252 / 312
第5章
第249話
しおりを挟む
『スキル【解析者】のレベルが上がりました』
『【解析者】既得派生スキル群がステージ3に昇格しました』
『【解析者】のスキルレベル上昇に伴い、全既得スキルのレベルが現行解析度に応じ上昇しました』
……は?
いや、まぁ【解析者】のスキルレベルが上がったのは良い。
派生スキルのステージとやらが上がるのも分かる。
これで2回目だし、まぁ良いだろう。
解せないのは他のスキルのレベル上昇だ。
オレが混乱し、こうして呆けている間にも、ひっきりなしに頭の中で【解析者】の声が響き続けている。
残敵は、シッポが5本に増えたトムが張り切って倒しているから、後は任せても良いだろう。
カタリナは何かに驚いた様子で、まじまじと自分の手を見て目を丸くしているし、トリアもビクッと身体を震わせたきり動かなくなってしまった。
目を閉じ自らを抱き締めるような恰好だ。
まだスキルレベルの上昇を告げる【解析者】の声は鳴り止まない。
気のせいかもしれないが、どこか誇らしげにも聞こえる。
スキルの現行解析度とやらが、何を指しているか正確には分からないが……長く使っているスキルほど、レベルの上昇回数が多いようだ。
中でも【槍術】などは3回もレベルが上がっていた。
取得してから日の浅いスキルの大半は1回しか上がっていないが、使用頻度の非常に高かった【遠隔視】などは2回スキルレベルが上がったりしていることから、スキルに対してのオレの理解度がこの差の正体のようにも思える。
『主様、掃討完了しましたニャ!』
「あ、あぁ。ありがとう、トム」
『ウニャ! ニャんだか……途中から妙に敵が弱くなりませんでしたかニャ~?』
「……違うわよ、トム。貴方が強くなったの。ううん、貴方だけじゃないわね。私達全員。ヒデ、ねぇ何が起きたの?」
「えーと……【解析者】っていう例のスキルのレベルが上がったんだけどさ。その影響で他のスキルのレベルも上がってるんだ」
「……は?」
「え……何で?」
『ニャんですと?』
「いや、オレにも理由は分からないよ。でも、皆が強くなったのは多分【ロード】のレベルが上がったからじゃないかな? 一気に2回もレベルが上がったし……」
「ちょっと待って! スキルのレベルって、そんな簡単に上がるもんなの?」
「……上がってる、って言ったわよね? まだ上がり続けてるの?」
『ニャ! また我輩のシッポが増えているのですニャ~!』
「あ、やっと止まった。さすがに初めての経験だからなぁ。オレにも何が何やら……」
「ほんと貴方って人は……私の長年の研鑽を小馬鹿にしたような成長ぶりよね」
「全く望んでいなかったと言えば嘘になるけど、まさかこんなことになるなんてね。私の位階が何百年ぶりかに上がったわよ」
『つくづく主様に拾ってもらえて良かったのですニャ。ファイブテールなんて、伝説の中の存在だった筈ニャのに……』
◆
結局、この日の狩りは大成功としか言い様が無い結果に終わった。
さすがに何の準備も無しにフラっと入って、その日のうちに攻略出来るほど、青葉城址のダンジョンは浅くも生ぬるくも無いが、周辺のモンスターの掃討自体は終了した。
幸い危惧していた破格のイレギュラーモンスターの出現も無かったし、想定外のアクシデントに見舞われるようなことにもならなかったので、時間的にもかなり余裕をもって帰路につく。
唯一想定外だったのはオレ達が帰宅したのが、3パーティ中で最も遅かったことだ。
そして、オレの帰宅を待ち構えていたらしい兄が開口一番……
「ヒデ、お前また何やらかした?」
そんなことを問い掛けてきた。
「いやいやいや、別に何もやらかしてないって! 例の【解析者】のレベルが上がった結果だよ」
「……お前の【解析者】のレベルが上がったからって、何でオレのスキルまで変化するんだ?」
