異世界陸軍活動記

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仕事の時間

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「軍を辞めて絵本作家になるからさ、退役の手続き宜しくね」

「へ‥‥‥‥?」

 俺の言った言葉にあっけに取られているタクティアに、更に話を続ける

「コトンからこれさえ書いとけば、後はタクティアが処理してくれるって言うからさ、この退役届を用意しておいたんだ。はいこれ」

 タクティアの机の上に一枚の書類を提出する

「それと軍から支給された物なんだけど、軍服やらその他色々紛失しちゃってさ━━」
 
 廊下に置いてあった荷台をガラガラと部屋に入れ

「コレが軍に返品するやつね、防具と槍が一本しかないんだけど、これ返品しといてよ」

 荷台をタクティアの机の前に置く

「それと今度コトンと結婚する事になったから、お前と親戚関係になるのは嫌だけど我慢するよ。式には出れたら出てね、お前も軍の仕事で忙しいと思うけど。可愛い姪の結婚式なんだから何とか都合付けてよ、じゃあそういうことで」

 そのまま部屋を出てドアを閉めようとした時

「ちょっと待ってぇぇぇぇぇ!」

 タクティアが物凄い勢いで机を飛び越え、ドアを閉じようとしていた俺の腕をむんずと掴んだ

「えっ? ちょちょっと放して、これからお義父さんとお義母さんに挨拶に行かなきゃいけないんだ。俺も忙しいし、お前も忙しいだろうから今日は帰るよ、邪魔したな」

 無理にでも部屋を出ようとするが、俺の腕を掴んだタクティアはびくともしない。『重力』魔法で足元を固定しているのだろう。
 魔法の使い方が上手くなっているなコイツ

「何で帰ろうとするんですか! こっちの話がまだ終わってない━━コトンと結婚するってホントですか!」

「俺の話はもう終わってるんだよ! コトンと結婚するのは本当だから続報を待て!」

 帰ると言っているのに放さないタクティア、何てしつこい男なのだろうか?。
 自分の足元を『重力』で固定して動かないが、俺を掴んでいるのは奴の細い腕。貧弱な腕では鍛え抜かれた俺の力をとどめる事が出来る訳もなく、無理やりその腕を振りほどいた

「じゃあな! 後は頼むぞ!」

 その場から逃げ出そうと走り出したが、突如体に締め付けられるような感覚を味わい

「痛っ!!」

 そのまま床に倒れ込んだ

「えっ!? ちょっと何!?」

 俺の体には植物の蔦がグルグルと絡まっており、身動きの取れない状態になっていた。どうやら『成長・促進』魔法で植物を成長させ、それを俺の体に巻き付けたようだ

「逃がしませんよ! 私の話はまだ終わって無いんですから!」

「あっ! こら、放せ。解放しろ!」

 そのまま俺はズルズルと部屋に引きずられていった



 ・・・・

 ・・



 タクティアから呼び出しが来たという事は、軍から俺に対し何かしらの要請があるという事だ。だからその前に逃げようとしたわけだ。
 退役するのを忘れていた俺が迂闊だったのだが、なんとか勢いで辞められないかと言葉を捲し立て無理やり推し通す計画だったのに‥‥

「ねぇ、逃げないからさこの蔦外してくれない?」

「話が終わったら外します」

 ドアの前に立ちふさがるように立っているタクティア、一方俺はグルグル巻きにされたまま椅子に座らされている

「おしっこ行きたいんだけど」

「我慢してください」

 逃げる事を警戒しているからか、トイレにも行かせてくれない。
 本当に尿意があったらどうする気でいるのだろうか? 漏らせって言うのだろうか?。
 逃げる事も出来ず、ただ縛られているしかなかった

「さて‥‥私からですが━━」

「あー! あー! 聞きたくない!」

「いや、聞いてください」

「お前の話よりもさ! その前に俺とコトンの事を祝ってくれないの!? 普通親戚におめでたい事があったらさ、まず最初におめでとうを言うのが常識だろ!」

「えっ! 本当に結婚するんですか?」

「ホントだってば! ほら! おめでとうは!? さあ! はよ!」

「そうですか‥‥良かったですねコトン‥‥」
 姪の幸せに少しウルッとしたタクティアは
「おめでとうございますハヤト中尉、どうかコトンを幸せにしてあげて下さい」

「まかせろ、必ず幸せにする。以前一度だけ会った事があるんだけど、これからコトンの両親に正式に挨拶に行かなければならないからな、今日はこれで失礼するよ」

「それは駄目です」

 失礼出来なかった

「それで絵本作家とはなんですか?」

「軍を辞めたら仕事が無いだろ? だから絵本作家になるんだよ。もうデビューも決まっている」

「ん~~‥‥どこからどうなったら絵本作家に繋がるのか分かりませんが、軍は影響なかったら副業も認めてますからそれはいいでしょう。コトンの話はもう少し聞きたいですが、先に私の話から━━」

「聞きたくない! 俺はもう軍とは関係ないから!」

「関係あります、今だに軍に所属していますから」

「退役届出したじゃない! もう軍人じゃないから」

「退役届の紙切れ一枚出したからってすぐに辞められるわけじゃ無いんですよ? それ位常識でしょう。 他にも色々な手続きとかありますからね」

「コトンはそれを出すだけで辞められたって言ってたぞ!」

「それは私が全部処理をしてあげましたからね」

「じゃあ俺のもそうしてよ!」

「駄目です」

 どうしても駄目だそうだ

「‥‥わかったよ、ちゃんと話を聞くし逃げないからこの蔦解いてよ。食い込んで結構痛いんだよね」

 タクティアも俺が逃げないと感じたのか、『成長・促進』魔法を蔦に発動する。
 すると蔦はそのまま枯れていった

「もう‥‥跡が残っちゃったよ」

 手に付いた蔦の後をゴシゴシとこすってみるが、赤くなった後はもちろん消えなかった。そのまま残っている蔦を払い、改めて椅子に座る

「最初から話を聞いてくれれば良かったのに」
 
 タクティアも俺の対面の椅子に腰を下ろすと用件について話し出した。どうせそろそろ復帰して働けと言うのだろう、それが嫌だから最初から捲し立てて相手に話すタイミングを許さず、そのままドロンしようとしたのだが失敗に終わってしまった

「まずハヤト中尉を呼んだ理由なのですが、近々大規模作戦の戦闘が行われます」

「うん、まあそうだと思ってたよ」

「ロメの完全奪還もなり、残すはブレドリアの完全制圧とその後ろにある移転門の奪取。それさえ遂行出来ればハルツールは守られたも同然です━━」

 なんでもブレドリア完全奪還の為に正面からマシェルモビアとぶつかるらしい、その為の準備もされているし、マシェルモビア側もそれを察知してか同じく部隊を集結させていると‥‥。
 でも待って、正面から当たるの?

「策も無く?」

「特に策はありません」

 だそうだ

「マシェルモビア軍はブレドリアでの『赤い柱』、トンプソンでの海軍による艦砲射撃により甚大な被害を受けています。
 5年前に我がハルツール軍が受けた犠牲と同等、もしくはそれ以上の被害が出ている事でしょう。それを裏付けるようにハルツール側の緩衝地帯を迂回し大陸中央から周り込む敵兵は殆どありません、ごくまれに斥候は放たれているという事ですが、そこまで心配する必要は無いでしょう。
 兵力は確実に我が軍が上、今こそ領土の完全奪還の時なのです」

 ふーん、なるほどね
「でー? 俺に先頭に立って戦えって事か?」

「いえ」
 タクティアは横に首を振る

「ん?」

「今回中尉が戦闘行為を行う事はありません」

「そうか‥‥なら俺はこれで帰るから」
 椅子から立ち上がり━━

「まだ終わってませんから!」
 必死なタクティアに止められた

「どうして? 働かなくてもいいんでしょ?」

「戦闘行為は無いと言っているだけです、ちゃんと役目はありますから」

 役目とか要らないんですが?

 手に先ほどの蔦の種を準備したのか、ちょっとだけ成長した蔦が握られていた。逃げたら捕まえる気満々である

「コホン、実はですね今回なんですが護衛についていただきたいんです」

「護衛? いやだよメンドクサイ」

 んん゛っ! と一度咳払いされ
「実はですね、あの! あの! リテア・ネジェン主席の護衛について欲しいのです」
 タクティアはにこりとほほ笑み

「リテア様の?」

「そうですそうです、今回はそれだけなんです」
 うんうんと頷いた

「じゃあ何かい、サーナタルエでリテア様の側に居ればいいって事か?」

「いいえ、それがですね━━」

 タクティアの説明によると、何でもハルツールとマシェルモビアの決戦の同時刻の同じ場所にリテア様とゴルジア首相が行くことになったらしい。
 行くことになった経緯を説明され、軍からは護衛を出すことが出来ない事も聞き。それで俺にその護衛を務めて欲しいと‥‥

「━━という訳でして、戦闘行為は無いと思っても大丈夫です」

 安全な所に下がっているので戦闘は無いと言っているが、負けに負けたらその場所まで敵が来るだろうに。
 それよりも‥‥

「なに‥‥? この国って大将が戦場まで赴くのが伝統なの?」

「そんな事はありません」
 そう否定されたが‥‥

 よくよく考えると前任者のイディ主席も緩衝地帯に出向いていたし、地位の高い人が危険な場所に行きすぎではないかと思う。
 それにしても何でまたゴルジア首相は行くとか‥‥言っている事は分かるけど、邪魔以外の何物でもないだろうに

「受けて貰えますよね」

 タクティアからは俺が絶対引き受けるだろうという確信が伝わって来た。リテアの名を出せば俺がホイホイつられるだろうと‥‥でもね

「すまないけど他を当たってくれ」

「‥‥え?」

「もう一度言うけど他を当たってくれ、俺には荷が重すぎる」

「えっ!? ちょっと、ちょっとまって下さい、リテア主席ですよ! あの主席ですよ!?」
 
 俺の言った事に信じられないと言った感じの軍師殿、名前を連呼して説得? 説得では無いな、とにかくそう言われるとは思って無かったと言った感じか

「悪いね」

「ど、どどどどどうしてですか!?」

「お前には言って無かったけど俺さ、全部の魔法が使えなくなったんだよ」

「はい? 何ですって?」

「『火』魔法が使えなくなった事は言ったと思うけど、ブレドリア奪還後に属性魔法を、ロメ奪還後にその他全ての魔法が使えなくなった」

「えっ‥冗談‥」

「冗談ではない、現に軍に返すための防具と武器を『収納』からじゃなくて荷台に積んで持って来ただろ?。
 それと通常なら召喚獣のラグナが既にお茶を用意しているはず、それにお前の出した植物の蔦‥‥それも外すことが出来なかった。
 今の俺に残されているのは『財布』の魔法だけ、何にも出来ないただの人になったんだよ」

「ま、まさかそんな事は━━」

「いや、あるんだよ。俺が戦地から作戦ほっぽり出して帰ってきたのも、魔法が使えなくなってしまったから。
 俺が倒れて医療施設に運ばれたのも『防病の契約』が切れてしまったから、だから魚の毒で倒れて、その後病気に掛かったのが理由。
 『生命の契約』は‥‥これだけは時間が経たないと分からないな、多分切れてると思うけど。
 という訳で今の俺には戦う術がない、だからリテア様の護衛は不可能、分かった?」

「‥‥‥」

 タクティアは口を開けたままピクリとも動かなくなった

 かと思いきや突然動き出す

「まって、待って待って、待ってください!」

 さっきから動いてないが?

「えーー待って、待ってくださいよ」

 待ってますよ

 頭の中で色々思案しているのか、口に手を当て何やらブツブツ言っている。その間俺は何も言わずただタクティアの言葉を待っていた

 そして‥‥

「‥‥グラースオルグの力は問題ないのですか?」

 魔法が駄目ならグースの力は出せるのだろうかと聞いてくる。
 だが━━

「確かめようがない、俺が自由に力を発揮できないのはお前も知っているだろ? だから確認も出来ない」

「‥‥困ります、困りますよ」

「困るって言われてもねぇ」

 グワッと机を乗り越え、俺の胸倉をつかむように迫って来た
「困るんですよぉぉ! ハヤト中尉を護衛に付けるって言っちゃったんです! 今更魔法が使えなくなったとかほんと困るんです!」

「どうしようもないじゃない、無くなったものは」

「どうしようもないとか通用しませんよ! 出て下さい! 護衛として戦場に出て戦って下さい!」

 ちょっと取り乱しすぎやしませんか? 痛いから揺すらないで

「ていうかお前さっき戦わなくてもいいとか言ってただろ、なんだよ戦えって。それに力の無い俺を戦場に出すのはどう考えてもおかしいだろ、俺はこの後絵本作家デビューしてコトンと幸せに暮らす予定なんだ。
 それとも何かい? お前は俺とコトンが一緒になるのが嫌で俺の事戦場で戦死させようとしてる?。 
 ああそう言う事、なら家に帰ったらコトンに『タクティアが結婚に反対してた』って言っとくよ」

 そういうとタクティアはパッと掴んでいた手を放し

「それだけはやめて下さい! 言って無いでしょそんな事」

 と急に懇願してきた

「べつにさあ、俺じゃなくてもいいじゃない、首相のとこでちゃんと護衛を用意するんでしょ? 俺も魔法が使えたら喜んで護衛をするよ、後方で戦わなくてもいいなら尚更なの。
 でもこればっかりは仕方ないじゃない、諦めてよ。そもそも何で俺なんだよ」

 そう、別に俺じゃなくてもいいんだ。ずっと後方にいてやばそうになったら後退するってのなら、軍の人間でなくても良いはずなのに

「それは‥‥ハヤト中尉の実力を買っているからですよ」

「そう思ってくれるのは嬉しいけど、今はその実力が無いの、無能力なの、だからどうしようもないの。
 だから諦めて引いてくれよ、首相が自分で護衛出すってんだからいいだろう、それとも何か不安でもあるのか?」

「そ、それは‥‥」

 暫く悩むそぶりをしていたタクティアは、自身の『収納』から数枚の紙を取り出した

「コレを見て下さい」

「なんだこれ?」
 そこには数字が書き込まれている書類だった
「これは?」

「おそらくクォーモリの部屋から出て来たであろう書類です」

「おそらく?」
 その書類を見ると、ゴルジア首相から軍への物資・金・物の動きが書かれていた。特に魔道具の類が多い、その中の一枚に

『首相を信用するな』の文字

「軍港都市コントルに駐車してあった、中尉のバギーのハンドルの裏に詰め込まれていた物です」

「うーん」
 タクティアが渡して来たこの書類と、首相が護衛を出すと言っているのに俺にも護衛に付けと言う理由。そして『信用するな』。これから導き出されるのは

「タクティアは首相を怪しんでるって事?」

 それに同意するように頷くタクティア

「はい‥‥確証はありません。しかし、私がその後首相について色々調べました所、偶然とは言えない出来事が起きているのです」

「例えば?」

「今回の件もいきなりでしたが、戦場に政府の人物が赴くなどまずありえません。他にも首相が初代花騎士を創設するのを提案し、その一月後には二名の死体を残し他の花騎士は行方不明。しかも位置的には緩衝地帯の東側、しかも一番領土に近い魔物などほとんど出ない場所で。
 その他にも本来無いはずの緩衝地帯に移転門の反応が出た際、ハヤト中尉がこちらの星に来た時です。その時前の主席イディ・アンドリナを調査に参加させるのを提案したのも首相です。
 イディ主席が『探知』の魔法が国で一番の使い手だからと言う理由でしたが、今考えるとまずありえない事です。
 国のトップを危険な地帯に送り込むなど‥‥そしてなぜか首相の提案は通ってしまいました。
 その結果はハヤト中尉の知っての通り有りえない場所にオーガが現れました。本来生息しない場所にですよ」

「うーん、だから首相に何かしらの疑いがあると?」

「杞憂ならそれでいいのですが、私はそう考えています」

 そうは言われても
「だからと言って今の俺に、何かあった時どうこうできる実力は無いぞ?」

「それは‥‥そうなんですが‥‥」
 少しだけ考えていたタクティアだが

「魔道具‥‥そうだ実戦的な魔道具を大量に持ち込みましょう、ほら! 私がハヤト中尉に作ってもらった装備のように! あれこれ色々くっ付けておけば対処できるはずです! 装備はこちらで用意しますので、それにもしもの時があった場合グラースオルグの力が出てくるかもしれないじゃないですか! 全部こっちで準備しますから、どうか主席の護衛に━━最後、最後でいいです! 軍に所属するのはこれが最後で構いませんから! どうか!」

 必死にお願いして来るタクティアに、うーんと悩んでしまう。実の所グラースオルグの力が現れる条件というのは今までの経験から何となくだが予想はついている。
 相手の方が数が多く感情的な何かが加わった場合にのみ、グラースオルグの姿になることが出来た。次もその力が出て来るかは分からない。
 魔法が奪われたと同じく、グラースオルグの力も奪われているかもしれないし‥‥だから、そのような危機的な状況にならなければ実際の所分からないと言うのが本音である。
 それと首相が怪しいとタクティアは言うが‥‥俺には判断がつかない。どうしてもそうは見えないのだが‥‥

 悩んだ結果、俺は首を縦に振る事にした。
 怪しいとは言うが、実際は違うかもしれないし、別に俺が前線に出る訳ではない。もし何も無かったのならそれでいいのだから

「分かったよタクティア、俺が護衛に付こう」

 そういうとタクティアはホッと胸を撫で下ろした




 ・・・・・

 ・・・

「では準備はこちらで全て整えて置きます、ハヤト中尉は作戦の号令があるまでゆっくりと休んでいて下さい。あとコトンに結婚おめでとうと、叔父さんが喜んでいたと伝えて下さい」

「はいはい伝えておくよ」

 結局軍は辞めることが出来ず、最後の仕事として余計な任務を請け負う事になってしまった。
 話が終わりタクティアの部屋を出て、家に帰ろうとした時━━

「あっ‥‥心臓」

「ん?」

「心臓は大丈夫なんですか?」

「心臓って?」

「ほら、ハヤト中尉はこの星に来るまで心臓が悪くて、普通に生活出来なかったって言ってましたよね?」

「そうだね、走る事も出来なかったし動くだけでしんどかったし」
 あの時は本当につらかったな‥‥

「今は大丈夫なんですか?」

「今?」

「『防病の契約』が切れたんですよね?」

「契約が‥‥切れて‥‥」
 心臓を手で抑え、その事を思い出してみるが、苦しむような事は無かった‥‥
「あれぇ? おかしいな痛くない。成長したら治る病気だったのかな?」

 自然と首を傾けてしまった
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