総集編】未来予測短編集

Grisly
SF
⭐︎登録お願いします。未来はこうなる! 当たったら恐ろしい、未来予測達。 SF短編小説。ショートショート集。 これだけ出せば 1つは当たるかも知れません笑

悪役令嬢の生産ライフ

星宮歌
恋愛
コツコツとレベルを上げて、生産していくゲームが好きなしがない女子大生、田中雪は、その日、妹に頼まれて手に入れたゲームを片手に通り魔に刺される。 女神『はい、あなた、転生ね』 雪『へっ?』 これは、生産ゲームの世界に転生したかった雪が、別のゲーム世界に転生して、コツコツと生産するお話である。 雪『世界観が壊れる? 知ったこっちゃないわっ!』 無事に完結しました! 続編は『悪役令嬢の神様ライフ』です。 よければ、そちらもよろしくお願いしますm(_ _)m

当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福
ファンタジー
ユーディリア・エアトルは母親からの折檻を受け、そのまま意識を失った。 そして夢をみた。 日本で暮らし、平々凡々な日々の中、友人が命を捧げるんじゃないかと思うほどハマっている漫画の推しの顔。 その顔を見て目が覚めた。 なんと自分はこのまま行けば破滅まっしぐらな友人の最推し、当て馬悪役令息であるエミリオ・エアトルの双子の妹ユーディリア・エアトルである事に気がついたのだった。 数ある作品の中から、読んでいただきありがとうございます。 幼少期、最初はツラい状況が続きます。 作者都合のゆるふわご都合設定です。 1日1話更新目指してます。 エール、お気に入り登録、いいね、コメント、しおり、とても励みになります。 お楽しみ頂けたら幸いです。 *************** 2024年6月25日 お気に入り登録100人達成 ありがとうございます! 100人になるまで見捨てずに居て下さった99人の皆様にも感謝を!! 2024年9月9日  お気に入り登録200人達成 感謝感謝でございます! 200人になるまで見捨てずに居て下さった皆様にもこれからも見守っていただける物語を!! 2025年1月6日  お気に入り登録300人達成 感涙に咽び泣いております! ここまで見捨てずに読んで下さった皆様、頑張って書ききる所存でございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします!

俺、妹を買う:檻から始まる国づくり

薄味メロン
ファンタジー
『妹を購入して、ボクを助けて欲しいんだ』  異世界で聞いた最初の言葉がそれだった。  どうやら俺は、ひとりぼっちの姫を助けるしか生き残る道はないようだ。  やがては大国を作り出す、ひとりぼっちのお話。

処理中です...