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転生遊戯
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突然の大雨にも野盗に襲われることもなく一行は無事にアルマ村に到着した。村というには大きなところで宿屋の他にも店屋もたくさんあった。アルマ村の特産はブルーベリーに似たスノーリという紫色の小さな果実で、生で食べてもジャムにしても甘酸っぱくて美味しい。スノーリには小さな種があるのだが、それが目の病気に効くということが近年わかった。種を乾燥させすり潰し、純水と混ぜて濾して点眼薬にする。そんなわけでこの村は裕福だという。
キョロキョロと忙しないミュウにフィルはそう説明した。スノーリのタルトを食べるか?その提案にのらないミュウではない。
「美味いか?」
こくこくと頷きながらミュウは無言でそのタルトを食べた。赤ん坊の手のひらくらいのタルトにスノーリがぎっしり、底にあるクリームはカスタードで甘さが控えめでスノーリの濃い味を引き立てていた。
「おかわりしたい」
「駄目だ」
「なんで?」
「夕飯が入らなくなくなる」
「これが夕飯でもいい」
「そうか、夕飯はじっくり窯で焼いた肉を薄切りにしてスノーリのソースをかけたこの村の名物だぞ?」
じゅるると思わず涎が垂れそうになった、そんなの絶対美味しいに決まってる。我慢する、そう言ったミュウにフィルは堪えきれずに笑った。
ジェジェはいつの間にかフィルの部下たちと仲良くなっていて、今夜は村の外で野営をするという。天幕で寝るなんて初めてや、とうきうきとしていた。
「僕もそっちがいい」
「あかん」
「なんでや!僕だってみんなとわいわい雑魚寝したりキャンプファイヤーしたい。マシュマロ炙って食べたりしたい」
「なんやそれ」
この世界にキャンプファイヤーなるものは無いらしい。身振り手振りでキャンプファイヤーの説明をするミュウ、口の端には紫色のソースがついたままだ。宿屋の食堂、ワイワイガヤガヤと騒がしい。
フィルもなんか言うて!ジェジェとミュウの言い合いを隣で聞いていたフィルにその矛先が向く。ずいと顔を寄せてくるミュウにたじろぎながらもフィルは首を振る。
「…ミュウ、駄目だ」
「なんでや!フィルだって楽しい方がええやろ?一緒に天幕で雑魚寝しようや。な?ええやろ?な?」
「大尉、あかんで。ミー坊は可愛いやろ?それ織り込み済みでやっとるさかいな?そうやってわざと可愛い顔しておねだりすんねん。騙されたらあかん」
あわあわと頬を染めるフィル、ミュウはチッと小さく舌打ちをしてぷいと顔を背けた。ご丁寧に腕まで組んで、拗ねてますと強調するミュウの膨らんだ頬をフィルは包み指先で口元のソースを拭う。
「ミュウ、今後そのおねだりは私以外にしてはいけない」
「そこかいな」
呆れるジェジェ、食堂の隅で声をあげて笑うヒューゴ。はい、と思わず返事をしてしまったミュウを見つめるフィルの視線はひどく甘かった。
宿屋の二階、備え付けのクローゼットにベッドとテーブルがひとつの素朴な部屋。
「ミュウ、窓を開けてごらん」
ベッドの脇にあるたったひとつの窓を開けると夜空いっぱいの星空に月が煌々と輝いていた。
「湖で見るのと遜色ないか?」
「うん」
振り返ると優しい笑みを浮かべたフィルがいた。子どもに接するようなそれ、食堂での一幕は寂しがっているとでも思われていたのかもしれない。フィルも一緒に見よう、二人は窓辺に立って空を見上げた。
「…ミュウはどんな時に夢を見るんだ?」
窓枠を握るフィルの大きな手、心做しか力がこもっているように見えた。きっと昼間の話のことが気がかりなのだ。
