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第4章
12.目的は何か
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アルターは言葉を途切れさせたセレナだけではなく、全員に対して説明を続けた。
「ですが、逆に言えば、そのように光の担い手達が力をあわせたならば、十分に預言者にも対抗できるはずです。
なぜなら、それでも対抗できないほどの力を預言者が手にしていたならば、既に西方全域を支配下に入れているはずだからです。
ですので、預言者への対応としては、誰か国の上層部と話を通して、国の枠を超えた連合を組めるように働きかけるべきでしょう。そして、それが出来るだけの証拠を集めることですな。
しかし、そのように考えた場合も、やはり“虎使い”の正体を探る事が優先されます。
預言者に関する相談を持ちかけた相手が、“虎使い”やその配下だったなどということになっては、笑い話にもなりませんからな。
エイク様の本来の目的が“虎使い”を倒す事であることを考えても、まずは“虎使い”の正体を探る。それが最優先です」
アルターはそこで一旦言葉を切った。
「あ、あの……、よろしいでしょうか」
ロアンが気弱そうな声をあげ発言を求めた。
「意見があるなら言ってくれ」
エイクにそう促され、ロアンが話し始める。
「い、意見というか疑問なのですが、その“虎使い”という者の目的は何なんでしょうか?」
「……」
エイクは少し口ごもった。今まで敵の正体についてばかり考えていて、敵の目的については詳しく考察を進めてはおらず、ぼんやりと考えるだけだったからだ。
エイクはとりあえず、そのぼんやりとした考えを口にした。
「権力を握る為だろう?もし、既に権力を握っているルファス公爵が“虎使い”だった場合は、敵国との戦いを有利にするのが目的なんじゃあないか?」
「もし、そうだとして、その後はどうするんでしょう?
例えば私は、“虎使い”がエイク様よりも強かったとしても、エイク様に代わって“虎使い”に庇護してもらいたいとは微塵も思いません。
デーモンを扱う者と付きあうなんて恐ろし過ぎるからです。
これは一般人なら誰でもそう思うはずです。
デーモンを使って権力を握ったり、戦に勝ったりしても、そんな者にはほとんどの者は従わないのではないでしょうか?一般の民でも、貴族や騎士でも……」
「……」
エイクにはそれはもっともな意見のように思えた。
少し考え込んだエイクに代わってアルターが発言した。
「考慮すべき観点だと思います。
つまり、“虎使い”は、デーモンを使ったことを完全に隠しおおせると思っているか、一部のものに全ての罪を擦り付けて切り捨てる事を考えている可能性が考えられます。この場合は、“虎使い”は個人ではなく組織であり、しかも一枚岩ではない事も想定されますな。
また、“虎使い”と国の有力者は別々の存在であり、互いに利用しようとしているということもありえます。
権力者の側は上手く目的を達したならば、“虎使い”に全ての罪をなすりつけて切り捨てるつもりでいる。そして、“虎使い”の側も、何か別の思惑を持っていて、権力者を利用している。と、いう可能性です。
そして、もうひとつ、目的を達成すれば、もはや多くの者が従うかどうかなど気にする必要すらなくなる、という可能性も考えられます」
「つまり、ほとんどの者が歯向かって来ても、全て力でねじ伏せる事が出来るようになる、と?」
エイクがそう確認する。
「そうです。ありえない事ではありません。
例えば、“虎使い”がダグダロア信者だった場合、その究極の目的はダグダロアを降臨させることであるはずです。
万が一それが実現すれば、世界は全てダグダロアとその信者のものとなるでしょう」
「そうだな」
エイクはそう答えた。仮定が多く、余りにもはっきりしない話にうんざりといった様子だ。