「スキルが変化?」
「あぁ、オレの【短転移】が【瞬転移】って名前に変わった。名前だけじゃない。やたら高性能化する始末だ。連続で跳べるようになったし距離も伸びた」
「使い勝手良くなったんなら、良いじゃないか。兄ちゃんのスキルが変化したのは心当たり無いんだけどさ……」
「無いんだけど……? なんだ?」
「いや、もしかしたら関係あるのかな? 【解析者】のスキルレベルが上がったことで、オレの持ってる他のスキルも上がったんだよね。だから【ロード】のスキルレベルが上がったからさ、皆が急に強くなったって話なら、それが理由になると思う」
「あぁ、それでか。カズだけじゃないんだ。オレや右京君も急に、な」
父が納得したような表情で頷く。
兄のスキルが変化した件については、オレにもハッキリとした理由は分からないが、恐らくは【ロード】スキルのレベルが上がったことが原因なのだろうとは思う。
スキルが上位互換のものに変容するなどという話は今まで聞いたことが無いから、あくまでも推測の域は出ないが……。
「ヒデちゃん、私達はね……そのおかげで命拾いしたの。ヒデちゃんがムチャしたんじゃないかって心配だったんだけど、そういうわけじゃ無さそうだね。帰ってきたら、お礼を言わなきゃって思ってたんだ。ありがとう」
「命拾い? あのあたりでそんな……って、イレギュラーか!」
「そうそう! 目の前で現れたんだよ。黒い渦がね。ウネウネ動いて合体していくの。渦が3つ合体して中からね……グランドドラゴンが出て来たんだよ。しかも変異種とかってヤツ」
「変異種? いや、その前に……イレギュラーの発生を目撃したのか?」
「うん、見たよ。マチルダが見つけてくれたの」
「まぁ、あんな化け物が出て来るなんて思わなかったけどね」
「……私も何回か死にかけましたからね」
「最初は地竜の弱点の筈の風の魔法が、全く通用しなかったわ。さすがに慌てたわよね」
マチルダも、沙奈良ちゃんも、エネアも頻りに頷きながら話し始めた。
相当に手強かったようだ。
「ヒデさんは私の命の恩人です。オーガに襲われた時もそうでしたけど、スタンピードのラストでマチルダさんに狙われた時も今回も。言葉だけじゃ足りないのは分かっていますが、それでも……ありがとうございます」
あぁ、そう言われてみれば……マチルダが自我をハッキリと取り戻す前にそんなことも有ったっけな。
「サナラ、あの時はゴメンね。私も吸血鬼に拐われた時に助けてもらったし、今回も危なかったけど……本当に救われたのは生き返ってすぐの頃かな。殺さないでくれて、皆に出会わせてくれて……ありがと」
マチルダ……そっか。
そういう風に思っててくれたんだな。
「いや、必死だっただけだから……恩に着せようとか、そんなんじゃ無いんだ。2人とも、そんな改まって礼なんか言わなくって良いよ」
「ま、受け取っときなさいよ。お礼の言葉ぐらいはさ。私も……ありがとう。おかげでね。生き返れちゃったみたいなんだ」
「…………は?」
カタリナ、今なんて言った?
「だから! 生き返っちゃったのよ、私。身体が人形のソレじゃなくなってるの! いつの間にか人形は『空間庫』に入ってるし、じゃあ何なのよこの身体って思ってさ……つねってみたら痛いのよ。…………ちゃんと痛いの」
あの気丈なカタリナが堪えきれずに泣いていた。
妻が、沙奈良ちゃんが、マチルダが、エネアが、トリアまでもが、カタリナに抱きついて祝福している。
感極まった女性陣のうち何人かは、そのまま一緒に泣き始めてしまう。
『主様は女泣かせなのですニャ~』
トム、それ本来の使い方じゃないからな!
『【解析者】既得派生スキル群がステージ3に昇格しました』
『【解析者】のスキルレベル上昇に伴い、全既得スキルのレベルが現行解析度に応じ上昇しました』
……は?