不吉な夢を見るかもしれない、と。
「眠るのが怖いか?」
「え?」
「もし…その、そうなら…眠るまで傍に…」
「おってくれるん?」
ミュウが見るとフィルは夜空を見上げたまま、小さく頷いた。目尻がほんのりと赤いのが見てとれた。子守唄うたう?と聞くミュウに、フィルはバツの悪そうな顔をして音痴なんだと宣言してミュウの笑いを誘った。
その夜、ミュウはまた夢を見た。
ただそれはこれまでの夢とは違った。すっかり見慣れてしまった前世の自分の部屋じゃない。
薄暗い石牢、高いところに格子の嵌った窓がありそこから微かに月明かりが入り込んでいる。ぶるっと身震いをしてミュウは自身を抱きしめる。寒い、冷たい、吐く息が白い。チョロチョロと水の音がどこからか聞こえてきた。目を懲らすと石の隙間から漏れだしている。
──なんだ、ここ…
ミュウが首を傾げた時、カチャリと背後から金属音が聞こえた。月明かりの届かない暗い場所、そこに何かがいる。振り返ったミュウの額からたらりと汗が流れた。
──人だ…
粗末なワンピース、ほつれた裾から放り出された足、その足首に枷が嵌められていた。生きているのか死んでいるのか、壁にもたれたその人はがっくりと項垂れてしまっている。長い髪がその顔を隠していた。
『誰かいるの?』
か細い声、ひぃっとミュウは慄いた。たじろいだその拍子に足が滑りドシンと尻もちをつく。
──なんで…ここ夢ちゃうんか
『…いるのね?』
──あ、ああああ、あの、怪しいもんちゃうっていうか、その…
恐怖が勝って口が上手く回らない。クスクスと小さな笑い声が耳に入ってくる。
『あなた、だあれ?』
折れていた首がカクリと持ち上がった。乱れた髪が半分以上顔を覆ってしまっている、けれど僅かな隙間からギラついた金色の瞳が見えた。金縛りにあったようにミュウは動けない、パクパクと一生懸命空気を吸い込んで、吸い込んで、それからミュウは気を失った。
夢で気を失ったと同時にミュウは目を覚ました。頭がズキズキと痛む、動悸が激しい。目玉だけ動かして窓を見ると夜明け前のようだった。
「…手が温い」
見ればフィルが床に座り込んだまま、ミュウの手を握ったまま眠りこけていた。
キョロキョロと忙しないミュウにフィルはそう説明した。スノーリのタルトを食べるか?その提案にのらないミュウではない。
「美味いか?」
こくこくと頷きながらミュウは無言でそのタルトを食べた。赤ん坊の手のひらくらいのタルトにスノーリがぎっしり、底にあるクリームはカスタードで甘さが控えめでスノーリの濃い味を引き立てていた。
「おかわりしたい」
「駄目だ」
「なんで?」
「夕飯が入らなくなくなる」
「これが夕飯でもいい」
「そうか、夕飯はじっくり窯で焼いた肉を薄切りにしてスノーリのソースをかけたこの村の名物だぞ?」
じゅるると思わず涎が垂れそうになった、そんなの絶対美味しいに決まってる。我慢する、そう言ったミュウにフィルは堪えきれずに笑った。
ジェジェはいつの間にかフィルの部下たちと仲良くなっていて、今夜は村の外で野営をするという。天幕で寝るなんて初めてや、とうきうきとしていた。
「僕もそっちがいい」
「あかん」
「なんでや!僕だってみんなとわいわい雑魚寝したりキャンプファイヤーしたい。マシュマロ炙って食べたりしたい」
「なんやそれ」
この世界にキャンプファイヤーなるものは無いらしい。身振り手振りでキャンプファイヤーの説明をするミュウ、口の端には紫色のソースがついたままだ。宿屋の食堂、ワイワイガヤガヤと騒がしい。
フィルもなんか言うて!ジェジェとミュウの言い合いを隣で聞いていたフィルにその矛先が向く。ずいと顔を寄せてくるミュウにたじろぎながらもフィルは首を振る。
「…ミュウ、駄目だ」
「なんでや!フィルだって楽しい方がええやろ?一緒に天幕で雑魚寝しようや。な?ええやろ?な?」
「大尉、あかんで。ミー坊は可愛いやろ?それ織り込み済みでやっとるさかいな?そうやってわざと可愛い顔しておねだりすんねん。騙されたらあかん」
あわあわと頬を染めるフィル、ミュウはチッと小さく舌打ちをしてぷいと顔を背けた。ご丁寧に腕まで組んで、拗ねてますと強調するミュウの膨らんだ頬をフィルは包み指先で口元のソースを拭う。
「ミュウ、今後そのおねだりは私以外にしてはいけない」
「そこかいな」
呆れるジェジェ、食堂の隅で声をあげて笑うヒューゴ。はい、と思わず返事をしてしまったミュウを見つめるフィルの視線はひどく甘かった。
宿屋の二階、備え付けのクローゼットにベッドとテーブルがひとつの素朴な部屋。
「ミュウ、窓を開けてごらん」
ベッドの脇にあるたったひとつの窓を開けると夜空いっぱいの星空に月が煌々と輝いていた。
「湖で見るのと遜色ないか?」
「うん」
振り返ると優しい笑みを浮かべたフィルがいた。子どもに接するようなそれ、食堂での一幕は寂しがっているとでも思われていたのかもしれない。フィルも一緒に見よう、二人は窓辺に立って空を見上げた。
「…ミュウはどんな時に夢を見るんだ?」
窓枠を握るフィルの大きな手、心做しか力がこもっているように見えた。きっと昼間の話のことが気がかりなのだ。
不吉な夢を見るかもしれない、と。
「眠るのが怖いか?」
「え?」
「もし…その、そうなら…眠るまで傍に…」
「おってくれるん?」
ミュウが見るとフィルは夜空を見上げたまま、小さく頷いた。目尻がほんのりと赤いのが見てとれた。子守唄うたう?と聞くミュウに、フィルはバツの悪そうな顔をして音痴なんだと宣言してミュウの笑いを誘った。
その夜、ミュウはまた夢を見た。
ただそれはこれまでの夢とは違った。すっかり見慣れてしまった前世の自分の部屋じゃない。
薄暗い石牢、高いところに格子の嵌った窓がありそこから微かに月明かりが入り込んでいる。ぶるっと身震いをしてミュウは自身を抱きしめる。寒い、冷たい、吐く息が白い。チョロチョロと水の音がどこからか聞こえてきた。目を懲らすと石の隙間から漏れだしている。
──なんだ、ここ…
ミュウが首を傾げた時、カチャリと背後から金属音が聞こえた。月明かりの届かない暗い場所、そこに何かがいる。振り返ったミュウの額からたらりと汗が流れた。
──人だ…
粗末なワンピース、ほつれた裾から放り出された足、その足首に枷が嵌められていた。生きているのか死んでいるのか、壁にもたれたその人はがっくりと項垂れてしまっている。長い髪がその顔を隠していた。
『誰かいるの?』
か細い声、ひぃっとミュウは慄いた。たじろいだその拍子に足が滑りドシンと尻もちをつく。
──なんで…ここ夢ちゃうんか
『…いるのね?』
──あ、ああああ、あの、怪しいもんちゃうっていうか、その…
恐怖が勝って口が上手く回らない。クスクスと小さな笑い声が耳に入ってくる。
『あなた、だあれ?』
折れていた首がカクリと持ち上がった。乱れた髪が半分以上顔を覆ってしまっている、けれど僅かな隙間からギラついた金色の瞳が見えた。金縛りにあったようにミュウは動けない、パクパクと一生懸命空気を吸い込んで、吸い込んで、それからミュウは気を失った。
夢で気を失ったと同時にミュウは目を覚ました。頭がズキズキと痛む、動悸が激しい。目玉だけ動かして窓を見ると夜明け前のようだった。
「…手が温い」
見ればフィルが床に座り込んだまま、ミュウの手を握ったまま眠りこけていた。
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