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フィギングのはなし。

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 「そろそろいいか。」とアキちゃんが言い、指をゆっくりと引き抜いた。
 私は「ああっ……」と一際大きく喘ぐ。
 新しい快感と背徳感で脳が蕩けそうだった。

 アキちゃんはもう一度「耐えてね。」と言って、私の蕾に何かをあてがう。
 すぐにさっき剥いた生姜だ、と思い、身体を固くする。

 アキちゃんは「だから力抜けって。」と言い、生姜にこめる力を強くしていく。

 「はーっ、はーっ……」と息をする。さっきアキちゃんに教えてもらった呼吸のやり方だ。

 生姜はギチギチと私の蕾に入っていき、やがて動かなくなった。
 当然ながらさっき挿れられたアキちゃんの指よりも太い。
 異物感に耐えきれず、腰をもじもじと動かしてみる。
 やっぱり入ってる……と思う。枕を掴んだ指の力が強くなる。

 それに伴って、キュッ……とお尻の穴にも力を入れてしまう。
 これが間違いだった。カアッとお尻の中が熱くなる。

 「アキちゃん、熱い、熱いっ……!」と言うと、
 「そりゃそうだろ。」と言われてしまった。

 ヤバいかもしれない、これ……、と思う。
 アキちゃんがスマホを取り、何かいじっている。
 またしても写真を撮られるんじゃないか、と思って怖くなる。

 だがそうでもなかったらしく、タイマーの画面を見せられる。十分をわずかに切ったその画面は、一秒ごとに数字が減っていっていた。

 「十分耐えきったらご褒美やるから。ほら、頑張れ。」と言われる。
 そう言われると頑張って耐えよう、という気になってくる。

 異物感は相変わらずだし、やっぱりお尻はカアッと熱いが、「ふっ……ふっ……」と呼吸してなんとか意識を逸らす。

 もじもじと動くと、余計に辛くなってしまうことが分かったので、そのままの体勢でひたすら耐える。
 汗がつぅ、と額から垂れる。メイクが落ちる……と思ったが、今そんなことを考えている場合ではない。
 それに、すっぴんは散々アキちゃんに見られている。

 さっきよりも熱さが増してきた気がする。
 まだ熱くなるのか、と思うと身体が震えて力が入ってしまう。そして灼熱感が襲う。

 確かにこれはなかなか辛い……と思う。
 うっかり入っている事を意識してしまえば締め付けてしまい、またその灼熱感に責められる。
 意識しないなんて無理だ、と思う。

 そうこうしているうちにまたキュッと力が入ってしまい、悲鳴を上げる。熱い、熱い、熱い。

 アキちゃんが動くのが分かる。そろそろ鞭で叩かれるのだろうか。
 挿れているだけでも辛いのに、ここで更に叩かれてしまったらどうなってしまうのだろうか……。

 その恐怖に身体を強張らせると、ぽろり、と生姜が落ちる感覚がした。
 慌てて体勢を崩して生姜を拾い上げる。

 お尻の穴に入っていたのだ、もし付いてはいけないものが付いていてしまったら……という恐怖に駆られたが、特に何も付いていない。無事だったようだ。

 ホッとしてアキちゃんの方を見ると、そこにはニヤニヤ顔があった。
 いつもよりもニヤニヤしている、気がする。
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