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挟撃、大型アンデット

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ジョーン「くっ、君たちを怪我させるわけにはいかないし、遺跡を傷付けるわけにもいかない」

ショーン「ジョーン!子供を連れて急げ!」

ジョーン「それより先にユーエフオーであいつを遠くへ誘導してくれ!」

ショーン「何……!了解したリーダー!ドリアン、奴を撃て!」

ミルク「凄い。ユーエフオーから光線が出てるよ」

ジョーン「しかし、あれでは奴は仕留められない。せいぜい誘導するのが精一杯だ」

ミルク「全然効いていません。光線が弾かれています」

イチゴ「あのヘラクレスっぽいカブトムシみたいなアンデットは硬いのう。写真を撮っておこう」

ミルク「あ!森から糸が伸びてきてユーエフオーが持っていかれちゃった!」

ジョーン「まだ大型アンデットが潜んでいたのか。みんな無事でいてくれ」

ココア「カブトムシがこっちを見ています。どうしましょう」

ジョーン「全身に生えている角は凶器だ。食らえばひとたまりもない。とにかく逃げた方がいい」

イチゴ「ジョーン達のユーエフオーのところに行こう」

ジョーン「それはいけない!挟み撃ちになる!」

イチゴ「けど、放ってはおけん!」

ジョーン「大人には、自分のことは自分で何とかする責任と力がある。心配しなくていい」

ミルク「飛んだよ!しかも、ちょー回りだした!」

ジョーン「それで突撃するつもりか!走れ!」

ミルク「二人ともブラウニーに乗って!逃げるよ!」

イチゴ「ジョーン!」

ジョーン「俺のことは構うな!そのまま止まらず行けよウンコ!」

ブラ「ぶっすんぶりぶり!」

イチゴ「ジョーンは、あんな紐だけで戦うつもりけ」

ココア「あれは鞭です。ファミリーの人だから、きっと普通ではありません」

イチゴ「おお!鞭で捕まえて止めたぞ!かっけえ!」

ココア「やっぱり。大人って凄いですね」

ミルク「ブラウニー、もっと速く走って!」

ブラウニー「ぶりりんぶりんぶりんぶううう!」

イチゴ「見えなくなってしもうた」

ココア「ブラウニー。あの山を目指して森を突っ走ってください。ユーエフオーに急いで戻るのです」

イチゴ「ジョーン達を置いていくつもりけ!」

ココア「大人だから心配ありません」

ブラウニー「ぶちぃ!」

ミルク「見て!目の前にちょー大きい蜘蛛の巣がある!」

イチゴ「邪魔じゃけえ切る!ちょきちょきちょっきんとな!」

ミルク「やった。でも切った穴が小さすぎるよ」

イチゴ「子供じゃけえのう」

ココア「警戒してください。激しく揺れています。巣も、森も」

イチゴ「何か来るみたいじゃ」

ミルク「分かるよ……ほらちょーキモい蜘蛛が来た!」

ココア「糸を切ったことで位置を知られたみたいです」

イチゴ「ほう。蜘蛛もココアも賢いのう」

ココア「私をアンデットの蜘蛛と一緒にしないでください」

ミルク「あのワシャワシャした足が気持ち悪いし、あの蜘蛛ムカデみたいな見た目がとにかくトラウマだよ!ごめん、イチゴお願い!」

イチゴ「わしは切り込み隊長、今日イチゴじゃ!カマンベールチーズ!」

ココア「写真を撮るなバカ!それよりも蜘蛛を切るつもりですか?」

イチゴ「めっちゃ気持ち悪いけど、やるしかないじゃろう」

ココア「強化魔法、アブダクション」

イチゴ「覚悟!」

ココア「避けられました」

イチゴ「ちぇ、分かっておる」

ココア「壊滅魔法、デストロイ!」

イチゴ「おージャンプした」

ジョーン「何てこった!」

イチゴ「カブトムシとジョーンが飛んできたぞ」

ジョーン「着地」

ミルク「連れて来ないでください!」

ジョーン「すまない。力不足で食い止められなかった」

イチゴ「ジョーン!怪我しとる!」

ココア「全身ズタボロです。お怪我は大丈夫ですか?」

ジョーン「まるで洗濯機に放り込まれたみたいだったよ。でも、人六倍は頑丈だから平気だ」

ショーン「おーい!みんな無事か!」

ジョーン「ショーン!無事だ!この通りな!」

ショーン「ひとまず良かった。しかし、大型アンデットに挟まれているから、これから先は無事とは言えなさそうだな」

ジョーン「俺達で突破口を開く。子供達を何としても逃がすぞ」

ショーン「へへ、懐かしいな。あの日を思い出す」

ジョーン「またその話か。東アジアの遺跡で火の鳥と戦った時の話だろう」

ショーン「俺とドリアンハニーが出会った運命の日でもある」

ミルク「ちょーどうでもいい!興味ないです!はやくやっつけてください!」

イチゴ「わしらも力を貸すけ」

ジョーン「駄目だ」

ショーン「ジョーン」

ジョーン「ショーン」

ショーン「共に戦おう」

ジョーン「正気か?」

ショーン「見ろ。呑気に話している間に蜘蛛の吐く網状の糸で周りも空まで覆われた。どこにも逃げ場はない。それに奴等は仲良しらしい」

ジョーン「いいだろう。ただし、無茶はさせない。危険な時は俺の鞭でイチゴちゃんを無理にでも引き戻す。そして、突破口を開いたら逃げて貰うぞ」

イチゴ「それでええ」

ショーン「なら俺は、自慢の二丁猟銃で魔法使いのココアちゃんを守ってみせる」

ミルク「ねえ、私は?私も守ってよ?」

イチゴ「当たり前じゃ」

ココア「イチゴミルクココアのリーダーは、この私とイチゴで必ず守ります」

ブラ「ぷうー!」

イチゴ「それとブラウニーも」

ミルク「じゃあ、お願い。あいつらを退治して!」

イチゴ「おう!任された!」

ココア「新しい魔法を見せてあげます」
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