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第2章
43.訓練の終了①
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「くれぐれもお気をつけください。エイク様」
指定された場所へ向かうエイクに、アルターはそう声をかけた。
昨夜届けられた書状にどう対処するか検討した結果、エイクはその場所に1人で向かう事にした。
諸々の状況を考えるとそれが罠である可能性は非常に高い。
翌日急に1人で来いと指定するなど、十分な準備をさせない為としか思えず、むしろ確実に罠だと言っても良いほどだ。
しかし、それでもエイクはその誘いに乗ることにした。
もちろん危険はある。
だが、絶対的な安全など求めていては何も動けなくなる。エイクは多少の危険は受け入れてでも動くべきだと判断した。
当然ながら、最大限の武装を整え、セレナに連絡をつけるなどして、出来る限りの準備は整えた上での事だ。
指定された場所は、南新市街のスラムの一角にある建物だった。
王都アイラナでも最も後に拡張された南新市街は、都市計画もしっかりとなされないままに拡大してしまい、市街を南北に貫く大通りの周辺以外は相当乱雑に建物が作られてしまっていた。
そこに、王都の衰退と、人口の減少が起こった結果、大通り周辺以外の状況は急激に悪化しその一部はスラム化してしまっている。
旧市街のように計画的に廃墟区域なども作られなかったので、相当数の空き家が無秩序に出来てしまっており、その多くは誰が所有しており誰に管理すべき責任があるのかも分からない状況になっていた。
南新市街こそが、現在の王都アイラナで最も治安が悪い場所となっているのだ。
指定された場所には1人の男が待っていた。
男はマルコと名乗り、自分は主人の使いであり本当の会見場所は他になる。そこへ案内する役を言い付かっていると述べた。
主人も国の最高権力者と敵対する以上は用心が必要であり、無礼は許して欲しいとマルコは説明した。
エイクは構わないと告げ、彼の案内に従って更に歩みを進めた。
マルコがエイクを連れて行った先は、スラムですらなく人がほとんど寄り付かなくなった、旧市街における廃墟区域のような場所だった。
そして、ある屋敷へとエイクを案内した。
それは大きな屋敷だったが、当然ながら大分寂れており人の住んでいる気配はない。
「廃屋を隠れ家として使っています」
マルコはそう説明した。
エイクが通されたのはかなり広い部屋だった。
エイクから見て右側の壁際近くに、テーブルとゆったりとしたソファーが2つ置かれ、中央から左側にかけては何も置かれておらず、広い空間になっている。
そして、エイクたちが入って来た扉の反対側にも扉があった。
主人と客が、歌や舞踊などの催しでも見ながら歓談する。そんな用途に使えそうな作りの部屋だった。
だが、やはり全体に寂れており黴の臭いも漂っている。
「主人が着くまでもう少し時間がかかります。こんなところですが、飲み物は良い物を用意しております。
直ぐに準備いたしますので、どうぞあちらにおかけになって喉を潤しつつお待ちください」
部屋の中央近くまで進んだところで、マルコはそう言ってソファーの方を指し示した。
そのマルコにエイクが答える。
「いや、あんな汚れたソファーは使えないな」
「え?汚れなど付いてはいないはずですが」
「ああ、汚れではないか。“バジリスク・ブラッド”だな。随分珍しい毒を用意したものだ」
「な、何の事でしょう?」
マルコと名乗る男は、誤魔化そうとしているようだがあからさまに動揺していた。
エイクは構わず続けた。
「本物のバジリスクの血と同じ様に、触れただけでその身を侵す猛毒。
その毒に触れれば数分で激痛と共に大きなダメージを継続して受けるようになり、よほど強い抵抗力を持たない限りそのまま死ぬ。
布などに浸み込ませて乾燥させれば、毒性はそのままで普通の布とほとんど見分けがつかなくなる。
ソファーに浸み込ませておけば、座った者を殺すか、最低でも激痛を与える事が出来るな。
ただ、この毒には僅かに臭いがある。黴の臭いで誤魔化す事ができると思ったのかも知れないが、俺の鼻は誤魔化せない。
毒を塗ったソファーに座らせようとした時点で、殺人未遂だぞ」
「……」
沈黙は肯定したのも同然だった。
エイクは予め毒に注意しており、大図書館で分かる限りの毒の特徴について確認していた。
レイダーが属していた盗賊ギルド“悦楽の園”は毒薬にも精通していたと聞いていたからだ。
エイクは毒を無効化する錬生術を使う事ができたが、錬生術を使うにはマナを消費する。
事前に毒に気が付けばマナを節約できるし、そもそもマナを使い果たしてしまえば無効化は出来ないくなる。
また、毒を無効化できるという情報も可能なら知られたくはない。
いずれにしても、事前に毒に気付いてそれを受けることを避けられれば、それにこしたことはない。
そう思って準備していた知識を活かすことが出来た。
エイクは正面の扉に目を向けると、その奥にも届くように声を大きくして更に続けた。
「大体、身を隠そうとするなら、金属鎧は止めるか、せめて身動き一つしないように気をつけるんだな」
エイクは、オドの感知を用いるまでもなく、正面の扉の奥から金属鎧を着た者が動く際の音がするのを聞き取っていた。
その声に応えるように扉が開かれ武装した者達が踏み込んできた。
人数は全部で10人。
それは、セレナから徒党を組んだと伝えられていた、エンリケ・デアーロ他炎獅子隊の元メンバー達だった。
入れ替わるように、マルコと名乗った男は逃げ出している。
踏み込んできた10人の内、6人の男達がすばやく動いてエイクの回りを取り囲み、残る4人はやや離れた位置でエイクに正対した。
その間にエイクもクレイモアを鞘から抜き放っている。
正面に立った4人の内の1人が首謀者と目されるエンリケ・デアーロ。
彼は己の存在を誇示するように目立つ意匠の板金鎧を身につけ、半開放型の兜を被ってその優男と呼べる素顔を晒し、コルセスカと呼ばれる槍を手にしていた。
その槍は2m半ほどの長さで、槍の穂の元の部分から左右に刃が伸びた形状をしており、馬上で使う事も出来る物だ。かなりの業物のように見えた。
エンリケの前には、彼を守るかのように板金鎧と大盾を装備し、ブロードソードを構えた男が立ち、エンリケの左には10人の中で唯一皮鎧を身に着けた男がロングソードを手に控えている。
そして右側に立つのはジュディア・ラフラナンだった。
彼女も、簡素な作りながら質のよさそうな板金鎧を身に纏い、ダイアデム型の兜を被って、その凛々しい素顔を露にしていた。
長い金髪はまとめられ、その手には両手剣ツヴァイハンダーが握られている。
エイクを囲む6人も、各々金属鎧を身につけ、武器を握り、その内2人は盾も手にしていた。
「あんたらか」
エンリケに向かってそう告げたエイクだったが、彼はこの事態を予想していた。
昨夜の内にセレナから、エンリケらがいよいよ戦う準備を始めたとの連絡を受けていたからだ。
時を同じくして、エイクを誘い出そうとする書状が届けられた事を考えれば、これがエンリケらがエイクを襲う企みなのは十中八九間違いない。その予想の下にエイクは行動していた。
しかしエイクは、予想通りと思いつつも、それでも失望してしまっている自分に気付いていた。
それは彼が、可能性は低いと思いつつも、やはり父の死に関する情報を期待してしまっていた事を証明していた。
エイクの失望などに気付く事もなくエンリケが語り始めた。
「しばらくぶりだな、もやし野郎。前の“特別訓練”以来か?」
エイクも答える。
「そうなるな。それで、随分物々しい格好だが、何か俺に用でも?」
「ああ、俺達はこの国を見限る。
どの道、国王が古の淫婦ネフェルトが如き雌狐に誑かされて、実権を手放してしまっているこんな国には、もう先はない。
既に出国の手はずも整っている。その前に景気づけに貴様を殺して行こうと思ってな」
「なるほど、それなら俺は全力で反撃させてもらおう。遠慮なしの殺し合いって事でいいんだな」
「そうとも。訓練はもう終わりだ。もやし野郎」
エンリケは堂々とそう述べた。
指定された場所へ向かうエイクに、アルターはそう声をかけた。
昨夜届けられた書状にどう対処するか検討した結果、エイクはその場所に1人で向かう事にした。
諸々の状況を考えるとそれが罠である可能性は非常に高い。
翌日急に1人で来いと指定するなど、十分な準備をさせない為としか思えず、むしろ確実に罠だと言っても良いほどだ。
しかし、それでもエイクはその誘いに乗ることにした。
もちろん危険はある。
だが、絶対的な安全など求めていては何も動けなくなる。エイクは多少の危険は受け入れてでも動くべきだと判断した。
当然ながら、最大限の武装を整え、セレナに連絡をつけるなどして、出来る限りの準備は整えた上での事だ。
指定された場所は、南新市街のスラムの一角にある建物だった。
王都アイラナでも最も後に拡張された南新市街は、都市計画もしっかりとなされないままに拡大してしまい、市街を南北に貫く大通りの周辺以外は相当乱雑に建物が作られてしまっていた。
そこに、王都の衰退と、人口の減少が起こった結果、大通り周辺以外の状況は急激に悪化しその一部はスラム化してしまっている。
旧市街のように計画的に廃墟区域なども作られなかったので、相当数の空き家が無秩序に出来てしまっており、その多くは誰が所有しており誰に管理すべき責任があるのかも分からない状況になっていた。
南新市街こそが、現在の王都アイラナで最も治安が悪い場所となっているのだ。
指定された場所には1人の男が待っていた。
男はマルコと名乗り、自分は主人の使いであり本当の会見場所は他になる。そこへ案内する役を言い付かっていると述べた。
主人も国の最高権力者と敵対する以上は用心が必要であり、無礼は許して欲しいとマルコは説明した。
エイクは構わないと告げ、彼の案内に従って更に歩みを進めた。
マルコがエイクを連れて行った先は、スラムですらなく人がほとんど寄り付かなくなった、旧市街における廃墟区域のような場所だった。
そして、ある屋敷へとエイクを案内した。
それは大きな屋敷だったが、当然ながら大分寂れており人の住んでいる気配はない。
「廃屋を隠れ家として使っています」
マルコはそう説明した。
エイクが通されたのはかなり広い部屋だった。
エイクから見て右側の壁際近くに、テーブルとゆったりとしたソファーが2つ置かれ、中央から左側にかけては何も置かれておらず、広い空間になっている。
そして、エイクたちが入って来た扉の反対側にも扉があった。
主人と客が、歌や舞踊などの催しでも見ながら歓談する。そんな用途に使えそうな作りの部屋だった。
だが、やはり全体に寂れており黴の臭いも漂っている。
「主人が着くまでもう少し時間がかかります。こんなところですが、飲み物は良い物を用意しております。
直ぐに準備いたしますので、どうぞあちらにおかけになって喉を潤しつつお待ちください」
部屋の中央近くまで進んだところで、マルコはそう言ってソファーの方を指し示した。
そのマルコにエイクが答える。
「いや、あんな汚れたソファーは使えないな」
「え?汚れなど付いてはいないはずですが」
「ああ、汚れではないか。“バジリスク・ブラッド”だな。随分珍しい毒を用意したものだ」
「な、何の事でしょう?」
マルコと名乗る男は、誤魔化そうとしているようだがあからさまに動揺していた。
エイクは構わず続けた。
「本物のバジリスクの血と同じ様に、触れただけでその身を侵す猛毒。
その毒に触れれば数分で激痛と共に大きなダメージを継続して受けるようになり、よほど強い抵抗力を持たない限りそのまま死ぬ。
布などに浸み込ませて乾燥させれば、毒性はそのままで普通の布とほとんど見分けがつかなくなる。
ソファーに浸み込ませておけば、座った者を殺すか、最低でも激痛を与える事が出来るな。
ただ、この毒には僅かに臭いがある。黴の臭いで誤魔化す事ができると思ったのかも知れないが、俺の鼻は誤魔化せない。
毒を塗ったソファーに座らせようとした時点で、殺人未遂だぞ」
「……」
沈黙は肯定したのも同然だった。
エイクは予め毒に注意しており、大図書館で分かる限りの毒の特徴について確認していた。
レイダーが属していた盗賊ギルド“悦楽の園”は毒薬にも精通していたと聞いていたからだ。
エイクは毒を無効化する錬生術を使う事ができたが、錬生術を使うにはマナを消費する。
事前に毒に気が付けばマナを節約できるし、そもそもマナを使い果たしてしまえば無効化は出来ないくなる。
また、毒を無効化できるという情報も可能なら知られたくはない。
いずれにしても、事前に毒に気付いてそれを受けることを避けられれば、それにこしたことはない。
そう思って準備していた知識を活かすことが出来た。
エイクは正面の扉に目を向けると、その奥にも届くように声を大きくして更に続けた。
「大体、身を隠そうとするなら、金属鎧は止めるか、せめて身動き一つしないように気をつけるんだな」
エイクは、オドの感知を用いるまでもなく、正面の扉の奥から金属鎧を着た者が動く際の音がするのを聞き取っていた。
その声に応えるように扉が開かれ武装した者達が踏み込んできた。
人数は全部で10人。
それは、セレナから徒党を組んだと伝えられていた、エンリケ・デアーロ他炎獅子隊の元メンバー達だった。
入れ替わるように、マルコと名乗った男は逃げ出している。
踏み込んできた10人の内、6人の男達がすばやく動いてエイクの回りを取り囲み、残る4人はやや離れた位置でエイクに正対した。
その間にエイクもクレイモアを鞘から抜き放っている。
正面に立った4人の内の1人が首謀者と目されるエンリケ・デアーロ。
彼は己の存在を誇示するように目立つ意匠の板金鎧を身につけ、半開放型の兜を被ってその優男と呼べる素顔を晒し、コルセスカと呼ばれる槍を手にしていた。
その槍は2m半ほどの長さで、槍の穂の元の部分から左右に刃が伸びた形状をしており、馬上で使う事も出来る物だ。かなりの業物のように見えた。
エンリケの前には、彼を守るかのように板金鎧と大盾を装備し、ブロードソードを構えた男が立ち、エンリケの左には10人の中で唯一皮鎧を身に着けた男がロングソードを手に控えている。
そして右側に立つのはジュディア・ラフラナンだった。
彼女も、簡素な作りながら質のよさそうな板金鎧を身に纏い、ダイアデム型の兜を被って、その凛々しい素顔を露にしていた。
長い金髪はまとめられ、その手には両手剣ツヴァイハンダーが握られている。
エイクを囲む6人も、各々金属鎧を身につけ、武器を握り、その内2人は盾も手にしていた。
「あんたらか」
エンリケに向かってそう告げたエイクだったが、彼はこの事態を予想していた。
昨夜の内にセレナから、エンリケらがいよいよ戦う準備を始めたとの連絡を受けていたからだ。
時を同じくして、エイクを誘い出そうとする書状が届けられた事を考えれば、これがエンリケらがエイクを襲う企みなのは十中八九間違いない。その予想の下にエイクは行動していた。
しかしエイクは、予想通りと思いつつも、それでも失望してしまっている自分に気付いていた。
それは彼が、可能性は低いと思いつつも、やはり父の死に関する情報を期待してしまっていた事を証明していた。
エイクの失望などに気付く事もなくエンリケが語り始めた。
「しばらくぶりだな、もやし野郎。前の“特別訓練”以来か?」
エイクも答える。
「そうなるな。それで、随分物々しい格好だが、何か俺に用でも?」
「ああ、俺達はこの国を見限る。
どの道、国王が古の淫婦ネフェルトが如き雌狐に誑かされて、実権を手放してしまっているこんな国には、もう先はない。
既に出国の手はずも整っている。その前に景気づけに貴様を殺して行こうと思ってな」
「なるほど、それなら俺は全力で反撃させてもらおう。遠慮なしの殺し合いって事でいいんだな」
「そうとも。訓練はもう終わりだ。もやし野郎」
エンリケは堂々とそう述べた。
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