いや、まぁ【解析者】のスキルレベルが上がったのは良い。
派生スキルのステージとやらが上がるのも分かる。
これで2回目だし、まぁ良いだろう。
解せないのは他のスキルのレベル上昇だ。
オレが混乱し、こうして呆けている間にも、ひっきりなしに頭の中で【解析者】の声が響き続けている。
残敵は、シッポが5本に増えたトムが張り切って倒しているから、後は任せても良いだろう。
カタリナは何かに驚いた様子で、まじまじと自分の手を見て目を丸くしているし、トリアもビクッと身体を震わせたきり動かなくなってしまった。
目を閉じ自らを抱き締めるような恰好だ。
まだスキルレベルの上昇を告げる【解析者】の声は鳴り止まない。
気のせいかもしれないが、どこか誇らしげにも聞こえる。
スキルの現行解析度とやらが、何を指しているか正確には分からないが……長く使っているスキルほど、レベルの上昇回数が多いようだ。
中でも【槍術】などは3回もレベルが上がっていた。
取得してから日の浅いスキルの大半は1回しか上がっていないが、使用頻度の非常に高かった【遠隔視】などは2回スキルレベルが上がったりしていることから、スキルに対してのオレの理解度がこの差の正体のようにも思える。
『主様、掃討完了しましたニャ!』
「あ、あぁ。ありがとう、トム」
『ウニャ! ニャんだか……途中から妙に敵が弱くなりませんでしたかニャ~?』
「……違うわよ、トム。貴方が強くなったの。ううん、貴方だけじゃないわね。私達全員。ヒデ、ねぇ何が起きたの?」
「えーと……【解析者】っていう例のスキルのレベルが上がったんだけどさ。その影響で他のスキルのレベルも上がってるんだ」
「……は?」
「え……何で?」
『ニャんですと?』
「いや、オレにも理由は分からないよ。でも、皆が強くなったのは多分【ロード】のレベルが上がったからじゃないかな? 一気に2回もレベルが上がったし……」
「ちょっと待って! スキルのレベルって、そんな簡単に上がるもんなの?」
「……上がってる、って言ったわよね? まだ上がり続けてるの?」
『ニャ! また我輩のシッポが増えているのですニャ~!』
「あ、やっと止まった。さすがに初めての経験だからなぁ。オレにも何が何やら……」
「ほんと貴方って人は……私の長年の研鑽を小馬鹿にしたような成長ぶりよね」
「全く望んでいなかったと言えば嘘になるけど、まさかこんなことになるなんてね。私の位階が何百年ぶりかに上がったわよ」
『つくづく主様に拾ってもらえて良かったのですニャ。ファイブテールなんて、伝説の中の存在だった筈ニャのに……』
◆
結局、この日の狩りは大成功としか言い様が無い結果に終わった。
さすがに何の準備も無しにフラっと入って、その日のうちに攻略出来るほど、青葉城址のダンジョンは浅くも生ぬるくも無いが、周辺のモンスターの掃討自体は終了した。
幸い危惧していた破格のイレギュラーモンスターの出現も無かったし、想定外のアクシデントに見舞われるようなことにもならなかったので、時間的にもかなり余裕をもって帰路につく。
唯一想定外だったのはオレ達が帰宅したのが、3パーティ中で最も遅かったことだ。
そして、オレの帰宅を待ち構えていたらしい兄が開口一番……
「ヒデ、お前また何やらかした?」
そんなことを問い掛けてきた。
「いやいやいや、別に何もやらかしてないって! 例の【解析者】のレベルが上がった結果だよ」
「……お前の【解析者】のレベルが上がったからって、何でオレのスキルまで変化するんだ?」
「スキルが変化?」
「あぁ、オレの【短転移】が【瞬転移】って名前に変わった。名前だけじゃない。やたら高性能化する始末だ。連続で跳べるようになったし距離も伸びた」
「使い勝手良くなったんなら、良いじゃないか。兄ちゃんのスキルが変化したのは心当たり無いんだけどさ……」
「無いんだけど……? なんだ?」
「いや、もしかしたら関係あるのかな? 【解析者】のスキルレベルが上がったことで、オレの持ってる他のスキルも上がったんだよね。だから【ロード】のスキルレベルが上がったからさ、皆が急に強くなったって話なら、それが理由になると思う」
「あぁ、それでか。カズだけじゃないんだ。オレや右京君も急に、な」