アルターは更に話を次へと進めた。
「では、その“虎使い”の正体に関する考察と、調査の方針について述べさせていただきたいと思います」
「頼む」
エイクがそう告げると、アルターは説明を続ける。
「生前のガイゼイク様のお言葉から推察するに、“虎使い”はこの国において既にそれなりの力を持っているものと思われます。或いはそのような者とつながりがあるかです。
とすると、まず考えるべき事は、“虎使い”がルファス公爵派か、それとも反ルファス公爵派か、或いはそのいずれとも関係がないかです。
現状の我が国はルファス派・反ルファス派の対立が激しくなっておりますので、これを軸に考えるべきでしょう。
この中で、素直に考えるなら、最も怪しいといえるのはルファス派です。
何しろ実際にアークデーモンに姿を変えたフォルカス・ローリンゲンはルファス派に属していましたし、現在最も疑いが濃いフェルナン・ローリンゲンもまたルファス派の一員だからです」
ローリンゲン侯爵家は代々家同士のつながりでルファス公爵家と緊密であり、そのためルファス派に属していた。
侯爵家内部でフォルカスと対立していた現当主フェルナンだが、自身が当主となっても、その家同士を関係を覆すことはなく、今も彼はルファス派に属しているらしい。
「はっきり言えば、ルファス大臣こそが黒幕なのではないかと思えてしまいます。
ルファス大臣であれば軍の内部情報にも精通していますし、不自然なほどフォルカスを引き立てていた事も不審です。
そして、立場上ガイゼイク殿がルファス大臣の秘密を知る可能性もあったでしょう。何しろ、炎獅子隊は大臣から直接の特別命令を受けることも少なくありませんでしたから。
グロチウスがルファス大臣が黒幕ではないかと想像していたというのも理解できます。
ただ、ルファス大臣やその派閥が“虎使い”である。或いは“虎使い”と組んでいると仮定すると、大変不自然な点があります。
それは、フォルカスがあのような形でデーモンに変じたことで、ルファス大臣とその派閥は大きな打撃を被っているという事です」
そこでエイクが右手を軽く上げ、アルターが先を続けるのをとめた。そして自分の考えを告げる。
「そのことについてだが、フォルカスの変身は本来の計画とは違うもので、やむを得ず行われたことだった可能性がある」
「そうお考えになる理由を伺ってもよろしいですかな?」
アルターが尋ねた。
「予期せぬ状況の変化で、フォルカスのデーモンとの融合を保っていられなくなったかもしれないからだ。
変化というのは、俺がフォルカスから自分のオドを取り戻したことだ。
デーモン融合の魔術はオドとの関係が深い。
ところが、俺が呪いを破った事で俺のオドはいきなりフォルカスから失われた。
そんなことがあれば、術が維持できなくなってもおかしくはない」
エイクは仮定のこととしてそう告げたが、これは事実だろうとほぼ確信していた。
その根拠は、デーモンと化したフォルカスを倒した時に、その亡骸に自分のオドが僅かに残っていたと感じていたからだ。
当時はその意味が分からなかったが、今にして思えばあのオドは、フォルカスとデーモンを融合させている術式と余りにも密接に絡み合いすぎていた為に、フォルカスの体に残っていたのではないかと思われた。それこそ、そのオドが失われれば術が解けてしまうほどに密接にだ。
だが、エイクを蝕んでいた呪いが破られた以上、そのオドすらいつエイクの下に戻ってきてもおかしくなかった。つまり、いつデーモン融合の術が解けてもおかしくなかったのだ。
「フォルカスにデーモン融合の術をかけた目的は他にあったが、術を長くは維持できなくなってしまったので、やむを得ずあの場でデーモンに変じさせた、と」
アルターがなにやら考えながらそう告げる。
「……とすると、一つ考慮すべき事があります。フォルカスが変身した時、その隣にデュナス伯爵がいたことです。
