3 / 24
第3話 美人プロボウラー殺人事件
しおりを挟む
工口警部は殺人現場にいるというのに、鼻息が荒くなるを堪えられなかった。警部がいるのは、都内某所にあるボウリング場。
「ガイシャはプロボウラーの阿閉郁子。トリカブトによる中毒死です」
「…………」
警部は朝立巡査の報告も上の空だった。容疑者の一人、中出麗華のミニスカートの裾を食い入るように見ている。
「さっきから何見てんだよ、エロオヤジ!」
「やや、これは失敬。実は私、皆さんのファンでして」
「あら、嬉しい」
もう一人の容疑者、鬼頭茉莉奈のショートパンツから伸びる生足も中々艶めかしかった。
阿閉と中出と鬼頭の美女プロボウラー三人組が、仲良く同じレーンで練習している最中に事件は起きた。
阿閉が突然血を吐いて倒れたのだ。
🎳 🎳 🎳
「三人は練習中にじゃがりこサラダ味を食べていたそうです」
「ふむ。ではトリカブトは菓子の中に入れてあったのだな?」
「いえ、それが菓子の中からは毒物は検出されませんでした。ただ阿閉の右手親指、人差指、中指にトリカブトの毒が付着していました。犯人はどうやってガイシャの指に毒を付けたのでしょう?」
「あ、わかった!」
警部はそう叫ぶと、得意そうに笑った。
「犯人はボールの穴に毒を仕込んでいたんだ! プロボウラーなら当然マイボールを使うから、阿閉だけを狙って殺すことも出来る。我ながら名推理だ!」
工口警部は自身の推理に満足そうに何度も頷いていた。
「犯人、わかったんだけど」
肉倉エリカはそんな警部に蔑んだ視線を向けていた。
「エリカちゃん、推理の横取りは良くないなァ。今回はブランドバッグは買ってやらんぞ。がはは」
「警部の推理は大間違いだよ」
「へ?」
「普通、三穴のボウリング玉に入れる指は親指と中指と薬指じゃん。それなのに何で人差指に毒が付くわけ?」
「あ」
警部は恥じ入り、すっかり小さくなってしまった。
「毒は犯人を手マンしたときに付いたんだよ」
「手マン?」
「恐らく、阿閉はレズビアンの痴女で日常的に手マンを繰り返していたんだ。そこで犯人は膣の中に毒を仕込むことを思い付いた」
「馬鹿な!? それじゃあ犯人も粘膜から毒を取り込んで死んでしまうじゃないか!」
「犯人は女性用コンドームを装着していた。それなら自分はトリカブトの毒に侵されず、手マンした阿閉だけを殺すことが出来る。そして鬼頭はショートパンツを履いているので手マンは難しい。犯人はミニスカートの中出麗華」
こうして事件は一件落着。今回も難事件であった。ふぅ。
「ガイシャはプロボウラーの阿閉郁子。トリカブトによる中毒死です」
「…………」
警部は朝立巡査の報告も上の空だった。容疑者の一人、中出麗華のミニスカートの裾を食い入るように見ている。
「さっきから何見てんだよ、エロオヤジ!」
「やや、これは失敬。実は私、皆さんのファンでして」
「あら、嬉しい」
もう一人の容疑者、鬼頭茉莉奈のショートパンツから伸びる生足も中々艶めかしかった。
阿閉と中出と鬼頭の美女プロボウラー三人組が、仲良く同じレーンで練習している最中に事件は起きた。
阿閉が突然血を吐いて倒れたのだ。
🎳 🎳 🎳
「三人は練習中にじゃがりこサラダ味を食べていたそうです」
「ふむ。ではトリカブトは菓子の中に入れてあったのだな?」
「いえ、それが菓子の中からは毒物は検出されませんでした。ただ阿閉の右手親指、人差指、中指にトリカブトの毒が付着していました。犯人はどうやってガイシャの指に毒を付けたのでしょう?」
「あ、わかった!」
警部はそう叫ぶと、得意そうに笑った。
「犯人はボールの穴に毒を仕込んでいたんだ! プロボウラーなら当然マイボールを使うから、阿閉だけを狙って殺すことも出来る。我ながら名推理だ!」
工口警部は自身の推理に満足そうに何度も頷いていた。
「犯人、わかったんだけど」
肉倉エリカはそんな警部に蔑んだ視線を向けていた。
「エリカちゃん、推理の横取りは良くないなァ。今回はブランドバッグは買ってやらんぞ。がはは」
「警部の推理は大間違いだよ」
「へ?」
「普通、三穴のボウリング玉に入れる指は親指と中指と薬指じゃん。それなのに何で人差指に毒が付くわけ?」
「あ」
警部は恥じ入り、すっかり小さくなってしまった。
「毒は犯人を手マンしたときに付いたんだよ」
「手マン?」
「恐らく、阿閉はレズビアンの痴女で日常的に手マンを繰り返していたんだ。そこで犯人は膣の中に毒を仕込むことを思い付いた」
「馬鹿な!? それじゃあ犯人も粘膜から毒を取り込んで死んでしまうじゃないか!」
「犯人は女性用コンドームを装着していた。それなら自分はトリカブトの毒に侵されず、手マンした阿閉だけを殺すことが出来る。そして鬼頭はショートパンツを履いているので手マンは難しい。犯人はミニスカートの中出麗華」
こうして事件は一件落着。今回も難事件であった。ふぅ。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
警狼ゲーム
如月いさみ
ミステリー
東大路将はIT業界に憧れながらも警察官の道へ入ることになり、警察学校へいくことになった。しかし、現在の警察はある組織からの人間に密かに浸食されており、その歯止めとして警察学校でその組織からの人間を更迭するために人狼ゲームを通してその人物を炙り出す計画が持ち上がっており、その実行に巻き込まれる。
警察と組織からの狼とが繰り広げる人狼ゲーム。それに翻弄されながら東大路将は狼を見抜くが……。

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる