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心も満タンにオアシスランチ

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イチゴ「今日のお弁当担当はココアじゃ」

ミルク「期待してるよ」

ココア「ジャンバラヤにしました」

イチゴ「何じゃらや?」

ココア「分かりません。初めて目にした名前だったので」

ミルク「だから何で連絡してくれないの!というかスマホですぐ調べられるじゃん!」

ココア「ふふ、これもお楽しみですよ」

ミルク「心配だよ」

ココア「教会の支給品に不味いものはないでしょう」

ミルク「だろうけど……スープは?」

ココア「ほうとうにしました」

ミルク「麺じゃん!」

ココア「そうなのですか?」

ミルク「麺だよ!うどんみたいな麺だよ!しかも熱々確定だよ!バカ!」

ココア「バカはないでしょう!知らなかったんだから!」

ミルク「うるさい!バーカバーカ!」

ココア「泣き虫の弱虫!」

イチゴ「あちち、湯気が凄い。これ味噌汁け?」

ミルク「そう味噌スープだよ。しかも麺だよ。この小袋に入ってるのが証拠」

ココア「こんなに太い麺があるのですね」

ミルク「そうだジャンバラヤは?」

イチゴ「こっちも、うまそうじゃぞ」

ミルク「熱々じゃん!」

イチゴ「とにかく食うてみよう」

ココア「美味しかったら、もう文句はなしですよ」

ミルク「うん。これからはお弁当も三人で決めることにしよう」

イチゴ「あつ、からっ」

ミルク「美味しいけど、ちょースパイシー。カレーみたいなチキンライスみたいな味がする」

ココア「ベロがヒリヒリします」

ミルク「ほうとうを食べたらおしまいだよ。ベロがだめになるかも」

イチゴ「そんなことないぞ。ふーふーすりゃええ」

ミルク「イチゴは何でも美味しそうに食べるね」

イチゴ「ご飯は元気になるけえ」

ミルク「うん。ちょっと元気が出たかも」

ココア「あっつ……」

ミルク「ふふ」

ココア「何れすかバカにひて」

ミルク「私もバカだから、ほうとう食べちゃお」

イチゴ「うまいけ?」

ミルク「うまいよ。味噌は好きだから、これで良かったかも」

イチゴ「わしも味噌は好きじゃ」

ミルク「お母さんの味噌汁を思い出すよ。長葱がトロトロで美味しいの」

ココア「お母さんか……。私は家族のことを、あまり思い出さないようにしています」

ミルク「私もちょっとそんな感じ」

イチゴ「わしは夜に思い出しとるぞ。ちょこちょこ手紙も書いちょる」

ミルク「手紙を書いてるの?」

イチゴ「うん。へたっぴじゃけど」

ミルク「返事はきた?」

イチゴ「ううん。けど、ええんじゃ。わしから、いらんと書いといたけ」

ミルク「私も手紙くらい書いてみようかな。それくらい、許してくれるかな」

イチゴ「許してくれる。ミルクは悪いことして家出したん違うじゃろう」

ミルク「でも、家出が良くないことだから」

イチゴ「そうじゃのう。ま、一回くらい送ってみたらええ」

ミルク「そうだね。二人のこと書くよ」

イチゴ「ココアは?」

ココア「書きません。私のことは放っておいてください」

イチゴ「怖い顔して。飯食え、もっと飯食え」

ミルク「そうだ。ねえ、デザートは何にしたの?」

ココア「ブラウニーです」

ブラ「すぅ……」

イチゴ「誰じゃ。すかしっ屁したの」

ミルク「ブラウニーが反応したんだよ」

ココア「貴方を食べるわけではありませんので、ご安心ください」

ミルク「でも、ブラウニーの前でブラウニーを食べるのはちょっと複雑かも」

イチゴ「ブラウニーの香りを思い出すけえのう」

ミルク「やめてよ。ウンコの臭いを思い出しながら食べるみたいだから」

ココア「あのねえ」

ミルク「見た目が、だって、そうでしょう」

ブラ「ぷうー!」

ココア「ブラウニーも怒らないで。お互いに気にしな……うえ」

ミルク「いま」

イチゴ「思い出したのう。どっちの香りを思い出した?」

ココア「ジャンバラヤも、ほうとうも、とっても美味しいですわ!おほほ!」

イチゴ「爽やかに誤魔化した。消臭剤みたいじゃ」

ミルク「きれいさっぱり水に流して忘れよう。だって女の子なんだもん」
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