外務副大臣のデュナス伯爵は、反ルファス派の急先鋒といえる方。ルファス派が始末したいと思ってもおかしくはありません。
いつまでも術を維持できなくなっていた時に、偶々フォルカスとデュナス伯爵が同室する機会が生じたので、せめて敵対派閥の1人なりとも殺そうと考え、その場で変化させた。そう考えれば辻褄はあいますな」
「そうだな。だがそれも絶対とはいえない」
エイクがアルターにそう返した。
「おっしゃるとおりです。辻褄が合うからといってそれが真実であるとは限りません。
そして、その場にデュナス伯爵がいたということに、別の意味を見出す事も可能です。即ち、ジュナス伯爵が術を発動していた。或いは、発動するタイミングを計っていた、という可能性です。
あの裁判のおり、デュナス伯爵は是非にと望んで自ら副裁判官になったとの事。そして結果として危なげなくその場から逃れています。このことからはデュナス伯爵の側が仕掛けたと見ることもできます。
魔術を発動させるには、特にタイミングを合わせて発動させるには、対象の近くに居る必要がありますからな。その目的で近づいたという可能性はあるわけです」
「結局それも、どちらとも断言は出来ないという事だな」
「残念ながらその通りです」
「それから、あの場にはもう1人ユリアヌス大司教という重要人物がいたことも考えるべきだと思う。
フォルカスはともかく、その直前のガーゴイルの召喚は明らかに大司教を狙っていた」
「しかし、エイク様。あの場に大司教が現れることは当日のその瞬間まで、エイク様と大司教本人、そして大司教が信頼する側近しか知らない秘密だったはず。
大司教が現れることを前提に策が練られていた可能性は低いのでは?大司教を狙ったのはとっさの行為だったのではないでしょうか?」
「いや、その情報を知っている者はもう1人いた」
「……なるほど、フェルナン・ローリンゲン」
「そうだ」
当時フェルナン・ローリンゲンはユリアヌス大司教と協力してフォルカスを罪に問おうとしていた。当然ながら、大司教が裁判の場に乱入する計画も承知していた。
「要するにいろいろな可能性が考えられ、断言できる事はほとんどないが、どう考えたとしても、最も優先される調査対象はフェルナン・ローリンゲン侯爵ということだ」
エイクがそうまとめた。
「ですが、逆に言えば、そのように光の担い手達が力をあわせたならば、十分に預言者にも対抗できるはずです。
なぜなら、それでも対抗できないほどの力を預言者が手にしていたならば、既に西方全域を支配下に入れているはずだからです。
ですので、預言者への対応としては、誰か国の上層部と話を通して、国の枠を超えた連合を組めるように働きかけるべきでしょう。そして、それが出来るだけの証拠を集めることですな。
しかし、そのように考えた場合も、やはり“虎使い”の正体を探る事が優先されます。
預言者に関する相談を持ちかけた相手が、“虎使い”やその配下だったなどということになっては、笑い話にもなりませんからな。
エイク様の本来の目的が“虎使い”を倒す事であることを考えても、まずは“虎使い”の正体を探る。それが最優先です」
アルターはそこで一旦言葉を切った。
「あ、あの……、よろしいでしょうか」
ロアンが気弱そうな声をあげ発言を求めた。
「意見があるなら言ってくれ」
エイクにそう促され、ロアンが話し始める。
「い、意見というか疑問なのですが、その“虎使い”という者の目的は何なんでしょうか?」
「……」
エイクは少し口ごもった。今まで敵の正体についてばかり考えていて、敵の目的については詳しく考察を進めてはおらず、ぼんやりと考えるだけだったからだ。
エイクはとりあえず、そのぼんやりとした考えを口にした。
「権力を握る為だろう?もし、既に権力を握っているルファス公爵が“虎使い”だった場合は、敵国との戦いを有利にするのが目的なんじゃあないか?」
「もし、そうだとして、その後はどうするんでしょう?