父が納得したような表情で頷く。
兄のスキルが変化した件については、オレにもハッキリとした理由は分からないが、恐らくは【ロード】スキルのレベルが上がったことが原因なのだろうとは思う。
スキルが上位互換のものに変容するなどという話は今まで聞いたことが無いから、あくまでも推測の域は出ないが……。
「ヒデちゃん、私達はね……そのおかげで命拾いしたの。ヒデちゃんがムチャしたんじゃないかって心配だったんだけど、そういうわけじゃ無さそうだね。帰ってきたら、お礼を言わなきゃって思ってたんだ。ありがとう」
「命拾い? あのあたりでそんな……って、イレギュラーか!」
「そうそう! 目の前で現れたんだよ。黒い渦がね。ウネウネ動いて合体していくの。渦が3つ合体して中からね……グランドドラゴンが出て来たんだよ。しかも変異種とかってヤツ」
「変異種? いや、その前に……イレギュラーの発生を目撃したのか?」
「うん、見たよ。マチルダが見つけてくれたの」
「まぁ、あんな化け物が出て来るなんて思わなかったけどね」
「……私も何回か死にかけましたからね」
「最初は地竜の弱点の筈の風の魔法が、全く通用しなかったわ。さすがに慌てたわよね」
マチルダも、沙奈良ちゃんも、エネアも頻りに頷きながら話し始めた。
相当に手強かったようだ。
「ヒデさんは私の命の恩人です。オーガに襲われた時もそうでしたけど、スタンピードのラストでマチルダさんに狙われた時も今回も。言葉だけじゃ足りないのは分かっていますが、それでも……ありがとうございます」
あぁ、そう言われてみれば……マチルダが自我をハッキリと取り戻す前にそんなことも有ったっけな。
「サナラ、あの時はゴメンね。私も吸血鬼に拐われた時に助けてもらったし、今回も危なかったけど……本当に救われたのは生き返ってすぐの頃かな。殺さないでくれて、皆に出会わせてくれて……ありがと」
マチルダ……そっか。
そういう風に思っててくれたんだな。
「いや、必死だっただけだから……恩に着せようとか、そんなんじゃ無いんだ。2人とも、そんな改まって礼なんか言わなくって良いよ」
「ま、受け取っときなさいよ。お礼の言葉ぐらいはさ。私も……ありがとう。おかげでね。生き返れちゃったみたいなんだ」
「…………は?」
カタリナ、今なんて言った?
「だから! 生き返っちゃったのよ、私。身体が人形のソレじゃなくなってるの! いつの間にか人形は『空間庫』に入ってるし、じゃあ何なのよこの身体って思ってさ……つねってみたら痛いのよ。…………ちゃんと痛いの」
あの気丈なカタリナが堪えきれずに泣いていた。
妻が、沙奈良ちゃんが、マチルダが、エネアが、トリアまでもが、カタリナに抱きついて祝福している。
感極まった女性陣のうち何人かは、そのまま一緒に泣き始めてしまう。
『主様は女泣かせなのですニャ~』
トム、それ本来の使い方じゃないからな!
0
お気に入りに追加
511
あなたにおすすめの小説
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
47歳のおじさんが異世界に召喚されたら不動明王に化身して感謝力で無双しまくっちゃう件!
のんたろう
ファンタジー
異世界マーラに召喚された凝流(しこる)は、
ハサンと名を変えて異世界で
聖騎士として生きることを決める。
ここでの世界では
感謝の力が有効と知る。
魔王スマターを倒せ!
不動明王へと化身せよ!
聖騎士ハサン伝説の伝承!
略称は「しなおじ」!
年内書籍化予定!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
南洋王国冒険綺譚・ジャスミンの島の物語
猫村まぬる
ファンタジー
海外出張からの帰りに事故に遭い、気づいた時にはどことも知れない南の島で幽閉されていた南洋海(ミナミ ヒロミ)は、年上の少年たち相手にも決してひるまない、誇り高き少女剣士と出会う。現代文明の及ばないこの島は、いったい何なのか。たった一人の肉親である妹・茉莉のいる日本へ帰るため、道筋の見えない冒険の旅が始まる。
(全32章です)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる