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第参拾六話
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今何が起きたのか理解出来なかった。
「朱夏?」
確かに其処にいた筈の朱夏が居ない。その代わり、前方に瑞光がこちらに手を向けて立っていた。
如何して其処に立ってるの。
如何して手を向けているの。
如何して………………
「如何して朱夏を殺したの?」
私がそう言うと、瑞光は頭を掻いてから、大きく溜め息を吐いた。
「あのなぁ、テメェ今まで無くなったもんの再生やった事ねぇだろ。出来なかったら如何すんだ?結局死ぬ。出来たとしても、不慣れなもんにゃ必然的に時間が掛かるだろ。その間あいつは死ねずに苦しむんだぜ?だったらいっそ殺してやるのが優しさだろ。」
「それは…………」
確かにそうなのかもしれない。だけど、それでも……………
あれ、ちょっと待って。今大事な事に気が付いた。
「瑞光…………」
「あ?」
「君が朱夏を殺したのは…………誰かがそう、願ったから?」
恐る恐るそう質問した。すると瑞光は少しの間黙ってから、視線を私から外して首を傾けた。
「いいや、俺様の独断。にしてもあれだな、勝手に人間殺したら天罰でも下るのかと思ってたけど、別段そんな事無ェんだな。」
待って、それって詰まり。
私のせいで彼は、遂にやってはいけない事を、越えてはいけない一線を越えてしまったって事?
天罰が下らない。と言う事は必然的に。
「あー、何だよ、それならもっと早くから遊んどきゃ良かった。」
瑞光は不敵な笑みを浮かべた。
「さぁて、そんじゃ帰るか。色々と収穫もあった事だし。」
「あ!待ッ!!」
「じゃあな、恵風さん。」
すぐに立ち上がって駆け寄ったけど、瑞光の足下から黒炎が吹き出して近付けなかった。
炎が消えると瑞光の姿は無かった。
私は唯その場に立ち尽くしていた。あぁ、誰か嘘だと言ってくれ、叶うなら私を殺してくれ。自分のせいで、守りたかった人を守れなかったこの私を。
気が付いた時、頬には涙が伝っていた。
「朱夏……………ごめん……………朱夏………………うっ、あぁ…………朱夏ぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「朱夏?」
確かに其処にいた筈の朱夏が居ない。その代わり、前方に瑞光がこちらに手を向けて立っていた。
如何して其処に立ってるの。
如何して手を向けているの。
如何して………………
「如何して朱夏を殺したの?」
私がそう言うと、瑞光は頭を掻いてから、大きく溜め息を吐いた。
「あのなぁ、テメェ今まで無くなったもんの再生やった事ねぇだろ。出来なかったら如何すんだ?結局死ぬ。出来たとしても、不慣れなもんにゃ必然的に時間が掛かるだろ。その間あいつは死ねずに苦しむんだぜ?だったらいっそ殺してやるのが優しさだろ。」
「それは…………」
確かにそうなのかもしれない。だけど、それでも……………
あれ、ちょっと待って。今大事な事に気が付いた。
「瑞光…………」
「あ?」
「君が朱夏を殺したのは…………誰かがそう、願ったから?」
恐る恐るそう質問した。すると瑞光は少しの間黙ってから、視線を私から外して首を傾けた。
「いいや、俺様の独断。にしてもあれだな、勝手に人間殺したら天罰でも下るのかと思ってたけど、別段そんな事無ェんだな。」
待って、それって詰まり。
私のせいで彼は、遂にやってはいけない事を、越えてはいけない一線を越えてしまったって事?
天罰が下らない。と言う事は必然的に。
「あー、何だよ、それならもっと早くから遊んどきゃ良かった。」
瑞光は不敵な笑みを浮かべた。
「さぁて、そんじゃ帰るか。色々と収穫もあった事だし。」
「あ!待ッ!!」
「じゃあな、恵風さん。」
すぐに立ち上がって駆け寄ったけど、瑞光の足下から黒炎が吹き出して近付けなかった。
炎が消えると瑞光の姿は無かった。
私は唯その場に立ち尽くしていた。あぁ、誰か嘘だと言ってくれ、叶うなら私を殺してくれ。自分のせいで、守りたかった人を守れなかったこの私を。
気が付いた時、頬には涙が伝っていた。
「朱夏……………ごめん……………朱夏………………うっ、あぁ…………朱夏ぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
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