例えば私は、“虎使い”がエイク様よりも強かったとしても、エイク様に代わって“虎使い”に庇護してもらいたいとは微塵も思いません。
デーモンを扱う者と付きあうなんて恐ろし過ぎるからです。
これは一般人なら誰でもそう思うはずです。
デーモンを使って権力を握ったり、戦に勝ったりしても、そんな者にはほとんどの者は従わないのではないでしょうか?一般の民でも、貴族や騎士でも……」
「……」
エイクにはそれはもっともな意見のように思えた。
少し考え込んだエイクに代わってアルターが発言した。
「考慮すべき観点だと思います。
つまり、“虎使い”は、デーモンを使ったことを完全に隠しおおせると思っているか、一部のものに全ての罪を擦り付けて切り捨てる事を考えている可能性が考えられます。この場合は、“虎使い”は個人ではなく組織であり、しかも一枚岩ではない事も想定されますな。
また、“虎使い”と国の有力者は別々の存在であり、互いに利用しようとしているということもありえます。
権力者の側は上手く目的を達したならば、“虎使い”に全ての罪をなすりつけて切り捨てるつもりでいる。そして、“虎使い”の側も、何か別の思惑を持っていて、権力者を利用している。と、いう可能性です。
そして、もうひとつ、目的を達成すれば、もはや多くの者が従うかどうかなど気にする必要すらなくなる、という可能性も考えられます」
「つまり、ほとんどの者が歯向かって来ても、全て力でねじ伏せる事が出来るようになる、と?」
エイクがそう確認する。
「そうです。ありえない事ではありません。
例えば、“虎使い”がダグダロア信者だった場合、その究極の目的はダグダロアを降臨させることであるはずです。
万が一それが実現すれば、世界は全てダグダロアとその信者のものとなるでしょう」
「そうだな」
エイクはそう答えた。仮定が多く、余りにもはっきりしない話にうんざりといった様子だ。
アルターは更に話を次へと進めた。
「では、その“虎使い”の正体に関する考察と、調査の方針について述べさせていただきたいと思います」
「頼む」
エイクがそう告げると、アルターは説明を続ける。
「生前のガイゼイク様のお言葉から推察するに、“虎使い”はこの国において既にそれなりの力を持っているものと思われます。或いはそのような者とつながりがあるかです。
とすると、まず考えるべき事は、“虎使い”がルファス公爵派か、それとも反ルファス公爵派か、或いはそのいずれとも関係がないかです。
現状の我が国はルファス派・反ルファス派の対立が激しくなっておりますので、これを軸に考えるべきでしょう。
この中で、素直に考えるなら、最も怪しいといえるのはルファス派です。
何しろ実際にアークデーモンに姿を変えたフォルカス・ローリンゲンはルファス派に属していましたし、現在最も疑いが濃いフェルナン・ローリンゲンもまたルファス派の一員だからです」
ローリンゲン侯爵家は代々家同士のつながりでルファス公爵家と緊密であり、そのためルファス派に属していた。
侯爵家内部でフォルカスと対立していた現当主フェルナンだが、自身が当主となっても、その家同士を関係を覆すことはなく、今も彼はルファス派に属しているらしい。
「はっきり言えば、ルファス大臣こそが黒幕なのではないかと思えてしまいます。
ルファス大臣であれば軍の内部情報にも精通していますし、不自然なほどフォルカスを引き立てていた事も不審です。
そして、立場上ガイゼイク殿がルファス大臣の秘密を知る可能性もあったでしょう。何しろ、炎獅子隊は大臣から直接の特別命令を受けることも少なくありませんでしたから。
グロチウスがルファス大臣が黒幕ではないかと想像していたというのも理解できます。
ただ、ルファス大臣やその派閥が“虎使い”である。或いは“虎使い”と組んでいると仮定すると、大変不自然な点があります。
それは、フォルカスがあのような形でデーモンに変じたことで、ルファス大臣とその派閥は大きな打撃を被っているという事です」
そこでエイクが右手を軽く上げ、アルターが先を続けるのをとめた。そして自分の考えを告げる。
「そのことについてだが、フォルカスの変身は本来の計画とは違うもので、やむを得ず行われたことだった可能性がある」
「そうお考えになる理由を伺ってもよろしいですかな?」
アルターが尋ねた。
「予期せぬ状況の変化で、フォルカスのデーモンとの融合を保っていられなくなったかもしれないからだ。
変化というのは、俺がフォルカスから自分のオドを取り戻したことだ。
デーモン融合の魔術はオドとの関係が深い。
ところが、俺が呪いを破った事で俺のオドはいきなりフォルカスから失われた。
そんなことがあれば、術が維持できなくなってもおかしくはない」
エイクは仮定のこととしてそう告げたが、これは事実だろうとほぼ確信していた。
その根拠は、デーモンと化したフォルカスを倒した時に、その亡骸に自分のオドが僅かに残っていたと感じていたからだ。
当時はその意味が分からなかったが、今にして思えばあのオドは、フォルカスとデーモンを融合させている術式と余りにも密接に絡み合いすぎていた為に、フォルカスの体に残っていたのではないかと思われた。それこそ、そのオドが失われれば術が解けてしまうほどに密接にだ。
だが、エイクを蝕んでいた呪いが破られた以上、そのオドすらいつエイクの下に戻ってきてもおかしくなかった。つまり、いつデーモン融合の術が解けてもおかしくなかったのだ。
「フォルカスにデーモン融合の術をかけた目的は他にあったが、術を長くは維持できなくなってしまったので、やむを得ずあの場でデーモンに変じさせた、と」
アルターがなにやら考えながらそう告げる。
「……とすると、一つ考慮すべき事があります。フォルカスが変身した時、その隣にデュナス伯爵がいたことです。
外務副大臣のデュナス伯爵は、反ルファス派の急先鋒といえる方。ルファス派が始末したいと思ってもおかしくはありません。
いつまでも術を維持できなくなっていた時に、偶々フォルカスとデュナス伯爵が同室する機会が生じたので、せめて敵対派閥の1人なりとも殺そうと考え、その場で変化させた。そう考えれば辻褄はあいますな」
「そうだな。だがそれも絶対とはいえない」
エイクがアルターにそう返した。
「おっしゃるとおりです。辻褄が合うからといってそれが真実であるとは限りません。
そして、その場にデュナス伯爵がいたということに、別の意味を見出す事も可能です。即ち、ジュナス伯爵が術を発動していた。或いは、発動するタイミングを計っていた、という可能性です。
あの裁判のおり、デュナス伯爵は是非にと望んで自ら副裁判官になったとの事。そして結果として危なげなくその場から逃れています。このことからはデュナス伯爵の側が仕掛けたと見ることもできます。
魔術を発動させるには、特にタイミングを合わせて発動させるには、対象の近くに居る必要がありますからな。その目的で近づいたという可能性はあるわけです」
「結局それも、どちらとも断言は出来ないという事だな」
「残念ながらその通りです」
「それから、あの場にはもう1人ユリアヌス大司教という重要人物がいたことも考えるべきだと思う。
フォルカスはともかく、その直前のガーゴイルの召喚は明らかに大司教を狙っていた」
「しかし、エイク様。あの場に大司教が現れることは当日のその瞬間まで、エイク様と大司教本人、そして大司教が信頼する側近しか知らない秘密だったはず。
大司教が現れることを前提に策が練られていた可能性は低いのでは?大司教を狙ったのはとっさの行為だったのではないでしょうか?」
「いや、その情報を知っている者はもう1人いた」
「……なるほど、フェルナン・ローリンゲン」
「そうだ」
当時フェルナン・ローリンゲンはユリアヌス大司教と協力してフォルカスを罪に問おうとしていた。当然ながら、大司教が裁判の場に乱入する計画も承知していた。
「要するにいろいろな可能性が考えられ、断言できる事はほとんどないが、どう考えたとしても、最も優先される調査対象はフェルナン・ローリンゲン侯爵ということだ」
エイクがそうまとめた。
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